グーグルマップは「目的地までの最適な移動」を自動で提案してくれる一方で、利用者の目的が「最短で着くこと」ではないケースも多々あります。たとえば、旅行で景色のよい道を通りたい、営業で訪問順を固定したい、送迎で必ず立ち寄る地点を入れたいなど、移動の現場では「自分でルートを決める」必要が頻繁に発生します。
ただし、グーグルマップで“自分で決めたつもり”でも、当日にナビを開始すると想定と違う道へ誘導されたり、経由地を入れたのに順番が崩れたり、そもそも「経由地を追加」が見つからないといった事象が起こります。これは、グーグルマップが「交通状況・道路状況・移動手段」などの条件に応じて経路を最適化する設計になっており、利用者が意図する「固定」に対して、機能・モード・端末差による制約があるためです。
本記事では、同じ「自分でルートを決める」でも目的により最適な手段が異なる点を最初に整理し、次に「経由地で順番を決める」「通りたい道に寄せる」「保存・共有して当日に再現する」を一気通貫で実現できるように、具体手順と注意点を詳しく解説いたします。特に、スマホとPCでの違い、当日に崩れない作り方、できないときの原因切り分けを厚めに扱います。
※本コンテンツは「記事制作ポリシー」に基づき、正確かつ信頼性の高い情報提供を心がけております。万が一、内容に誤りや誤解を招く表現がございましたら、お手数ですが「お問い合わせ」よりご一報ください。速やかに確認・修正いたします。
グーグルマップで自分でルートを決める全体像
自分で決めるは3種類に分かれる
「自分でルートを決める」を一言で表すと幅が広すぎるため、実務(現場)では次の3種類に分けると判断が速くなります。
立ち寄り先の順番を自分で指定する(経由地追加)
もっとも多いニーズです。「A→B→C→Dの順で回りたい」「この順番で訪問しないといけない」という場合に使います。経由地の並び順が訪問順になるため、順番を決める=経由地を管理する、という構図になります。通りたい道を通るように経路を寄せる(候補選択・微調整)
「高速に乗らない」「右折が多い道は避けたい」「狭路を避けたい」「海沿いを走りたい」など、“道路の選好”が中心です。経由地追加だけで表現しきれない場合があり、誘導点(経由地)や区間分割を組み合わせて実現します。作った計画を保存して、当日に再現する(共有・マイマップ活用)
「一度作って終わり」ではなく、複数人で同じルートを使う、別の日に再利用する、計画として残す、というニーズです。ここが弱いと、当日になって作り直しが発生しやすくなります。
この3種類は重なり合う場面もありますが、最初にどれが主目的かを決めるだけで、取るべき操作が大きく絞れます。たとえば「順番を決めたい」が主目的なら経由地設計に集中すべきで、「通りたい道」が主目的なら誘導点を入れる発想が効いてきます。
スマホとPCでできることが違う
グーグルマップは同じサービスでも、端末と利用環境で「得意な作業」が変わります。ここを誤ると、操作が難しく感じたり、保存・共有がうまくいかずストレスになります。
スマホ(iPhone/Android)
強い:当日のナビ開始、現在地起点の探索、簡易な経由地追加、共有リンク送付
弱い:全体を俯瞰して微調整、複数パターンの比較、計画の作り込み
PC(ブラウザ)
強い:大画面で全体俯瞰、複数候補の比較検討、ルートの調整、印刷、計画整理
弱い:当日の運用(車載・徒歩でのリアルタイム利用はスマホが主)
このため、現実的に失敗が少ないのは「PCで計画→スマホで当日運用」です。計画段階では大画面でルート全体・立ち寄り順・距離感を確認し、確定したらスマホで経由地を絞ってナビに落とし込みます。逆に、最初から最後までスマホだけで完結しようとすると、細部の確認不足により当日のズレが起きやすくなります。
グーグルマップで経由地を追加して順番を決める方法
訪問順を固定したい場合、経由地追加が中心になります。ここでのポイントは「経由地を入れること」だけではなく、“当日に崩れない形で経由地を設計すること”です。経由地は単なる立ち寄り先ではなく、ルートを意図した順番に誘導するための“固定具”でもあります。
特に、次のようなケースは経由地を丁寧に設計すると効果が出ます。
営業で複数顧客を決まった順で回る
旅行で「必ず寄る場所」と「状況で寄る場所」を分けたい
送迎で、複数人の乗降ポイントを確実に通りたい
同僚や家族に同じルートで来てほしい(共有前提)
iPhoneとAndroidでの手順
スマホアプリはOSごとにボタンの位置や文言が変わることがありますが、構造は共通です。重要なのは「経路画面に入ってから経由地を追加する」という流れです。以下は概念的な手順として押さえてください。
目的地を検索し、経路(ルート)画面を開きます
目的地(最終到着地点)を決めて、経路表示に進みます。ここで移動手段(車・徒歩など)を選びます。出発地を確定します
現在地が出発地でよい場合はそのまま、別地点から出発する場合は出発地を入力します。経由地を追加します
経路の編集メニュー内にある「経由地を追加」を使います。経由地として入れる地点は、検索結果から選ぶか、地図上の地点を指定します。順番を入れ替えて訪問順を確定します
経由地のリストは訪問順そのものです。順番が違うと意図と違うルートになるため、必ず並びを確認します。ルートの全体像を確認してからナビ開始します
可能なら地図を俯瞰し、明らかに不自然な遠回りがないかを確認します。
ここでの注意点は、経由地を「住所」や「施設名」で入れたときに、入口が複数ある施設(大型商業施設、空港、テーマパーク、駅周辺など)では到着点が意図とずれることがある点です。そうした場合は、施設名ではなく「入口」「乗降場所」「特定の交差点」など、到着点を具体化すると当日ズレが減ります。
また、同名の施設が複数ある場合(チェーン店など)は、必ず地図上で位置を確認してから確定してください。誤選択は当日になって重大な時間ロスに繋がりやすいです。
PCブラウザでの手順
PCブラウザでは、画面が広いため「経由地の順番」や「遠回りの有無」を確認しやすいのが利点です。流れはスマホと同じく、経路表示→経由地追加→順番確定です。
出発地と最終目的地を入力して経路を表示します
経由地(立ち寄り先)を追加します
経由地の並び順を調整し、訪問順を確定します
全体俯瞰で不自然な遠回りがないか確認します
必要ならルートを分割する(午前・午後など)判断をします
PCで計画する際は、経由地を「確定訪問先」と「候補」に分けて管理すると事故が減ります。候補まで経由地に入れてしまうと、上限にぶつかって再設計が必要になりやすく、当日も“候補を消す作業”が発生します。候補は別メモに控える、またはマイマップで管理するほうが安定します。
経由地の順番変更と削除
経由地の順番変更は、「訪問順=経由地の並び順」という前提で理解すると簡単です。ここでよくある失敗は、次の2点です。
順番を変えたつもりが反映されていない
変更操作の直後にルートが再計算され、表示が切り替わるまで少し待つ必要があることがあります。急いで画面を閉じると、変更前の状態で確定してしまうことがあります。順番を変えると、意図と違う道に誘導される
順番を変えること自体は正しくても、特定の区間だけ“通りたい道”がある場合は、経由地が不足していて誘導が弱い可能性があります。その区間に誘導点としての経由地を追加するか、区間を分割して別ルートとして作ると改善します。
削除は「不要な経由地を消してシンプルにする」発想が重要です。経由地が多いほど、当日の微修正が増えます。実務的には、当日確実に立ち寄る地点だけに絞り、寄り道候補は別管理が安全です。
経由地の上限と注意点
経由地には上限があるため、設計が必要です。上限に達すると追加できず、現場で詰まりやすくなります。上限回避の基本は次のいずれかです。
ルートを分割する(午前・午後、エリア別、用件別)
例:午前はA→B→C、午後はC→D→Eのように分けます。分割すると、経路が安定し、共有もしやすくなります。経由地を“固定に必要な地点”だけに厳選する
すべてを経由地にしようとすると、上限に達するだけでなく、当日の変更が難しくなります。施設ではなく“誘導点”としての経由地を使い分ける
通りたい道を守るために入れる経由地(誘導点)は、スポットとしての立ち寄り先とは別枠で考えるとよいです。誘導点は最小限にし、効果が大きい地点だけ入れます。
グーグルマップで通りたい道に寄せる方法
「順番」よりも「道」にこだわりたい場合、やり方を間違えると、当日すぐに意図が崩れます。ここでの発想は、“道を完全固定する”ではなく、“意図した道に寄る確率を上げる設計”です。
グーグルマップは交通状況や規制に応じて経路を提案するため、利用者が望む道が常に最適と判定されるとは限りません。そのため、次のいずれか、または組み合わせで寄せます。
ルート候補から希望のルートを選択する
経由地(誘導点)で通したい区間を支える
区間を分割して、区間ごとに意図を反映する
回避設定(高速回避など)を適切に使う
PCでルートを微調整する考え方
PCは俯瞰しながら調整できるため、通りたい道に寄せる作業に向いています。重要な考え方は以下です。
通したい区間を特定し、その区間に“誘導点”を置く
たとえば「この橋を必ず渡りたい」「この幹線道路を使いたい」といったポイントがある場合、そこを通るように経由地(誘導点)を設定します。誘導点は観光地でなくてもよく、「交差点名」「駅」「コンビニ」など、位置が明確で検索しやすい地点が有効です。誘導点は増やしすぎない
誘導点を入れすぎると、上限に近づくうえ、順番管理が煩雑になります。まずは最小限で試し、崩れる区間だけ追加するのが合理的です。“戻されやすい区間”は分割する
たとえば「A→Bの間だけ海沿いで走りたい」という場合、全体ルートの中に混ぜるよりも、A→(海沿い誘導点)→Bを1つの塊として設計し、その後の区間と分割するほうが安定します。到着点の精度を上げる
施設名で指定すると入口がずれることがあります。入口が重要な場合は、より具体的な地点にします。これだけで“意図と違う道へ回り込む”問題が減ります。
なお、設定画面やUIは変わることがあるため、「どのボタンがどこにあるか」を暗記するよりも、「経路画面で経由地を足して誘導する」という構造で覚えておくと、環境が変わっても対応しやすくなります。
意図しない道に戻る時の対処
ナビ中に意図しない道へ戻る、または提案ルートが変わってしまう場合、原因は大きく以下に分かれます。
誘導点が弱い(経由地が足りない、または地点が曖昧)
通したい区間の近くに、明確な地点を誘導点として追加します。曖昧な施設名より、地点が一意に定まるものが望ましいです。移動手段モードの不一致
たとえば徒歩で探すと通行できる道が増え、車で探すと規制で避けられる場合があります。意図した移動手段でルートを作成しているか確認します。道路状況の変化(通行止め・渋滞・規制)
利用者が通りたい道が、当日不利と判定される状況になっている場合、グーグルマップは別ルートを提案します。この場合は“固定”よりも安全性・到達性が優先されるため、無理に同じ道を維持しようとせず、区間分割して再設計するほうが結果的に早いです。ルートの目的が混在している
「順番の固定」と「景色の良い道」を同時に満たそうとして、経由地が多くなりすぎるケースがあります。目的を優先順位付けし、最重要区間だけ誘導点を置く設計に戻します。
グーグルマップのルートを保存して再利用する方法
ルートを「作って終わり」にしないことが、現場での失敗を減らします。特に複数人で動くとき、当日に口頭説明でルートを伝えるのはトラブルのもとになりやすく、共有と再利用の仕組みを持っておくと安定します。
保存・共有の観点では、グーグルマップ本体の「経路共有」と、計画として残せる「マイマップ活用」を使い分けるのが基本です。
Googleマップで共有・送信・印刷する
共有・送信・印刷は「当日に迷わせない」ための重要手段です。ここでの要点は、“共有する前に、共有される側の視点で成立しているか”を確認することです。
共有リンクで送る場合
共有先がリンクを開いたとき、出発地が「現在地」になっていると意図が伝わりにくいことがあります。集合場所が決まっているなら、出発地を集合場所に固定して共有するのが安全です。送信先の端末で挙動が変わる可能性
送る側がPCで作っても、受け取る側はスマホで開くケースが多いです。スマホで開いたときに経由地が反映されているか、ルートが崩れていないかを想定して作ります。印刷する場合
道順を紙で持ちたいケース(訪問先の受付で提示、電波の不安がある場所、ドライバーに渡す等)では、PCで印刷するのが向いています。印刷時は、地図の縮尺と経由地一覧が見える状態を意識します。
共有で失敗しやすいのは「受け取った側が、別ルートを選んでしまう」ケースです。これを減らすには、共有時に「この順番で回ってください」「経由地はこの順です」と一言添える、またはスクリーンショットで“ルート全体”を添付すると確実性が上がります。
マイマップで計画用ルートを保存する
計画段階での保存は、マイマップが有効です。マイマップは、経路を含む地図を“計画資産”として残せるため、旅行計画や営業のルートテンプレート作成に向いています。
マイマップが適している代表例は以下です。
旅行で「候補地が多い」状態を整理したい
複数人で「行きたい場所」を出し合って、確定していく
訪問先の情報(メモ、集合時間、注意点)も一緒に管理したい
エリア別にレイヤを分けて、優先順位を管理したい
一方で注意点として、計画として美しく整理しても、「当日のナビ」にそのまま落とし込めない場面があります。したがって、マイマップはあくまで計画・共有の土台として使い、当日はグーグルマップ本体の経路機能で経由地を絞って運用する、という役割分担が安定します。
当日の運用で困らない使い分け
当日運用での失敗は「計画があるのに、現場で使えない」ことから起こります。これを避けるため、以下の運用フローを推奨いたします。
計画(PC中心)
候補地・確定地を整理する
移動の塊(午前・午後、エリアごと)を作る
ルートが長い場合は、分割を前提にする
確定(出発前)
当日に確実に寄る地点だけを経由地に入れる
上限に近づく場合は分割する
入口や乗降地点など、到着点を具体化する
当日(スマホ中心)
ナビ開始前に経由地順を再確認する
現場変更が出たら「経由地を減らす/区間を分割する」で対応する
共有が必要なら、その時点で更新版を共有する
この手順の肝は、**“当日変更が出る前提で、変更しやすい形にしておく”**ことです。完璧に固定しようとするより、変更に強い構造(分割・厳選・誘導点の最小化)を作るほうが結果的にスムーズです。
グーグルマップでルートを決められない時の原因と対処
「経由地を追加できない」「変更が反映されない」「当日勝手に変わる」などのトラブルは、原因がいくつかのパターンに収束します。ここでは、よくある詰まりどころを“条件分岐”で解消します。
対処の基本方針は次のとおりです。
まず「モード(移動手段)」を疑う
次に「上限・仕様」の可能性を見る
その後に「アプリ・ブラウザ・通信・ログイン」を確認する
最後に「運用(分割・共有の仕方)」を見直す
経由地追加が出ない
経由地追加が見つからない場合、最初に見るべきは移動手段のモードです。公共交通機関のルートでは、経由地追加が想定どおりに使えないケースがあり、結果として「経由地追加が出ない」という相談に繋がりやすいです。
対処手順としては、以下を上から順に実施してください。
移動手段を車・徒歩などに切り替えて確認する
まず、公共交通機関になっていないかを確認します。経路画面まで到達しているか確認する
目的地検索だけではなく、「経路(ルート)」の編集画面に入っている必要があります。ここを踏まずに探すと見つかりません。経由地を追加する場所が“メニュー内”に隠れていないか確認する
画面上に常に出ているとは限りません。メニュー(オプション)内に入っていることがあります。アプリ更新・再起動・通信確認
表示がおかしい、ボタンが出ない場合は、アプリを最新にし、端末再起動、通信環境の切り替え(Wi-Fi/モバイル)を確認します。
なお、操作の正否以前に「仕様としてできない」条件に当たっている場合があります。その場合は、公共交通機関ルートを区間分割して検索するなど、運用上の回避策へ移行するのが現実的です(後述の応用例も参照してください)。
ドラッグで変更できない
PCでルートを動かして変更したいのにできない場合、原因は操作手順というより環境要因のことがあります。典型的には以下です。
ブラウザの拡張機能やセキュリティ設定が影響している
古いブラウザや互換性の問題
マウス操作が意図どおりに反映されていない(タッチパッドの設定等)
切り分けとしては、次の順で試すと効率的です。
別ブラウザで同じ操作を試す(Chrome以外など)
拡張機能を一時的に無効化して試す
シークレットウィンドウ(拡張が無効になりやすい)で試す
それでも難しければ「ドラッグに頼らず経由地(誘導点)で寄せる」設計に切り替える
“ドラッグで完璧に作り込む”より、“誘導点で意図を担保する”ほうが当日崩れにくいため、業務用途や確実性が必要な場面ほど、後者の発想が向いています。
上限・モード・アプリ更新・通信のチェック
最後に、詰まりやすい要因をチェックリストで整理します。困ったときは、下からではなく上から順に確認してください。
移動手段は意図どおりですか(公共交通機関になっていないか)
経由地が多すぎませんか(上限に近い・超えている)
経路画面の編集状態になっていますか(目的地検索だけで止まっていないか)
到着点が曖昧ではありませんか(同名施設・入口違い)
アプリ・OSは最新ですか(更新でUIが変わることもあります)
通信は安定していますか(再計算が反映されない原因になり得ます)
ログイン状態は正常ですか(端末間共有がうまくいかない原因になります)
このチェックで解消しない場合は、“機能で無理に解決しようとする”よりも、運用(分割、共有方法、誘導点の置き方)へ視点を移すほうが、短時間で解決しやすいです。
グーグルマップでの応用例と注意点
最後に、典型的なシーン別に、失敗しにくい型(テンプレ運用)と注意点を整理します。ここまでの内容を現場で使える形に落とし込むことが目的です。
旅行・営業・送迎でのテンプレ運用
旅行(家族・友人)
計画段階:候補地を多めに出す(マイマップやメモで管理)
確定段階:当日に必ず行く場所だけを経由地に入れる
当日運用:混雑や天候で変更が出る前提で、ルートを「午前」「午後」で分割する
旅行は変更が出やすいため、最初から経由地を詰め込みすぎないのがコツです。行けたら行く場所は“別枠”にしておくと、当日の意思決定が軽くなります。
営業(訪問が多い)
ルートは半日単位で分割する(上限回避と柔軟性の両立)
訪問先は入口・受付位置まで明確化する(到着点のズレを減らす)
チーム共有は「共有リンク+ルート全体のスクショ」をセットにする
営業は時間が読めないことがあるため、次の訪問先を差し替えられるように“分割”が効きます。
送迎(乗降ポイントが重要)
施設名ではなく、乗降位置の目印(交差点・入口)を経由地にする
ルートの「戻されやすい区間」は誘導点を追加する
共有は出発地が自宅にならないよう注意し、集合地点を固定して送る
送迎は到着点がズレるとトラブルになりやすいので、地点の粒度を上げることが重要です。
公共交通機関ルートでの現実的な回避策
公共交通機関の移動は、車や徒歩と比べて「検索結果が時刻表・乗換に依存」し、経由地という概念が合いにくい場面があります。そのため、経由地追加で無理に一気通貫のルートを作るより、次の回避策が現実的です。
区間分割で検索する
A→B、B→Cのように、乗換の塊で分けます。分けることで、各区間が明確になり、遅延や変更にも対応しやすくなります。集合地点・合流地点を別で共有する
たとえば「駅までの経路」と「駅から先の経路」を別々に共有し、合流点を明確にします。乗換の要点はテキストで補足する
共有リンクだけだと、受け取る側が別候補を選んでしまうことがあります。「この路線でこの駅まで」など要点を1行添えるだけで誤解が減ります。
公共交通機関は“固定する”より“分割して運用する”ほうが、結果的に迷いが減ります。
共有時のプライバシー注意
最後に見落としがちな注意点です。経路共有は便利ですが、出発地が自宅や職場の正確な位置になっていると、共有先によってはプライバシーリスクになります。以下を徹底してください。
共有前に出発地を確認し、必要なら最寄り駅・主要交差点に変更する
共有先の範囲(家族のみ、チーム全体、外部委託先など)に応じて情報量を調整する
ルート全体のスクショを送る場合も、住所が見えない状態にする(拡大縮小やトリミング)
よくある質問
経由地は何個まで追加できますか
経由地には上限があります。立ち寄り先が多い場合は、ルートを午前・午後に分割する、または当日確実に寄る地点だけに厳選することで運用しやすくなります。加えて、通したい道を守るための誘導点(経由地)も入れる必要がある場合は、スポットとしての立ち寄り先と混在しないよう、優先順位を付けて設計してください。
公共交通機関でも経由地を入れられますか
公共交通機関は、車・徒歩と比べて経由地の概念が合いにくい場面があり、「経由地を追加」が想定どおりに使えないことがあります。その場合は、区間分割(A→B、B→C)で検索し、共有も区間ごとに行う方法が現実的です。乗換の要点を一言添えると、受け取る側の迷いが減ります。
作ったルートを家族に送る方法は
経路画面から共有機能でリンクを送るのが基本です。送る際は、出発地が「現在地」になっていないか、集合地点に固定されているかを確認し、必要なら「この順番で回ってください」など短い補足を添えると確実性が上がります。受け取る側がスマホで開くケースが多いため、スマホ表示でも経由地が意図どおりかを想定して作ると安全です。
ルートが勝手に変わるのを防げますか
完全固定は難しい場面がありますが、ズレを減らす方法はあります。具体的には、通したい区間に誘導点(経由地)を追加して支える、区間を分割して再設計する、到着点を入口や乗降地点など具体化する、といった設計が有効です。特に「戻されやすい区間」だけを強化する発想にすると、経由地を増やしすぎずに安定させられます。
マイマップで作ったルートはナビできますか
マイマップは計画の保存・整理・共有に強く、候補地を含めた全体設計に向いています。一方で、当日のナビ運用はグーグルマップ本体の経路機能で行うほうが安定しやすいです。したがって、マイマップで計画を固め、当日に必要な地点だけを経由地としてグーグルマップに落とし込む、という使い分けを推奨いたします。
まとめ
グーグルマップで自分でルートを決めるには、まず「順番を決めたいのか」「通りたい道を守りたいのか」「保存・共有して再利用したいのか」を切り分けることが出発点です。目的が定まると、取るべき手段が明確になります。
訪問順を固定したい:経由地追加が中心
通りたい道に寄せたい:誘導点(経由地)と区間分割で安定化
再利用したい・共有したい:共有リンクとマイマップを役割分担
また、当日の崩れを減らすコツは「固定しようと詰め込む」ことではなく、分割・厳選・到着点具体化・誘導点最小化の設計です。できない場合は、モード(移動手段)→上限・仕様→アプリ更新・通信→運用の見直し、の順で確認すると切り分けが速くなります。
次に取るべき行動としては、(1)立ち寄り先を確定と候補に分ける、(2)当日確実に寄る地点だけを経由地に入れる、(3)共有前に出発地と順番を再確認する、の3点から始めてください。これだけで「自分で決めたルートが当日使えない」という失敗を大きく減らせます。