WindowsでGoogleドライブを使う際、「ブラウザで開くより、エクスプローラーから普段のフォルダと同じ感覚で操作したい」と感じる場面は多いはずです。特に、日常的に扱うファイルが多いほど、ドラッグ&ドロップ、右クリックメニュー、検索、フォルダ移動などをエクスプローラーで完結できるメリットは大きくなります。
一方で、いざ設定しようとすると、次のような課題にぶつかりやすいです。
エクスプローラーにグーグルドライブが表示されない
同期方式(ストリーミング/ミラーリング)の選び方が分からない
共有されたフォルダがエクスプローラー側で見えない
同期が止まる、遅い、一部だけ反映されない
「オンラインのみ」のファイルが開けない、現場で困る
本記事では、記事を読み終えた段階で「表示」「同期方式」「共有物の見える化」「不具合時の切り分け」「運用上の注意」まで一通り整理できるよう、手順と判断基準を丁寧に解説いたします。社内での標準化や手順書化を想定し、要点が確認しやすいように、表・チェックリスト・症状別の対処表も含めます。
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グーグルドライブをエクスプローラーで使う前提知識
パソコン版グーグルドライブが必要な理由
WindowsのエクスプローラーでGoogleドライブを扱うためには、基本的にパソコン版Googleドライブ(Drive for desktop)の利用が前提になります。これは、Googleドライブのクラウド上のデータを、Windows側のファイルシステム(エクスプローラー)からアクセスできる形に橋渡しする役割を担うためです。
ブラウザ版のGoogleドライブは、Webアプリとして完結しているため、Windowsのエクスプローラーには直接統合されません。逆に言えば、パソコン版Googleドライブを導入することで、次のような作業が行いやすくなります。
エクスプローラーのフォルダツリーからGoogleドライブへ移動できる
ドラッグ&ドロップでアップロード・移動ができる
右クリックでコピー/貼り付け/名前変更などができる
アプリ(Excel等)から、ファイルパスで開いて保存できる
オフラインやネットワーク条件を踏まえた運用が可能になる(同期方式の選択)
ただし、便利な反面、「ローカルで操作したつもりがクラウドにも影響する」という特性があるため、導入前に注意点も把握しておく必要があります(誤削除、共有範囲、権限などは後述いたします)。
エクスプローラーに表示される範囲と注意点
パソコン版Googleドライブを導入すると、Windows上ではGoogleドライブが専用の領域(仮想ドライブや専用フォルダに近い見え方)として表示されます。ここで重要なのは、エクスプローラーで見えるのは「クラウド上の全て」ではなく、パソコン版Googleドライブが“見せている”構造に沿った範囲である点です。
特につまずきやすいのが、次の2点です。
共有されたアイテムが自動でマイドライブに入るとは限らない
「共有されたアイテム」という概念があり、ブラウザ版では一覧が分かれていることがあります。エクスプローラー側では、ユーザーが期待する「いつものフォルダの場所」に自然に並ばないケースがあり、結果として「見えない」と感じやすくなります。これを解消するための代表的な方法が、後述するショートカット運用です。同期方式によって“ファイルの存在の仕方”が変わる
ストリーミングの場合は、必要に応じて取りに行く設計になりやすく、ミラーリングの場合はローカルに常時保持する設計になりやすいです。現場では「オフラインで開けない」「容量が急に減った」というトラブルとして顕在化します。
また、エクスプローラー側での操作は、ローカルファイルと同様に見えても、裏側でクラウド同期が動いているため、次の点に注意が必要です。
大容量ファイルの移動・コピーは時間がかかる場合がある
ネットワーク品質(VPN、Wi-Fi、回線混雑)の影響を受ける
アクセス権がない場所は表示されなかったり、編集が拒否される
同名ファイルや同時編集で競合(コンフリクト)が起きる場合がある
この前提を踏まえた上で、次章から具体的な表示手順に進みます。
グーグルドライブをエクスプローラーに表示する手順
インストールとサインイン手順
ここでは、一般的なWindows環境を前提に、導入からサインインまでの流れを整理いたします。会社PCなどでソフトウェア導入が制限されている場合は、管理者の方針に従ってください(勝手なインストールがセキュリティ監査上問題になる場合があります)。
導入の基本手順(流れ)
パソコン版Googleドライブをインストールします
インストール完了後にアプリを起動します
Googleアカウントでサインインします
初期設定(同期方式やフォルダの同期)を案内に沿って完了します
つまずきポイント(導入時)
サインイン画面が開かない:ブラウザ起動がブロックされている、既定ブラウザ設定の問題、プロキシ設定の影響など
アカウントが複数あり混乱する:会社用と個人用が混在し、同期先を誤る
管理者制限でインストールできない:業務用端末では特に多い
この段階では、まず「アプリが起動でき、正しいアカウントでサインインできている」ことが重要です。表示されないトラブルの多くは、実はアプリが起動していない・ログインが完了していない・同期が停止している、といった基本状態に原因があります。
エクスプローラーでの表示場所の確認
サインインが完了すると、エクスプローラー上にGoogleドライブの領域が表示されます。確認の際は、次の順で見ると見落としが減ります。
確認手順
エクスプローラーを開きます
左側ナビゲーション(フォルダツリー)にGoogleドライブ相当の項目が追加されているか確認します
「PC」や「ドライブ」の一覧に類似の項目が増えていないか確認します
項目を開き、マイドライブや共有ドライブが見えるか確認します
確認のコツ
エクスプローラーは開きっぱなしの場合があるため、一度閉じて開き直すと反映されることがあります
表示位置は環境や設定で多少変わるため、「左のツリー」「PCの直下」「ドライブ一覧」を広く見てください
「ピン留め」や「クイックアクセス」の状態によって見え方が変わる場合があります
もし「Googleドライブの項目自体が見当たらない」場合は、後述のトラブルシュートに進み、「アプリ起動」「ログイン」「同期停止」「エラー」の順に切り分けてください。
同期の一時停止と再開の操作
パソコン版Googleドライブでは、同期を一時停止・再開する運用が可能です。現場では次のような場面で有効です。
大量のファイル移動を行う前に、意図しない同期を避けたい
出張先の不安定な回線で、同期が失敗し続けるのを止めたい
VPN利用時に通信負荷が大きく、業務に支障がある
一時的に同期を止めて、原因切り分けを行いたい
注意点
一時停止中はクラウド側の変更が反映されません
ローカル操作を続けると、再開時に大量同期が走る場合があります
「止めたつもりが戻し忘れ」という運用事故が起きやすいです(社内ではチェック運用が推奨です)
同期不調時に、いきなり再インストールへ進むよりも、まず同期状態を確認し、停止・再開で改善するかを見た方が安全です。
グーグルドライブの同期方式を選ぶ基準
ストリーミングとミラーリングの違い
同期方式の選定は、運用の満足度を大きく左右します。ここを曖昧にしたまま導入すると、後から「容量が足りない」「オフラインで開けない」「現場で困った」といった形でトラブルになりやすいです。
両者の基本的な違いは、次のとおりです。
ストリーミング:ファイルは主にクラウド側にあり、必要に応じて取りに行く(オンライン前提になりやすい)
ミラーリング:ファイルをローカルにも保持し、クラウドと同じ構造をローカルに持つ(オフライン向きだが容量を使いやすい)
「ストリーミング=軽い」「ミラーリング=重い」と単純化されがちですが、実際には業務要件(オフライン必須、回線品質、PC容量、セキュリティ、復旧性)とのバランスで判断する必要があります。
容量とオフライン要件での選び方
判断しやすいように、実務でよく使う観点で比較表にいたします。
| 観点 | ストリーミング | ミラーリング |
|---|---|---|
| PC容量の消費 | 抑えやすい(必要時取得に寄せられる) | 増えやすい(ローカル保持が基本) |
| オフライン作業 | 工夫が必要(必要ファイルの事前準備が前提) | しやすい(基本的にローカルにある) |
| 回線品質の影響 | 受けやすい(開く時に通信が必要になりやすい) | 受けにくい(同期は必要だが作業は可能) |
| 運用の分かりやすさ | “オンライン中心”の前提理解が必要 | “ローカル同様”で直感的になりやすい |
| 端末紛失時の情報漏えい | ローカル常駐が少ない運用に寄せやすい | ローカルに多く残るため対策必須 |
| 初期同期の負荷 | 比較的軽く始めやすい | 初期に大量ダウンロードが発生しやすい |
選び方の現実的な結論
PC容量が小さい/持ち出しが多い/ネット常時接続が前提:ストリーミングが適しやすいです
オフライン必須(現場・工場・移動中)/回線が不安定/とにかくローカル感覚で使いたい:ミラーリングが適しやすいです
ただし、会社利用ではセキュリティ面(端末紛失や退職時)も重要です。ミラーリングを採用する場合は、端末暗号化、OSログオン管理、退職時の端末回収といった運用がセットで必要になります。
切り替え時に起きる変更点
同期方式は途中で切り替え可能ですが、切り替えるとファイルの置かれ方(保存場所・アクセス経路)が変わるため、運用上の影響が出ます。特に社内で多いのは、次のような問題です。
エクセル等で保存先を固定していたが、パスが変わり保存先が分からなくなる
ショートカットやリンクが切れる、参照先が変わって混乱する
初期同期が再度走り、ネットワーク負荷が増える
“オンラインのみ”前提から“ローカル保持”に変わり、容量不足になる
そのため、個人利用なら柔軟に切り替えてもよいのですが、組織利用の場合は、できれば導入前に方式を決め、途中で頻繁に変えない運用の方が安全です。どうしても切り替える場合は、影響範囲(保存先、共有範囲、オフライン要件)を事前に整理してから実施してください。
グーグルドライブの共有フォルダをエクスプローラーで扱う方法
共有されたアイテムが表示されない理由
「共有されたフォルダがエクスプローラーに出てこない」という相談は非常に多いです。これは、ユーザーの期待が「共有された=自分のマイドライブにも同じように並ぶ」になっている一方で、実際は共有物は共有物として管理され、マイドライブとは別の場所にあるという構造的な違いが原因になりやすいです。
ここでのポイントは、次の2つです。
共有されたアイテムは、必ずしもマイドライブ配下に“配置”されていない
エクスプローラー側で探す場合、見慣れたツリー構造にないと「存在しない」と誤認しやすい
この問題は、ブラウザ版での操作になりますが、ショートカットを追加してマイドライブ配下に“見える化”することで解決しやすくなります。
ショートカットでマイドライブに追加する手順
ショートカットは、ファイルやフォルダそのものを複製するのではなく、参照(リンク)を作って、自分が管理しやすい場所に置くための仕組みです。これを使うと、共有物をマイドライブ内の任意のフォルダ構成に“整理して置く”運用が可能になります。
手順(代表例)
ブラウザ版Googleドライブで、共有されたフォルダ(またはファイル)を開きます
対象を右クリックし、「ショートカットを追加」を選びます
追加先として「マイドライブ」または、運用上の定位置フォルダを指定します
エクスプローラー側のGoogleドライブで、指定した追加先フォルダを開き、ショートカットが見えるか確認します
注意点(重要)
ショートカットは“元データ”を指します。元データの権限が外れると見えなくなります
ショートカットを削除しても、元データそのものを削除するわけではありません(ただし操作ミスのリスクはあるため、権限と運用ルールの明確化が推奨です)
「どこに追加するか」を統一しないと、社内で“見える場所”が人によって違い、引継ぎが難しくなります
おすすめの社内ルール例
「共有物はマイドライブ直下ではなく、共有ショートカット用フォルダにまとめる」
「案件別/部署別のショートカット置き場を決める」
「ショートカットの命名規則を決める(部署_案件_フォルダ名 等)」
これにより、エクスプローラーでの探索性が上がり、「見えない」問題が実務上ほぼ解消します。
共有ドライブの表示と権限の要点
Google Workspaceを利用している組織では、共有ドライブ(チームのドライブ)を使うケースが一般的です。共有ドライブは個人のマイドライブと違い、ファイルの所有や管理がチーム(組織)側に寄るため、退職・異動などの影響を受けにくい利点があります。
ただし、共有ドライブでは権限が運用の要になります。エクスプローラーで見えない場合、次の可能性が高いです。
そもそも共有ドライブのメンバーに追加されていない
メンバーだが権限が弱く、閲覧できる範囲が限定されている
フォルダ階層ごとの制限があり、一部しか見えない
管理者側で外部共有・ダウンロード等が制限されている
権限設計の基本方針(社内向け)
管理権限を持つ担当者(オーナー相当)を明確にする
“編集できる人”と“閲覧だけの人”を分ける
誤削除リスクが高い領域は、権限を強くしない(閲覧中心にする)
共有ドライブの構造(部署、案件、年度など)を整理し、増殖を抑える
エクスプローラー連携は、権限の結果をそのまま反映しやすいです。見えないときはアプリの問題と決めつけず、権限とメンバー状態を確認するのが近道です。
グーグルドライブがエクスプローラーに表示されない時の対処
まず確認するチェックリスト
「表示されない」は原因が多岐にわたるため、まずは機械的に切り分けるのが有効です。以下を上から順に確認してください。
初動確認チェックリスト
パソコン版Googleドライブがインストールされている
アプリが起動している(タスクトレイ等で稼働確認)
正しいGoogleアカウントでサインインしている
同期が一時停止になっていない
エラー表示(同期エラー、容量不足、権限エラー等)が出ていない
PCの空き容量が極端に不足していない
ネットワークに接続できている(VPNやプロキシの影響も含む)
会社PCの場合、セキュリティソフトが同期を妨げていない
このチェックを飛ばして、いきなり再インストールに進むと、原因が残ったまま同じ問題が再発しやすいです。まずは「起動・ログイン・同期状態・エラー内容」の4点を固めてください。
症状別の原因と解決策
現場で多い症状を、原因の当たりを付けやすい形で整理いたします。
| 症状 | 可能性が高い原因 | 対処の優先順位 |
|---|---|---|
| エクスプローラーにGoogleドライブの項目が出ない | アプリ未起動/未ログイン/導入未完了 | アプリ起動→ログイン状態→PC再起動 |
| Googleドライブは出るが中身が空に見える | 同期停止/通信不良/アカウント誤り | 同期状態→ネットワーク→アカウント確認 |
| 同期が遅い・止まる | 大量ファイル/回線品質/エラー蓄積/容量不足 | エラー確認→容量確保→対象ファイル整理 |
| 一部のフォルダだけ同期しない | 権限不足/ファイル名問題/競合/除外設定 | 権限確認→ファイル命名→競合解消 |
| 共有フォルダが見えない | 共有物がマイドライブに配置されていない | ブラウザでショートカット追加 |
| 共有ドライブが見えない | メンバー未追加/権限不足/管理者制限 | メンバー・権限確認→管理者へ相談 |
| オンラインのみで開けない | ストリーミング前提/オフライン準備不足 | オフライン要件整理→方式検討 |
補足(実務での見立て)
“表示がない”は「アプリ状態」の問題であることが多いです
“中身がない”は「ログイン・通信・同期停止」の問題であることが多いです
“共有が見えない”は「共有物の配置(ショートカット)」が原因であることが多いです
“権限がない”はアプリ不具合ではなく、設計・運用課題であることが多いです
このように、症状により疑う領域が変わります。適切な順序で切り分けることで、復旧までの時間を短縮できます。
最終手段としての再インストールとログ確認
上記の確認と対処を行っても改善しない場合、最終手段として再インストールを検討します。ただし、再インストールは「原因がソフトウェア破損や設定不整合だった場合」に効果がある一方で、次のリスクもあります。
初期同期が再発し、ネットワーク負荷が大きくなる
ローカル側に残っていた一時データやキャッシュが消える
アカウント再設定が必要になり、誤アカウントで再設定する事故が起きる
会社PCでは手順違反になる可能性がある
そのため、組織環境では「ログ(エラー内容)を確認し、原因の当たりを付けてから」対応する方が安全です。どうしても現場で対応が必要な場合も、最低限「エラー表示の内容」「発生日時」「同期対象」「ネットワーク条件(VPN有無)」を記録してから実施してください。再現情報がないと、再発時の恒久対策が難しくなります。
グーグルドライブをエクスプローラー運用する注意点
誤削除と復元の考え方
エクスプローラーでファイルを削除すると、見た目はローカル操作ですが、同期によりクラウド側にも影響する可能性があります。特に共有ドライブや共有フォルダの場合、削除が他者にも影響するため注意が必要です。
誤削除を防ぐための運用ポイント
重要フォルダは編集権限を限定する(閲覧中心にする)
チームで管理する領域は共有ドライブに集約し、担当者を明確にする
大きな移動・整理作業は、時間帯(業務影響が少ない時間)を決めて行う
重要データは、復元手順(誰が、どこから、どう戻すか)を手順化する
また、復元の可否や範囲は権限と運用に依存します。個人任せにせず、組織利用では「復元の窓口(担当)」を明確にすると事故対応が早くなります。
端末共有と情報漏えいの予防
エクスプローラー統合は利便性が高い反面、端末の扱いがそのまま情報漏えいリスクに直結しやすいです。特に次の環境は要注意です。
共有PC(同一Windowsユーザーで複数人が使用)
私物PCと業務データが混在する
端末持ち出しが多い(出張、在宅、外出先)
画面ロックやログオフが徹底されていない
最低限の対策チェックリスト
Windowsログオンを個人ごとに分ける
端末の自動ロックを有効化する
退職・異動時のアクセス権・サインイン状態の解除手順を整備する
端末暗号化やMDMなど、組織のセキュリティ基準に沿う
ミラーリング運用はローカルにデータが残りやすいため、セキュリティ対策はより重要になります。利便性だけで方式を決めず、端末管理体制とセットで判断してください。
社内運用で決めたいルール
個人利用ならある程度“個人最適”でも回りますが、組織利用ではルールがないと混乱が拡大します。最低限、次の論点を決めておくことを推奨いたします。
社内で決めたいルール(例)
同期方式はストリーミングを標準にするか、ミラーリングを標準にするか
オフライン必須データはどこか(対象フォルダをどう扱うか)
共有物はショートカットで整理する(置き場と命名)運用にするか
共有ドライブの作成基準(部署別、案件別、年度別など)
権限ロール(閲覧、コメント、編集、管理)の割り当て方針
“個人のマイドライブに置いてよいデータ”と“共有ドライブへ置くべきデータ”の線引き
大容量データ(動画、CAD等)の扱いと回線負荷対策
これらを整備すると、「見えない」「消えた」「どこにあるか分からない」「誰が管理しているか不明」といった典型的な混乱を大きく減らせます。
よくある質問
共有相手のファイルを自分のドライブに置けるか
共有相手のファイルやフォルダは、所有者が相手であるケースが一般的です。そのため「自分のドライブに置く」という表現は、実務上は次のいずれかに分かれます。
ショートカットとして自分のマイドライブ配下に追加する(参照を整理する)
コピーを作成して自分の所有物にする(ただし更新が追随しない、二重管理になりやすい)
共有の運用では、まずはショートカットで整理する方が事故が少なく、最新版の追随もしやすいです。コピーは「自分の成果物として固定したい」「相手の更新と切り離したい」といった明確な目的がある場合に限定することを推奨いたします。
オンラインのみのファイルをオフラインにする方法
ストリーミング運用では、オンライン前提になりやすいため、オフライン必須の業務がある場合は事前準備が必要です。現実的な対応は次の2方向です。
必要データが限定的:必要なファイル・フォルダを事前にオフライン利用できる形で準備する運用を組む
必要データが広範:ミラーリング運用を検討し、端末容量とセキュリティ対策をセットで整備する
オフライン要件が曖昧なままだと、「現場で開けない」「締切直前に困る」といった事故につながります。業務上オフラインが必要な場面(移動、現場、地下、電波制限)を具体的に洗い出し、方式と運用を決めてください。
複数アカウント利用時の切り分け
会社用アカウントと個人アカウントを同一PCで扱うと、誤保存・誤共有のリスクが上がります。特に、次の事故が起きやすいです。
個人アカウント側に業務データを保存してしまう
共有設定が想定と違い、外部へ共有される
エクスプローラー上の場所が似ており、保存先を誤る
推奨方針
業務利用は業務アカウントに統一する
例外がある場合は、保存先ルールと責任者を明確にする
可能であれば共有ドライブ中心に寄せ、個人依存を減らす
現場の混乱が大きい場合は、まず「どのアカウントでサインインしているか」「どのドライブ(マイドライブ/共有ドライブ)に保存しているか」を明確にするだけで、トラブルの多くが解消します。
まとめ
グーグルドライブをエクスプローラーで使うには、基本的にパソコン版Googleドライブの導入とサインインが前提です。
同期方式(ストリーミング/ミラーリング)は、容量だけでなくオフライン要件、回線品質、セキュリティを含めて選ぶ必要があります。
共有されたフォルダが見えない場合は、ショートカットを使ってマイドライブ配下に整理する運用が有効です。
表示されない・同期しない場合は、アプリ起動、ログイン、同期状態、エラー内容、容量、権限の順で切り分けると効率的です。
組織利用では、誤削除・情報漏えい・権限設計を含めたルール整備が成果を左右します。
次のアクションとしては、まず「パソコン版Googleドライブが起動し、正しいアカウントでサインイン済みで、エクスプローラーに表示されているか」を確認してください。次に、共有物が必要な場合はショートカットの置き場を決めて整理し、最後に同期方式が業務要件(オフライン・容量・セキュリティ)に合っているかを見直すと、運用の安定度が上がります。