「インフルエンザかもしれない…」そう思ったとき、手元にあったバファリンを飲ませてしまった、あるいはご自身が飲んでしまった——その後で不安になり、「インフルエンザ バファリン 飲んでしまった 知恵袋」と検索されたのではないでしょうか。
「子どもに飲ませてしまったけれど大丈夫？」「一度だけなら平気？」「救急に行くべき？」といった不安が頭の中をぐるぐると巡り、冷静な判断が難しくなりがちです。
本記事では、そのような不安をお持ちの方に向けて、インフルエンザ時にバファリンが問題になり得る理由と、すでに飲んでしまった場合に“今すぐ何をすればよいか”を、できるだけ分かりやすく整理いたします。単に「危ない」「やめた方がいい」といった曖昧な表現ではなく、成分の違い、公的機関や学会の情報、医師監修記事の内容を踏まえながら、行動レベルで判断しやすい形にまとめています。
特に、小学生〜中学生のお子さまをお持ちの親御さまにとっては、「インフルエンザ時の解熱剤選び」は命に関わる可能性もある重要なテーマです。一方で、大人・妊娠中・授乳中・持病のある方にとっても、「飲んでしまった後の最適な一手」は状況によって異なります。本記事では、それぞれの立場ごとに、受診の目安やセルフケアのポイントも整理しております。
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インフルエンザが疑われるとき、アスピリンや一部NSAIDsを含む解熱剤を自己判断で繰り返し服用しないこと。
一度バファリンを飲んでしまっても、直ちに重篤な状態になるとは限りませんが、以後の自己判断での服用は中止し、症状をよく観察してください。
けいれん・意識障害・異常行動・呼吸困難などがあれば、迷わず救急受診を検討してください。
解熱剤の選択は、できる限り医師・薬剤師の指示に従い、自己判断での飲み合わせや過量服用は避けてください。
本記事は一般的な情報提供であり、個別の診断・治療に代わるものではありません。最終的な判断は必ず担当医・医療機関の指示を優先してください。
インフルエンザでバファリンを飲んでしまったら「自己判断で継続しない」
本記事は、次のような方を主な対象としています。
お子さまが高熱を出し、インフルエンザかもしれない状況で
手元にあったバファリンなどを飲ませてしまい、不安になって「インフルエンザ バファリン 飲んでしまった 知恵袋」と検索した親御さまご自身が発熱・関節痛などインフルエンザ様の症状で、バファリンを飲んだあとにインフルエンザだと分かり、不安な社会人の方
先に重要なポイントをまとめます。
インフルエンザが疑われるときに、アスピリンを含む解熱剤（バファリンAなど）や一部NSAIDsを自己判断で繰り返し飲み続けることは推奨されません。
すでに1回飲んでしまったからといって、直ちに重篤な合併症が必ず起こるわけではありません。
ただし、追加で飲むのは中止し、症状をよく観察したうえで医療機関に相談することが重要です。
この記事で分かること（知恵袋の不安を整理）
知恵袋に投稿されがちな不安・疑問を整理しながら、次の点を分かりやすく解説いたします。
バファリンシリーズの成分と、インフルエンザ時に問題となる理由
「飲んでしまったあと」に何を確認し、どの症状なら救急・時間外・翌日受診かを判断する目安
インフルエンザ時に一般的に推奨される解熱成分と、避けるべき成分
子ども・大人・妊娠中・持病がある方など、属性別に気を付けるポイント
次回から同じ不安をくり返さないための常備薬・相談体制の整え方
インフルエンザ時に問題となる「バファリン」とは？成分と種類
バファリンシリーズの代表的な種類と成分
「バファリン」と一口に言っても、実際には複数のシリーズが存在します。代表例としては、次のようなタイプがあります。
バファリンA
有効成分：アスピリン（アセチルサリチル酸）＋胃を守る成分
その他のバファリンシリーズ
製品ごとに、イブプロフェンなどのNSAIDsが主成分のもの、
アセトアミノフェンを主成分とするものなど、内容はさまざまです。
重要なのは、箱や説明書の「成分」欄を必ず確認することです。
同じ「バファリン」という名称でも、成分によってインフルエンザ時の取り扱いが変わります。
例として、構造イメージは以下の通りです（実際の使用前には必ず添付文書でご確認ください）。
| 製品例（イメージ） | 主な成分 | インフルエンザ時の扱いの目安 |
|---|---|---|
| バファリンA | アスピリン | 小児では原則避ける。大人も自己判断の継続使用は慎重に |
| バファリン（NSAIDs主体タイプ） | イブプロフェン等のNSAIDs | 小児・インフルエンザ時は自己判断での使用を避ける |
| バファリン（アセトアミノフェン主体） | アセトアミノフェン | インフルエンザ時に第一選択となることが多い成分 |
なぜアスピリン・一部NSAIDsがインフルエンザで問題になるのか
インフルエンザにかかった子どもで、アスピリンや一部NSAIDsの使用と、以下のような重い合併症との関連が指摘されています。
ライ症候群
ウイルス感染後に、激しい嘔吐・意識障害・けいれんなどを起こし得るまれですが重篤な疾患です。インフルエンザ脳症
高熱に加え、短時間で意識障害・けいれん・異常行動などが出現し、命に関わることもある病態です。
このため、15歳未満の子どもには、インフルエンザ時にアスピリンや一部の解熱剤を使用しないという考え方が一般的になっています。
アセトアミノフェンとの違い（ざっくり比較）
インフルエンザ時の解熱剤として、アセトアミノフェンは広く用いられている成分です。
| 項目 | アセトアミノフェン | NSAIDs（イブプロフェン・ロキソプロフェン等） |
|---|---|---|
| 主な作用 | 解熱・鎮痛 | 解熱・鎮痛・抗炎症 |
| インフルエンザ時の評価 | 小児を含め第一選択とされることが多い | 小児・インフルエンザでは自己判断の使用を避けるべき |
| 主な副作用の方向性 | 肝機能への影響など | 胃腸障害・腎機能障害など |
ただし、アセトアミノフェンであっても、過量摂取や連用は危険です。
必ず、用法・用量を守り、可能であれば医師・薬剤師の指示のもとで使用してください。
インフルエンザでバファリンを飲んでしまったときのリスク
子ども（15歳未満）で特に注意すべき合併症
子どものインフルエンザ時にアスピリンなどを使用することが問題視される背景には、次のような合併症のリスクがあるためです。
ライ症候群
インフルエンザや水ぼうそう等の後に発症することがある
激しい嘔吐、意識障害、けいれんなどを伴う
インフルエンザ脳症
高熱の持続に加え、急な意識障害や異常行動、けいれんなどが現れる
短時間で重症化する可能性がある
これらと特定の解熱剤の関係は完全に解明されたわけではありませんが、リスクを避ける観点から「使わない」ことが原則とされています。
大人が飲んでしまった場合のリスクと考え方
大人の場合、小児ほどライ症候群のリスクは高くないと考えられていますが、次の点に注意が必要です。
肝臓・腎臓・胃腸などの持病がある場合、成分によって負担が大きくなる
異常な頭痛・激しい嘔吐・意識の変化・異常な言動などが出てきた場合は、年齢にかかわらず速やかに受診が必要
「大人だから大丈夫」と決めつけず、現在の症状の重さで判断することが大切です。
飲んだからといって必ず重篤化するわけではない
ここで、知恵袋でもよく見られる不安にお答えします。
「一度だけバファリンを飲ませてしまいました。もう手遅れでしょうか？」
結論としては、
1回飲んでしまったからといって、必ず重篤な合併症になるわけではありません。
ただし、リスクがまったくゼロとは言えないため、
追加の服用は控える
体調や様子に普段と違う点がないかよく観察する
不安があれば早めに医療機関へ相談する
この3点を徹底することが重要です。
すでにバファリンを飲んでしまったときの対処ステップ
ステップ1：飲んだ薬・成分・量・時間をメモする
まずは、焦る気持ちを抑え、次の情報を整理してください。
飲んだ薬の「商品名」
成分欄に書かれている「有効成分」名
1回に飲んだ錠数
飲んだ日時（何時頃か）
箱や説明書を見ながらメモしておくと、医療機関や薬局に相談する際に非常に役立ちます。
ステップ2：現在の症状をチェック（受診目安チェックリスト）
次に、「今の体調」がどうかを確認します。特に子どもの場合は、以下のような点をチェックしてください。
症状チェックリスト（一例）
38.5℃以上の熱が続き、顔色が悪くぐったりしている
水分がほとんど取れない、または尿が極端に少ない
呼びかけに対する反応がおかしい、いつもよりぼんやりしている
変なことを言う、突然走り出すなどの異常行動がある
けいれんが起きた、またはピクピクする動きが見られる
息苦しそう、呼吸が浅く早い、胸の動きが激しい
該当する項目が多いほど、受診の必要性が高まります。
ステップ3：救急受診・時間外受診が必要なサイン
次のような場合は、迷わず救急受診を検討すべき状態です。
意識がはっきりしない（名前を呼んでも反応が乏しい等）
意味不明な言動や異常行動が続いている
けいれんを起こした、または繰り返している
呼吸が苦しそうで、胸の上下が大きい・呼吸が非常に早い
顔色が明らかに悪く、唇が紫がかっている
救急に行くべきか迷う場合には、各都道府県で用意されている小児救急電話相談（#8000など）や地域の救急相談窓口に電話し、状況を伝えて指示を受けてください。
ステップ4：当面避けるべき自己判断と、やってよいセルフケア
当面避けるべきこと
すでに飲んだバファリンと同じ成分の薬を、自己判断で追加・反復して服用する
成分の似た市販の解熱剤（NSAIDsなど）を、成分を確認せず続けて飲む
バファリンを飲んだ直後に、別の解熱剤（カロナール等）を自己判断で重ねて飲む
やってよいセルフケアの例
室温・湿度を適切に保ち、安静にさせる
水・お茶・経口補水液などで、こまめに水分を与える
食欲がない場合は無理に食べさせず、水分と少量の消化の良いものを中心にする
高熱でつらそうな様子が続く場合は、医師に相談のうえ適切な解熱剤を使用する
子ども・大人・妊娠中など属性別の注意点
子ども（15歳未満）の場合：絶対に避けたい成分と受診の考え方
子どものインフルエンザ時には、次の成分を避けることが強く推奨されます。
アスピリン（アセチルサリチル酸）
メフェナム酸
ジクロフェナクナトリウム
これらは、ライ症候群やインフルエンザ脳症との関連が指摘されているためです。
一方で、アセトアミノフェンは小児のインフルエンザ時の解熱剤として広く用いられています。ただし、
体重に応じた用量
投与間隔
投与回数の上限
は必ず医師の指示や添付文書に従ってください。
大人の場合：既往歴（肝疾患・腎疾患など）があるときの注意
大人でも、次のような場合には特に注意が必要です。
肝臓の病気がある → アセトアミノフェンの過量で負担が増える恐れ
腎臓の病気がある → NSAIDsで腎機能が悪化する恐れ
胃潰瘍・胃炎などがある → NSAIDsで胃腸障害が悪化する可能性
このような既往歴のある方は、市販薬を自己判断で選ばず、必ず主治医やかかりつけ医に相談したうえで使用してください。
妊娠中・授乳中の場合：必ず主治医・産科に相談を
妊娠中・授乳中は、ご自身だけでなく赤ちゃんへの影響も考慮する必要があります。
アセトアミノフェンは妊娠中・授乳中にも使用されることがありますが、自己判断での連用は避けるべきです。
バファリンなどを飲んでしまった場合は、
飲んだ成分・量・時間を整理したうえで
産婦人科またはかかりつけ医に相談し、指示を仰いでください。
インフルエンザ時に使ってよい解熱剤・避けるべき解熱剤
一般的に推奨されるアセトアミノフェン製剤のイメージ
インフルエンザ時の解熱剤として、アセトアミノフェンが第一選択とされる場面が多くあります。
処方薬の例：カロナール、アンヒバ坐剤など
市販薬にもアセトアミノフェン単剤や、アセトアミノフェンを主成分とする製品があります
ただし、商品名はあくまで成分理解のための例示にとどめ、実際に使用するかどうかは医師・薬剤師に必ず確認してください。
注意が必要なNSAIDsの代表例（成分名ベース）
インフルエンザ時、とくに小児では次のようなNSAIDs成分に注意が必要です。
イブプロフェン
ロキソプロフェン
ジクロフェナクナトリウム
メフェナム酸 など
医師が必要と判断して処方する場合は、指示に従って使用しますが、
市販薬を自己判断で購入して服用する際には、これらの成分が含まれていないか必ず確認してください。
代表的な成分とインフルエンザ時の扱い（まとめ表）
| 成分 | 主な特徴 | インフルエンザ時の一般的な位置付け |
|---|---|---|
| アセトアミノフェン | 解熱・鎮痛、比較的副作用が少ない | 小児を含めて第一選択とされることが多い |
| アスピリン | 解熱・鎮痛・抗炎症 | 小児では原則禁忌、大人も自己判断の継続は慎重に |
| イブプロフェン／ロキソプロフェン | 解熱・鎮痛・抗炎症、効果が強い | 小児・インフルエンザ時は自己判断での使用を避ける |
よくある質問（知恵袋で頻出の不安に回答）
Q1. 一度だけバファリンを飲んでしまいました。すぐに救急に行くべきですか？
A. 重篤な症状が全くない場合、必ずしも救急受診が必要とは限りません。
ただし、
年齢（特に小児かどうか）
既往歴（持病の有無）
現在の症状（異常行動・けいれん・意識障害など）の有無
によって判断は変わります。少しでも不安があれば、救急相談窓口やかかりつけ医に電話で相談し、指示を受けてください。
Q2. バファリンを飲んだあと、病院でインフルエンザと診断されました。どうすればいいですか？
A. 受診時には、以下の情報を必ず医師に伝えてください。
飲んだ薬の名前と成分
飲んだ錠数
飲んだ時間
そのうえで、医師が
今後使用してよい解熱剤
どの症状が出たら再受診すべきか
を判断します。以後の解熱剤の使用については、医師の指示に従ってください。
Q3. バファリンを飲んでしまいましたが、その後にカロナールなど他の解熱剤を飲んでも大丈夫ですか？
A. 原則として、自己判断で異なる解熱剤を重ねて服用することは避けるべきです。
成分や作用が重なり、過量服用や副作用のリスクが高まります。
バファリンを飲んだことを医師・薬剤師に伝え、次に使うべき薬やタイミングを相談してください。
Q4. 次回からインフルエンザが疑われるとき、市販薬はどう選べばよいですか？
A. ポイントは次のとおりです。
成分表示を確認し、アセトアミノフェン単剤またはアセトアミノフェン主体の製品かどうかを確認する
アスピリンや一部NSAIDsを含む製品を、インフルエンザ時の小児に自己判断で使用しない
事前にかかりつけ医・薬剤師に相談し、
「家に置いてよい薬」
「使ってはいけない薬」
を決めておくと安心です。
再発防止のためにできることとまとめ
家庭での常備薬の見直しポイント
家庭にある解熱剤の成分と対象年齢をすべて確認する
「インフルエンザ時に小児へ使用すべきでない薬」にはラベルやメモを貼る、別の場所に保管するなどして区別する
インフルエンザ時に使用し得るアセトアミノフェン製剤について、かかりつけ医・薬剤師と相談し、家庭での使用ルールを決めておく
インフルエンザシーズンの受診・相談体制の整え方
かかりつけの小児科・内科・産婦人科の連絡先を、家族全員が分かる場所に記載しておく
夜間・休日に迷ったときのために、
小児救急電話相談（#8000など）
自治体の救急相談窓口
の番号を、スマートフォンや冷蔵庫にメモしておくと安心です。