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インスタで「パスワードが不正利用された可能性があります」と表示された時に必ずやるべき確認と対処法

インスタグラムを開いた瞬間、
「パスワードが不正利用された可能性があります」
という表示が出て、思わず手が止まった経験はありませんか。

「もう誰かに乗っ取られたのではないか」
「今すぐ何かしないとまずいのでは」
「変な操作をして、余計に状況を悪化させたらどうしよう」

この警告は、実際に被害が発生しているケースもあれば、予防的なセキュリティ通知として表示されることもあります。問題は、正しい順番で確認と対処を行わないと、本来防げたはずの被害が広がってしまう点です。

本記事では、インスタで不正利用の可能性が表示されたときに、

  • それが本当に危険な状態なのかを見極める方法

  • まず最初に確認すべきポイント

  • パスワード変更や二段階認証など、安全を確保する具体的手順

  • ログインできない場合の復旧ルート

  • フォロワーや顧客への二次被害を防ぐための対応

までを、専門知識がなくても迷わず進められる形で詳しく解説します。

「今の自分は何をすべきなのか」がはっきり分かり、
読み終えたときには落ち着いて行動できる状態になることを目的とした内容です。
突然の警告に不安を感じている方は、まずはここから確認してみてください。

※本コンテンツは「記事制作ポリシー」に基づき、正確かつ信頼性の高い情報提供を心がけております。万が一、内容に誤りや誤解を招く表現がございましたら、お手数ですが「お問い合わせ」よりご一報ください。速やかに確認・修正いたします。

目次

インスタでパスワード不正利用の可能性が出る主な原因

「インスタパスワードが不正利用された可能性があります」といった表示や通知を見たとき、多くの方が最初に不安になるのは「もう乗っ取られたのでは」「今すぐ何をすればいいのか」という点です。ここでは、なぜそのような警告が出るのかを整理し、どこからが本当に危険な状態なのかを見極められるようにします。原因を理解しておくと、対処の優先順位を誤らずに済みます。

通知が出ても即乗っ取りとは限らないケース

セキュリティ警告は、必ずしも「すでに第三者に完全に乗っ取られている」ことを意味しません。Instagramは、普段と異なるログインや挙動を検知すると、予防的に注意喚起を出すことがあります。つまり、危険な兆候が“あった”段階で表示される場合もあります。

よくあるのは、ログイン環境が普段と変わったケースです。たとえば、以下のような状況では、本人の操作であっても「不審なログインの可能性」として判定されることがあります。

  • 機種変更や端末の初期化、アプリの再インストールを行った

  • OSアップデートやアプリ更新により端末情報が変わった

  • モバイル回線からWi-Fiへ、あるいはその逆へ切り替わった

  • VPNやセキュリティアプリを利用し、通信経路が変わった

  • 出張・旅行などで普段と異なる地域からアクセスした

また、「過去に流出したログイン情報の使い回し」が背景にある場合もあります。インスタ自体から情報が漏れたというより、別のサービスで流出したメールアドレスやパスワードが攻撃者に渡り、それがインスタでも通るか試される、というパターンです。本人としては心当たりがなくても、システム側は「危険な試行があった」と判断して警告を表示する可能性があります。

この段階で重要なのは、通知を見た瞬間に焦って外部リンクを踏まないことです。特にメールやDMで届く「確認してください」「アカウントが停止されます」などの文言は、フィッシング(偽ログイン画面)に誘導する手口が多く見られます。確認や設定変更は、できる限りInstagramアプリ内の設定から行うのが安全です。

本当に危険なサイン(変更・投稿・DM・連絡先)

一方で、次のような“実害”が確認できる場合は、警告どころではなく、すでに侵入されている可能性が高い状態です。この場合は、原因の考察よりも「遮断と復旧」を最優先に進める必要があります。

  • 覚えのない投稿・ストーリー・リールが勝手に公開されている

  • フォロー/フォロー解除が勝手に行われている

  • プロフィール(名前、自己紹介、リンク、アイコン)が変更されている

  • DMで不審なメッセージが送られている(投資、副業、当選、URL誘導など)

  • メールアドレスや電話番号が変更された形跡がある

  • パスワードが合わずログインできない、またはログインできてもすぐに弾かれる

  • 見覚えのない端末がログイン中として表示される

特に「連絡先(メール・電話番号)」が変更されている場合は危険度が高いです。攻撃者は、あなたをアカウントから締め出して復旧を困難にするために、先に連絡先を奪うことがあります。もし連絡先の変更通知が届いている、設定画面の登録情報が見覚えのないものになっている、という場合は、後回しにせず復旧ルートも同時に視野に入れてください。


インスタの不正利用を疑ったら最初にやる確認

不正利用の疑いがあるときは、やみくもに設定を触るより、最初に「状況を確定する確認」を行うと対処が速くなります。ここでの目的は、次の2つです。

  1. 自分がまだログインできるか(安全確保を先にできるか)

  2. すでに第三者のアクセスがあるか(遮断の緊急度を判断する)

ログインできるかの確認と優先順位

まず最重要の分岐は「ログインできるかどうか」です。ログインできるなら、あなたは主導権を持っています。主導権があるうちに、パスワード変更・ログアウト・二段階認証まで一気にやってしまうのが最短です。

  • ログインできる場合
    すぐに安全確保(パスワード変更→ログアウト→二段階認証→連絡先確認)を実行します。確認作業はその後でも遅くありません。

  • ログインできない場合
    復旧ルート(ログインヘルプ、本人確認)を優先します。無理にログインを繰り返すとロックがかかることがあるため、冷静に導線へ進むほうが成功率が上がります。

  • ログインできるが異変がある場合
    “既に侵入済み”の可能性が高いので、安全確保と同時に、連絡先・連携アプリ・投稿/DMの被害確認まで並行して進めます。

ここでの注意点は、「ログインできるうちにやる」ことです。攻撃者が中にいる場合、あなたが対策を始めたことに気づけば、パスワードや連絡先を変更して締め出そうとする可能性があります。最初の数分の動きが、その後の難易度を大きく左右します。

ログインの場所で不審な端末を探す

ログインできる場合は、次に「ログインの場所(ログインアクティビティ)」を確認し、不審な端末がないかを探します。ここは、被害の有無を見極めるうえで非常に有効です。

確認のポイントは次の通りです。

  • 見覚えのない端末名(Android / iPhone / ブラウザなど)がないか

  • 使っていないはずの時間帯にログインがないか

  • 行ったことのない地域・国が表示されていないか

  • 自分の端末と別の端末が同時にログインしていないか

ただし「地域表示」だけで断定しないことも重要です。通信経路の都合で、実際の居場所と異なる表示になることがあります。そのため、地域が少し違う程度なら、端末名やログイン時間など他の情報と合わせて判断します。

不審な端末が見つかった場合は、まずログアウトさせます。ここで迷う必要はありません。もし後から「自分の古い端末だった」と判明しても、再ログインすればよいだけです。安全確保の観点では、疑わしいものを残すほうが危険です。

許可したアプリとウェブサイトを点検する

次に確認したいのが、「外部アプリやウェブサイトとの連携」です。特にフォロワー分析ツールや自動化ツール、キャンペーン応募サービスなど、Instagramログインを使って連携するものを過去に利用したことがある場合は、ここが侵入口になることがあります。

点検の基本方針はシンプルです。

  • 覚えがないものは削除する

  • 今使っていないものは削除する

  • “公式っぽい名前”でも中身が分からないものは削除する

連携が残っていると、パスワードを変更しても、第三者が連携経由で情報を取得したり操作を継続したりする可能性があります。特に、DM送信や自動投稿など権限が強い連携は危険度が高いです。

連携を解除して困るのは「そのサービスが使えなくなる」程度です。一方、解除しなかった場合のリスクは「乗っ取りの継続」「二次被害拡大」です。比較すると、解除のほうが圧倒的に安全です。


インスタの安全を確保する具体手順

ここからは、実際にアカウントを守るための手順を、上から順に行えばよい形で整理します。ポイントは「一つずつ丁寧に」ではなく、「順番通りに素早く」です。途中で悩んだら、まずは次の流れを守ってください。

  1. パスワード変更

  2. 他端末ログアウト(セッション遮断)

  3. 二段階認証の有効化

  4. 連絡先(メール・電話)の確認と修正

  5. 連携アプリの整理(必要に応じて再確認)

パスワードを強固に変更するコツ

パスワード変更は基本ですが、弱い変更では意味がありません。攻撃者は「使い回し」や「推測しやすさ」を狙います。安全なパスワードは次の条件を満たすのが理想です。

  • 長い(12文字以上、できれば16文字以上)

  • 複雑(大文字・小文字・数字・記号の組み合わせ)

  • 唯一(他サービスと完全に別)

  • 推測できない(誕生日、電話番号、店名、簡単な単語は避ける)

よくある失敗は、以前のパスワードの一部だけを変えることです。たとえば「Password1!」を「Password2!」にする、といった変更は推測されやすく危険です。また、キーボード配列の並び(qwertyなど)や単語+数字の形も狙われやすいです。

可能なら、パスワード管理アプリ(パスワードマネージャー)を使い、ランダム生成した長いパスワードに切り替えるのが最も確実です。「覚えられない」という悩みは、仕組みで解決したほうが安全です。

さらに重要なのは、同じパスワードを使っていたサービスがないか確認することです。メールアドレスのアカウント、他のSNS、ネットショップなどに使い回しがある場合は、インスタだけ変更しても再侵入される恐れがあります。インスタの警告をきっかけに、使い回しを断つことが再発防止の核心です。

他のすべての端末からログアウトする

次に、ログイン状態(セッション)を整理します。パスワードを変えただけでは、端末によってはログインが維持されることがあります。第三者がすでにログイン中の場合、セッションを切らないと、操作を続けられる可能性があります。

実施したいことは次の通りです。

  • 不審な端末を個別にログアウトする

  • 可能なら、ログイン中の端末をすべて一度整理するつもりで確認する

  • 古い端末、使っていないブラウザログインが残っていないかを見る

この作業のメリットは、「今中にいる誰かを追い出す」だけではありません。あなた自身の管理としても、不要なログインを減らせます。端末が多いほど管理は難しくなり、見落としのリスクが上がります。安全確保は“シンプルにする”ほど強くなります。

二段階認証を有効化する(認証アプリ推奨)

二段階認証は、パスワードが漏れても侵入を防ぐ最重要の防波堤です。攻撃者は、パスワードさえ手に入ればログインできる世界を前提に攻撃してきます。二段階認証を有効化すると、その前提を崩せます。

方式は主に2つです。

  • 認証アプリ(推奨)
    スマホの認証アプリでワンタイムコードを生成します。SMSより安全性が高い傾向があり、回線状況に左右されにくいのが利点です。

  • SMS
    設定が簡単ですが、電話番号が攻撃対象になったり、受信できない状況が起きたりすることがあります。

迷うなら、事業利用・副業・大事なアカウントは認証アプリをおすすめします。設定したら、次の点もあわせて確認してください。

  • バックアップコードがある場合は安全な場所に保管する

  • 端末紛失時に備え、復旧の手段(予備の連絡先)を最新にする

  • 機種変更時に認証アプリを移行できるよう準備する

二段階認証は強力ですが、「入れたせいでログインできなくなる」事故も起きがちです。守りと復旧はセットで考えるのがコツです。

メールアドレス・電話番号を最新に戻す

次に、連絡先情報を確認します。ここが古いままだと、いざというとき復旧できません。また、攻撃者が変更している場合は、あなたが主導権を取り戻すうえで最重要ポイントになります。

確認すべき点は次の通りです。

  • 登録メールアドレスが自分のものか

  • 登録電話番号が自分のものか

  • 覚えのない連絡先が追加されていないか

  • 変更通知(メール)が届いていないか

もし連絡先が勝手に変更されていた場合、あなたがログインできているうちに修正できる可能性があります。ただし、変更ができない、すぐに戻される、という場合は、すでに攻撃者が強く関与している可能性があります。その場合は、復旧ルートやサポート導線も視野に入れ、手順を同時に進めてください。


インスタにログインできない場合の復旧ルート

ログインできないときは「詰んだ」と感じがちですが、焦りは禁物です。無理に試行錯誤すると、ロックがかかったり、フィッシングに引っかかったりするリスクが上がります。ここでは、復旧の基本ルートと、詰まりやすい点の対策を整理します。

アプリのログインヘルプから進む

復旧は、基本的にInstagramアプリのログイン画面から進めます。「ログインできない」「パスワードを忘れた」などの案内に沿い、登録しているメール、電話番号、ユーザーネームを使って手続きを行います。

復旧で特に大切なのは「受信できる連絡先が残っているか」です。次のような状況だと難易度が上がります。

  • 登録メールが攻撃者に変更されている

  • 電話番号が変更されている、または解約済みで受信できない

  • どのメール・電話で登録したか覚えていない

この場合でも、あきらめる必要はありませんが、本人確認の工程に進む可能性が高くなります。復旧は「早さ」よりも「正確さ」が重要です。落ち着いて、手元にある情報(過去に使っていたメール、ユーザーネーム、端末)を整理してから進めるほうが成功率が上がります。

メールが変更された通知が来た場合の見方

「メールアドレスが変更されました」などの通知が届いている場合、そこに復旧の手がかりが含まれていることがあります。ただし、ここで最大の落とし穴が「偽の通知メール」です。フィッシングは、見た目が本物そっくりなことがあります。

安全のため、次の原則を守ってください。

  • メール内リンクを急いで踏まない

  • まずInstagramアプリ内の設定や通知を確認する

  • 可能なら、公式ヘルプ経由で復旧導線に入る

もしメールの差出人や文面が不自然、急かしてくる、URLが見慣れない、という場合は、リンクを踏まずにアプリから進めるのが安全です。

また、変更通知が届いた“時間”も重要です。自分が寝ていた時間、仕事中で触っていない時間に届いている場合は、第三者による変更の可能性が上がります。心当たりのない変更は、早急な復旧が必要です。

本人確認が必要になった時の準備

本人確認が必要になった場合、途中で止まりやすいのは「情報不足」と「焦りによる入力ミス」です。準備しておくと良いものを整理します。

  • 正確なユーザーネーム(表記ゆれに注意)

  • 過去に登録していた可能性のあるメールアドレス

  • 過去の電話番号(下4桁でも手がかりになることがあります)

  • 以前ログインしていた端末(機種名)

  • プロフィール写真の有無、過去の投稿の特徴(本人性の説明材料)

  • 事業利用の場合は、店舗名、運用担当の記録、過去投稿のスクリーンショットなど

また、復旧中は「第三者に協力を求めない」ことも大切です。SNS上で「復旧できます」「代行します」と誘うアカウントは詐欺の可能性があります。復旧は、公式導線で進めるのが基本です。


インスタ不正利用の二次被害を止める行動

不正利用は、あなたのアカウントだけの問題で終わりません。フォロワーや顧客が被害に遭うと、信用や関係性に長期的な影響が出ます。安全確保と並行して、二次被害を止める行動も取っていきましょう。

フォロワー・顧客への注意喚起テンプレ

特に事業利用・副業アカウントの場合、最優先で伝えるべきは「リンクを開かない」「送金しない」「個人情報を入力しない」です。長い説明は不要で、要点だけを短く出すほうが読まれます。

そのまま使える例文を用意します。

  • 「現在、当アカウントで不正アクセスの可能性があり確認中です。こちらからURLを送ることはありません。怪しいDMのリンクは開かないでください。」

  • 「不審なDMを受け取った方は、リンクを開かず削除してください。可能であれば通報にもご協力ください。」

  • 「復旧でき次第、改めてご案内します。ご迷惑をおかけして申し訳ありません。」

ポイントは、“何をしないでほしいか”を明確にすることです。被害が広がるのは、フォロワーが善意でリンクを開いてしまうことが多いからです。

注意喚起を出すタイミングは、理想は「安全確保が完了してから」ですが、攻撃者がすでにDMをばらまいている気配があるなら、作業と並行して早めに出すほうが被害抑止につながります。

なりすまし・詐欺DMへの対処(通報の考え方)

不正利用では、あなたのアカウントから詐欺DMが送られるだけでなく、あなたの名前や写真を使った「なりすましアカウント」が作られることもあります。なりすましは、放置すると被害が増え、あなたの信用が削られていきます。

対処の基本は次の3つです。

  • 不審な投稿・ストーリー・プロフィール変更を戻し、必要なら削除する

  • 詐欺DMの痕跡を確認し、状況を把握する(誰に送ってしまった可能性があるか)

  • なりすましアカウントを見つけたら、周囲に通報協力を依頼する

通報は面倒に感じますが、通報数が集まるほど対応が進みやすい傾向があります。事業アカウントの場合は、スタッフや関係者にも状況を共有し、連絡窓口を一本化すると混乱を抑えられます。

また、復旧後にやっておきたいのが「固定の注意喚起」です。一定期間、プロフィールやストーリーで「不審DMに注意」を掲示しておくと、後から気づくフォロワーにも伝わります。

連携サービス(Facebook等)も同時に点検する

Instagramは、Metaのアカウントセンターで他サービスと連携している場合があります。連携がある場合、インスタだけ対策しても、別の入口から再侵入される可能性があります。

点検したいのは次のような点です。

  • 連携先(例:Facebook)のパスワードが弱い、使い回しになっていないか

  • 連携先のメールアドレス自体が乗っ取られていないか

  • 連携アプリが残っていないか

  • どの端末でログイン中になっているか

特にメールアドレスは「パスワードリセットの起点」になります。メールが弱いと、インスタの対策をしても根本が守れません。今回の警告を機に、メールアカウントの二段階認証も検討してください。


インスタの不正利用を繰り返さないための予防策

復旧できた後、多くの方が「もう大丈夫」と思って設定を戻しがちです。しかし、再発を防ぐには“日常の設計”を変える必要があります。攻撃者は一度狙ったアカウントを再度狙うこともあります。ここで予防策まで仕上げておくと、次に同様の警告が出ても落ち着いて対処できます。

パスワード管理(使い回しゼロ、マネージャー活用)

再発の最大要因は、やはり使い回しです。使い回しがある限り、どこか一つが漏れれば連鎖します。次の方針を徹底すると、再発確率を大きく下げられます。

  • インスタのパスワードはインスタ専用にする

  • パスワードはランダム生成し、管理アプリに保存する

  • 「覚えやすい」より「破られにくい」を優先する

  • 半年〜1年など区切りで見直す(特に事業アカウント)

もし管理アプリに抵抗がある場合でも、少なくとも「インスタ専用」「長くて複雑」「推測できない」の3点は守ってください。記憶頼みの運用をやめるだけでも、事故は減ります。

SMSより安全な設定、バックアップ手段

二段階認証を導入した後に起きやすいのが「コードが届かない」「機種変更で詰む」というトラブルです。これを防ぐには、次のセットを意識してください。

  • 可能なら認証アプリ方式を優先

  • バックアップコードがあれば必ず保管

  • 登録メール・電話番号を常に最新に保つ

  • 端末の時刻設定は自動にしておく(コードずれ防止)

特に事業利用の場合、アカウントに入れない時間=機会損失になります。復旧の手段を複数用意し、「守るだけでなく戻れる」状態を作っておくことが重要です。

乗っ取り手口の典型と日常の注意点

乗っ取りの入口は、難解なハッキングだけではありません。多くは“人の心理”を突く形で成立します。典型的な手口を知っておくと、被害を未然に防ぎやすくなります。

  • フィッシング(偽ログイン)
    「著作権侵害」「アカウント停止」「認証が必要」など、焦らせる文言で偽サイトへ誘導し、IDとパスワードを入力させます。
    対策は、リンクからログインしない、確認はアプリ内設定から行う、です。

  • パスワードリスト攻撃(使い回し狙い)
    別サービスで漏れたID/パスの組み合わせを、機械的に試す攻撃です。対策は、使い回しをやめる、二段階認証を入れる、です。

  • パスワードリセット悪用
    メールやSMSの受信を奪い、パスワード再設定で乗っ取る手口です。対策は、メール自体に二段階認証、連絡先の管理、SIM関連の手続きを慎重にする、です。

日常で意識したいチェックポイントも挙げます。

  • 「今すぐ」「期限」「停止」など、急かす文言は疑う

  • 公式のように見えても、DMやメールのリンクは即クリックしない

  • 連携アプリを増やしすぎない(使っていないものは解除)

  • 共有端末や公共Wi-Fiでのログインを避ける

  • スタッフがいる場合は権限管理と運用ルールを明確にする


よくある質問

ここでは、実際に警告が出たときに多くの方がつまずく点を、具体的に解決します。

通知が出たがログイン履歴に異常がない時は?

異常が見当たらない場合でも、何もしないのはおすすめできません。警告が出たということは、少なくとも「不審な試行」や「普段と異なる状態」が検知された可能性があるためです。最低限、次の3つは実施してください。

  • パスワードをインスタ専用の強いものに変更する

  • 二段階認証を有効化する(可能なら認証アプリ)

  • 連携アプリを棚卸しし、不要なものは解除する

これらは、被害が出ていない段階で行うほど手間が少なく、効果が高い対策です。結果として誤検知だったとしても、セキュリティが強化されるので損はありません。

海外表示になるのはなぜ?

ログインの場所が海外になる原因は複数あります。たとえば、通信経路や回線の出口が海外扱いになる、VPNを利用している、携帯回線の切り替えが起きた、といった理由で表示がずれることがあります。

ただし、重要なのは「海外表示=必ず侵入」ではないという点です。判断材料としては、地域よりも次を優先してください。

  • 端末名が見覚えのあるものか

  • ログイン時間が自分の行動と一致するか

  • 同時に複数端末ログインがないか

地域だけで不安になりすぎず、端末・時間・挙動の整合性で判断すると冷静に進められます。

2段階認証のコードが届かない時は?

コードが届かないときは、方式別に確認します。

  • 認証アプリ方式の場合

    • 端末の時刻設定が自動になっているか(ズレるとコードが合わないことがあります)

    • 認証アプリで表示しているアカウントが正しいか(複数登録していると見間違えます)

    • バックアップコードが控えてあるか

  • SMS方式の場合

    • 圏外や電波の弱い場所にいないか

    • SMSの受信制限、迷惑設定でブロックされていないか

    • 端末の再起動、回線の切り替えで改善しないか

それでも解決しない場合は、ログインヘルプから復旧導線へ切り替えるほうが早いことがあります。焦って何度も試すより、正しいルートに乗るほうが確実です。

既に勝手に投稿された時は消してよい?

基本的には削除して問題ありません。ただし、順番が重要です。最優先は「安全確保」です。安全確保ができていない状態で削除だけしても、攻撃者が再投稿する可能性があります。

おすすめの順番は次の通りです。

  1. パスワード変更

  2. 不審端末のログアウト

  3. 二段階認証の有効化

  4. 連絡先と連携アプリの確認

  5. 勝手な投稿・ストーリー・プロフィール変更を削除・修正

  6. 必要に応じて注意喚起

事業アカウントの場合、削除後に「一時的に不正アクセスの可能性があり調査中だった」旨を短く説明しておくと、フォロワーの不安を抑えられます。