「ゲームが好きなら、ゲームテスターのバイトは楽しそう」――そう思って求人を開いたのに、検索すると「きつい」「やめとけ」が目に入って不安になっていませんか。
結論から言うと、ゲームテスターのバイトがきついと感じる理由は、根性不足ではなく仕事の構造にあります。遊ぶためのプレイではなく、テストケースに沿って同じ操作を繰り返し、違和感を見つけたら再現手順を整理して報告する。だからこそ、向き不向きがはっきり出やすいのです。
本記事では、「どこが、どうきついのか」を具体的な場面で分解し、負担を減らすコツ、コピペで使える報告テンプレ、3分でできる向き不向き診断、そして地雷求人を避けるチェックリストまでまとめます。読み終えたときに「応募するなら何を確認すべきか」「見送るならなぜか」を納得して決められるように、判断材料を揃えていきます。
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ゲームテスターのバイトがきついと言われる理由
「きつい」と言われる理由は、根性論ではなく、仕事内容の構造から説明できます。ここでは“理由→起きやすい場面→対策”の順で整理します。
同じ操作の繰り返しで集中力が削られる
ゲームテスターの作業は、テストケース(確認手順)に沿って「同じ操作を何度も行う」場面が多くなります。
例として、次のような検証は珍しくありません。
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クラッシュ検証:特定の操作で落ちる疑いがある →「起動→操作A→操作B→落ちる」までを何度も繰り返して再現性を確認
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分岐検証:会話イベントや選択肢の分岐 → 全パターンで表示・音声・進行が正しいか確認
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端末差検証:同じ場面を別環境でも確認 → “同じ箇所”を何度も見直す
この反復が続くと、集中が切れて見落としや記録ミスが起きやすくなり、「きつい」と感じる要因になります。
対策の考え方は単純で、「集中が落ちる前提で、作業を割る」ことです。
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25分作業+5分休憩など、区切りを固定する
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“見るポイント”を固定し、毎回同じ観点でチェックする(表示/音/操作/ロードなど)
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眠気が出たら速度を上げず、手順通りの正確さを優先する
チェック項目が多く、ミスが出るとやり直しになりやすい
ゲームの不具合は「見つけたら終わり」ではありません。
品質を担保するには、漏れなく、手順どおりに、記録を残しながら進める必要があります。チェック項目が多いほど、次のような“きつさ”が発生します。
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どこまでやったか分からなくなる
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記録が曖昧で、後から再現できない
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手順を省略してしまい、結果が信用できなくなる
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報告の書き直し・再確認が増える
とくに未経験者は「早く終わらせよう」として省略しがちですが、テストは正確性が最優先です。報告の再作業が増えるほど、疲労も増え、「きつい」に繋がります。
対策:
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チェック項目を小さく区切り、「完了」を可視化する
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メモと報告テンプレを固定し、迷わないようにする
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“省略しない”ことを自分のルールにする(評価されやすい)
リリース前は忙しくなりやすく、波が読みにくい
ゲーム開発は、リリースが近づくほど修正と再テストが増えます。
修正が入れば「直ったか確認する」ための再テストが発生し、さらに別箇所に影響が出れば追加の確認が必要になります。これが重なると繁忙期になりやすい構造です。
ただし重要なのは、繁忙期の有無よりも「繁忙期にどう働く前提なのか」を事前に把握することです。
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残業はあるのか、あるならどれくらい起きやすいのか
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シフト調整はできるのか(学業・副業との両立)
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休憩は取りやすいのか、空気で削られないか
忙しさの波はゼロにできませんが、条件の明文化で“想定外のきつさ”は減らせます。
目・肩・腰など身体への負担が出やすい
長時間の画面注視、同じ姿勢、入力作業の反復は、目・肩・腰への負担を生みます。ゲームは映像の変化が大きい場面もあるため、目の疲れを感じやすい人もいます。
ここで押さえたいのは、「体力があるか」よりも「負担が溜まらない仕組みを作れるか」です。
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椅子の高さ、画面距離、姿勢の固定を避ける
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休憩で“目と姿勢”を休める(ただスマホを見る休憩だと回復しにくい)
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文字サイズや輝度を調整する(見えにくい状態で続けない)
守秘義務があり、気軽に話せないストレスがある
ゲームテスターは未発売タイトルや社外秘情報に触れる可能性があり、秘密保持(NDA)を求められることがあります。
守秘義務に違反すると、会社側が差止めや損害賠償などを検討するケースがあり得るため、軽く見ないことが重要です。
対策:
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SNS投稿はしない(タイトル名の示唆、画面写真、匂わせも含む)
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仕事内容を話すときは、一般論として留める
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自宅作業の場合は、画面の覗き見・録画・資料持ち帰りのルールを確認する
ゲームテスターのバイト仕事内容と1日の流れ
ここを誤解すると「思っていたのと違う」が起きます。仕事内容を“工程”として理解しておくと、きつさの正体も掴みやすくなります。
テストケースに沿って動作確認をする
基本は、テスト仕様書(テストケース)に書かれた手順通りに操作し、結果を記録します。
ここで大切なのは「自分の感覚」ではなく「仕様に対して正しいか」です。
ゲームとして面白いかどうかより、仕様どおりに表示されるか、進行できるか、UIが崩れないかなどを見ます。
不具合を見つけたら、再現手順と条件を整理する
不具合(バグ)を見つけたとき、価値が高いのは「見つけた」ことだけではなく、開発側が再現できる形で渡すことです。
再現できない報告は、修正が進みにくく、結果的に再確認が増えて現場の負担になります。
そこで重要になるのが「再現手順」「環境」「再現率」です。
チケットで報告し、修正後は再テストを行う
不具合は、チケット(不具合報告)として管理されることが一般的です。
修正後は「修正確認(直ったか)」だけでなく、「別の不具合が増えていないか(影響範囲)」も確認します。
この“戻り”が増える時期が繁忙期になりやすい、という構造です。
未経験が最初に任されやすい範囲
未経験者は、最初から難しい分析を任されるより、次のような範囲から入ることが多いです。
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手順が明確な項目の実行(表示、UI、進行、簡単な条件分岐など)
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既知不具合の再現確認(再現率の確認、環境差の確認)
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文言の誤り、表示崩れなど、比較的判断しやすい不具合の一次発見
ここで評価されやすいのは、「ゲームが上手い」よりも、丁寧に手順を守り、記録と報告ができることです。
きつさを減らすための対策表
この章では、きつさの原因別に「場面」と「対策」をセットで整理します。読み返し用の主表としてお使いください。
きつい理由×場面×対策の比較表
| きつい理由 | 起きやすい場面の例 | その場で効く対策 |
|---|---|---|
| 反復作業で飽きる・眠くなる | 同じ操作を何十回も繰り返す、分岐を全パターン確認 | 25分/5分で区切る、検証ポイントを固定、眠気が出たら速度を落として正確さ優先 |
| ミスが増えてやり直し | 記録が曖昧、どこまでやったか不明、報告の書き直し | 完了チェックを可視化、テンプレでメモ固定、手順省略しない |
| 繁忙期の波 | リリース前に修正・再テストが増える | 残業の有無と目安を面接で確認、無理なシフトを事前に線引き |
| 身体負担(目・肩・腰) | 長時間注視、姿勢固定、入力反復 | 1時間に一度立つ、画面設定調整、椅子と机の高さ合わせ |
| 守秘義務ストレス | 未発売情報に触れる、SNSで話せない | 一般論に留める、匂わせ投稿をしない、ルールを確認して遵守 |
報告が楽になる不具合報告テンプレと書き方
「きつい」を減らす最大の近道は、報告を迷わず書ける状態を作ることです。ここでは、未経験者でも使えるテンプレをそのまま提示します。
コピペで使える不具合報告テンプレ
以下をメモ帳に貼り、埋めていく運用にすると早いです。
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タイトル:
(例)「メニュー画面で操作A後にフリーズする」 -
端末・環境:
OS/機種/バージョン/回線/コントローラーなど -
発生手順:
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タイトル画面から開始
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設定→音量を50に変更
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メニューで操作Aを実行
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〇〇画面へ遷移
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期待結果:
〇〇画面が表示され、操作が継続できる -
実結果:
画面が停止し、入力を受け付けない -
再現率:
10回中8回 / 毎回 / たまに -
発生範囲の補足:
条件がある場合(特定言語、特定進行度など) -
添付:
スクショ/動画/ログ(許可範囲内)
伝わる報告のコツは「主観を減らして、条件を増やす」
報告で避けたいのは「多分こう」「なんとなく変」という主観です。
代わりに、次の3点を増やすほど伝わります。
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条件:何をしたら起きるか(手順)
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環境:どの端末・設定で起きるか
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再現率:毎回なのか、たまになのか
これができるほど、修正が早くなり、再確認が減って「きつさ」が下がります。
3分でできる向き不向きセルフ診断(採点式)
「ゲームが好き」だけでは続きません。続く人の共通点を、採点式で判断できるようにします。
向き不向き診断チェック(0〜2点)
各項目に点を付け、合計点で目安を出します。
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1)同じ操作を繰り返しても、手順を崩さずに続けられる
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2点:苦にならない/1点:条件次第/0点:すぐ飽きる
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2)メモを取りながら作業する習慣がある
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2点:普段からある/1点:意識すればできる/0点:苦手
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3)文章で「手順」を説明するのが苦ではない
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2点:得意/1点:普通/0点:苦手
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4)“楽しいプレイ”と“検証のプレイ”を切り分けられる
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2点:できる/1点:やや不安/0点:無理そう
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5)目・肩・腰の負担に対して対策を取れる(休憩・姿勢)
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2点:できる/1点:準備すれば/0点:対策が続かない
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6)守秘義務を守り、SNSに書かない自信がある
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2点:問題ない/1点:注意できる/0点:つい話したくなる
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7)分からないことを確認し、手順どおりに直せる
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2点:できる/1点:普通/0点:自己流になりがち
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合計点の目安と次の行動
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11〜14点:適性は高め。条件確認(勤務地・シフト・休憩)をして応募へ
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7〜10点:工夫次第。短時間から、報告テンプレで型を作ると続きやすい
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0〜6点:相性が弱い可能性。無理に選ばず、別の仕事も視野に(後述)
※向き不向きは能力の優劣ではなく、作業特性との相性です。合わないなら、合う入口を選ぶほうが後悔が減ります。
きつさを減らす働き方のコツ(学生・副業・体の不安別)
ここは「自分の状況でどうするか」の章です。状況別に、押さえるべきポイントをまとめます。
学生は繁忙期と学業のバッティングを最初に確認する
学生にとって一番困るのは、テスト前・レポート時期と繁忙期が重なることです。
面接では、次を必ず確認すると安心です。
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繁忙期はいつ頃になりやすいか
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試験期間のシフト調整は可能か
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急な残業の頻度はどの程度か(“たまに”の意味を具体化)
「学業優先」を言いにくい現場だと、後からきつくなりやすいので、最初のすり合わせが重要です。
副業は就業規則と守秘義務を両方守れるかが最重要
副業でのゲームテスターは、時間的には魅力的に見えますが、注意点があります。
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本業の就業規則で副業が許可されているか
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NDAや情報管理のルールを厳守できるか(持ち帰り・画面撮影など)
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夜間・土日中心のシフトが現実的か
守秘義務は軽く扱わず、違反のリスクを理解しておくべき領域です。
目・肩・腰が不安なら「環境」と「時間」から守る
体の不安がある方は、根性で乗り切ろうとすると高確率で失敗します。
守るポイントは2つです。
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環境:椅子、机、画面設定、休憩の取りやすさ
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時間:いきなり長時間にせず、短時間から始める
面接では、「休憩はどのように取っているか」「途中で立てる雰囲気か」を具体的に聞くと良いです。
応募前に確認したいチェックリスト(求人票・面接・契約)
「きついバイト」になってしまう原因の多くは、仕事内容そのものより条件のミスマッチです。ここで地雷を踏まないようにします。
求人票で見るべき項目チェック
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業務内容に「テスト項目」「報告」「再テスト」などが具体的にある
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勤務地(常駐/在宅/ハイブリッド)が明確
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シフトの決め方(週何日、時間帯、固定/自由)が明確
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研修やOJTの有無が書かれている
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報告ツール(Excel、チケット管理、チャット等)に触れている
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残業の有無・目安が曖昧すぎない
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交通費、時給、昇給条件が不自然にぼんやりしていない
赤旗(⚠):
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「ゲームをするだけ」「好きならOK」など、魅力だけ強調で業務が薄い
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休憩・残業・勤務時間の説明がない
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守秘義務の説明が雑、契約関連の説明がない
面接で聞いてよい質問集(そのまま使えます)
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1日の作業割合は「テスト実行」「報告」「再テスト」のどれが多いですか?
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未経験の場合、最初の1〜2週間は何から始めますか?
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繁忙期はいつ頃で、残業はどれくらい起こりやすいですか?
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休憩はどう取りますか?取りづらい雰囲気はありませんか?
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報告はどのツールで行いますか?テンプレはありますか?
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守秘義務で特に注意することは何ですか?(SNS、持ち帰り、撮影など)
質問に対して、具体的に答えてくれる現場ほどミスマッチが起きにくい傾向があります。
契約・労働条件で最低限確認したいこと
労働条件は「言った言わない」になりやすいので、可能な範囲で書面の確認が重要です。
休憩については、厚生労働省の案内でも「6時間を超え8時間以下は45分以上、8時間超は1時間以上」が示されています。
最低賃金は都道府県別に定められており、厚生労働省が全国一覧を公開しています(年度で改定されるため、最新年度を確認)。
よくある質問
応募前に出やすい疑問を、意思決定に直結する形で整理します。
未経験でも採用されますか?
未経験歓迎の募集はあります。評価されやすいのは、ゲームの上手さよりも「手順を守れる」「記録できる」「報告できる」ことです。最初は手順が明確な項目から入ることが多いので、テンプレ運用ができると強いです。
在宅のゲームテスターはありますか?
在宅募集は存在しますが、常に多いとは限らず、時期や案件で変動します。在宅の場合は機材貸与、通信要件、情報管理(覗き見・録画・資料持ち帰り)のルール確認が必須です。
ゲームが好きでも苦痛になりますか?
なり得ます。理由は、目的が「楽しむ」ではなく「検証する」だからです。楽しさと仕事を切り分けられるかが分かれ目になります。
守秘義務はどれくらい厳しいですか?
未公開情報に触れる可能性があるため、厳しめに運用されることがあります。違反はリスクが大きいので、SNS投稿や情報の持ち出しは行わない前提で考えるべきです。
将来ゲーム業界で働くのに役立ちますか?
役立ちます。仕様に沿って検証する力、再現手順の整理、報告の型は、QA・運営・開発の連携に通じます。続けるなら、経験を「何をどう改善したか」「報告で何が評価されたか」まで言語化すると、次に繋がりやすくなります。
参考にした情報源
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厚生労働省「労働時間・休憩・休日関係」https://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/roudoujouken02/jikan.html
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厚生労働省「休憩時間は法律で決まっていますか。」https://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/faq_kijyunhou_13.html
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厚生労働省「地域別最低賃金の全国一覧」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/minimumichiran/index.html
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厚生労働省「令和7年度 地域別最低賃金 全国一覧(PDF)」https://www.mhlw.go.jp/content/11200000/001571192.pdf
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Corporate Legal「ブシロードがゲームクリエイターを提訴、秘密保持契約…」https://www.corporate-legal.jp/news/3833