朝から大事な連絡が“静かに”すり抜けていく——原因はたいてい、フォーカス(おやすみモード)や通知の要約、アプリ別のサイレント設定です。
この記事は「いま何が通知を止めているか」を最短で切り分け、確実に元に戻すための実践ガイド。
コントロールセンターでの即時オフから、要約の解除、Apple Watch併用時の配信先のクセまで、迷わず順番にチェックできるように設計しました。
たった数分の見直しで、“鳴らない”不安をゼロにして、必要な通知だけをちゃんと受け取れる状態に整えましょう。
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通知が来ない原因は複雑に見えて、実は「フォーカスの自動化」「通知の要約」「アプリ/Watch側の静音」という三本柱に集約されます。
1)“今”動いているフォーカスを止める/自動化を外す、2)要約をオフにして重要アプリは即時配信、3)アプリ別の表示・サウンドとApple Watch側の方針をそろえる——
この順で整えれば、多くのケースは解決します。あとは、仕事や睡眠など日常のリズムに合わせて「許可する人・アプリ」を育てるだけ。
あなたに必要な通知だけが、必要なタイミングで届く。今日の数分が、明日の見落としゼロにつながります。
iPhoneでおやすみモードを解除
コントロールセンターから即オフ
画面右上から下にスワイプ → フォーカス(月/人/仕事などのアイコン)をタップ
青く有効になっているフォーカス(例:おやすみ・睡眠・仕事 など)をもう一度タップしてオフ
Siriでも可:「“おやすみモードをオフにして”」と話しかける
自動で再びオンになる“スケジュール/自動化”を止める
設定 → フォーカス → 該当フォーカス
スケジュール(または自動化)で、時間・場所・App起動で自動オンになる設定をオフ
使わないフォーカスは下部の削除で整理しておくと誤作動を防げます。
他のAppleデバイスから“共有”でオンになっていないか
設定 → フォーカス → デバイス間で共有をオフにすると、Mac/iPadで有効化したフォーカスがiPhoneに伝搬しません。
通知が「要約」に回っていて“今は出ない”だけかも
通知の要約(Scheduled/Summarize)を無効化 or 見直し
設定 → 通知 → 通知の要約
重要アプリは要約から外す、または機能自体をオフ
使う場合は配信時刻を前倒しして見落としを減らす
(要約のオン/オフや時間設定の公式手順)
iOS 18.3では、AI要約の見せ方や対応アプリへの扱いに調整が入りました。ニュース/エンタメ系の要約の一時停止や、要約が通常通知と区別しやすい表記になる変更が報じられています。
挙動が気になる場合は本章のとおり要約オフで様子を見るのが確実です。
アプリ側の通知が“静音”や“許可オフ”になっている
iOSのアプリ別通知を総点検
設定 → 通知 →[アプリ名]
通知を許可をオン
表示先(ロック画面/通知センター/バナー)をすべてオン
サウンドもオン(音量は設定 → サウンドと触覚で調整)
アプリ内のミュート/サイレント機能
SNS/メッセージ/通話アプリはアプリ内のミュートが優先されることがあります。アプリ内の通知設定・ミュート会話を個別に確認しましょう(各アプリのヘルプ参照)。
Apple Watch装着時だけ“iPhoneに来ない”問題
仕様の理解が第一歩
iPhoneのロックが解除されている → 通知はiPhoneへ
iPhoneがロック/スリープ&Apple Watch装着&アンロック → 通知はApple Watchへ
両方に同時は不可(どちらか一方)。読んだ/消した方がもう一方でも消えます。
「iPhoneで受けたい」を最大化する調整
一時的にWatchを外す/ロックする、または手首検出の状態を確認
Watchアプリ(iPhone)→ 通知でアプリごとにミラー/独自設定を見直し(重要アプリは通知を許可)
通話が鳴らない(電話/FaceTime)ときの要注意ポイント
「不明な発信者を消音」や“コールスクリーニング”が原因
設定 → Apps → 電話(またはFaceTime)→ 不明な番号の扱いを確認し、消音やスクリーニングがオンならオフへ。
地域/機種によっては**“不明な発信者を消音”に加えて通話スクリーニング**(理由を尋ねて表示する新機能)があるため、重要な折り返しを逃していないか要確認。
フォーカスの「許可する人/アプリ」に電話が入っていない
設定 → フォーカス →(該当フォーカス)→ 人/アプリから電話/連絡先を“許可”に追加。
“鳴っているのに気づけない”をなくす
通知プレビュー(常に/ロック時のみ/しない)を調整:設定 → 通知
通知のグループ化やバッジ、サウンドを各アプリでオン
サウンドと触覚で通知音量・バイブレーションを見直し(サイレント時の振動など)
ネットワーク/電源・システム由来の未着や遅延を疑う
低電力モード:一部バックグラウンド動作が抑制され遅延が起きることあり → 解除して挙動確認
機内モード/Wi-Fi/モバイル通信:オンオフを切り替えて再接続
再起動:キャッシュ系の不具合解消に有効
ソフトウェア・アップデート:通知まわりの不具合修正が入ることがあるため、設定 → 一般 → ソフトウェアアップデートで更新を確認(最新ガイドの“通知”項目にも随時追記あり)。Appleサポート
それでもダメなときの“段階的リセット”
設定 → 一般 → 転送またはリセット → リセット
影響の小さい順に
- 位置情報とプライバシーのリセット
- ネットワーク設定のリセット
- すべての設定のリセット改善しない場合はAppleサポートへ(ハード/プロファイル/MDMの可能性を含む)
3分で終わる「原因別」チェックリスト
□ フォーカス(おやすみ/睡眠/仕事など)をオフにした
□ スケジュール/自動化をオフにした(他のデバイスからの共有も停止)
□ 通知の要約をオフ or 重要アプリを要約から外し、配信時刻を前倒しした
□ 各アプリで「通知を許可」「表示先3種」「サウンド」をオンにした
□ Apple Watch併用時の配信先仕様を理解し、必要に応じてWatch側通知を見直した
□ 電話/FaceTimeの「不明な発信者の扱い/スクリーニング」を確認した
□ 低電力/機内モード/ネットワーク/再起動/アップデートを確認した
よくある質問
Q1. おやすみモードをオフにしても静かなままです。
A. 別のフォーカス(睡眠/仕事/運転など)が自動化で立ち上がっている可能性。設定 → フォーカスから各フォーカスのスケジュール/場所/Appトリガを停止してください。
Q2. 重要な人・アプリだけ通知を通したい。
A. フォーカスの**「許可する人/アプリ」**を設定。連絡先の特定グループ/アプリを例外にできます。
Q3. Apple Watch装着時も“iPhoneと同時に鳴らしたい”。
A. 同時受信は不可(どちらか一方)という仕様です。iPhoneをアンロック状態にしておけばiPhone側で受信されます。
Q4. ニュース通知の文面が“要約”で違って見える。
A. iOS 18.3で要約の扱いが一部調整されました。誤解が気になる場合は「通知の要約」をオフにして、元の通知テキストを受け取るのが確実です。