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古い通帳の捨て方|個人情報を守る塗りつぶしと細断の手順

古い通帳が引き出しに溜まってきたとき、「燃えるごみに出していいの?」「口座番号や取引履歴が載っていて怖い」「でも、いつか必要になるかも」と手が止まりがちです。通帳は個人情報のかたまりなので、捨て方を誤ると漏えいリスクにつながります。一方で、確定申告やローン審査、相続の場面では過去の入出金が役立つこともあり、むやみに捨てると後悔する可能性があります。

この記事では、まず「捨ててよい通帳」と「残すべき通帳」を見分けるチェックポイントを整理し、不要と判断できたものは、塗りつぶし→分解→細断→ごみ出しまでを自宅で再現できる手順で解説します。シュレッダーがない場合の代替策や、捨てたあとに履歴が必要になったときの対処もまとめています。読み終える頃には、迷いなく安全に処分できる状態になっているはずです。

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目次

古い通帳を捨てる前に確認したいこと

捨てるか迷う通帳を見分ける判断チェックリスト

まずは「捨ててよいか」を決めるためのチェックリストです。1つでも当てはまる場合は、いったん保管側に倒し、必要がなくなったタイミングで処分するほうが安全です。

  • 近いうちに住宅ローン・自動車ローン・借換え・事業融資などの申込み予定がある

  • 副業・個人事業の確定申告をしている(または今後する可能性がある)

  • 雑所得でも「業務に係る収入」が大きく、取引根拠の保存が必要になりそう

  • 相続手続きの途中、または遺産分割・申告準備などで入出金確認が必要

  • その口座に“用途が分からない入出金”があり、将来の確認に備えたい

  • 家賃・学費・保険・ローン返済など、証明に近い用途で使った履歴がある

  • Web明細に切り替えたが、過去分が閲覧できる期間が限られている/未保存

  • 家計の振り返り(年間支出の比較)を通帳で行っている

上記に該当しないなら、処分を前向きに検討できます。ポイントは、「通帳の情報が、あとで必要になる用途が残っているか」です。必要になる可能性が残るなら、捨ててから取り寄せるより、保管しておいたほうが確実で安く済みます。

確定申告や帳簿保存との関係を正しく理解する

会社員の家計用通帳は、一般に申告書類として保存義務が問題になる場面は多くありません。しかし、個人事業主や副業(事業所得・不動産所得・山林所得など)がある場合、帳簿や書類の保存が必要になります。国税庁は、白色申告者の記帳・帳簿等保存制度で「保存期間」の考え方を示しています。

ここで重要なのは、通帳そのものが“税務上の必須書類”として常に名指しされるわけではない一方で、通帳の記録が「現金預金取引の裏付け(入出金の証拠)」として扱われることがある、という点です。たとえば、売上入金や仕入支払い、経費の引落としが通帳に残っている場合、取引の整合性を説明する材料になり得ます。

また国税庁は、一定の雑所得(業務に係るもの)について、前々年の収入金額が300万円を超える場合に、現金預金取引等関係書類を5年間保存する必要がある旨を案内しています。
ご自身が該当する可能性がある場合は、通帳を「根拠の一部」として扱うかどうかを一度立ち止まって判断するのが安全です。

ローン審査で通帳が必要になる典型パターン

ローン審査では、一定期間の入出金の流れ(給与振込、家賃、生活費、貯蓄の実績)を確認するために、通帳コピーや明細提出が求められることがあります。提出期間は商品や金融機関で異なりますが、少なくとも「直近数か月」は必要になることがあるため、申し込み予定がある場合は、慌てて処分しないほうが無難です。

判断のコツは次の2点です。

  • 近い将来に審査があるなら、必要期間をカバーできる分は残す

  • Web明細があるなら、必要期間をPDF等で保存してから紙通帳を処分する

「審査が終わったら捨てられる」ケースも多いので、予定がある人は“捨てるタイミング”を先に決めておくと片づけが進みます。

相続が絡む場合に処分を急がないほうがよい理由

故人や親族の通帳は、相続手続きの中で「資産の把握」「入出金の確認」「解約・名義変更」などに使われます。手続きが完了する前に処分してしまうと、確認や説明の手間が増え、家族間のトラブルにもなりかねません。相続の見通しが立つまでは保管し、必要なコピーや明細を確保してから処分するのが安全です。


古い通帳の捨て方は安全廃棄の3ステップで迷いが消える

ここからは「捨てる」と決めた通帳を、安全に処分する具体手順です。ゴールは一貫して「第三者が判読できない状態にすること」です。個人情報保護の観点では、個人データを削除・廃棄する際に物理的破壊等の手段を採用する考え方が示されています。

ステップ1 個人情報を塗りつぶす場所はここが最重要

細断の前に、まず“読めて困る情報”を潰します。塗りつぶしは「シュレッダーがない人」ほど重要です。道具は以下のいずれかで十分です。

  • 油性ペン(黒・太字推奨)

  • 個人情報保護スタンプ

  • 修正テープ(重ね貼りできるタイプ)

塗りつぶす場所の目安は次の通りです(通帳の種類で表示項目は異なります)。

  • 表紙・見返し:氏名、住所、口座番号、支店名、金融機関名、届出印の印影欄、管理番号

  • 各ページ:入出金履歴(特に給与・年金・家賃・学費・保険など“生活が見える”取引)

  • 付記欄:メモ欄、摘要欄、ローン返済やカード引落の記載など

塗りつぶしのコツは、文字の輪郭が残らないように「広めに」「濃く」「重ねて」です。光に透かすと読める、ペンの種類によっては裏写りする、といった事故を避けるため、重要な箇所は二重に塗るのが安全です。

ステップ2 通帳を分解して細断しやすくする

通帳は綴じや厚みがあるため、そのまま切ると大変です。ここは「分解→薄くする→細断」の順で効率が上がります。

  • ① 表紙と中身を分ける(綴じ糸をハサミで切る/接着が強い場合は無理に引っ張らない)

  • ② 中身を数枚ずつに分ける(厚いままだと切りにくく、シュレッダー詰まりの原因になります)

  • ③ 表紙は硬いので、先に短冊状にしてから細断する

シュレッダーがある場合は、クロスカットやマイクロカットのほうが復元されにくい傾向があります。家庭用で十分ですが、通帳の綴じ部分・硬い表紙は詰まりやすいので、必ず分解してから入れてください。

ステップ3 ごみ出しは自治体ルール最優先で飛散と覗き見を防ぐ

最後に重要なのが「捨て方」です。細断できても、透明袋で“紙片の塊”が見える状態だと、覗き見や持ち去りリスクが上がります。また、シュレッダーくずは飛散しやすく、回収側の負担にもなります。

まず大前提として、分別区分や袋の指定は自治体で異なります。必ずお住まいの市区町村の案内を確認してください。そのうえで、一般に事故が起きにくい方法は次の通りです。

  • 可能なら不透明袋を使う(指定袋がある場合は従う)

  • 収集直前に出す(前日夜に出さない)

  • 細断片を1袋に固めず、複数回に分散する

  • 他の可燃ごみの“袋の中央”に寄せて飛散を抑える(自治体のお願い例)

  • 自治体が求める場合は“水で湿らせる”などの指示に従う(自治体の案内例)

「袋の中央に寄せる」「湿らせる」はすべての自治体で必須ではありません。しかし、こうした指示が出ている地域もあるため、読者側のトラブル回避として“自治体確認”を手順に組み込んでおくのが確実です。

シュレッダーがない場合の代替策は組み合わせで安全性が上がる

シュレッダーがない場合でも、次の組み合わせで安全性は十分上げられます。

  • 重要箇所を厚めに塗りつぶす(情報を先に無効化)

  • ハサミで縦に細切り→束ね直して横にも切る(短冊だけで終わらせない)

  • 細断片は複数袋・複数回で分散

  • 出す直前に袋を縛り、覗き見できないようにする(指定袋ルールは遵守)

大量にある場合は、家庭作業だと“未処理のまま放置”が起きやすいので、次のような運用にすると失敗しにくいです。

  • 先に「捨てる通帳」だけを1回分として小分け(今日は2冊だけ、など)

  • 毎回、塗りつぶし→分解→細断→袋へ、までを1セットで完結させる

  • 作業途中の通帳を机の上に積まない(家族が間違えて捨てる・持ち出す事故防止)


古い通帳の捨て方を選ぶための比較表

処分手段は1つではありません。量・不安の強さ・時間の余裕に合わせて選ぶと、満足度が上がります。

方法 手間 費用 安全性 向いているケース 注意点
自宅で塗りつぶし+分解+細断 高(やり方次第) 1〜数冊、すぐ捨てたい ごみ出しルール確認が必須
銀行窓口で相談(繰越・解約時) 低〜中 中〜高(対応差あり) ちょうど手続き予定がある 受け付けない支店もあるため事前確認
溶解処理など専門サービス 中〜高 大量・不安が強い 申込・回収方法や証明書の有無を確認

古い通帳を捨ててはいけないケースは保管判断

「結局、うちは残すべき?」を最短で判断するための早見表です。迷う場合は“保管”を選ぶほど後悔が減ります。

あてはまる状況 残す優先度 理由 推奨アクション
申告(白色/青色)に関係する入出金がある 帳簿・書類の保存区分があり、根拠資料になり得る 申告年分は保存。Web明細はPDF保存して二重化
雑所得の業務で収入が大きい(前々年300万円超など) 現金預金取引等関係書類の保存要件が示される 該当可能性を確認し、関連期間は保管
近々ローン審査を受ける 中〜高 入出金の流れ確認で提出が求められることがある 審査完了まで保管。必要期間を確保
相続手続きの途中 資産把握・入出金確認で必要になりやすい 手続き完了まで保管。必要ならコピー確保
家計の振り返りに使っている 年間比較・支出把握に役立つ 直近1〜3年など目的に合わせて保存
Web明細でいつでも見られる(保存済) 同等の履歴が確保できる PDF保存→紙を安全廃棄へ

銀行窓口で古い通帳を引き取ってもらえるかを現実的に考える

銀行窓口で相談が通りやすいタイミング

通帳の処分を窓口で受け付けるかどうかは、金融機関・支店・状況で異なります。一般的に相談が通りやすいのは次のタイミングです。

  • 通帳の繰越手続きのタイミング

  • 口座解約手続きのタイミング

この場合、窓口の流れの中で「古い通帳の扱い」を相談できるため、対応してもらえる可能性があります。一方で、処分だけを目的に大量の通帳を持ち込むと、対応が難しいケースもあります(受付体制・保管/廃棄の運用が支店ごとに違うためです)。こうした点は、通帳処分の解説記事でも「事前確認が必要」とされています。

無駄足を防ぐために電話で確認すべきこと

窓口に行く前に、次を確認しておくと失敗が減ります。

  • 古い通帳の処分依頼を受け付けているか(繰越・解約時のみか)

  • 受け付け可能な冊数に上限があるか

  • 本人確認書類や届出印が必要か

  • 受付できる時間帯(混雑時は不可など)

「やってくれるかもしれない」ものに時間を使いすぎると片づけが止まります。自宅処分が可能な量なら、後述の3ステップで完結させるほうが早い場合も多いです。


捨てた後の不安に備えるための復旧策とトラブル対策

取引履歴が必要になったらどうする

「捨てた後に、入出金を証明する必要が出たら?」という不安は自然です。対策は“先回り保存”と“取り寄せ手段の理解”の2つです。

  • Web明細がある場合:必要期間をPDF等で保存し、クラウド+ローカルなど複数箇所に保管

  • Web明細がない/閲覧期間が限られる場合:金融機関に取引明細の発行可否を相談(手数料・日数がかかることがあります)

ここでのポイントは「捨てる前に必要期間だけ確保する」ことです。紙を捨ててから慌てるより、先にPDF保存してから処分したほうが精神的コストも下がります。

見当たらない場合は紛失・盗難として早めに連絡する

「捨てたはず」ではなく「見当たらない」場合、紛失・盗難の可能性があります。被害が拡大する前に、金融機関へ連絡して取引停止などの案内を受けるのが基本です。

ゆうちょ銀行は、カードや通帳等の紛失・盗難に関する届出や手続き案内を公開しています(他行も同様に案内ページを持つことが一般的です)。
「停止→再発行」の流れになることもあるため、気づいたら早めに動くほど安全です。


古い通帳の捨て方でよくある質問

通帳の表紙だけ捨てても大丈夫か

表紙・見返しには氏名・口座番号などが載っていることが多く、表紙だけでも個人情報です。表紙も中身と同様に、塗りつぶし・細断の対象にしてください。

磁気ストライプは必ず壊すべきか

通帳裏面の磁気ストライプは、読み取りの対象になる情報が残る可能性があります。可能であれば、ハサミで数か所切り込みを入れるなど、物理的に破壊しておくと安心材料になります。ただし、最重要は「氏名・口座番号・取引履歴が判読不能」になることです。塗りつぶしと細断を丁寧に行ったうえで、余力があれば磁気部分も処理する、という優先順位で問題ありません。

家族の通帳を代わりに捨ててよいか

原則として、本人の同意なく処分しないほうが安全です。家族であっても、後から「必要だった」「相続で困った」となるとトラブルにつながります。特に高齢の親の通帳は、医療費や介護費、相続の確認で必要になることがあります。必ず本人(または相続手続きの当事者)と方針を合わせ、必要期間を確保してから処分してください。

まとめて大量に処分したいときの進め方

大量処分の失敗は、ほぼ次のどちらかです。

  • 未処理の通帳が途中で放置され、紛失・誤廃棄のリスクが上がる

  • まとめて捨てた結果、袋が破れたり、覗き見しやすい状態になったりする

おすすめの進め方は次の通りです。

  • 仕分けを先に行う:「残す(申告・ローン・相続)」「捨てる」「迷う」

  • 「迷う」は一時保管箱へ:期日(例:ローン審査後、申告完了後)をラベルで明確化

  • 「捨てる」は1回分ずつ小分け:塗りつぶし→分解→細断→袋へ、までを毎回完結

  • ごみ出しは分散:同じ日に全量を出さない、収集直前に出す

シュレッダーくずは資源ごみか燃えるごみか

自治体によって扱いが異なります。燃やせるごみとして扱う自治体もあれば、雑がみ・古紙回収の枠組みや、特別な出し方を定めている自治体もあります。必ず自治体ルールを確認してください。飛散防止のお願いがある自治体の例として、袋の中央に寄せる案内や、水で湿らせる案内があります。


古い通帳の捨て方のまとめ

古い通帳の処分は、「捨ててよいかの判断」と「判読不能にする手順」でほぼ決まります。

  • 申告・ローン・相続に関係しそうなら保管(迷う分は捨てない)

  • 捨てるなら、塗りつぶし→分解→細断→自治体ルールでごみ出し

  • ごみ出しは飛散と覗き見を防ぐ(収集直前・分散・袋の工夫)

  • 見当たらない場合は紛失・盗難として連絡し、停止・再発行を検討

片づけは「一気に終わらせる」より「事故なく終わらせる」ほうが価値があります。今日捨てる分を少量に決め、確実に判読不能にして処分するところから始めてください。


参考情報