※購入先、ダウンロードへのリンクにはアフィリエイトタグが含まれており、それらの購入や会員の成約、ダウンロードなどからの収益化を行う場合があります。

家の売却でやってはいけないこと|損とトラブルを防ぐ優先順位チェック

家の売却は、人生で何度も経験するものではありません。だからこそ「相場より高く出して売れ残る」「不動産会社に任せきりで動きが見えない」「契約書を流し読みして後から揉める」「税の特例を使えると思い込んで損をする」など、たった一つの見落としが“お金と時間と信用”に直結します。

本記事では、家の売却でやってはいけないことを、単なるNG集ではなく取り返しがつかない順に整理しました。最初に確認すべき「目的・期限・手取り」、不動産会社とのやり取りで失敗しない「質問集」、内覧前に効く「10分チェック」、そして告知・契約・引渡し・税金まで、迷いやすいポイントをチェックリストと比較表で具体化しています。

「何から手をつければいいか分からない」「損やトラブルだけは避けたい」という方は、まず冒頭のチェック項目から進めてみてください。必要なことが順番に分かり、売却の不安が“判断できる安心”に変わっていきます。

※本コンテンツは「記事制作ポリシー」に基づき、正確かつ信頼性の高い情報提供を心がけております。万が一、内容に誤りや誤解を招く表現がございましたら、お手数ですが「お問い合わせ」よりご一報ください。速やかに確認・修正いたします。

目次

家の売却でやってはいけないこと

売却の目的と期限を決めずに動き出す

最初の失敗は、売却の目的が曖昧なまま査定を取り、言われるがままに売り出してしまうことです。目的が曖昧だと、価格・引渡し時期・値下げ判断がすべてブレます。

まず、次の順番で“決めるべきこと”を紙に書いてください。

  1. いつまでに引渡しを終えたいか(期限)

  2. いくら手元に残したいか(目標手取り)

  3. 何なら譲れるか(譲歩条件)

  4. 何は譲れないか(最低ライン)

「高く売りたい」なら、時間を味方にする戦略が必要です。「早く売りたい」なら、多少の譲歩と確実性を優先する戦略が必要です。目的が定まらないまま動くと、結局どちらも失いやすくなります。

ローン残債と抵当権の段取りを後回しにする

ローンが残っている家は、売却代金で完済し、抵当権を抹消して引き渡すのが基本です。段取りを後回しにすると、契約後〜決済直前に詰まりやすくなります。

最低限、早めに確認したいのは次の3つです。

  • ローン残高(残高証明または返済予定表)

  • 完済に必要な金額(利息精算・手数料が出る場合もある)

  • 抵当権抹消の流れ(司法書士・金融機関の書類準備)

「売れたのに抵当権が外せない」「完済資金が足りない」となると、買主の都合や引渡しスケジュールにも影響し、信用問題に発展します。

共有名義や相続関係の確認を後回しにする

名義が共有だったり、相続が絡んでいたりする場合、売却は一気に止まりやすくなります。典型例は「買主が見つかったのに、名義人の同意が揃わず契約できない」です。

確認はシンプルで、まず登記事項証明書で現状を見ます(誰が何割持っているか)。

  • 共有名義なら、合意形成の進め方を先に設計する

  • 相続なら、相続登記の状況と代表者の動き方を整理する

  • 連絡が取りにくい共有者がいる場合は、売却方針を固めてから早めに連絡する

ここを曖昧にしたまま“売れる前提”で進めるのが、最も避けたい進行です。


家の売却価格でやってはいけないことを避ける

価格は売却の成否を左右します。ところが、価格は売主の希望が入りやすく、失敗しやすいポイントでもあります。大切なのは「相場」だけでなく、「期限」と「反響」をセットで見ることです。

相場を見ずに高く出して売れ残る

「少し高く出して様子を見る」は、一見合理的ですが、売れ残りが長引くほど買主に敬遠され、結果として値下げ幅が大きくなるケースが多いです。

避けたい状態は次の2つです。

  • 根拠の薄い強気価格でスタートし、反響がないまま放置

  • “売れない期間”が積み上がり、物件が古く見える状態

対策は、相場を見ながら「現実的なレンジ」を作り、初動の反響で判断できるようにすることです。

価格設定の基本(初心者向けの作り方)

  1. 近い条件の成約事例・売出し事例を不動産会社に出してもらう

  2. 競合物件(同エリア・同価格帯)と比較し、強み弱みを言語化する

  3. 期限から逆算し「最初の4週間で反響がない場合の手」を決める

価格は“気合い”ではなく、検証可能な仮説にすると失敗しにくくなります。

焦って安くしすぎて手取りを削る

反響が弱いと、すぐに値下げしたくなります。しかし、値下げが早すぎると、改善できる要因(見せ方・情報の出し方・内覧の質)を潰さないまま、手取りだけを削ることになります。

値下げ前に、次を必ず確認してください。

  • そもそも露出(広告・写真・掲載)が弱いのではないか

  • 内覧はあるのに申込みがないのは、価格より状態や説明が原因ではないか

  • 内覧後の断り理由が収集できているか(担当者に必ず聞く)

値下げは最後のカードです。先に改善できることを潰すほど、値下げ幅は小さくなります。

値下げのルールを決めずにブレる

“気分で下げる”が最も危険です。買主は値下げの動きを見て「さらに下がるかも」と様子見しやすくなります。

おすすめは、反響データに基づくルール化です。

状況 よくある原因 まずやること 次の手(それでもダメなら)
問い合わせが少ない 価格帯ミスマッチ/写真弱い 写真・文章・掲載面の改善 小幅改定または価格帯変更
内覧が少ない 日程調整が弱い/見せ方が弱い 予約枠を増やす/清掃・臭い対策 条件の見直し
内覧はあるが申込みゼロ 告知不足/不安が残る 不具合説明の明確化/書面化 価格調整を検討

こうして“判断の型”を作ると、売却中の迷いが減り、精神的な負担も下がります。


家の売却で不動産会社選びと媒介契約でやってはいけないこと

家の売却は「会社選び」で体験が変わります。高額査定に惹かれて契約し、活動が見えず、最後に大きく値下げ…という流れは典型的な失敗です。

また、媒介契約には制度があり、専任系では報告頻度が定められています。売主はそれを使って“管理”できます。

査定額の高さだけで決める

高い査定は魅力的に見えますが、査定額は「予測」です。根拠が薄い高額査定は、契約を取りたいだけの可能性もあります。

見るべきは金額よりも次です。

  • その価格で売れる根拠(成約事例、競合比較、売出し戦略)

  • 写真・広告・内覧導線の具体策

  • 値下げを提案する基準(いつ・どれくらい・何を見て判断するか)

  • 担当者がデメリットも説明するか(都合の悪い話を隠さないか)

媒介契約の種類と報告義務を理解せずサインする

媒介契約は“任せ方のルール”です。専任・専属専任は報告義務があり、売主は定期的に活動状況を受け取れます。

媒介契約の比較表(売主が管理するための視点)

種類 複数社へ依頼 自己発見取引 報告頻度 向く人 やってはいけないこと
一般媒介 可能 可能 規定なし 自分でも動ける 連絡窓口が散って放置
専任媒介 不可 可能 2週間に1回以上 任せつつ管理したい 報告を受け取らない
専属専任媒介 不可 不可 1週間に1回以上 密に動いてほしい “丸投げ”してブラックボックス化

報告の中身は「件数」だけでは不足です。次をセットで求めてください。

  • 掲載状況(どこに載っているか、写真は何枚か)

  • 問い合わせ数・内覧数

  • 内覧後の断り理由(定性的情報)

  • 次の改善案(価格以外の打ち手があるか)

囲い込みの兆候を見逃して任せきりにする

売主が不利になりやすいのが、情報が閉じてしまう状態です。専門用語で語られることもありますが、売主側ができる現実的な対策は「活動の可視化」と「複数視点の確保」です。

  • 報告の頻度と内容を契約時に決める

  • 反響が弱いのに“価格だけ”を下げさせようとする場合は、理由の説明を求める

  • 不安なら、セカンドオピニオンとして別会社に簡易相談する(契約の制約に注意)

“売却の主導権を持つ”感覚を、最初から設計しておくと失敗しにくくなります。


家の売却で内覧と見せ方でやってはいけないこと

内覧は「この家で暮らす想像ができるか」を確かめる場です。豪華さよりも、マイナス要素(臭い、汚れ、暗さ、説明不足)が致命傷になります。

片付け・臭い・水回りを放置する

内覧準備は“コスパが高い改善”です。大金をかけたリフォームより、印象のマイナスを消すほうが効くケースが多いです。

内覧前10分チェックリスト

  • 玄関:靴・傘・荷物を片付け、明るくする

  • 臭い:換気、ゴミ・排水口・ペット臭の対策

  • 水回り:キッチン・洗面・浴室・トイレを重点清掃

  • 光:カーテンを開け、照明を全点灯

  • 収納:詰め込みすぎない(7割を目安)

  • 生活感:洗濯物・段ボール・日用品を見えない場所へ

  • 音:換気扇や異音があれば事前に把握

  • 外回り:ポスト、玄関周り、庭の雑草

  • 玄関〜リビングの導線:つまずきやすいものを撤去

  • “気になる点”メモ:聞かれたときに即答できるよう準備

不具合を隠す、説明が曖昧になる

不具合を隠すのは最悪です。後から発覚すると契約不適合責任など争点になり得ます。そこで重要なのが「口頭でなく書面で残す」ことです。

国交省の「物件状況等報告書」でも、瑕疵があれば買主にあらかじめ説明する必要がある旨が示されています。
また、心理的瑕疵については国交省のガイドライン(案)で、取引判断に影響する可能性がある事項の告知の重要性が整理されています。

告知で迷ったときの基本姿勢

  • 知っている事実は隠さない(把握している範囲で具体的に)

  • 分からないことは「分からない」と言い、確認してから回答

  • 修繕したなら、時期・内容・業者(分かる範囲)を整理して出す

  • 書面(物件状況等報告書など)で残す

「言った言わない」をなくすだけで、トラブル確率が下がります。

交渉で拒否か全面譲歩の二択になる

交渉は“交換”です。拒否か全面譲歩の二択になるのは、交渉前に条件整理ができていないことが原因です。

交渉メモ(最初に書く)

  • 譲れない条件:最低売却価格、引渡し期限、設備免責の範囲

  • 譲歩できる条件:引渡し日調整、付帯設備の残置、清掃対応

  • 代替案:価格は維持して引渡し時期を調整/修繕はしないが書面で説明を強化

交渉メモがあると、感情に振られず判断できます。


家の売却で契約と引渡しでやってはいけないこと

契約フェーズは、忙しいほど流し読みになりがちです。しかし、ここが最も「後戻りしにくい」局面です。

重要事項説明と売買契約書を流し読みする

“担当者が言っているから大丈夫”は危険です。分からない条項は、具体例で説明してもらうべきです。

特に確認したいのは次です。

  • 物件の表示(地番・面積・境界・越境)

  • 引渡し条件(現状有姿か、どこまでが売主負担か)

  • 付帯設備・残置物(残す/撤去を明文化)

  • 契約解除・違約金(手付解除期限、解除条件)

  • ローン特約(買主側の融資不成立時の扱い)

引渡し条件と残置物を曖昧にする

引渡しトラブルの代表が「残置物」です。売主が“置いていっていいと思っていた”ものが、買主には産廃に見えることがあります。

残置物で揉めやすい例

  • エアコン、照明、カーテンレール、物置

  • 庭木、植栽、室外機周り

  • 家具・家電、工具、塗料、廃棄物

対策は、口頭合意ではなく、付帯設備表・物件状況確認書等の書面に落とすことです。

契約解除と違約金の条項を理解しない

契約後の解除は、条件次第で違約金・損害賠償の問題になり得ます。国民生活センターの資料でも、手付解除期間が過ぎると違約金が必要となる場合がある旨が示されており、注意が必要です。

やってはいけないのは、サイン後に「やっぱりやめたい」と軽く考えることです。契約前に、解除の条件と期限を理解してください。


家の売却で税金と確定申告でやってはいけないこと

税金は“知らないだけで損”になりやすい領域です。特に居住用財産の特例は、要件を外すと適用できません。

3,000万円特別控除を使える前提で進める

国税庁のタックスアンサーでは、マイホーム(居住用財産)を売った場合に譲渡所得から最高3,000万円を控除できる特例が整理されています。
ただし「誰でも確実に使える」わけではありません。親族など特別関係者への譲渡は要件に関係しますし、他特例との関係もあります(軽減税率との重ね適用等)。

やってはいけないのは「契約してから調べる」ことです。目安として、査定の段階で次を確認してください。

  • その家が居住用財産に該当するか

  • 特別関係者(親子・夫婦など)への売却ではないか

  • 併用・制限(軽減税率、買換え特例など)をどうするか

買換え特例は「非課税」ではなく「繰延べ」である点など、誤解が起きやすいので要注意です。

取得費と譲渡費用の証拠を捨てる

譲渡所得の計算では、取得費・譲渡費用が重要になります。領収書や契約書類を捨てると、税負担が不利になりやすいです。

最低限まとめる書類(クリアファイル運用でOK)

  • 購入時の売買契約書・重要事項説明書

  • 仲介手数料の領収書

  • リフォーム・修繕の領収書(内容が分かるもの)

  • 測量・登記費用の領収書

  • 売却時の売買契約書・仲介手数料領収書

「紙がない」だけで損をするのは避けたいところです。

申告期限を逃す、特例の併用を誤る

特例を使う場合でも申告が必要になるケースがあります。売却が終わったタイミングで安心して放置すると、後で慌てます。

おすすめは、引渡しが終わったらすぐに次を行うことです。

  1. その年のうちに必要書類を1か所に集める

  2. 特例の要件を国税庁のページで再確認する

  3. 迷うなら早めに税理士等へ相談する


家の売却で費用と手取り計算でやってはいけないこと

「売却価格=手取り」ではありません。費用を見落とすと、住み替え資金計画が崩れます。

仲介手数料の上限と支払いタイミングを曖昧にする

仲介手数料は法令に基づく上限があり(宅地建物取引業法の報酬規定)、上限の範囲内で合意します。
また、物件価格が800万円以下の「低廉な空家等」では、国交省が特例の考え方を示しています。

やってはいけないのは、

  • 上限や特例を知らずに“言い値”で合意する

  • いつ支払うか(契約時・決済時など)を確認しない
    ことです。

見落としやすい費用を最初から織り込まない

売却で発生しやすい費用を、最初から表で見える化しておくと資金計画が安定します。

費用カテゴリ いつ発生しやすい
仲介関連 仲介手数料 契約時・決済時が多い
登記・抵当権 抹消登記、司法書士費用 決済時
契約関連 印紙税(契約書) 契約時
物件整理 残置物撤去、ハウスクリーニング 内覧前〜引渡し前
調査・境界 測量、境界確認 売却前〜契約前
引越し 引越し費用、仮住まい 状況による

「あとで出る費用」が多いほど、交渉で焦って譲歩しやすくなります。最初に織り込むのが安全です。


家の売却で突然の勧誘やトラブル対応でやってはいけないこと

売却が絡むと、強引な勧誘や不利な契約が混ざることがあります。特に高齢者だけで対応するとリスクが上がるため、公的機関も注意喚起を出しています。

その場で即決する

「今だけ」「今日中なら有利」は、判断力を奪う常套句です。やってはいけないのは、その場で決めることです。

即決を避けるための定型文(口に出してOK)

  • 「持ち帰って家族と相談します」

  • 「書面を確認してから回答します」

  • 「今日は決めません」

一人で抱え込んで相談しない

不安を感じたら、早めに外部へ相談してください。消費者庁も、住宅の売却に絡む契約は慎重に行うよう注意喚起しています。

  • 家族・信頼できる知人

  • 不動産に詳しい第三者(別会社の簡易相談等)

  • 消費生活センター等

「相談する」だけで、危ない契約を回避できることがあります。


家の売却でよくある質問

いつ値下げすべきですか

反響を3段階で見て判断するのがおすすめです。

  • 反響(問い合わせ)が少ない:価格帯か見せ方がズレている可能性

  • 内覧が少ない:日程調整・内覧導線・物件状態の問題

  • 内覧はあるが申込みがない:告知・不安材料・条件の問題(価格以外も大きい)

値下げの前に、写真・掲載・説明・清掃・書面化を改善し、それでもダメならルールに沿って調整すると失敗しにくいです。

リフォームはしたほうがいいですか

高額リフォームは回収できないことがあります。まずは「印象のマイナスを消す」改善(清掃、臭い、水回りの軽微補修、照明、片付け)を優先し、リフォームは“不動産会社に根拠を出してもらってから”判断してください。

仲介と買取とリースバック、どれがいいですか

大枠は次の通りです(個別条件で変わります)。

方法 早さ 手取り 向くケース 注意点
仲介 時間がある/高く売りたい 売れるまで読めない
買取 早く現金化したい 価格は下がりやすい
リースバック 住み続けたい事情 家賃・買戻し条件の確認が重要

「期限」「生活事情」「最低手取り」を決めてから選ぶと、判断がブレません。

3,000万円特別控除は誰でも使えますか

居住用財産の譲渡に関する特例で、要件があります。国税庁の要件確認が最も確実です。


家の売却でやってはいけないことのまとめ

家の売却でやってはいけないことは、派手な失敗だけではありません。多くは「曖昧なまま進める」「任せきりにする」「書面で残さない」から起きます。

最後に、もう一度“取り返しがつかない順”で要点をまとめます。

  • 目的と期限を決めずに動く

  • ローン残債・抵当権・名義(共有・相続)を後回しにする

  • 査定額だけで不動産会社を選び、媒介契約と報告を使わず任せきりにする

  • 不具合や心理的瑕疵を曖昧にし、書面で残さない

  • 税特例を“使える前提”で契約し、書類を捨てる

  • その場で即決し、相談しない(強引勧誘は特に注意)

次に取る行動はシンプルです。
「目的・期限・手取り」を決め、ローン・名義を棚卸しし、媒介契約を“管理ツール”として使い、告知は書面で残し、税は契約前に要件を確認する。これだけで、売却の安心感は大きく変わります。


参考情報