階段の下りでズキッとする、立ち上がるたびに膝がうずく、正座やしゃがみ込みがつらい――そんなときに真っ先に知りたいのが、膝が痛い時やってはいけないことは何かという点ではないでしょうか。
膝の痛みは「我慢して動く」「自己流で揉む」「腫れて熱いのに温める」など、よかれと思った行動で悪化することがあります。反対に、やめるべき行動を先に押さえ、代わりの動き方に切り替えるだけで、痛みの長期化を防げるケースもあります。
本記事では、まず最初に受診を急ぐべき危険サイン(赤旗)をチェックし、そのうえで「正座・深いしゃがみ込み・階段の下り・痛みを我慢して歩く・自己流ケアのやりすぎ」など、よくあるNGを理由付きで整理します。さらに、やめるだけで終わらせず、代わりにやると良い行動(負荷の下げ方、温める/冷やすの判断、生活の置き換え、48時間の過ごし方)まで具体的に解説します。読み終えたときに「まず何を止めて、何をすればいいか」が迷わず分かる構成です。
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膝が痛い時やってはいけないことの前の確認
「やってはいけないこと」を知る前に、最優先で確認したいのが赤旗(レッドフラッグ)です。赤旗とは、感染や重大な外傷など、早めの医療相談が望ましい状態を示すサインのことです。赤旗がある場合、自己判断のストレッチや温熱、無理な歩行がリスクになり得ます。
すぐ受診を考える症状チェック
次の項目に1つでも当てはまる場合は、当日中〜早めの医療相談(地域の相談窓口や救急を含む)を検討してください。
| 赤旗サイン | 具体例 | 推奨アクション |
|---|---|---|
| 体重をかけられない/歩けない | 数歩も無理、痛みで立てない | 早急に相談 |
| 膝が動かない/ロックする | 曲げ伸ばしできない、引っかかって戻らない | 早急に相談 |
| 強い腫れ/形が変わった | 急に腫れた、変形して見える | 早急に相談 |
| 発熱や悪寒+膝の赤み/熱感 | 熱っぽい+膝が赤く熱い | 早急に相談(感染の可能性) |
| 大きなケガの直後 | 転倒、衝突、ひねった直後から強い痛み | 早急に相談 |
| 強い痛みが続く/急に腫れた | 安静でも強い痛み、突然の腫れ | 早急に相談 |
このような受診目安は、NHSやMayo Clinicなどの公的・医療情報でも「急いで相談すべき」項目として整理されています。
様子見でよい痛みの目安
赤旗がなく、次のような状態であれば、まずは負荷を下げて様子を見るという選択肢もあります(ただし、長引く・繰り返す・悪化する場合は受診を検討してください)。
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痛みはあるが、歩ける(ゆっくりなら日常生活が可能)
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腫れや熱感、赤みが目立たない
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休むと軽くなる/数日で改善傾向がある
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大きな外傷の覚えがない
ここで大切なのは、「様子見=何もしない」ではなく、悪化させない過ごし方に切り替えることです。次章から、具体的に“やってはいけないこと”を整理します。
膝が痛い時やってはいけないことは痛みの状態を無視する行動
膝の痛みは、関節や周囲組織が「負担を減らしてほしい」と知らせているサインです。痛みが出ているのに同じ負荷をかけ続けると、炎症が長引いたり、フォームが崩れて別の部位まで痛めたりすることがあります。
痛みを我慢して歩き続ける
「歩かないと固まる気がする」「家事や仕事で仕方ない」と我慢して歩き続けるのは、痛みが強い時ほど避けたい行動です。特に、歩き方が崩れて片側に体重が乗ると、膝の内側・外側に偏った負荷がかかり、痛みが増すことがあります。
やってはいけない例
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痛いのに、いつもの歩数・速度を維持する
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階段(特に下り)を毎回使う
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痛み止めで楽になった直後に、長距離歩行を再開する(「痛みが消えた=治った」と誤解しやすい)
代わりにやること(負荷調整のコツ)
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歩数を減らす:まずは「いつもの半分」を目安にする
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休憩を分割する:10分歩いたら1〜2分休む、のように区切る
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下り階段は回避:可能ならエレベーター、難しければ手すりを使い、ゆっくり一段ずつ
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荷物を減らす:片手荷重は膝にも影響しやすいので、リュックやキャリーで分散
「動かすべきか」の判断は後半で詳述しますが、少なくとも痛みが強い局面での“我慢の継続”は、回復の妨げになりやすい行動です。
正座・深いしゃがみ込み・和式動作を繰り返す
膝を深く曲げる動作は、膝関節にかかる圧力が増えやすく、痛みがある時には悪化要因になりやすい代表例です。国内の整形外科系の生活指導でも、変形性膝関節症では「正座は避ける」「冷やさない」などの注意点が示されています。
深く曲げる動作の代表
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正座
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深いしゃがみ込み(草むしり、床掃除、床の物を拾う姿勢)
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和式トイレ
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床からの立ち上がり(あぐら・体育座りから反動で立つ)
やってはいけないポイント
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“短時間なら大丈夫”と思って、回数を積み上げる(回数の蓄積で悪化することがある)
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痛い角度まで一気に曲げる(膝を守る反射が働き、別の部位に負担が出る)
置き換え(具体例)
| NG動作 | 置き換え動作 | 難易度 |
|---|---|---|
| 正座 | 椅子・座椅子、膝を深く折らない座り方 | 低 |
| 床作業でしゃがむ | 台に載せて作業、椅子に座って行う | 中 |
| 和式トイレ | 洋式トイレ、補助便座・手すり | 中 |
| 床から反動で立つ | 机や椅子を支えに、ゆっくり立つ | 低 |
「和式→洋式」への切り替えは、膝への負担を減らす現実的な選択肢として整理されています。
急にひねる・切り返す動作をする
膝が痛い時は、無意識にかばってバランスが崩れやすく、急な方向転換や切り返しでねじれ負荷が増えます。スポーツだけでなく、家の中の「急いで振り返る」「小走りで移動する」でも起こり得ます。
やってはいけない例
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急いで振り返る(膝だけがねじれる)
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濡れた床・段差での急ステップ
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重い荷物を持ったままの方向転換
代わりに
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方向転換は「足ごと向きを変える」(膝だけねじらない)
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家の中の滑りやすいマットや障害物を減らす
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痛い日は荷物を小分けにする/リュックにする
膝が痛い時やってはいけないことは自己流ケアのやりすぎ
膝のセルフケアは重要ですが、痛みの原因が炎症・損傷・関節の問題などの場合、刺激の入れ方を誤ると逆効果になり得ます。ここは「よかれと思って」やってしまいやすい落とし穴です。
自己流ストレッチ・強いマッサージ
痛い場所を強く揉んだり、痛い角度までストレッチで押し込んだりするのは避けましょう。痛みの正体が分からない段階では、刺激が強いほど悪化リスクが上がります。
やってはいけない例
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痛みを我慢して関節を押し込むストレッチ
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痛点をゴリゴリ押す(強圧)
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「痛いほど効く」と信じて続ける
代わりに
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痛みのない範囲で、ゆっくり曲げ伸ばしして“動く範囲”を確認する
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こわばりが強い場合は、温めてよい状態で軽い体操(次項の温冷判断を守る)
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迷う場合は、整形外科や理学療法士の指導を受ける
腫れや熱感があるのに温める
「痛い=温める」と決めつけるのは危険です。腫れ・熱感・赤みがある場合は炎症が強い可能性があり、温めると悪化することがあります。NHSの受診目安でも、赤みや熱感、発熱は重要なサインとして扱われています。
一方、慢性的な膝の問題(変形性膝関節症など)では「冷やさない」「よく温める」といった生活指導が示されることがあります。つまり、状態で判断が変わるのがポイントです。
温冷判断の基本(まずは炎症サインで分ける)
| 状態 | 目安となるサイン | やってはいけないこと | 合いやすいケア |
|---|---|---|---|
| 急性炎症が疑わしい | 腫れ・熱感・赤み、急に痛くなった | 温める、長風呂、飲酒後の温熱 | 短時間の冷却+負荷を下げる |
| 慢性・こわばり中心 | 冷えると痛い、動き始めがつらい、熱感が目立たない | 冷やしっぱなし、冷房直当て | 温め+軽い体操(悪化なら中止) |
注意(温冷どちらも“やりすぎ”がNG)
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冷却:皮膚をタオルで保護し、短時間で切り上げる(感覚が鈍い人は特に注意)
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温熱:熱すぎる入浴や長時間の温熱は避け、痛みが増えるなら中止
合わない靴・サポーターでごまかす
靴やサポーターは「合えば助けになる」一方で、合わないと歩き方が崩れたり、締め付けで循環が悪くなったりして逆効果になり得ます。
靴でやってはいけないこと
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すり減った靴を履き続ける
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かかとが不安定な靴で長距離を歩く
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サイズが合わず、足が靴の中で動く
靴の見直しポイント
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かかとが安定し、ぐらつきにくい
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クッション性があり、すり減りが少ない
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サイズが合い、足が前に滑りにくい
サポーターでやってはいけないこと
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痛みの場所や目的に合わないのに、とりあえず使う
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しびれ・冷え・皮膚の色の変化が出るほど締める
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「着けたから無理して良い」と活動量を上げる
膝が痛い時やってはいけないことは生活の負荷を放置すること
膝の痛みは、単発の動作だけでなく、生活全体の負荷(階段、体重、筋力、作業姿勢)で増減します。「痛いのに生活を変えない」状態が続くと、なかなか回復しません。
階段・坂・重い荷物を同じやり方で続ける
階段は膝の負担が増えやすく、特に下りは負荷が大きくなりやすい動きです。避けられない場合でも、やり方で負担は減らせます。
やってはいけない例
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下り階段を急ぐ
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手すりを使わない
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重い荷物を片手で持って上り下りする
代わりに
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手すりを使い、ゆっくり一段ずつ
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可能ならエレベーターを優先
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荷物を分割・キャリー・リュックで分散
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痛い日は「階段の回数を減らす導線」に変える(買い物回数を減らす等)
体重増加・筋力低下を放置する
国内の整形外科系の生活指導では、変形性膝関節症の注意点として「肥満を避ける」「大腿四頭筋を鍛える」などが挙げられています。
また、NICEの視覚サマリーでも、運動療法や体重管理の重要性が整理されています。
ただし、ここで重要なのは「痛い最中に頑張りすぎない」ことです。痛みが強い時に急に筋トレを増やすと、フォームが崩れて悪化することがあります。
本記事では、痛みが落ち着いてから始める低負荷運動メニューを後半で示します。
仕事・家事動作の工夫をしない
膝痛が長引く場合、「膝を曲げる時間が長い」「立ちっぱなし」「中腰が多い」などが積み重なっていることがよくあります。膝にやさしい工夫は、特別な道具がなくても始められます。
家事の置き換え例
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掃除:床でしゃがまず、長柄ワイパー中心にする
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料理:踏み台や椅子を用意し、片足荷重と長時間立位を減らす
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洗濯:かごを床に置かず台に置く(屈伸回数を減らす)
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買い物:まとめ買い+配達を使い、重い荷物の回数を減らす
膝が痛い時に代わりにやると良いこと
「やってはいけないこと」をやめるだけだと、生活は回らず不安も残ります。次に必要なのは、代わりに何をするかです。ポイントは、赤旗がないことを確認し、悪化しない範囲で回復へ向かう行動に切り替えることです。
48時間の基本手順(負荷調整・冷却/温熱・記録)
膝痛が出た直後〜2日程度は、次の流れに沿うと判断がブレにくくなります。
| タイミング | まずやること | やってはいけないこと | 目安 |
|---|---|---|---|
| すぐ | 赤旗チェック | 無理に動かす/押し込む | 赤旗があれば早急に相談 |
| 当日 | 負荷を下げる(歩数・階段・屈伸を減らす) | いつも通り生活を続ける | “半分にする”が出発点 |
| 当日〜翌日 | 腫れ・熱感があれば冷却を短時間 | 温める・長風呂 | 炎症サイン中心に判断 |
| 翌日 | 痛みの記録(誘因・場所・腫れ熱感・荷重可否) | 記憶頼み | 受診時にも役立つ |
| 48時間 | 改善しない/悪化なら受診検討 | 我慢の継続 | 早めに相談が安全 |
記録のコツ(スマホのメモで十分です)
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いつから(開始日)
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きっかけ(転倒、運動、歩きすぎ、特になし)
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痛い場所(膝の内側・外側・前・裏)
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腫れ・熱感・赤みの有無
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体重をかけられるか
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ロック(動かない/引っかかる)があるか
痛みが落ち着いたら始める低負荷運動
ガイドラインでは、変形性関節症に対して運動療法が推奨され、筋力強化や有酸素運動などを個別に調整して行うことが示されています。
重要なのは「痛みがあるからゼロ」でも「頑張るから100」でもなく、安全な範囲で継続できる形にすることです。
運動を始める前の条件(目安)
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赤旗がない
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腫れ・熱感が強くない(炎症サインが落ち着いている)
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日常生活での痛みが“増え続けていない”
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まずは短時間・低負荷で試せる状態
低負荷運動メニュー(例)
| 目的 | 例 | やってはいけないサイン(中止目安) |
|---|---|---|
| 太もも前の筋力を保つ | 椅子に座って膝を伸ばす運動(軽く) | 鋭い痛みが出る、腫れが増える |
| 股関節まわりを整える | 横向きで脚を軽く上げる(無理のない範囲) | 翌日に痛みが明らかに増える |
| 日常動作の再学習 | 立ち上がり練習(浅く・ゆっくり) | フォームが崩れ、膝が内側に入る |
| 有酸素で循環を促す | 短い散歩を分割(痛みが増えない範囲) | 翌日反応で悪化(痛み/腫れ増) |
負荷調整のルール(翌日反応)
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翌日に痛み・腫れが増える → 負荷過多(回数/時間を減らす)
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翌日に増えない/軽い → 継続可能性が高い
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明確に悪化が続く → 中止し、受診も検討
この「翌日反応」ルールは、運動を安全に継続するための現実的な判断軸になり、運動推奨の考え方とも整合します。
受診時に伝えると診断が早いメモ
受診のハードルは「何科?」「何を話せばいい?」という迷いです。ここを消しておくと、行動に移しやすくなります。
受診先の目安
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基本は 整形外科(膝関節・骨・靭帯・半月板などの評価)
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発熱+赤み/熱感が強い、急に悪化、強い腫れ → 早急に相談(感染などの可能性も考慮)
医師に伝える優先事項(これだけで十分)
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いつから
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きっかけ(外傷の有無)
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痛い場所(内側/外側/前/裏)
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腫れ・熱感・赤み
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体重をかけられるか
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ロック(動かない/引っかかる)があるか
よくある質問
膝が痛い時、歩いてもいいですか
赤旗がなく、歩ける状態であれば「完全にゼロ」よりも、痛みを増やさない範囲で負荷を下げるほうが現実的です。
ただし、歩くほど痛みが鋭くなる、腫れが増える、翌日に悪化する場合は負荷過多のサインです。歩数や階段をさらに減らし、改善しないなら早めに相談してください。
スクワットは絶対に禁止ですか
膝が痛い最中に、自己流で深いスクワットを行うのは避けたほうが安全です。
一方で、痛みが落ち着いた後に、フォームや可動域を調整しながら段階的に行うケースもあります。ガイドラインでは運動療法が推奨されるため、自己判断で無理をせず、必要に応じて医療者に相談して“できる形”を作るのが安心です。
湿布や痛み止めで様子見していいですか
湿布や痛み止めで一時的に楽になることはありますが、最大の落とし穴は「痛みが消えたように感じて無理をする」ことです。薬は負荷を上げる許可証ではありません。
赤旗がある、痛みが強い、腫れが増える、長引く場合は、原因確認のため受診を検討してください。
膝が熱い・腫れているのにお風呂で温めてしまいました。どうしたらいいですか
腫れ・熱感・赤みがある場合は炎症が強い可能性があるため、以後は温めを控え、負荷を下げる方向へ切り替えてください。強い痛みや発熱、赤旗がある場合は早めに相談が安全です。
膝に水が溜まるのは抜いた方がいいですか
「水が溜まる」は関節内の炎症が関与していることが多く、原因の評価が重要です。自己判断で結論を出すより、医療機関で状態を確認するのが安全です。受診までの間は、腫れや熱感が強い場合に温めて悪化させないこと、負荷を下げることを優先してください。
まとめ
膝が痛い時にやってはいけないことは、単なるNG動作の暗記ではなく、「赤旗の確認 → 炎症サインで分岐 → 生活を置き換える → 48時間の手順 → 段階的な運動」として判断できる形にすることです。
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まず赤旗(荷重不可、強い腫れ、発熱+熱感、ロック等)があれば早めに相談
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腫れ・熱感・赤みがある間は温めず、負荷を下げ、短時間の冷却を検討
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正座・深いしゃがみ込み・我慢して歩く・自己流の強いマッサージは避ける
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慢性のこわばり中心なら、温め+軽い運動が合うことがある(悪化なら中止)
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運動は「翌日反応」で負荷調整し、続けられる形を作る
痛みが長引く、繰り返す、生活に支障がある場合は、迷い続けるよりも一度相談することで、対処が早くなり安心につながります。
参考にした情報源
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NHS(National Health Service)「Knee pain」https://www.nhs.uk/symptoms/knee-pain/
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Mayo Clinic「Knee pain: When to see a doctor」https://www.mayoclinic.org/symptoms/knee-pain/basics/when-to-see-doctor/sym-20050688
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NICE(National Institute for Health and Care Excellence)「Osteoarthritis in over 16s: diagnosis and management(NG226)」https://www.nice.org.uk/guidance/ng226
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NICE「Visual summary on the management of osteoarthritis(PDF)」https://www.nice.org.uk/guidance/ng226/resources/visual-summary-on-the-management-of-osteoarthritis-pdf-11251842157
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日本の整形外科系生活指導情報(膝のADL指導)https://www.orth.or.jp/oldhp/Hospital/knee/adl.html
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アリナミン健康サイト「変形性膝関節症の人が『してはいけない運動』と『したほうがよい運動』」https://alinamin-kenko.jp/navi/navi_kizi_knee_osteoarthritis.html