「iPhoneのストレージがいっぱいです」。
突然このメッセージが表示されて、写真も動画も撮れなくなり、困っていませんか。アプリのアップデートもできず、「とりあえず写真を消すしかないのかな……」と不安になっている方は多いです。
しかし、実はやみくもに写真やアプリを削除する必要はありません。
まず“どのストレージがいっぱいなのか”と“何がどれくらい容量を使っているのか”を正しく把握し、優先順位を決めて整理すれば、大切な思い出を守りながら空き容量をしっかり確保することができます。
本記事では、
エラーメッセージの意味の違い
容量を圧迫しているデータの見つけ方
写真を極力残しながら空き容量を増やす具体的な手順
もう「いっぱい」にしないための運用ルール
まで、ビジネスパーソンや一般ユーザーの方にも分かりやすいステップ形式で解説いたします。
「今すぐ撮影やアプリを再開したい」「でも大事なデータは失いたくない」という方は、ぜひこのまま読み進めてください。
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「iPhoneのストレージがいっぱいです」と表示されると、つい大事な写真を急いで削除してしまいがちですが、正しい手順を踏めば、守れるデータは多くあります。
本体ストレージなのか、iCloudストレージなのかを確認する
「設定」→「一般」→「iPhoneストレージ」で、何が容量を使っているか把握する
キャッシュや不要アプリから優先的に整理する
写真・動画は、必ずバックアップを取ってから削除・整理する
クラウドやPCを活用し、長期的にいっぱいになりにくい仕組みを作る
この流れに沿って整理していただくことで、
大切な思い出を守りながら、必要なときにきちんと撮影・アプリ利用ができる状態を維持しやすくなります。
まず確認!「ストレージがいっぱいです」と表示されたときに知っておくべきこと
iPhoneに「iPhoneのストレージがいっぱいです」「ストレージがほぼいっぱいです」と表示されると、不安になりますし、写真が撮れなくなって困ってしまいます。
あわてて写真やアプリを削除する前に、まずは次のポイントを整理してください。
iPhone本体ストレージとiCloudストレージの違い
まずは、「どのストレージがいっぱいなのか」を理解することが重要です。
iPhone本体ストレージ
iPhone本体(64GB / 128GB / 256GBなど)の容量です。
アプリ・写真・動画・メッセージなど、端末の中に保存されているデータが使っています。
iCloudストレージ
Appleが提供するクラウド(インターネット上の保管場所)の容量です。
バックアップやiCloud写真、iCloud Drive などが使います。
「iPhoneのストレージがいっぱいです」と表示されている場合は、本体の容量不足です。
「iCloudストレージがいっぱいです」と表示されている場合は、クラウド側の容量不足です。
どちらのメッセージかによって、取るべき対処が変わります。
どのエラーメッセージが出ているかを確認する
次に、実際のエラーメッセージを確認します。
「iPhoneのストレージがいっぱいです」
「iPhoneのストレージがほぼいっぱいです」
→ iPhone本体の空き容量を増やす必要があります。「iCloudストレージがいっぱいです」
「iCloudストレージの空き領域がありません」
→ iCloudのプラン変更や、バックアップ・写真の整理が必要です。
本記事では、本体ストレージ不足を中心に、必要に応じてiCloud側の考え方もあわせて解説します。
ストレージ不足を放置するとどうなるか
ストレージ不足をそのままにしておくと、次のような問題が起こりやすくなります。
新しい写真・動画を撮影できなくなる
アプリのインストール・アップデートができない
iOSのアップデートができず、セキュリティリスクが高まる
動作が重くなる、フリーズするなど不安定になる
大きなトラブルになる前に、早めに整理しておくことが重要です。
ステップ1:どのデータが容量を使っているか確認する
まずは現状把握です。「何がどのくらい容量を占めているのか」を確認しないと、効率よく整理できません。
iPhoneストレージの内訳を確認する手順
「設定」アプリを開く
「一般」をタップ
「iPhoneストレージ」をタップ
少し待つと、上部に色分けされたグラフと、下にアプリの一覧(アプリごとの使用容量)が表示されます。
この画面で、次の点を確認してください。
「写真」「App」「メディア」「メール」「システムデータ」などのうち、どれが大きいか
各アプリ名の右側に表示される容量(MB/GB単位)が特に大きいものはどれか
ここで大きい項目が、そのまま整理の優先候補になります。
「写真」「App」「システムデータ」など各項目の意味
代表的な項目の意味は次のとおりです。
写真
写真アプリに保存されている写真・動画の合計です。App
アプリ本体の容量です。ゲームなどは容量が大きくなりがちです。メディア
音楽、映画、オフライン保存した動画などのメディアデータです。メール
メール本文や添付ファイルなどで利用している容量です。システムデータ / その他
キャッシュや一時ファイル、システムが利用するデータなどです。
「システムデータ」や「その他」が極端に大きい場合は、キャッシュや不要な一時ファイルが溜まっている可能性があります。
iCloudストレージの使用状況もあわせてチェック
本体だけでなく、iCloud側も確認しておくと今後の運用を考えやすくなります。
「設定」アプリを開く
画面上部の自分の名前(Apple ID)をタップ
「iCloud」をタップ
ここで、iCloudの総容量と「バックアップ」「写真」「メール」などの使用量を確認できます。
本体とiCloudのどちらが先に限界を迎えそうか、イメージしておくとよいです。
ステップ2:今すぐできる!写真やアプリを極力残しながら容量を空ける方法
何が容量を使っているか分かったら、次は「どこから減らすか」です。
おすすめの順番は、以下のとおりです。
キャッシュ・一時ファイルなど、消しても困らないもの
使っていないアプリ・大容量アプリ
写真・動画(※必ずバックアップ後に整理)
まずはキャッシュと不要データから削除する
ブラウザやSNSなどのアプリは、見えないところでキャッシュが溜まりやすくなっています。
Safariのキャッシュ削除の例
「設定」アプリを開く
「Safari」をタップ
「履歴とWebサイトデータを消去」をタップ
※ログイン情報や閲覧履歴が消える場合がありますので、必要に応じてご注意ください。
その他アプリのキャッシュ削除の例
アプリ内の「設定」「ストレージ」「データ」などのメニューから、キャッシュ削除の項目を探す
画像キャッシュや一時ファイルを削除しても、通常はアカウントや基本データは残ることが多い
アプリごとの仕様は異なりますが、「キャッシュ」や「一時ファイル」といった項目は、比較的安心して削除しやすいデータです。
不要なアプリ・使っていないアプリを整理する
次に、使っていないアプリを整理します。
「設定」→「一般」→「iPhoneストレージ」を開く
アプリ一覧を、容量の大きい順に上から確認する
最近使っていないアプリをタップし、
「Appを取り除く」:アプリ本体のみ削除し、アプリ内データは残す
「Appを削除」:アプリとデータを完全削除
削除候補アプリのチェックポイント
ここ数か月開いていない
同じ機能のアプリが複数入っている
再インストールしても困らない(ログイン情報が分かる など)
迷う場合は、まず「Appを取り除く」を選び、しばらく様子を見る方法もあります。
写真・動画の「絶対に消す前に」やっておきたいバックアップ
写真・動画は容量を大きく使いますが、同時に最も消すのに勇気が必要なデータでもあります。削除する前に、必ずバックアップを検討してください。
iCloud写真+「iPhoneのストレージを最適化」を使う場合
「設定」アプリを開く
「写真」をタップ
「iCloud写真」をオン
「iPhoneのストレージを最適化」をオン
これにより、フルサイズの写真・動画はiCloudに保存され、iPhone本体には容量を節約したデータだけが残るようになります。
他クラウド・PCへのバックアップ
Googleフォトなどのクラウドサービスにアップロードしてから、iPhone本体から削除する
PCに接続し、写真アプリやフォルダ経由で取り込んでから、iPhone側のデータを整理する
バックアップ後は、きちんと閲覧できるかを確認してから、iPhone側の削除を行ってください。
ステップ3:クラウドや外部ストレージで容量不足を根本解決する
「整理してもすぐいっぱいになる」「写真や動画をたくさん撮り続けたい」という場合は、クラウドや外部ストレージを積極的に活用して、根本的に容量不足を減らしていきます。
iCloud写真と「iPhoneのストレージを最適化」の設定
iCloud写真と「iPhoneのストレージを最適化」を組み合わせると、本体側の容量を効率的に節約できます。
メリット
写真・動画のフルサイズデータをiCloud側に保存できる
同じApple IDのiPhone・iPad・Macで写真を共有できる
注意点
iCloudストレージの容量を消費する(無料は5GBまで)
フル解像度の写真を表示する際に通信が必要
写真が多い場合は、50GB以上の有料プランを検討すると、容量不足のストレスが減ります。
Googleフォトなど他クラウドサービスの活用ポイント
iCloud以外にも、GoogleフォトやOneDriveなどさまざまなクラウドサービスがあります。
メリット
iPhone以外のデバイスと共有しやすい
プランや料金の選択肢が豊富
運用のポイント
「写真はこのサービス」「仕事の書類はこのサービス」など、役割を分ける
どこに何を保存しているか、メモしておくと混乱を防げます
PC・外付けストレージに退避するメリット・注意点
PCをお持ちであれば、写真・動画をPCや外付けHDD/SSDに移して管理する方法も有効です。
メリット
一度に大量のデータを移動できる
クラウドの月額費用がかからない
注意点
PC本体にも故障リスクがあるため、可能であれば二重にバックアップする
初めての方には操作がやや複雑に感じられる場合がある
長期的にストレージをいっぱいにしないための運用ルール
一度整理しても、そのまま使い続けると、またすぐに容量がいっぱいになります。ここでは、日常的に意識しておきたいルールをご紹介します。
定期的に見直したいデータとチェックリスト
月に1回、または数か月に1回、次の項目をチェックしてみてください。
いらなくなったスクリーンショットを削除したか
見返す予定のない長時間動画が残っていないか
使っていないアプリがそのままになっていないか
LINEなどのメッセージアプリで、古い写真・ファイルを整理したか
iCloudや他クラウドサービスの空き容量を確認したか
スマホのカレンダーに「ストレージ整理」の予定を入れておくと、習慣化しやすくなります。
自分に合ったiPhone容量・iCloudプランの目安
次にiPhoneを買い替える際は、現在の使い方から容量を検討すると安心です。
写真・動画をよく撮るが、クラウドも併用する
→ 128GB〜256GB程度が目安です。動画編集やゲーム、仕事のファイルなど、かなり多くのデータを扱う
→ 256GB以上+iCloud等の有料プランを検討してください。
iCloudの有料プラン(例:50GB、200GB、2TBなど)を組み合わせることで、ストレージ不足の不安をかなり軽減できます。
トラブル時に備えたバックアップの基本
容量整理とあわせて、万が一のトラブルに備えたバックアップも重要です。
iCloudバックアップを定期的にオンにしておく
可能であれば、PC(Finder / iTunesなど)にもバックアップを取る
大きな削除や設定変更を行う前には、必ずどこかにバックアップを残す
「いつ壊れても、ほぼ同じ状態に戻せる」という安心感があれば、日々の整理もしやすくなります。