iPhoneで撮った写真の容量が大きすぎて、「ストレージがいっぱい」「送信できません」といった表示にお困りではありませんか。
とくに最近のiPhoneは高画質化が進み、1枚あたりのファイル容量が数MBになることも珍しくありません。そのため、撮影を続けるほど写真が溜まり、気づけば本体の空き容量を大きく圧迫してしまいます。
本記事では、iPhoneだけで写真のサイズを安全かつ確実に小さくする方法を、目的別に丁寧に整理して解説いたします。
写真アプリでの簡単なトリミングから、メール送信時の自動圧縮、ショートカットによる一括リサイズ、さらにカメラ設定で最初から容量を抑えるテクニックまで、初心者の方でも迷わず取り組めるようにまとめました。
「とりあえず今すぐ軽くしたい」「オリジナルを残しながら共有用だけ小さくしたい」「ブログやSNSに最適なサイズを知りたい」といったお悩みにも対応しております。
この記事を読み終える頃には、どの場面でどの方法を選べば良いかが明確になり、写真管理のストレスが確実に減るはずです。あなたのiPhone運用がより快適になるよう、ぜひ参考にしてみてください。
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「写真のサイズ」は、ピクセルの大きさとファイル容量の2つの意味があります。まず、どちらを小さくしたいのかを明確にしてください。
手軽に済ませたい場合は、
写真アプリのトリミング
メールアプリの「小・中・大」の自動リサイズ
ショートカットアプリによる一括リサイズ
といった、iPhoneだけで完結する方法から試すのがおすすめです。
用途別の目安として、
LINE・メール:長辺 1280〜1920px/0.3〜1MB前後
SNS・ブログ:長辺 1200〜1600px/1MB前後
をひとつの基準として活用できます。
写真の「サイズを小さくする」とは?容量とピクセルの違いを整理
写真サイズには「画面の大きさ」と「容量」の2種類がある
「写真のサイズを小さくする」といったとき、多くの場合、次の2つの意味が混ざっています。
画面上の大きさ(ピクセル数)を小さくする
例:4032×3024px → 1920×1080px
数値が大きいほど、拡大しても粗くなりにくく、高精細な画像です。
ファイル容量(MB/KB)を小さくする
例:3.5MB → 0.8MB
メール添付やクラウド保存、iPhoneのストレージ残量に直接関わるのはこちらです。
iPhoneで「サイズを小さくしたい」という方の多くは、ストレージ節約や送信しやすさのために容量を減らしたい場合がほとんどです。ただし、ブログやSNS用に見た目の大きさ(ピクセル)を調整したいケースもあります。
本記事では、この2つを意識して分けながら解説していきます。
iPhone写真の容量が大きくなりやすい理由
近年のiPhoneはカメラ性能が向上し、1枚あたりの解像度も大きくなっています。その結果、同じ「1枚の写真」でも、数年前の機種より容量が増えやすい状況です。
さらに、以下のような機能も容量を増やす要因です。
ライブフォト(静止画+数秒の動画)
HDR撮影、RAW撮影(一部機種)
連写で大量の写真を保存
4K動画や高フレームレートでの撮影
こうした機能を頻繁に使っていると、気づかないうちに写真・動画がストレージを圧迫し、「容量がいっぱいです」と表示されやすくなります。
まず決めるべきは「何のために小さくしたいか」
最適な方法を選ぶために、最初に次のどれに当てはまるかを整理してください。
A:ストレージを空けたい(iPhone本体の空き容量を増やしたい)
B:メールやLINEで送るために一時的にサイズを小さくしたい
C:ブログやSNSに適した大きさ・容量にしたい
D:印刷用・保存用は高画質のまま残し、共有用だけ小さくしたい
この目的によって、取るべき方法が変わります。以降の章では、iPhoneだけでできる方法を中心に、目的別に整理してご説明します。
まずはこれだけ!iPhoneだけで写真のサイズを手早く小さくする3つの方法
方法1:写真アプリの「編集」で不要な部分をトリミングしてサイズダウン
もっとも手軽な方法は、写真アプリで不要な部分をトリミングすることです。トリミングを行うと、写っている範囲が狭くなるため、ピクセル数と容量が両方小さくなります。
手順
写真アプリを開き、サイズを小さくしたい写真を選択します。
右上の「編集」をタップします。
画面下のアイコンから、四角形のトリミングツールを選びます。
指で枠を動かして不要な部分を削り、残したい部分だけを囲みます。
右下の「完了」をタップして保存します。
ワンポイント
元の写真を残したい場合は、編集前に「複製」を作成してから編集するか、必要に応じて「オリジナルに戻す」操作が可能か確認しておくと安心です。
背景の多い写真や、周辺の余白が多い写真ほど、トリミングの効果が出やすいです。
方法2:メールアプリで送信時に写真サイズを自動的に小さくする
一時的に「送るだけ」であれば、メールアプリの自動リサイズ機能が非常に簡単です。送信時に「小・中・大・実際のサイズ」などから選択でき、選んだサイズに圧縮して送信してくれます。
手順(自分宛てに送って小さい画像を保存する例)
写真アプリで対象の写真を開きます。
左下の共有アイコンをタップし、「メール」を選択します。
宛先に自分のメールアドレスを入力します。
右上の「送信」をタップします。
「画像サイズを選択」というメニューが出たら、
軽くしたいときは 「小」または「中」 を選びます。
受信したメールから画像を保存すると、サイズが小さくなった写真として保存できます。
特徴
ピクセル数や容量を細かく指定することはできませんが、操作は非常に簡単です。
「とりあえず軽くして送りたい」という用途には十分実用的な方法です。
方法3:ショートカットアプリでよく使うサイズに一括リサイズする
複数枚の写真を同じサイズにまとめて変換したい場合は、iPhone標準のショートカットアプリが便利です。一度レシピを作っておけば、次回からは数タップで一括リサイズできます。
例:幅1200pxに一括リサイズするショートカット
ショートカットアプリを開きます。
「マイショートカット」タブで、右上の「+」をタップして新規作成します。
「アクションを追加」をタップし、検索欄に「写真」と入力して
「写真を選択」を追加します。
オプションで「複数を選択」をオンにします。
さらに「イメージ」と検索し、
「イメージのサイズを変更」を追加します。
幅を「1200」、高さは空欄または自動に設定(比率維持)。
最後に「写真を保存」アクションを追加し、保存先アルバムを指定します。
ショートカットに「写真を1200pxにリサイズ」など分かりやすい名前をつけて完了です。
以後は、このショートカットを実行して写真を選ぶだけで、同じ幅の写真をまとめて作成できます。
安全に使うポイント
いきなり大量の写真を変換せず、まずは2〜3枚で動作確認をしてください。
元データを残したい場合は、「写真を保存」の保存先アルバムを分けておき、オリジナルは削除しない運用にすることをおすすめします。
用途別:おすすめの写真サイズ・容量の目安
LINE・メールで送るときのおすすめサイズ
目的: 相手のスマホで見やすく、送受信が重くなりすぎないサイズにすることです。
ピクセルの目安:長辺 1280〜1920px
容量の目安:1枚あたり 0.3〜1MB 程度
多くのメッセージアプリは内部で自動圧縮されますが、メールに複数枚添付する場合は容量制限に注意が必要です。メールアプリで画像サイズを尋ねられたら、「中」または「小」を選ぶとよいでしょう。
SNS投稿・ブログ用のおすすめサイズ
目的: PC・スマホ両方で見やすく、Webページの表示速度を損なわないことです。
ブログ・Webサイト用
長辺 1200〜1600px 程度
容量は 1枚あたり 1MB 前後以内を目安にすると無難です。
SNS用(Instagram・Xなど)
各サービスの推奨サイズを参考にしつつ、長辺 1080〜1600px 程度
必要以上に大きくしても自動でリサイズ・圧縮されることが多いため、ほどほどのサイズに抑えると表示が安定します。
印刷用・保存用のサイズはあまり小さくしない方が良い理由
印刷用・長期保存用の写真については、むやみにサイズを小さくしないことをおすすめいたします。
一度小さくした写真は、元の高画質には戻せません。
将来、大きいサイズで印刷したくなったときに解像度不足になる可能性があります。
そのため、基本方針としては次のような運用が安全です。
印刷・保存用:オリジナルのまま保存
共有・Web用:コピーを作り、コピーの方をリサイズ・圧縮する
こうして役割を分けておくと、後悔するリサイズを防ぎやすくなります。
撮る前にできる工夫:カメラ設定で最初から容量を抑える
「高効率(HEIF/HEVC)」と「互換性優先(JPEG)」の違い
iPhoneのカメラ設定には、主に次の2つのフォーマット設定があります。
高効率(High Efficiency)
写真:HEIF形式
動画:HEVC形式
同等画質で、従来のJPEG/H.264より容量が小さくなりやすいのが特徴です。
互換性優先(Most Compatible)
写真:JPEG形式
動画:H.264など
多くの機器・サービスでそのまま扱いやすい反面、容量が大きくなりがちです。
ストレージを節約したい場合は「高効率」が有利ですが、古いPCや一部ソフトではHEIFが読めないことがあります。必要に応じて、用途ごとに使い分けてください。
iPhoneのカメラ設定でフォーマットを変更する手順
設定アプリを開きます。
下にスクロールして「カメラ」タップします。
「フォーマット」をタップします。
「高効率」または「互換性優先」のいずれかを選択します。
iOSのバージョンによって表示位置や文言は多少変わりますが、概ね同じ場所に設定項目があります。
確認のポイント
まずは数枚だけ撮影し、PCやよく使うサービスに取り込んで問題がないか試してから本格的に切り替えると安心です。
動画・連写・ライブフォトで容量を増やしすぎないコツ
写真サイズを小さくしても、動画や連写・ライブフォトが容量を大量に消費しているケースは少なくありません。
ライブフォトが不要な場合は、撮影画面でライブフォトをオフにする
連写で撮影した写真は、ベストショット以外をこまめに削除する
動画は、定期的にPCや外部ストレージ、クラウドに移動しておく
写真のリサイズと合わせて、これらを見直すことで、ストレージをより効率的に空けることができます。
写真サイズをもっと細かく調整したいときの方法
専用アプリでピクセル数や容量を指定してリサイズする
「長辺1080px」「容量1MB以下」など、細かい条件を指定してリサイズしたい場合は、App Storeの専用アプリが便利です。
一般的なリサイズアプリの機能例は次のとおりです。
縦横のピクセル数を直接指定してリサイズ
画質(圧縮率)をスライダーで調整
複数枚の写真を一括変換
用途別テンプレート(SNS用・Web用など)のプリセット
アプリによって操作方法や細かい仕様が異なりますので、ストアの説明文やレビューを確認し、信頼できる開発元のものを選ぶようにしてください。
注意点
無料版は出力枚数や解像度に制限がある場合があります。
個人情報を含む写真を扱う場合は、アプリの権限やプライバシーポリシーも確認しておくと安心です。
無料のオンライン画像編集サービスを使うときの注意点
ブラウザからアクセスして、アップロードした写真をリサイズできるオンラインサービスも多数存在します。
メリット
インストール不要で、PC・スマホどちらからでも利用可能。
ピクセル数や容量を細かく設定できるサービスが多い。
注意点
顔写真や重要書類など、機密性の高い画像は極力アップロードしない方が安全です。
通信環境によってはアップロード/ダウンロードに時間がかかることがあります。
セキュリティを重視する場合、オフラインのアプリやiPhone標準機能を優先し、オンラインサービスは用途や画像の内容を限定して使うことをおすすめします。
PCを使って一括で整理・バックアップするという選択肢
写真の枚数が非常に多い場合や、しっかりとバックアップも取りながら整理したい場合は、PCを併用するのが効率的です。
iPhoneからPCに写真を取り込み、PC側の画像編集ソフトで一括リサイズ
オリジナルは外付けHDDやクラウドストレージに保管
iPhoneには、軽量化した写真だけを戻す運用
この方法であれば、高画質なオリジナルを安全に保管しつつ、iPhone内の容量を大きく空けることができます。
失敗しないための注意点:オリジナル写真の守り方とよくある疑問
リサイズ前に必ずやっておきたいバックアップの基本
どの方法でサイズを小さくする場合でも、最初にバックアップを取ることが非常に重要です。
iCloud写真を利用している場合
写真を削除すると、他の端末からも消える点に注意し、必要ならPCなど別の場所にコピーしておきます。
iCloudを利用していない場合
ケーブル接続・AirDrop・クラウドストレージなどを使い、重要な写真だけでもPCや外部ストレージに移してから作業することをおすすめします。
一度リサイズしてしまった写真は元の画質に戻せないため、「本当にこれで良いか」を事前に確認してから進めてください。
iPhoneだけで安全にオリジナルとリサイズ版を分けて管理するコツ
iPhoneだけで運用する場合でも、次のようなルールを決めておくと管理が楽になります。
リサイズ後の写真は、専用アルバム(例:「リサイズ済み」「軽量版」など)を作り、必ずそこへ保存する。
ショートカットやアプリの設定で、「元の写真は残し、新しいファイルとして保存する」動作にしておく。
オリジナルを削除するときは、アルバム単位・日付単位で見直しながら慎重に行う。
「どれがオリジナルで、どれがリサイズ後なのか」が一目で分かるようにしておくと、誤削除のリスクを大きく減らせます。
よくあるQ&A(画質劣化・HEIFの互換性・最新iOSでの違い など)
Q1. 何度もリサイズすると画質は劣化しますか?
A. JPEGなどの形式では、圧縮・上書き保存を繰り返すと少しずつ劣化します。
可能であれば、オリジナルから1回だけリサイズした画像を作る運用にしてください。
Q2. HEIF(高効率)で撮影すると、他の機器で開けないのでは?
A. 古いPCや一部アプリではHEIFに対応していない場合があります。ただし、iPhoneから共有する際に自動でJPEG変換されるケースも多く、実際には問題なく扱えることも多いです。
不安な場合は、
重要な写真だけ「互換性優先」で撮影する
PC側にHEIF対応ソフトを導入する
など、状況に応じた使い分けをおすすめします。
Q3. iOSのバージョンが変わっても、この記事の方法は使えますか?
A. 画面デザインやメニューの位置は変わる可能性がありますが、
写真アプリでの編集・トリミング
メール送信時の画像サイズ選択
カメラのフォーマット設定
といった基本機能の考え方はほぼ共通です。
設定アプリの検索欄で「カメラ」「フォーマット」などを検索すると、最新版でも目的の項目を比較的簡単に見つけられます。