朝起きた瞬間から胃がムカムカして、吐き気が止まらない。水を飲みたいのに受け付けないし、仕事や予定のことを考えると焦ってしまう——二日酔いの「気持ち悪さ」は、つらいだけでなく不安も大きい症状です。
ただ、こういうときほど大切なのは、思いつきで何かを試すのではなく、悪化させない順番で手当てすることです。
本記事では、まず最初に確認すべき危険サインを押さえたうえで、体勢の整え方→水分の摂り方→食べられないとき・少し食べられるときの飲食選び→市販薬を検討する基準まで、朝の動き方を一続きで解説します。コンビニで揃う選択肢も含めて紹介しますので、「今すぐ何をすればいいのか」を迷わず決められるようになります。
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二日酔いで気持ち悪いとき最初に確認する危険サイン
吐き気が強いときほど、「水分を摂れば何とかなる」と考えがちですが、危険な状態が紛れていないかの確認が先です。急性アルコール中毒は命に関わることがあり、対応が遅れるほどリスクが上がります。
二日酔いと急性アルコール中毒を見分けるポイント
二日酔いは、飲酒の翌日に起きる頭痛、吐き気、胃の不快感、だるさなどの症状の総称です。一方で、急性アルコール中毒(アルコール中毒)は、短時間に大量のアルコールが体に入り、意識や呼吸など生命維持に関わる働きが障害される状態です。1
ここで覚えておきたいのは、「二日酔いっぽく見えても、途中から急変し得る」という点です。寝かせている間に意識が低下して危険になることもあります。
受診・救急の目安チェックリスト(1つでもあれば最優先)
次に当てはまる場合は、セルフケアを中止して救急要請や受診相談を優先してください。
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揺すって呼びかけても反応が弱い、反応しない
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大きないびきをかいて反応しない、体が冷たい、倒れている
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呼吸が遅い/不規則/浅い
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何度も吐いて、少量の水分すら摂れない
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吐物でむせる、吐物が喉に詰まりそう
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けいれん、強い混乱、立てないほどのふらつき
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吐血がある、黒い便が出た、強い腹痛が続く
自治体消防なども、反応がない・体が冷たいなどの場合は速やかな119通報を呼びかけています。迷ったら「大丈夫そう」ではなく「安全側」に倒す判断が重要です。
やってはいけない対処(危険な神話)
吐き気がつらいと、つい試したくなる対処がありますが、危険になることがあります。
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コーヒーやカフェインで覚ます:状態を“止める”わけではありません。
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冷水シャワー:ショックで失神する危険があります。
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歩いて抜く/運動で汗をかく:アルコールが早く抜けるわけではなく、転倒や事故のリスクが上がります。
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寝れば治るから放置:意識低下が進むと危険です。
「危険サインが少しでもある」「見守りができない」場合は、セルフケアより安全確保を優先してください。
二日酔いの気持ち悪さを最短で軽くする30秒分岐フロー
吐き気の朝は、情報をたくさん読んでも頭に入りません。まずは30秒で、自分がどのルートかを決めてください。
30秒で決める3分岐
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A:水が“一口”飲める
→ 「少量こまめに補給」ルートへ(10分で体を立て直す) -
B:水も無理、飲むと吐く/吐いた直後
→ 「回復体位+数分休む+一口再挑戦」ルートへ(誤嚥防止が最優先) -
C:意識・呼吸がおかしい/反応が弱い
→ 「救急」へ(迷わず安全側)
吐き気が強いほど「少しずつ」が効く理由
二日酔いの原因は一つに決められず、脱水、胃の刺激、低血糖、炎症反応など複数要因が絡みます。だからこそ、“強い一手”よりも、悪化要因を減らして体が回復できる条件を整えるほうが近道です。
二日酔いで気持ち悪いときの応急手順(A:水が一口飲める人)
水が一口でも飲めるなら、回復は早くなりやすいです。ただし「がぶ飲み」は逆効果なので、少量こまめに進めます。
まずは体位と環境を整える(1分)
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上体を少し起こす(完全な仰向けで寝続けない)
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きつい服をゆるめる
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換気して、匂い刺激(タバコ・香水・揚げ物臭)を避ける
吐き気の朝は、刺激を減らすだけで楽になることがあります。
水分は“少量こまめに”で再起動する(10分)
おすすめ手順(10分)
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常温の水を一口
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2〜3分待って吐き気が増えないか確認
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問題なければもう一口
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これを繰り返し、合計でコップ半分程度を目標(無理はしない)
ここで重要なのは「胃に入る量」よりも「吐かずに維持できること」です。吐いてしまうと脱水が進みやすく、回復が遅れます。
経口補水液・スポーツドリンクは“飲める範囲で”使う
二日酔いのつらさを軽くするためにスポーツドリンクや電解質製品を試す人は多い一方で、研究では電解質の乱れと二日酔いの重さが直結しない可能性も指摘されています。つまり、電解質は万能ではありません。
実用的には、次のように考えると迷いが減ります。
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まずは水を少量こまめに
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いけそうなら、経口補水液やスポーツドリンクを“少しずつ”
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持病(腎臓・心臓など)や制限がある場合は、医師・薬剤師へ確認
二日酔いで気持ち悪いときの応急手順(B:水も無理/吐いた直後の人)
「水すら無理」なときは、回復の前に安全確保です。特に吐いた直後は、誤嚥(吐物で窒息)のリスクを下げる行動が最優先です。
回復体位で誤嚥を防ぐ(最優先)
吐きそうなとき、無理に抱き起こすより、横向きで吐ける体勢(回復体位)が推奨されています。
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横向きで、顔はやや下向き
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口の中に吐物が残らないようにする
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一人にしない(見守れる人が理想)
吐いた後は「数分休む→一口」から再開
吐いた直後は胃が過敏です。いきなり飲むと再度吐きやすいので、
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5〜10分は何も入れず休む
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その後、常温の水を一口だけ
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2〜3分待つ
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いければもう一口
この小さなステップの繰り返しが、結果的に最短になります。
水分が一切入らない場合は、早めに受診相談へ
「半日近く水分が入らない」「飲むとすぐ吐く」が続くと、脱水が進みやすくなります。加えて意識のぼんやりや呼吸異常がある場合は緊急対応が必要です。
二日酔いで気持ち悪いときの飲み物と食べ物の選び方
吐き気の朝は、“栄養を完璧に”よりも“悪化させない”が最優先です。胃が落ち着くまでは、刺激を減らし、少しずつ戻します。
食べられないときは「温かい・薄い・少量」
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常温の水(少量こまめに)
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白湯
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みそ汁(薄め)
胃が刺激されていると、濃い味・脂・冷たいものがつらくなりやすいです。
少し食べられるときは「消化が軽いもの」を少量
吐き気が少し引いたら、次の順で試すと失敗が減ります。
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おかゆ、雑炊
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バナナ
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豆腐
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具の少ないうどん
量は「茶碗の半分でも食べられたら十分」です。満腹まで食べる必要はありません。
避けたい飲食(回復を遅らせる典型)
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揚げ物、脂っこいもの
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辛いもの
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冷たい飲み物の一気飲み
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炭酸のがぶ飲み(胃が張って吐き気が増すことがあります)
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迎え酒(症状をごまかして長引かせやすい)
「少しでも早く動ける状態に戻す」なら、ここを避ける効果が大きいです。
症状別:コンビニで買うなら(迷わない早見表)
| 状況 | まず買う(最優先の1点) | 次に買う(いけそうなら) | 避ける |
|---|---|---|---|
| 吐き気が強く固形が無理 | 常温の水 | 経口補水液またはスポドリを少量、みそ汁 | 炭酸、冷たい飲料、揚げ物 |
| 吐き気はあるが少し食べられる | 水またはスポドリを少量 | おかゆ、バナナ、豆腐 | 辛い物、脂っこい物 |
| 胃もたれ・胸やけっぽい | 白湯または水 | みそ汁(薄め) | コーヒー濃いめ、刺激物 |
| 頭痛もある | 水(少量こまめに) | おにぎり少量、バナナ(低血糖対策) | 空腹のまま刺激物、迎え酒 |
二日酔いで気持ち悪いときの市販薬の考え方(安全第一)
二日酔いは原因が複合的で、薬だけで一気に解決しないことも多いです。第一三共ヘルスケアも、症状に応じた薬の選択に加え、水分・睡眠・安静の重要性を示しています。
胃のムカムカが主役なら「胃への負担を減らす」方向
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胃酸っぽさ(胸やけ、胃が焼ける感じ)が強い
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胃が張る、ムカムカして食べられない
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吐き気が中心で、頭痛は軽い
こうした場合は、まずは水分を少しずつ入れつつ、胃を刺激しない選択を優先します。薬を買うなら、自己判断で複数を重ねず、薬剤師・登録販売者に「二日酔いで吐き気が強い」ことを伝えるほうが安全です。
頭痛があるときは「空腹・脱水・胃荒れ」を先に疑う
頭痛だけを抑えたくなりますが、二日酔いでは脱水・低血糖・睡眠不足などが絡み、胃も荒れやすい状態です。
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水分が入らないのに痛み止めを飲む
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空腹で強い薬を入れる
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用法用量を超える
こうした使い方は避け、まずは「少量こまめな水分」と「少しの糖分(食べられるなら)」で土台を整えてから検討してください。迷う場合は薬剤師へ相談が無難です。
市販薬を使う前のチェックリスト(当てはまるほど相談・受診寄り)
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何度も吐いて水分が摂れない
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ぐったりして会話が成立しない、反応が鈍い
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呼吸が遅い/不規則
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吐血、黒色便、強い腹痛
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持病(肝臓・腎臓・胃潰瘍など)がある
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妊娠中・授乳中
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いつもと違う強い症状
急性アルコール中毒が疑われる場合は救急対応が必要です。
二日酔いの気持ち悪さが長引くときの原因と対処(トラブルシューティング)
「水分も入れた」「横になった」それでもつらい場合、原因候補を切り分けると次の一手が決めやすくなります。
胃がムカムカして治らない:胃粘膜刺激が強い可能性
アルコールは胃の粘膜を刺激し、胃酸分泌を増やして腹痛や吐き気を起こすことがあります。
対処の考え方
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まずは刺激を増やさない(コーヒー濃いめ、辛い物、脂は避ける)
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温かい薄い水分を少量
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食べられるなら、おかゆ等の軽い炭水化物を少量
だるさ・ふらつきが強い:脱水や低血糖の可能性
アルコールは利尿を促し、脱水の症状(強い口渇、だるさ、めまい)につながることがあります。また血糖が下がると、ふるえや強い倦怠感が出ることもあります。
対処の考え方
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水分は少量こまめに(飲める範囲)
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食べられるなら、バナナ・おにぎり一口など糖分を少量
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立ちくらみが強いときは無理に動かず、座ってから立つ
吐いた後に喉が痛い・胸がヒリヒリ:粘膜の炎症に注意
嘔吐後は喉や食道が刺激され、痛みが出ることがあります。無理に熱いもの・辛いものを入れると悪化しやすいので、常温〜ぬるめで少量を基本にしてください。吐血や強い胸痛がある場合は受診が必要です。
二日酔いで気持ち悪いときの「朝イチ15分」行動プラン
情報が多いほど迷うため、最低限の行動を時間で区切ります。
0〜1分:危険サイン確認
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反応、呼吸、体の冷たさ、吐物でむせていないか
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少しでも不安なら救急・受診相談へ
1〜5分:体位と環境
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上体を起こす/回復体位
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衣服をゆるめ、換気
5〜15分:一口→待つ→一口
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水を一口
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2〜3分待つ
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いければもう一口
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吐いたら数分休んで再挑戦(無理はしない)
この15分で「飲めるかどうか」が分かり、次の一手(飲み物・食べ物・相談)が決めやすくなります。
二日酔いで気持ち悪いのを繰り返さない予防(次回の損失を減らす)
二日酔いは、原因が一つに特定しにくいからこそ、予防が最も確実です。第一三共ヘルスケアも「飲みすぎないこと」が最も確実な対策としています。
飲む前にできること(最も効きやすい順)
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空腹で飲まない(吸収が速くなりやすい)
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飲む量の上限を先に決める(途中から判断が鈍るため)
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チェイサー(水)を“最初から”用意する(後付けだと忘れます)
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翌朝に重要予定がある日は、飲酒を減らす(リスクの先取り)
飲んでいる最中にやること(事故予防にも直結)
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一気飲みをしない、させない
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無理に勧めない、勧められても断る
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体調が悪い人を一人にしない
自治体消防は、一気飲みなどの無謀な飲み方を避けるよう注意喚起しています。
翌朝のダメージを減らす「帰宅前の1分」
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水を少し飲む(飲める範囲で)
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可能なら軽い炭水化物を少量(空腹を避ける)
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風呂や冷水シャワーで無理に回復させようとしない(危険)
二日酔いで気持ち悪いときのよくある質問
吐いたら楽になりますか?わざと吐くのはありですか?
自然に吐いてしまうことはありますが、意図的に吐く行為はリスク(脱水、食道の傷、誤嚥など)が増えるためおすすめしません。吐き気が強いときは、回復体位と少量こまめな補給、危険サインの確認を優先してください。
水分はどれくらいを目標にすべきですか?
吐き気があるときは総量より「吐かずに維持できるか」が重要です。コップ1杯を一気に飲むのではなく、一口ずつを繰り返してください。飲めない状態が続くなら受診相談が安全です。
経口補水液とスポーツドリンク、どちらが良いですか?
飲める範囲で補給に使えますが、電解質が二日酔いの重さに直結するとは限りません。まずは水を少量こまめに、次に“いけそうなら”補助として使う、くらいが現実的です。
寝てしまっても大丈夫ですか?
危険サインがなく、吐物でむせる心配が低く、見守れる人がいるなら休息は有効です。ただし、意識低下が疑われる場合は放置が危険です。
どのタイミングで病院に行くべきですか?
意識・呼吸の異常、反応が弱い、体が冷たい、何度も吐いて水分が摂れない、吐血や黒色便などがあれば、救急要請や受診相談を優先してください。