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iPhoneのコンパスの向きがおかしい—磁気干渉の原因と対処

地図がクルクル回る、北が合わない——その“違和感”の多くは、身の回りの磁石や金属がつくる見えない磁場が原因かもしれません。
本記事は、30秒で原因を切り分ける手順と、その場でできる再校正・設定見直しをシンプルに解説。
手帳型ケースや車載マウント、充電器など“よくある犯人”をチェックしながら、iPhoneコンパスの精度を無理なく改善へ導きます。

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この記事のまとめ

iPhoneコンパスの不調は、磁気干渉校正・設定で説明できる場合が大半です。
まずはアクセサリを外し、金属・磁石から1m離れて屋外でフィギュアエイト3〜5回
続いて真北オン/オフを切り替えて安定する方を採用し、位置情報権限/再起動/iOS更新も併せて確認しましょう。
車内は非磁石マウントへの切替が有効なことがあります。うまく整わないときは他端末や物理コンパスで交差検証し、端末固有の問題ならサポートへ。
小さな手順の積み重ねで、日常利用に十分な“迷わない方位感覚”が取り戻せる可能性があります。

iPhoneのコンパスの向きがおかしい—磁気干渉の原因

iPhoneのコンパスは、端末内の磁力計(マグネトメータ)で地球の磁場を測り、方位を算出します。
ところが近くに強い磁石や大きな金属塊(鉄・スチール)があると、地球磁場よりも局所的な磁場が強調
され、針が引っ張られるようにズレることがあります。
とくに以下の状況では干渉が起きやすくなります。

  • 屋内:スピーカー/サウンドバー、金属脚テーブル、工具・DIY磁気トレー、マグネット収納

  • 車内:マグネット式スマホホルダー、金属パネル、ドア内部のスピーカー磁石

  • 屋外:工事現場・鉄橋・改札付近・高圧設備周辺など金属・磁場が集中する場所

※ 磁気干渉は距離の二乗に反比例して急減します。数十センチ離すだけで改善する場合があります。


まずは原因を特定

「何が犯人か」を手早く切り分けるための手順です。上から順に試してください。

  1. アクセサリを外す
    手帳型ケース(磁石入り)、マグネットリング、金属プレート、MagSafe系アクセサリをいったん外します。針の揺れが減れば、アクセサリが主因の可能性が高いです。

  2. 周囲から離れる(30cm→1m)
    机やスピーカー、ワイヤレス充電器から最低30cm、できれば1m離れます。屋内で収まらなければ、ベランダや屋外へ。

  3. 車内テスト
    マグネット式ホルダー/金属パネル/スピーカー周りでズレやすい傾向があります。ホルダーから外して窓際に持ち上げると落ち着く場合は、マウントが原因の候補です。

  4. “真北”の設定を見直す
    「設定」→「コンパス」→真北を使用(True North)をオン/オフで入れ替え、より誤差が小さく安定する方を採用します(※表記はiOSによって多少異なる場合があります)。


よくある磁気干渉の元凶リスト

  • 手帳型ケース/マグネット留め/リング/金属プレート
    磁石入りは便利ですが、磁石の位置と端末上部のセンサー位置が近いと影響が出やすくなります。

  • 車載マグネット式ホルダー
    強力なネオジム磁石が使われることが多く、装着中にズレやすい典型例です。

  • スピーカー・サウンドバー・ヘッドホン
    大口径マグネットが内蔵されており、正面・背面とも磁場が漏れることがあります。

  • ワイヤレス充電器・モバイルバッテリー(MagSafe系)
    充電中は金属と磁石が近接。充電しながら方位確認は誤差が出やすい傾向です。

  • 金属家具・工具・DIY磁気トレー/ラック
    近接すると針が吸い寄せられるように偏る場合があります。

  • 交通機関・大型設備周辺
    改札・工場機械・変電設備付近では磁場が乱れ、一時的に不安定になることがあります。


精度を取り戻す:実行手順チェックリスト

以下は上から順に行う実践ステップです。各ステップは数十秒で可能です。

① アクセサリ類を外す

  • ケース、リング、金属プレート、マグネット類をすべて外して素の状態に。

  • 可能なら端末背面に金属/磁石が重ならない置き方に変更します。

② 環境を変える(屋外・非金属の場所へ)

  • スピーカー、充電器、金属机から1m以上離れる。

  • ベランダや屋外の開けた場所で再テストすると改善する場合があります。

③ ゆっくりと∞(フィギュアエイト)で再校正

  • 端末を水平〜やや傾けた姿勢で、大きめの∞の字ゆっくり3〜5回描く。

  • 速く振り回すよりも、一定のスピードで滑らかに動かすのがコツです。

④ 位置情報の権限を確認

  • 「設定」→「プライバシーとセキュリティ」→「位置情報サービス」→関連アプリ(コンパス、マップ等)の権限を**“このAppの使用中”以上**に。

  • 正確な方位には位置情報とモーションの利用が役立つ場合があります。

⑤ 真北(True North)設定の切り替え

  • 「設定」→「コンパス」→「真北を使用」をオン/オフで比較

  • 地図ナビでの安定を重視するならオンが合う場合が多い一方、物理コンパスの針と合わせたいならオフ(磁北)で一致しやすいことがあります。

⑥ システムの校正関連

  • iOSはバージョンによって自動校正のみで項目が表示されない場合があります。

  • 表示がない場合も、屋外でのフィギュアエイト数十秒の静置で補正が進む場合があります。

⑦ 再起動・iOSアップデート

  • 一時的なセンサー値の偏りは再起動で改善することがあります。

  • iOSを最新安定版に更新することで、地図・センサー関連の挙動が改善する場合があります。

⑧ 直らない場合の切り分け(交差検証→サポート)

  • 別のiPhone/物理コンパスと同じ場所・同条件で比較。

  • 他端末は問題ないのに自分のiPhoneだけズレる場合、センサー障害の可能性もあります。Appleサポートでの診断を検討してください。


再発防止:実運用のコツ

  • 磁石入りアクセサリは“使う時だけ装着”
    日常は非磁石ケース、車載時のみMagSafeリング…などメリハリ運用が有効です。

  • 車内はマグネット直付けを避ける
    エアコンルーバー固定や吸盤・クランプ型など非磁石マウントに変更を検討。

  • 登山・測位用途は金属から距離を取る
    測位前に短時間のフィギュアエイト、リュックの金属フレームやカラビナ位置にも注意。

  • 室内計測は金属脚テーブル上を避ける
    木製面・非金属の天板で実施。ワイヤレス充電中は計測を控えると安定しやすいです。


“真北”と“磁北”、どっちを使う?

  • 都市部での地図アプリ利用真北オンが安定する場合があります(地図表示と整合しやすい)。

  • 物理コンパスや方位磁針と一致させたい用途:**真北オフ(磁北)**が向くことがあります。

  • 結論:オン/オフを切り替え、誤差が小さく“体感が安定”する方を採用してください。地域・環境・iOSバージョンにより最適解が変わる場合があります。


トラブル実例と解決パターン

例1:手帳型ケースの磁石で常に北が数十度ズレる
→ ケースを外して屋外で再校正。±2〜5°の範囲に収まる場合があり、日常使用に支障しにくくなります。

例2:車載マグネットで地図が回り続ける
非磁石マウントに変更。窓際・ダッシュボード上など金属から距離を取ると安定しやすいです。

例3:金属脚デスク上でだけ不安定
→ 木製天板へ移動、または金属から1mほど離す。必要に応じてフィギュアエイトで調整。

※ 改善幅は環境により異なります。うまくいかない場合は、環境を変える→再校正の組み合わせを複数回試すと改善することがあります。


すぐ使えるチェックリスト表

チェック項目やること成功の目安
アクセサリ除去ケース・リング・磁石・金属プレートを外す針の揺れが減る
環境を変える金属/磁石から1m離れる、屋外で試す針が安定
再校正**∞(フィギュアエイト)**をゆっくり3–5回方位が一定に
設定確認真北オン/オフを切替誤差が小さい方に
権限・システム位置情報許可、再起動、iOS更新継続的に安定

FAQ

Q. コンパスがグルグル回る原因は?
A. 近くの磁石や大きな金属による磁気干渉、または校正不足が主因のことがあります。アクセサリを外し、屋外でフィギュアエイトを試してください。

Q. 車でだけズレるのはなぜ?
A. マグネット式ホルダーや車内スピーカーの磁石が影響しやすいです。非磁石マウントに替えると安定する場合があります。

Q. 真北と磁北、どっちが正確?
A. 用途と環境次第です。地図連携は真北物理コンパス合わせは磁北が合うことが多いですが、切り替えて誤差が小さい方を選んでください。

Q. 何度くらいまでが許容範囲?
A. 日常用途で**±数度なら実用上問題ないことがあります。登山など厳密な用途は環境を整え、複数回の再校正**を行ってください。

Q. それでもダメなら?
A. 別端末や物理コンパスで交差検証し、自端末のみ不安定ならサポートで診断を検討してください。