機種変更の前夜、いざ「iPhoneの連絡先をエクスポートしよう」と思ったら――ボタンが見当たらない、iCloudに連絡先が出ない、CSVにできない…。
そんな“あるある”で手が止まったことはありませんか?
本記事は、最短で連絡先を書き出す正攻法(iCloudのvCard、Macの「連絡先」アプリ、Google連絡先経由)をまず提示し、「できない」原因を症状別に切り分けて即解決できるように構成しました。
「一部しか出力されない」「会社端末で制限されている」「vCardをCSVに変換したい」といった具体的な詰まりポイントも、操作の順と注意点をセットで解説。
さらに、個人情報を安全に扱うコツ(共有を最小限にする、テスト復元で欠けを確認、不要ファイルは削除)まで網羅します。
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iPhoneの連絡先エクスポートは、iCloudでvCardを書き出すのが最も汎用的。Macがあれば「連絡先」アプリの書き出し、CSVが必要ならGoogle連絡先にインポートしてエクスポートが堅実です。
つまずく原因の多くは、同期先の不一致(iCloud以外に保存)、表示/グループの取りこぼし、MDMの制限、iCloud容量やUIの見落とし。
記事内のチェックに沿って「連絡先の同期オン→デフォルトアカウント=iCloud→iCloud.comで全件確認→vCard出力→必要ならCSV変換」の順で進めれば、ほとんどのケースは解消できます。
最後に、連絡先は個人情報の塊です。共有は必要最小限、移行後のテスト復元で欠けを確認し、使い終えたファイルは速やかに削除しましょう。
これで「エクスポートできない」という不安は解消。次は、あなたの目的(新端末への移行、バックアップ、名簿の整理)に合わせて賢く活用していきましょう。
iPhoneの連絡先をエクスポートする手順
1) iCloud.comでvCardをエクスポート
前提:iPhoneの連絡先がiCloudと同期されていること。
iPhoneで「設定」→一番上のApple ID→iCloud→連絡先をオン。
PCのブラウザで iCloud.com → サインイン → 連絡先。
左下の歯車(アクション) もしくは「…」→ “vCardを書き出す” を選ぶ(全件)、または複数選択→書き出し。
contacts.vcf(vCard)がダウンロードされる。多くのスマホ/サービスにインポート可能。
2) Macの「連絡先」アプリで書き出し
同じApple IDでMacにサインインし、連絡先アプリを開く。
左の「すべてのiCloud」または対象グループを選択。
メニュー ファイル → 書き出す → vCardを書き出す。
必要に応じてアーカイブ(バックアップ用)も保存。
3) Google連絡先に同期→Google側でエクスポート(CSVも可)
iPhone「設定」→連絡先→アカウント→アカウントを追加→Google。
“連絡先”の同期をオン。しばらく待つ。
PCで Google連絡先 にアクセス→左メニューエクスポート→Google CSVまたはvCardを選択。
できない時の対処
症状1:iCloud.comに連絡先が表示されない
原因:iPhone側がiCloudと同期していない/別のアカウントに保存(“On My iPhone”“Gmail”など)
解決:
iPhone「設定」→Apple ID → iCloud → 連絡先をオン。
「設定」→連絡先 → デフォルトアカウントでiCloudを選ぶ。
連絡先アプリで、カードを開き**“リンク済み連絡先”やアカウント**表示を確認(複数先に分散していることあり)。
症状2:一部しか出力されない/グループがバラバラ
原因:複数アカウント(iCloud/Gmail/Exchange)が混在、表示フィルタで非表示
解決:
連絡先アプリ左上のグループ/リスト(iOSやMac)で**「すべて」**にチェック。
出力元を統一:iPhone「設定」→連絡先 → デフォルトアカウント:iCloud。
他アカウント分は一旦vCardで個別出力→後で結合。
症状3:会社支給のiPhoneでエクスポートできない
原因:MDM/プロファイルで書き出し/共有が制限
解決:
「設定」→一般 → VPNとデバイス管理でプロファイル有無を確認。
会社のITポリシーに従う(個人端末経由での持ち出しはNGのことが多い)。
症状4:iCloudの容量不足/同期が止まる
原因:iCloudストレージ満杯、ネット不安定
解決:
「設定」→Apple ID → iCloud → ストレージ管理で空き容量を確保。
Wi-Fiで再同期→数分待ってからiCloud.comを再読込。
うまくいかない場合:連絡先のトグルを一度オフ→「iPhone上の連絡先を保持」→再オンで再同期を促す。
症状5:ブラウザに“vCardを書き出す”が見当たらない
原因:iCloud.comの新UIで場所が分かりづらい/モバイル表示
解決:
PCのブラウザでiCloud.com→連絡先→左下の歯車または上部の…(アクションメニュー)→vCardを書き出す。
見当たらない場合は、複数選択して右クリック/アクションを試す。
症状6:vCardをCSVにしたい(Excel/スプシ用)
ポイント:vCard→CSVは“変換”が必要。
方法A(Google連絡先経由):Google連絡先にインポート→エクスポートでCSVを選ぶ。
方法B(Mac):サードパーティなしでの純正CSV出力は非対応なことが多いので、
連絡先アプリ→vCard書き出し→ショートカット/Numbers、またはオンライン変換ツールでCSV化(個人情報の扱いに注意)。
セキュリティ注意:オンライン変換は機微情報含むvCardを外部にアップする行為。可能ならGoogle連絡先経由やローカルツールを推奨。
安全に扱うための注意
共有は最小限・パスワード付きクラウド/暗号化Zipを検討
使い終わったエクスポートファイルは削除
企業データは社内規定を厳守
FAQ
Q1. iPhone単体で“CSV”に直接出力できますか?
A. いいえ。標準はvCard(.vcf)です。CSVが必要ならGoogle連絡先経由などで変換します。
Q2. 連絡先が重複している場合は?
A. Macの連絡先アプリ→カード → 重複項目を検索で統合。Google連絡先にも重複の統合機能あり。
Q3. 特定のグループだけ出したい
A. iCloud.comまたはMacの連絡先でグループ選択→vCard書き出し。
Q4. iCloudを使わずに移行したい
A. Google連絡先同期、Exchange/Outlook経由、またはAirDropでvCard共有(件数少なめ向き)が現実解。
Q5. 連絡先の写真・メモ欄はエクスポートされる?
A. vCardは写真や一部フィールドにも対応。ただし移行先の仕様で欠落することがあります。