「さっきからお腹がキュルキュル鳴っている」「ご飯の時間なのにまったく食べようとしない」——。
Yahoo!知恵袋などでも非常に多く見られる相談内容です。
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ただの空腹なのか
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フードが合っていないだけなのか
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それとも、膵炎や誤飲など命に関わる病気なのか
この「どこまでが様子見でよくて、どこからが危険なのか」が分からず、不安になって検索される方が多い状況です。
本記事では、以下の点を整理してご説明いたします。
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犬のお腹がキュルキュル鳴る代表的な原因
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「ご飯を食べない」ときに一緒にチェックすべき症状
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自宅でできる観察・初期対処
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今すぐ病院に行くべきサインと、様子見できるケース
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再発を防ぐためのフード・生活習慣の見直し
対象は、主に子犬〜成犬の室内犬を飼っている飼い主さまです。
なお、本記事は一般的な情報提供であり、個別の診断・治療を行うものではありません。少しでも「おかしい」と感じた場合は、必ずかかりつけの動物病院にご相談ください。
※本コンテンツは「記事制作ポリシー」に基づき、正確かつ信頼性の高い情報提供を心がけております。万が一、内容に誤りや誤解を招く表現がございましたら、お手数ですが「お問い合わせ」よりご一報ください。速やかに確認・修正いたします。
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お腹のキュルキュル音自体は、生理的な腸の動きで起こることも多く、必ずしも異常とは限りません。
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しかし、「ご飯を食べない」「下痢・嘔吐がある」「ぐったりしている」といった症状が組み合わさると、病気の可能性が高まります。
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とくに、誤飲・感染症・膵炎・腸閉塞などは、命に関わることもあり、早期受診が重要です。
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現在の症状を書き出す
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お腹の音の様子
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食欲・排便・嘔吐・元気の状態
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「危険サイン」に当てはまるものがないか確認する
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少しでも不安があれば、時間帯を問わず動物病院に連絡する
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受診する場合は、症状の経過やフードの種類、誤飲の可能性などをメモして持参する
犬のお腹がキュルキュル鳴ってご飯を食べないとき、何が起きているのか
よくある状況と飼い主が感じやすい不安
「さっきからお腹がキュルキュル鳴っている」「ご飯の時間なのに食べようとしない」。
このような状況は、Yahoo!知恵袋などでも頻繁に相談が寄せられています。
飼い主さまが特に不安に感じやすいポイントは次のような点です。
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ただの空腹なのか、それとも病気なのか
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少し様子を見てよいのか、今すぐ病院へ行くべきなのか
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放っておくと命に関わることにならないか
「どこまでが様子見の範囲で、どこからが危険なのか」が分からないため、不安になって検索される方が多い状況です。
本記事で分かること・対象とする読者
本記事では、次の内容を整理してご説明いたします。
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犬のお腹がキュルキュル鳴る主な原因
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ご飯を食べないときに一緒に確認したい症状
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自宅でできる観察と初期対処
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「今すぐ病院」か「様子見」かを判断する目安
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再発を防ぐためのフードや生活習慣の見直し
想定しているのは、主に子犬〜成犬の室内犬を飼っておられる飼い主さまです。
なお、本記事はあくまで一般的な情報であり、診断や治療を行うものではありません。少しでも「おかしい」と感じられた場合は、必ずかかりつけの動物病院にご相談ください。
まず症状を整理する:お腹の音と食欲不振のチェックポイント
お腹のキュルキュル音の特徴(頻度・時間帯・片側か全体か)
最初に、「どのようにお腹が鳴っているか」を落ち着いて観察することが重要です。
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いつ鳴っているか
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食事前だけ鳴る
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食後しばらく鳴る
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一日中、断続的に鳴る
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どのくらいの頻度・時間か
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数分〜数十分でおさまる
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数時間以上続いている
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何日も続いている
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どのあたりから聞こえるか
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お腹全体からゴロゴロと聞こえる
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片側だけが膨らんで硬くなっている
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音に加えて、張りや痛みがありそうかどうか
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一時的な「キュルキュル」「ゴロゴロ」で、元気や排便に問題がなければ、生理的な腸の動きであることも多くあります。
しかし、長く続く場合や明らかに痛がっている場合は、注意が必要です。
「ご飯を食べない」の程度を数値で把握する(何時間・何食分か)
「ご飯を食べない」と言っても、状態には幅があります。
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まったく口をつけない
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少しは食べるが、いつもの半分以下しか食べない
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ドライフードは食べないが、おやつは欲しがる
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水もあまり飲まない
あわせて、次の点を整理しておきます。
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最後に「いつも通りの量」を食べたのは、何時間前か
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何回分の食事をしっかり食べていないか(1食分なのか、2〜3食分なのか)
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年齢(子犬・成犬・シニア犬)や持病の有無
特に子犬や持病のある犬では、短時間の絶食でも体調悪化につながる可能性がありますので、より早い受診が必要になることがあります。
一緒にチェックすべき他の症状(下痢・嘔吐・元気・姿勢など)
次の項目も併せて確認することで、緊急度の判断材料になります。
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便の状態
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普通便/軟便/下痢/血便/粘液便 など
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嘔吐の有無
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吐いた回数
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吐いたもの(フード、黄色い液、泡、異物など)
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元気・行動
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いつも通り動き回るか
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明らかに元気がない、ぐったりしている
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姿勢・しぐさ
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背中を丸めてじっとしている
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お腹を触られるのを嫌がる、鳴く
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体を伸ばしてお尻を高く上げる(いわゆる「祈りのポーズ」)
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お腹の音だけではなく、これらの情報を組み合わせて判断することが大切です。
考えられる主な原因:軽度〜重度まで
空腹や生理現象としての腸の動き
人と同じように、犬も空腹時や消化中に腸の動きが活発になり、音が鳴ることがあります。
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食事前後に短時間だけお腹が鳴る
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元気・食欲・排便が普段と変わらない
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お腹を触っても特に嫌がらない
こうした場合は、正常な範囲の腸の動きであることが多く、必ずしも異常とは限りません。
ただし、「お腹の音」と同時に「ご飯をまったく食べない」「他の症状も出ている」場合には、単なる空腹ではない可能性を考える必要があります。
フードが合わない・消化不良・ガスのたまり
フードの内容や与え方によっては、腸にガスがたまりやすくなったり、消化不良を起こすことがあります。
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フードを急に切り替えた
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脂肪分の多いフードやおやつ、人の食べ物を多く与えた
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早食いの傾向がある
このような状況では、
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軽い下痢や軟便
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一時的な食欲低下
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おならの増加
といった症状が出ることがあります。
比較的軽い消化不良であれば、フードの見直しや与え方の改善で落ち着くケースもありますが、症状が続く、悪化する場合は受診が必要です。
冷え・ストレス・生活環境の変化
腸が冷えると動きが悪くなり、お腹の音や食欲不振の原因になることがあります。また、ストレスも胃腸に影響を与えます。
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フローリングでお腹を冷やしやすい
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季節の変わり目で急に冷え込んだ
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引っ越し・来客・家族構成の変化など、環境が変わった
これらにより、
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軽い下痢
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一時的な食欲不振
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そわそわする、落ち着きがない
といった変化が見られることがあります。
誤飲・感染症・膵炎など、すぐ受診すべき病気の可能性
一方で、以下のような重大な病気が隠れている可能性もあります。
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異物誤飲(おもちゃの破片、布、紐、骨、ボールなど)
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ウイルスや細菌による胃腸炎
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膵炎
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腸閉塞 など
これらのケースでは、
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激しい嘔吐や下痢を繰り返す
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強い腹痛があり、うずくまる・背中を丸める
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ぐったりして動かない
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食欲がほとんど、またはまったくない
といった症状が見られます。
命に関わることもあるため、自己判断で様子を見続けることは非常に危険です。
自宅でできる観察と初期対処
まず安静にして様子を見るときのポイント
次の条件を満たす場合、短時間であれば自宅での様子見が可能な場合もあります。
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元気があり、大まかな行動は普段と変わらない
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下痢・嘔吐がない、または軽い症状が一時的に出ただけ
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お腹を触っても、極端には嫌がらない
そのうえで、以下の点に注意します。
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静かで落ち着ける場所で休ませる
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激しい遊びや運動は控える
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1〜2時間ごとに、症状の変化(食欲・元気・排便・嘔吐の有無)をメモする
少しでも「普段と違う」「苦しそう」と感じる場合は、無理に様子を見続けずに、病院へ相談してください。
食事・水分の与え方(絶食の是非・少量頻回・ふやかしフードなど)
嘔吐がある場合、年齢や状態によっては短時間の絶食が必要になることがありますが、その判断は本来獣医師が行うものです。自己判断で長時間何も与えないのは危険です。
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嘔吐が続いている場合
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自己判断でフードを与え続けることは避ける
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まずは病院に連絡し、指示を仰ぐ
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嘔吐がなく、軽い食欲低下のみの場合
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消化に優しいフード(ふやかしたドライフード、胃腸サポートフードなど)を少量ずつ与える
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1日分の量を複数回に分けて与え、一度にたくさん食べさせない
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水分については、
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自分から飲む場合は、いつでも清潔な水が飲めるようにしておく
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無理に大量に飲ませると嘔吐の原因になることがあるため、無理強いはしない
という点に注意します。
お腹の保温・冷え対策、生活環境の見直し
冷えが疑われる場合は、次のような環境改善も有効です。
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ベッドや寝床にマットやブランケットを敷く
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冷たいフローリングで長時間寝続けないようにする
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室温を極端に低くしすぎない
ストレス要因についても、以下のような点を見直します。
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生活リズムが急に変わっていないか
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大きな音や来客など、ストレスになる要因が続いていないか
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留守番時の環境(音・明るさ・温度)が適切か
「今すぐ病院」か「様子見」かを判断するチェックリスト
緊急度が高い危険サイン(即受診)
次のような症状が一つでも当てはまる場合は、時間帯にかかわらず、できるだけ早く受診する必要があります。
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何度も激しく吐く、下痢が止まらない
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血便や血の混じった嘔吐がある
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ぐったりして動かない、呼吸が早い・苦しそう
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歯ぐきや舌の色が白っぽい、あるいは青っぽい
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お腹を触ると激しく嫌がる、悲鳴を上げる
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お腹が異常に膨らんで硬くなっている
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祈りのポーズ(前足を伸ばし、お尻を高く上げる姿勢)を取り続けている
これらは、腸閉塞や膵炎など命に関わる病気のサインである可能性があり、すぐの受診が必要です。
当日中に受診を検討すべきサイン
以下のような場合は、「今すぐ救急」ほどではなくても、当日中の受診を考えたい状態です。
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食欲不振が半日〜1日以上続いている
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軽い嘔吐や下痢が、何度か繰り返し見られる
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お腹のキュルキュル音が数日にわたって続いている
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いつもより元気がなく、動きが鈍い
特に、シニア犬や持病のある犬、子犬の場合には、より早い段階で受診を検討してください。
自宅で経過観察が可能なケース
一般論として、次のような条件を満たす場合には、短時間の経過観察で済むケースもあります。
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お腹の音以外に特に異常がない
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食欲・排便・元気が普段とほぼ変わらない
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一時的なお腹の音で、その後おさまっている
ただし、「どことなくいつもと違う」「説明しづらい違和感がある」という場合には、迷わず獣医師に相談することをおすすめいたします。
動物病院受診時の準備と伝えるべき情報
受診前にメモしておくと良い事項リスト
受診の際、状況を正確に伝えることで診断がスムーズになります。事前に次の点を整理しておくと便利です。
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お腹の音に気づいた日時
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最後に「普通に」ご飯を食べた時間と量
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食欲不振が続いている時間、食べなかった回数(●食分など)
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下痢・嘔吐の有無と、その回数・間隔
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便や嘔吐物の色・形・においの特徴
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与えているフードやおやつの種類・量(パッケージ写真もあると便利)
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誤飲の可能性がある物(おもちゃ、布、骨など)
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持病・これまでの病歴・服用中の薬
可能であれば、便や嘔吐物の写真、実物をビニール袋などに入れて持参すると、参考になることがあります。
検査・治療の流れと費用の目安(一般論)
病院での一般的な流れは次のとおりです。
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問診(いつから・どのような症状かを詳しく聞かれる)
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身体検査(体温測定、聴診、触診など)
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必要に応じた追加検査
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血液検査
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レントゲン検査
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超音波(エコー)検査
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便検査 など
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費用は病院・地域・検査内容により大きく変動しますが、
「診察料+必要に応じて検査料・治療費」が加わるイメージになります。
ペット保険に加入している場合は、保険証や契約内容が分かるものも持参すると安心です。
よくあるQ&A:『行ったら何をされる?』『様子見で行ってもいい?』
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Q. 結果的に「様子見で大丈夫」と言われる程度でも、受診してよいですか?
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A. もちろん問題ありません。「大きな病気ではない」と確認できること自体が、大きな安心につながります。
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Q. 夜間救急に行くべきか迷うときは?
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A. 先ほどの「危険サイン」に一つでも当てはまる場合は、夜間でも受診を検討してください。迷う場合は、夜間対応病院に電話で相談し、指示を仰ぐことをおすすめします。
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再発を防ぐためのフード・生活習慣の見直し
フードの選び方・切り替え方・食事回数の調整
同じような症状を繰り返さないためには、日頃の食事管理が重要です。
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フードの選び方
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急激なフード変更は避け、数日〜1週間ほどかけて徐々に切り替える
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脂肪分や添加物が多すぎないものを選ぶ
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食事回数の調整
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1日分を2〜3回に分けて与え、空腹時間を長くしすぎない
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胃腸が弱い犬や小型犬では、少量を複数回に分けることで負担を減らせることがある
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胃腸に不安がある場合は、かかりつけの獣医師に相談のうえ、消化器サポートフードや低脂肪フードの利用を検討します。
早食い防止・ガス対策・適度な運動
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早食い防止
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早食い防止用の食器を使用する
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フードを複数の小皿に分けて与える
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知育トイにフードを入れ、時間をかけて食べるようにする
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ガス対策
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一度に大量に食べさせない
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食後すぐの激しい運動を避ける
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適度な運動
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無理のない範囲で、毎日の散歩や軽い運動を行うことで、腸の動きを整える助けになります。
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季節の寒暖差・冷え・ストレスへの対策
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季節・室内環境
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冬場や季節の変わり目は、室温・湿度を適切に管理する
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ベッドやクレート周りの保温を工夫する
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ストレス対策
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できるだけ毎日の生活リズムを一定に保つ
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留守番時の環境(音・明るさ・温度)を整える
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スキンシップや遊びの時間を適度に確保し、不安を軽減する
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よくある質問(FAQ)
夜中にキュルキュル鳴ってご飯もいらないと言うが、朝まで待って大丈夫?
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元気があり、嘔吐や下痢もない場合
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一時的なものであれば、静かな場所で休ませ、短時間様子を見ることがあります。
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ぐったりしている、何度も吐く、苦しそうにしている場合
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朝まで待たずに、夜間救急の受診を検討するべき状態です。
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判断に迷うときは、夜間対応の動物病院へ電話で相談し、指示を受けると安心です。
老犬でお腹の音と食欲不振が続く場合は、どの程度まで様子見して良い?
シニア犬では、脱水や体力低下の進行が早く、基礎疾患を持っていることも多いため、「様子見」の許容範囲は若い犬より短く考える必要があります。
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半日以上ほとんど食べていない
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数日にわたってお腹の音が続いている
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明らかに動きが鈍く、元気がない
このような場合は、できるだけ早めの受診をおすすめいたします。
一度膵炎になった犬で、同じような症状が出たときの注意点は?
膵炎は再発しやすい病気の一つとされており、「お腹の音+食欲不振+嘔吐」などの症状が出た場合には特に注意が必要です。
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自己判断で脂肪分の多い食事を与えない
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「少し様子を見る」のではなく、早めにかかりつけの病院へ連絡する
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過去の検査結果や治療内容を伝えられるよう、メモや診療明細を保管しておく