Googleフォトにたまっている写真や動画を、パソコンに保存しておきたいとお考えではないでしょうか。
本記事では、1枚だけのダウンロードから、何万枚もの写真を一括で保存する方法、さらに自動バックアップの仕組みづくりまで、順を追って分かりやすくご説明いたします。
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Googleフォトからパソコンに保存するときの基本と注意点
Googleフォトとパソコン保存の違い
まずは前提の整理です。
Googleフォト
インターネット上(クラウド)に写真・動画を保存するサービス
同じGoogleアカウントでログインすれば、スマホ・タブレット・パソコンのどこからでも閲覧可能
GoogleドライブやGmailと合わせて、15GBの無料ストレージを共有します
パソコンに保存
写真・動画のコピーを、WindowsやMacのローカルディスク(または外付けHDDなど)に保存
インターネットに接続していなくても閲覧可能
Googleアカウントの容量とは別に、パソコンや外付けHDDの容量を使用
重要なポイントは、パソコンに保存してもGoogleフォトの元データは自動では削除されないという点です。削除は別の操作になりますので、誤って消してしまわないよう区別して考えることが大切です。
「バックアップ」と「ダウンロード」の違い
よく混同される用語ですが、意味合いが異なります。
ダウンロード
その時点の写真・動画を「コピーして保存」するイメージ
その後にGoogleフォト側で写真を削除しても、パソコンにコピーした分は残る
バックアップ(同期)
「同じ内容を複数の場所にそろえる」仕組み
設定によっては、片方を削除するともう一方も削除される同期方式もあるため要注意です
本記事では、主に安全な「コピー」としてのダウンロードを中心に解説し、そのうえで自動的なバックアップの考え方もご紹介いたします。
保存前に確認しておきたい3つのこと
Googleアカウントの空き容量
Googleフォト・ドライブ・Gmailで共有する15GBを使い切ると、新しい写真のバックアップができなくなります
パソコン側の空き容量
写真・動画は容量が大きく、特に動画やRAWデータが多い場合は数十GB〜数百GBになることもあります。
エクスプローラー(Windows)やFinder(Mac)で、あらかじめ空き容量を確認しておくと安心です。
インターネット環境
大量ダウンロード時は、回線速度が遅いと時間がかかります。
途中で通信が途切れると、ダウンロードが失敗することもあります
2. 1枚〜数十枚だけパソコンに保存する一番かんたんな方法
最初は、最もニーズの多い「数枚だけ保存したい」ケースからご説明いたします。
Windows・Mac共通で、ブラウザから行う方法です。
ブラウザから写真や動画をダウンロードする手順(共通)
Google公式ヘルプにも記載されている基本の方法です。
ブラウザでGoogleフォトを開く
パソコンでブラウザ(Chrome、Edge、Safariなど)を起動
アドレスバーに
https://photos.google.com/と入力し、Googleアカウントでログインします。
保存したい写真や動画を選択する
写真一覧から、保存したい写真をクリックします
複数選択したい場合は、チェックマークを付けて複数選択します。
「その他(三点リーダー)」→「ダウンロード」をクリック
画面右上付近の「︙」アイコン(その他)をクリック
メニューの中から「ダウンロード」を選択します。
選択した写真・動画がパソコンにダウンロードされます。
複数枚を一度に保存した場合
まとめて選択してダウンロードすると、ZIPファイルとして保存されることがあります。
その場合は、後でZIPを「解凍」して中の写真を取り出します。
ダウンロードした写真の保存先フォルダを確認する方法
「ダウンロードした写真がどこに行ったか分からない」というご相談が非常に多くあります。
一般的には、ブラウザの**「ダウンロード」フォルダ**に保存されますが、設定によって異なることがあります。例としてChromeの場合をご紹介します。
ブラウザの右上「︙」→「設定」
「ダウンロード」項目を開く
「ダウンロード先」のフォルダ(例:
C:\Users\ユーザー名\Downloadsなど)を確認
多くのブラウザやOSで、標準の**「ダウンロード」フォルダ**に保存されますので、まずはそこを確認してください。
うまく保存できないときのチェックポイント
ダウンロードボタンが押せない・表示されない場合
ブラウザを最新バージョンに更新する
別のブラウザ(Chrome/Edge/Firefox など)で試す
正しいGoogleアカウントでログインしているか確認する
動画だけ再生できない場合
パソコンの動画再生ソフト(VLCなど)やコーデックの追加が必要な場合があります
アルバム単位・全データを一括でパソコンに保存する方法
写真が数千枚〜数万枚ある場合、1枚ずつダウンロードするのは現実的ではありません。
そのようなときは、アルバム単位のダウンロードや、**Googleデータエクスポート(Google Takeout)**を利用します。
Googleフォトのアルバムをまとめてダウンロードする
アルバムごとに写真を整理している場合は、アルバム単位のダウンロードが便利です。
Googleフォトを開き、左側メニューから「アルバム」をクリック
保存したいアルバムを開く
画面右上の「︙」→「すべてダウンロード」をクリック
アルバム全体がZIPファイルとしてダウンロードされます
ダウンロード後、ZIPを解凍すると、アルバムごとにフォルダ分けされた状態で写真が保存されます。
Google TakeoutでGoogleフォトの全データをエクスポートする手順
Googleが提供する「Googleデータエクスポート(Google Takeout)」を使うと、Googleフォトの全写真・全動画を一括で書き出すことができます。
ブラウザで
https://takeout.google.com/を開く「選択をすべて解除」をクリック
一覧から「Googleフォト」にチェックを付ける
画面下部の「次のステップ」をクリック
配送方法・頻度・ファイル形式・サイズを設定
配送方法:通常は「ダウンロードリンクをメールで送信」で問題ありません
ファイル形式:.zip
ファイルサイズ:2GB・4GB・10GBなど(大きすぎると解凍が大変になるため、4GB程度がおすすめです)
「エクスポートを作成」をクリック
エクスポートが完了すると、メールでダウンロードリンクが届くので、指示に従ってZIPファイルをダウンロードします
※写真が非常に多い場合、エクスポート処理に時間がかかることがあります。
ZIPファイルの解凍とフォルダ整理のコツ
ダウンロードしたZIPファイルを右クリック→「すべて展開」(Windows)や「このアーカイブを展開」(Mac)を選択
展開先フォルダを指定し、解凍します
解凍後、Googleフォトでのアルバム・日付ごとにフォルダが分かれていることがあります
そのままでも問題ありませんが、
年別フォルダ(
2023,2024など)イベント別フォルダ(
旅行_北海道2024など)
といった形で、自分が見返しやすいように再整理すると、後々探しやすくなります。
自動でパソコンにバックアップしたいときの設定例
毎回手動でダウンロードするのではなく、ある程度自動的にパソコンにも写真を保持しておきたい場合、「パソコン版Googleドライブ(Drive for desktop)」などを組み合わせる方法があります。
ここでは考え方の概要をご説明し、細かな設定はご利用環境に応じて調整してください。
パソコン版Googleドライブ(Drive for desktop)の概要
Googleが提供するデスクトップアプリで、PCフォルダとGoogleドライブを同期できるツールです。
「ストリーミング」または「ミラーリング」などの方法で、Googleドライブ上のファイルをPCに表示・同期できます。
GoogleフォトとPCフォルダを連携させる考え方
現在は、GoogleフォトとGoogleドライブが自動連携されていた頃と比べると仕様が変わっており、以前ほど直接的な同期は行われませんが、次のような構成が考えられます。
スマホ → Googleフォトに自動バックアップ
Googleフォトから重要な写真のみPCにダウンロード(本記事の手順)
PC上の「写真フォルダ」をGoogleドライブと同期(Drive for desktop で設定)
必要に応じて、そのフォルダを外付けHDDやNASにもコピー
このようにすることで、
Googleフォト(クラウド)
パソコン(ローカル)
外付けHDD・NAS(別物理媒体)
の3カ所に写真を保管する「多重バックアップ」を実現しやすくなります。
外付けHDDやNASと組み合わせたバックアップ構成例
例:家庭用の堅実な構成
スマホ:Googleフォトに自動バックアップ
PC:定期的にGoogleフォトから写真をまとめてダウンロードし、「写真アーカイブ」フォルダへ保存
外付けHDD:月に1回、「写真アーカイブ」フォルダを丸ごとコピー
必要な方は、さらにNASや別クラウドサービスにも複製
このように、異なる場所に2〜3重で写真を持つことが、長期的な安心につながります。
保存後によくある疑問とトラブル対処Q&A
撮影日の順番がバラバラになる問題と対処法
Googleフォトから一括ダウンロードした写真をPCで見ると、
「撮影日ではなくダウンロードした日付順に並んでしまう」という事例が報告されています。
原因としては、
ファイルの作成日時・更新日時が、ダウンロード時点に書き換わっている
撮影日時(Exif情報)がファイルに含まれていない、または閲覧ソフトが参照していない
といったことが考えられます。
対処の方向性
写真閲覧ソフト側で「撮影日時」を基準に並べ替えできるか確認する
必要に応じて、Google Photos Takeout Helper などのツールでJSONファイルから撮影日時を復元する(上級者向け)
初心者の方は、まずはフォルダを年別・イベント別に分けるといった、
管理しやすい単位で整理しておくと扱いやすくなります。
画質は落ちる?元のサイズで保存するためのポイント
Googleフォトに「元の画質」で保存していた場合は、ダウンロード時も基本的に元の解像度で取得できます
過去に「高画質」設定でアップロードしていた写真は、アップロード時点で圧縮されているため、ダウンロードしても原本以上の画質にはなりません。
重要なのは、早めにバックアップを取っておくことです。
圧縮済みでも、パソコン側にコピーを持っておくことで、サービス仕様の変更に対しても安心度が高まります。
ダウンロードできない・ボタンが表示されないとき
以下の点を順番に確認してください。
ブラウザを変えてみる
Chrome、Edge、Firefoxなど別のブラウザで同じ操作を行う
ブラウザの更新・キャッシュ削除
最新バージョンにアップデート
キャッシュクリア後に再度アクセス
アカウント確認
複数アカウントを使っている場合、写真が保存されているアカウントでログインしているか確認
ネットワーク環境
通信が不安定な場合、Wi-Fiを変更する、時間帯をずらすなども有効です
どうしても解決しない場合は、Googleフォトヘルプコミュニティで似た事例を検索し、同じ症状のQ&Aを参照するのがおすすめです。
会社や家族のPCに保存するときの注意点(プライバシー・共有設定)
共有PCにそのまま写真を保存すると、他の人が自由に閲覧できてしまう可能性があります。
外付けHDDや、パスワード付きのユーザーフォルダなど、他人が簡単にアクセスできない場所に保存することを推奨いたします。
会社のPCを利用する場合は、社内規定で個人データの保存が禁止されていないか必ず確認してください。
目的別:おすすめの保存パターンまとめ
最後に、「自分はどの方法を選べばよいか」をイメージしやすいよう、状況別に整理いたします。
とりあえず数枚だけPCに保存したい場合
方法:
本文2章の手順で、ブラウザから直接ダウンロード
ポイント:
保存先フォルダ(通常は「ダウンロード」)を確認しておく
必要な写真だけを選んで保存すればOK
Googleフォトを整理して一度しっかりバックアップしたい場合
方法:
重要なアルバムごとにアルバム単位のダウンロード
もしくはGoogle Takeoutで全データを一括エクスポート(3章)
ポイント:
ZIP解凍後に、年別・イベント別のフォルダで整理すると管理しやすい
PC容量が不足しそうなら、外付けHDDの併用も検討
PC+外付けHDD+クラウドの“三重バックアップ”にしたい場合
方法:
スマホ → Googleフォトに自動バックアップ
Googleフォト → 定期的にPCへ一括ダウンロード
PC → 外付けHDDやNASへコピー
ポイント:
物理的に異なる場所にバックアップを分散することで、
故障・紛失・サービス停止などのリスクを分散できます。更新頻度(毎月・半年に一度など)を決めて、忘れずに実行することが大切です。