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通信料ゼロで歩数を測る方法|Android歩数計アプリと設定の全手順

歩数計アプリを入れたはずなのに、なぜか月末に通信量が減っている。そんな経験があると「歩数を測るだけなのに、裏で通信しているのでは」と不安になります。実際、歩数の計測そのものはスマホのセンサーで行えるため、基本はオフラインでも問題ありません。通信料が発生しやすいのは、広告の読み込みやクラウド同期、ランキング更新、位置情報を使う機能など、歩数以外の部分です。

本記事では、通信料を抑えるために「通信しないアプリを探す」だけで終わらせず、Android側の設定で歩数計アプリのモバイルデータ通信を確実に遮断する手順まで丁寧に解説します。外出先では通信ゼロに近づけ、自宅のWi-Fiだけで同期する運用も含めて、今日から迷わず実践できる形にまとめました。通信量の心配を手放し、毎日の歩数管理を安心して続けたい方は、ぜひこのまま読み進めてください。

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通信料がかからない歩数計アプリの条件

歩数計測はセンサーでできるため基本はオフライン

歩数計アプリの核となる機能は「歩数を数えること」です。Androidスマートフォンには加速度センサーやジャイロセンサーなど、端末の動きを検知する仕組みが標準で搭載されています。歩数計アプリはこのセンサー情報を利用し、歩行時に生じる周期的な揺れや衝撃を検出して歩数としてカウントします。そのため、歩数の計測自体は通信回線に依存せず、オフラインでも成立します。

ここで重要なのは「歩数が増えること」と「歩数の記録が保存されること」を分けて考えることです。多くのアプリは、端末内(ローカル)に当日の歩数や過去の履歴を保存できます。この保存は通信を必要としません。一方、クラウドにバックアップしたり、別端末と同期したり、Googleアカウントに紐づけて複数サービスと連携したりする場合は、通信が発生します。つまり「オフラインで歩数を数える」は比較的簡単ですが、「オフラインで運用し続ける」には、通信が発生する要素を把握し、使わない・止めるという設計が必要になります。

また、歩数計測の方式には大きく2つあります。ひとつは「端末内蔵の歩数センサー(ステップカウンター)を参照する方式」で、もうひとつは「アプリが加速度センサーの生データを解析して歩数を推定する方式」です。前者は省電力で安定しやすい反面、機種やOSの挙動に影響を受けることがあります。後者は機種差を吸収できることもありますが、電池消費が増えたり、バックグラウンド制限の影響を受けやすかったりします。通信料に限らず、日常運用の快適さを考えるなら、歩数センサー参照型のほうがトラブルが少ない傾向があります。

オフライン運用を前提にする場合、まずは「モバイルデータ通信がなくても歩数が増える」ことを確認します。具体的には、モバイルデータをオフにした状態、できれば機内モードにして短時間歩き、アプリの歩数表示が増えるかを見ます。ここで増えない場合は、通信ではなく権限や省電力制限、センサーの種類が原因である可能性が高く、後述の対処が必要になります。

通信が発生しやすい機能とタイミング

「歩数を数えるだけならオフラインでも可能」とはいえ、実際のアプリは歩数以外の付加価値機能を数多く備えています。ここで通信が発生しやすい機能とタイミングを整理しておくと、通信料がかからない運用にぐっと近づきます。

まず代表的なのは、クラウド同期やアカウント連携です。Googleアカウントでログインするタイプ、メールアドレス登録が必須のタイプ、SNS連携が前提のタイプは、初回起動時や定期同期のタイミングで通信が起きやすくなります。さらに、ヘルスケア系のプラットフォームと連携する場合、歩数データの送受信がバックグラウンドで行われることがあります。通信量は大きくないケースが多いものの、「ゼロにしたい」という要件とは相性が良くありません。

次に、地図表示やルート記録です。歩数計アプリが「ウォーキング記録」「ランニング記録」を兼ねている場合、GPSによる位置情報取得、地図タイルの読み込み、ルートのクラウド保存などが発生します。位置情報取得そのものは通信ではありませんが、地図表示はほぼ確実に通信が必要です。歩数だけが目的なら、地図やルートは使わないほうが安全です。

また、ランキング、共有、コミュニティ機能も通信が起きやすい機能です。歩数を仲間と競う、日々の実績を共有する、バッジや称号を受け取るといった機能はサーバー側のデータと突き合わせる必要があるため、定期的に通信が走ります。通知が来るタイプは特に、アプリを開いていない時でもデータ取得が行われることがあります。

さらに見落としやすいのが、広告配信と計測(アナリティクス)です。無料アプリは広告表示で収益化していることが多く、広告の読み込みは通信が前提です。加えて、利用状況の分析や不具合情報の送信など、広告以外にも「裏で通信する仕組み」が組み込まれていることがあります。広告の通信量は1回あたりは小さくても、起動回数が多いと積み上がりやすいため、通信料を気にする方には無視できません。

通信が発生しやすい「タイミング」も重要です。典型的には次の場面です。

  • アプリ初回起動(同意画面、広告ID取得、規約表示、追加データの取得)

  • 画面を開いた直後(広告の読み込み、バナー差し替え、キャンペーン取得)

  • 日付が変わる前後(集計、ランキング更新、データ送信)

  • 端末がWi-Fiからモバイル回線へ切り替わった瞬間(保留されていた通信が実行される)

  • OS更新やアプリ更新直後(再ログイン、再同期)

通信料をかけない運用では、これらのタイミングで「通信できない状態」を作る、または「通信する要素がないアプリを選ぶ」ことが要点になります。

広告表示とデータ使用量の考え方

通信料をゼロに近づけたい場合、広告表示をどう扱うかが現実的な分岐点になります。無料の歩数計アプリは、広告が表示されることで運営が成り立っています。広告を表示するためには、広告配信サーバーから画像や動画、テキスト、クリック先情報などを取得する必要があり、その都度通信が発生します。とりわけ動画広告はデータ量が増えやすく、短時間の利用でも相応の通信になることがあります。

ただし、ここで押さえておきたいのは「広告がある=必ず大きな通信量」ではない点です。静止画バナー中心であればデータ量は比較的小さいこともあります。一方で「通信料が発生する可能性があること自体が不安」「小容量プランで1MBも惜しい」という状況では、量の大小ではなく“発生するかどうか”が問題になります。この場合、アプリ側の広告設定を探すより、Android側でモバイルデータ通信を遮断するほうが確実です。

また、広告が表示されない有料版(買い切りやサブスクリプション)が用意されているアプリもあります。有料版で広告通信を減らせるケースはありますが、同期や分析通信が残ることもあるため「有料にすれば完全オフライン」とは限りません。通信料を確実に抑えるには、料金形態よりも「モバイル回線で通信できない状態」を作る設計が安全です。

もう一つの考え方として、「通信をゼロにしたい」と「アプリの利便性を保ちたい」のバランスがあります。たとえば、日々の履歴を守るためにクラウド同期は必要だが、外出先のモバイル回線では通信したくない、という要件はよくあります。この場合は「外では通信遮断」「家ではWi-Fiで同期」という運用が現実的です。完全オフラインに固執するよりも、生活動線に合わせて“通信する場所・時間”を限定するほうが、長期的に継続しやすくなります。

Androidで通信料を確実に発生させない設定

アプリのモバイルデータ通信をオフにする

通信料を確実に抑えるうえで最も効果が高いのは、「特定アプリにモバイルデータ通信を使わせない」設定です。これにより、アプリが広告や同期を試みても、モバイル回線では通信が成立しなくなります。結果として、外出先での通信料をほぼゼロに寄せられます。

設定の名称や場所はメーカーによって異なりますが、考え方は共通です。「設定」アプリの中にある「ネットワークとインターネット」「接続」「モバイルネットワーク」「データ使用量」「アプリのデータ使用量」などの項目を辿り、対象アプリの「モバイルデータ」をオフにします。端末によっては「バックグラウンドデータ」と「無制限データ使用(データセーバー時)」のように複数のトグルがあり、どれを切るかで挙動が変わります。迷う場合は、まず「モバイルデータ」をオフにし、併せてバックグラウンドデータもオフにするのが安全です。

この設定のメリットは「アプリに依存しない」ことです。アプリに広告オフ設定がなくても、アプリが裏で同期しようとしても、Android側が止めてくれます。特に、通信料を不安に感じる方にとっては“確実性”が重要です。体感として、アプリの設定を探して試行錯誤するより、OS側で一度止めてしまうほうが安心感が大きくなります。

一方、注意点もあります。モバイルデータをオフにすると、外出先ではアプリの一部機能が使えなくなる可能性があります。たとえば、ランキング更新ができない、クラウド同期が止まる、オンラインコンテンツが表示できない、広告枠が空白になるなどです。しかし「歩数を数える」という目的だけなら影響は少ないのが一般的です。したがって、歩数計アプリは「計測はローカルで完結」「同期はWi-Fiで実行」という役割分担にしておくと、無理がありません。

さらに確実性を高めるには、対象アプリが複数ある場合(歩数計本体と健康管理アプリを併用、など)に、それぞれ同じ設定を行うことです。連携しているアプリのどれか一つが通信すると、結局モバイルデータは消費されます。歩数に関係するアプリは、まとめてモバイルデータを遮断するのが基本です。

バックグラウンド通信とデータセーバーの設定

モバイルデータをオフにするのが最も強力ですが、端末やアプリの仕様によっては「前景(画面を開いているとき)だけ通信できてしまう」設定になっていることもあります。また、OSの挙動でバックグラウンド通信が許可されていると、アプリを閉じているのに通信が発生する可能性があります。そこで、バックグラウンド通信とデータセーバーの考え方を押さえておくと、より確実になります。

バックグラウンド通信とは、アプリを操作していない間に行われる通信です。例えば、歩数データの定期送信、広告の事前取得、ランキング更新、通知用データ取得などが該当します。Androidの設定では、アプリごとに「バックグラウンドデータ」を制限できることが多く、これをオフにすると、画面を閉じた状態での通信が起きにくくなります。

データセーバーは、端末全体でモバイルデータを節約する機能です。データセーバーをオンにすると、原則としてバックグラウンド通信が制限され、必要な通信だけに絞られます。さらに、例外として「制限しないアプリ」を指定できる場合があります。通信料を抑えたい運用では、歩数計アプリを例外に入れず、制限対象にしておくのが一般的です。

ここでのコツは、「モバイルデータを完全に止める」設定ができない端末でも、データセーバーとバックグラウンド制限を組み合わせることで、かなりの確率で無駄な通信を減らせる点です。特に、広告や分析通信はバックグラウンドで動くことが多いため、この設定は効果が出やすい傾向があります。

ただし、バックグラウンド制限は歩数カウントに影響することがあります。アプリによっては、バックグラウンドでセンサー監視を続ける必要があるため、過度に制限すると歩数が記録されなくなるケースがあります。この場合は「通信の制限」と「バックグラウンド動作の制限」を混同しないことが重要です。通信だけ止めたいのに、アプリの動作そのものを止めてしまうと本末転倒になります。理想は、モバイルデータ通信を止めつつ、歩数計測に必要なバックグラウンド動作は許可する、という状態です。設定項目が分かれている端末では、通信はオフ、電池最適化は除外(後述)という組み合わせが安定しやすくなります。

位置情報と連携機能を必要最小限にする

通信料を抑えるために見直したいのが、位置情報と連携機能です。位置情報は「通信」とは別物ですが、地図表示やルート記録とセットになっていることが多く、結果的に通信発生の入口になります。歩数だけが目的なら、位置情報は不要なことが多いため、必要最小限に絞るのが安全です。

まず、アプリの権限を見直します。歩数計アプリは「身体活動(アクティビティ認識)」の権限が必要ですが、位置情報まで必須でない場合があります。インストール直後に位置情報を求められたとしても、歩数だけなら拒否できるケースがあります。拒否すると一部機能(地図、ルート、近隣スポットなど)が使えなくなる可能性はありますが、目的に合わない機能なら問題になりません。

次に、他サービス連携です。ヘルスケア基盤への連携、クラウド同期、SNS共有、ウェアラブル端末連携などは便利ですが、通信が発生しやすい領域です。とくに、複数アプリを橋渡しする連携機能は、どれが通信しているか見えにくくなります。通信料ゼロを優先するなら、連携は最小限にし、必要なら自宅Wi-Fiのみに限定する運用が分かりやすい選択です。

さらに、通知設定も見直します。歩数目標のリマインド、キャンペーン通知、ランキング更新などは、通信を伴う場合があります。通知自体は便利な反面、不要な通信や気持ちの負担にもなりやすいので、必要なものだけ残すと運用が安定します。

このH2のまとめとしては、「通信を確実に止める設定(モバイルデータ遮断)」を軸にしつつ、通信の温床になりやすい機能(地図・同期・共有・広告)を避ける、という二段構えが現実的です。アプリ選びの段階で機能がシンプルなものを選び、Android側設定で保険をかけると、通信料の不安は大きく軽減します。

通信料がかからないおすすめ歩数計アプリ

とにかくシンプルに歩数だけ見たい人向け

通信料をかけずに歩数を見たい方にとって、最も相性が良いのは「歩数表示に特化したシンプルな歩数計アプリ」です。こうしたアプリは、地図やコミュニティ、過剰な分析機能を持たないため、通信が発生する要素が少ない傾向があります。また、画面構成が簡単で、日々の確認が短時間で済むため、広告が表示される回数(=通信が起きる機会)も減らしやすくなります。

シンプル型を選ぶときの判断軸は次の3つです。
1つ目は、アカウント登録が必須でないことです。ログインが前提だと、初回起動で通信が起きやすく、ログアウトや認証切れが発生した際に再ログインの通信が必要になります。歩数を数えるだけなら、登録なしで始められるほうが運用が軽くなります。
2つ目は、地図・ルート機能が前面に出ていないことです。歩数計測に地図は不要で、地図がある時点で通信の可能性が高まります。
3つ目は、主要機能が無料で完結し、課金誘導が強すぎないことです。課金誘導が多いアプリは、オンラインの販促表示やキャンペーン取得が頻繁なことがあり、通信が起きやすい傾向があります。

このタイプのアプリは「歩数」「距離」「消費カロリー」程度に情報を絞り、今日の数字を素早く確認できるものが向きます。通信を止める設定と組み合わせれば、外出先での通信料をほぼゼロに寄せた状態で、日々の歩数管理を続けられます。

健康管理もしたい人向け

歩数だけでなく、運動習慣や体調管理まで視野に入れる場合は、健康管理系のアプリを検討する価値があります。健康管理系は、歩数の履歴が見やすく、目標設定や傾向分析などが充実しているため、継続の動機づけになりやすいのが利点です。例えば、週単位・月単位での推移が分かる、達成率が見える、運動量をまとめて振り返れる、といった体験が得られます。

一方で、健康管理系は通信が発生しやすい領域でもあります。理由は、データをクラウドに保存したり、他サービスと連携したりする設計が多いためです。そこでおすすめなのが「外出先は通信遮断」「自宅はWi-Fiで同期」という二段階運用です。これなら、モバイル回線の通信料を抑えつつ、データの保全(引き継ぎやバックアップ)も確保できます。

また、健康管理系を選ぶ場合は、次の点を最初に決めておくと迷いが減ります。

  • クラウド同期は必要か(端末紛失や機種変更に備えたいか)

  • 連携したいサービスがあるか(体重計アプリ、食事記録、睡眠など)

  • 歩数以外に見たい指標は何か(消費カロリー、移動距離、活動時間など)

「歩数さえ分かれば良い」場合はシンプル型に寄せ、「振り返りや習慣化の仕組みが欲しい」場合は健康管理系に寄せる、という考え方が納得しやすい選び方になります。どちらを選ぶにしても、通信料を不安に感じるならAndroid側のモバイルデータ遮断設定を併用するのが安全です。

ポイ活系を選ぶ場合の注意点

歩数に応じてポイントや特典が得られる「ポイ活系」は、歩くモチベーションが上がりやすく、継続に強い魅力があります。しかし、通信料をかけたくないという要件とは、構造的に相性が良くない側面があります。ポイント付与はサーバー側で不正防止や集計を行う必要があるため、どうしても通信が前提になりやすいからです。

ポイ活系を検討する場合、注意点は大きく3つあります。
1つ目は、通信頻度が高くなりやすいことです。歩数の反映、ミッション更新、広告視聴、キャンペーン取得、ランキングなど、通信を伴う要素が多く、アプリを開く回数も増えがちです。通信料だけでなく、電池消費にも影響します。
2つ目は、位置情報や端末情報の取り扱いです。不正防止のために位置情報や端末識別に関する情報取得が行われることがあり、権限やプライバシーの観点でも納得が必要です。
3つ目は、通信を遮断すると機能の一部が成立しないことです。ポイント付与が進まない、歩数が反映されない、広告が読み込めないなどが起きやすく、結果として「結局アプリを使わなくなる」こともあります。

それでもポイ活系を使いたい場合は、運用を割り切るのが現実的です。例えば、外出先では歩数計測だけさせておき、ポイントの回収や反映は自宅Wi-Fiで行う、という方法です。これならモバイル回線の消費は抑えつつ、ポイ活のメリットも一部享受できます。ただし、アプリによってはリアルタイム性が前提の設計もあるため、導入後に「Wi-Fiのみで成立するか」を早めに試すことが重要です。

歩数がカウントされないときの原因と対処

権限設定とセンサー設定

通信料を止めた途端に歩数が増えなくなった場合、「通信が必要だった」と誤解されがちですが、実際は権限やセンサー設定が原因のことが多いです。特にAndroidでは、プライバシー保護の観点から「身体活動(アクティビティ認識)」の権限が許可されていないと、歩数計測が正常に動かないケースがあります。

まず確認したいのは、アプリの権限です。設定から「アプリ」→対象の歩数計アプリ→「権限」と進み、身体活動が許可になっているかを確認します。許可がない場合は許可に切り替えます。端末によっては「センサー」や「フィットネス」といった名称になっていることもあります。

次に、端末側のセンサーが有効に働いているかです。一部の省電力モードでは、センサーの更新頻度が下がる、バックグラウンドでのセンサー利用が制限されるといった挙動が起こり得ます。省電力モードをオンにしている場合は、歩数が正しく取れるかを一度オフにして確認します。特に、日常的に電池を節約するために強い省電力設定を使っている方は、歩数計測との相性に注意が必要です。

加えて、アプリが「端末内蔵のステップカウンター」を参照するタイプか、「加速度センサー解析」タイプかでも挙動が変わります。端末側の歩数センサーがない、またはOSの実装で参照が制限されている場合、アプリによっては歩数が取れないこともあります。この場合はアプリの変更で解決する可能性があります。歩数が増えないときは、同じカテゴリの別アプリを短時間試し、端末との相性を切り分けるのが手堅い方法です。

電池最適化で止まるケース

歩数計アプリのトラブルで多いのが、電池最適化(バッテリー最適化)によってバックグラウンド動作が止められてしまうケースです。歩数計は、端末を持ち歩いている間、継続的にセンサー情報を受け取って記録する必要があります。しかしAndroidは電池持ちを良くするため、一定時間操作されないアプリを自動的に制限することがあります。その結果、アプリがバックグラウンドで動けず、歩数が途切れたり、極端に少なくなったりします。

対策としては、対象アプリを電池最適化の対象外に設定する方法が有効です。設定の「バッテリー」や「アプリの電池使用量」などから、対象アプリを選び、「最適化しない」「制限なし」「バックグラウンドでの実行を許可」といった設定に変更します。メーカーによって表記は異なりますが、要点は「アプリを勝手に止めないようにする」ことです。

ここで注意したいのは、通信を止める設定と、電池最適化の解除は両立させる必要がある点です。通信料を抑えるためにバックグラウンド制限を強くしすぎると、歩数計測そのものが止まることがあります。理想は、通信(モバイルデータ)は止めるが、計測のためのバックグラウンド動作は許可する、という状態です。設定項目を分けて理解し、目的に沿って調整することで、通信料と計測精度の両方を満たしやすくなります。

また、端末のメモリ最適化やタスクキル機能が強い機種では、アプリを「最近使ったアプリ」から消したタイミングで動作が止まることがあります。そうした場合は、アプリをロック(固定)できる機能があるか、バックグラウンドでの常駐を許可できるかを確認すると改善することがあります。

端末を持ち歩く位置と精度のポイント

歩数計測はセンサーによる推定であるため、端末の持ち歩き方によって精度が変わります。同じ距離を歩いても、ポケットに入れるのか、バッグに入れるのか、手に持つのかで揺れ方が異なり、カウントのされ方が変化します。通信料の問題と関係がないようでいて、オフライン運用の満足度を左右する重要な要素です。

基本的には、歩行時の揺れが端末に伝わりやすい位置が安定します。ズボンのポケットや上着のポケットは揺れが一定で、歩数が取りやすい傾向があります。一方で、バッグの中は荷物の状態によって揺れが吸収され、歩数が少なく出ることがあります。特に、厚手のクッション材に包まれている、バッグの底で動かない、といった状況ではカウントが伸びにくくなります。

また、乗り物移動の揺れで誤カウントが起きる場合もあります。バスや電車で大きく揺れる区間、車で荒れた路面を走る区間などでは、歩いていないのに歩数が増える可能性があります。これは多くの歩数計アプリに共通する性質で、完全に防ぐのは難しいため、「誤差が出る場面がある」ことを理解し、日々の目安として活用するのが現実的です。

精度に不満がある場合は、次のような工夫が効果的です。

  • 同じ持ち歩き位置に固定して、日々の比較をしやすくする

  • アプリの感度設定や歩幅設定がある場合は、実態に合わせて調整する

  • 数日分の傾向を見て、過小・過大を把握してから使い方を決める

通信料をかけない運用は「余計な機能を削る」方向に寄りやすい一方で、歩数という指標を生活に根づかせるには、数字の納得感が重要です。精度のポイントを押さえておくと、継続しやすくなります。

よくある質問

機内モードでも歩数は測れるか

機内モードは、モバイル通信やWi-Fi、Bluetoothなどの無線通信を制限する機能ですが、端末内蔵のセンサーそのものは停止しません。そのため、歩数計測がセンサー中心で動くアプリであれば、機内モード中でも歩数が増えることが一般的です。通信料を確実に発生させたくない方にとって、機内モードは分かりやすい検証手段にもなります。

ただし、機内モード中に歩数が増えない場合、通信が必要だったというより、権限や省電力制限、アプリの仕様が原因であることが多いです。短時間歩いても増えない場合は、身体活動の権限、電池最適化、バックグラウンド動作を確認すると解決しやすくなります。また、アプリによっては起動していないと表示が更新されないこともあります。計測が止まっているのか、表示だけが更新されていないのかを切り分けるために、アプリを開き直して数値が変化するかも確認すると確実です。

Wi-Fiだけで同期したい場合はどうするか

「通信料はかけたくないが、データの引き継ぎやバックアップのために同期はしたい」という要件では、Wi-Fiだけで同期する運用が最も現実的です。ポイントは、モバイル回線を遮断し、Wi-Fi環境でのみ同期が走るようにすることです。

具体的には、次の手順が基本になります。

  • Android設定で歩数計アプリのモバイルデータをオフにする

  • データセーバーやバックグラウンドデータ制限も併用し、不要な通信を抑える

  • 自宅などのWi-Fi環境でアプリを起動し、同期が完了するまで待つ(必要な場合)

この運用の利点は、外出先での通信料をほぼゼロに寄せながら、データの安全性を高められる点です。機種変更や端末故障に備える意味でも、同期を完全に捨てるより、Wi-Fiに限定して行うほうが安心につながります。一方で、アプリによっては同期が自動で走る場合があるため、同期を自分のタイミングで行いたい場合は、アプリ設定で「自動同期」をオフにできるか確認すると運用しやすくなります。

Google Fitは通信なしで使えるか

Google Fitのような健康管理系サービスは、歩数の計測自体はセンサー情報で可能なケースが多く、通信がなくても歩数が増えることは珍しくありません。ただし、履歴のバックアップや複数端末間の同期、他サービス連携などは通信が前提になりやすいため、「どこまでを通信なしで行いたいか」を先に決めることが重要です。

通信料をかけたくない場合は、Google Fit(または関連する健康管理アプリ)に対しても、モバイルデータをオフにする設定が有効です。これにより、外出先では同期が止まり、データ送受信による通信料を抑えられます。そのうえで、自宅Wi-Fiでアプリを起動したタイミングで同期させれば、履歴の保全と通信料節約を両立しやすくなります。

また、連携しているアプリがある場合は、片方だけ止めてももう片方が通信する可能性があります。歩数に関係するアプリが複数あるときは、それぞれのモバイルデータ設定を見直すことが重要です。通信を止める対象を漏らすと、気づかないうちにモバイルデータが消費され、結局「通信料がかかっていた」という結果になりかねません。オフライン運用を徹底するなら、歩数に関係するアプリ群を一括で管理する意識が有効です。