「FiveMサーバーを立てたい」と思って調べ始めたものの、記事ごとに手順や画面が違い、途中で不安になった経験はありませんか。特に初心者がつまずきやすいのは、Artifactsの入手やFXServer起動そのものよりも、txAdminの初期設定、License Keyの扱い、そして“身内限定のつもりが公開になってしまう”ような設定ミスです。さらに、更新や追加で突然起動しなくなることも珍しくなく、立てたあとに困る人が多いのが実情です。
この記事では、FiveM公式の流れを基準にしながら、サーバーを最短で起動して接続できる状態にする手順を一本道で整理します。あわせて、友人だけで安心して遊ぶための身内限定の最低ライン設定、更新で壊さないためのバックアップと切り戻し手順、そして「txAdminに入れない」「友人が接続できない」などのよくあるトラブルの解決策まで、まとめて解説します。読み終える頃には、迷いなく作業を進められ、サーバーを“立てて終わり”ではなく“安全に続けられる状態”に整えられるはずです。
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FiveMサーバーを立てる前に知っておきたいこと
FiveMサーバーを自分で立てる目的は人それぞれですが、実際に詰まりやすいのは「どこに建てるか」「何が必須か」「何を先に決めるべきか」を曖昧なまま作業を始めてしまうケースです。FiveMは自由度が高い分、セットアップの入口が複数あります。ここでは、後戻りしにくいポイントを先に整理し、最短で“動く状態”に到達しやすい前提を整えます。
FiveMサーバー構築に必要なもの
FiveMサーバーを動かすために必要なものは、大きく「アカウント・ソフトウェア・稼働環境・ネットワーク・運用の道具」に分けられます。最低限の必須要素と、あると失敗しにくい要素を分けて把握しておくと迷いません。
必須(これがないと進まない)
GTA V(参加者全員):FiveMはGTA Vを基盤に動くため、参加者がゲームを所持している必要があります。
FiveMクライアント(参加者側):遊ぶ側がサーバーへ接続するために必要です。
サーバー稼働環境(自宅PC / VPS / ゲーム特化サーバー):サーバーを起動し続けるためのマシンです。
Cfx.reアカウント:後述するtxAdmin連携やKeymaster利用で必要になることが多く、最初に用意しておくと詰まりにくくなります。
FiveMサーバー本体(Artifacts / FXServer):いわゆるサーバープログラム一式です。これを起動して初めてサーバーが立ち上がります。
txAdmin(管理パネル):初期セットアップから日々の再起動、ログ確認、レシピ導入など運用面まで関わる重要要素です。
推奨(あとで必ず欲しくなる)
バックアップ保存先:サーバーフォルダのコピー先(別ディスク、別フォルダ、クラウドなど)。更新や設定変更で壊れたときの保険になります。
パスワード管理:管理者パスワードを強くしても、管理が雑だと事故につながります。最低限、使い回しをしない運用にしてください。
基本的なテキスト編集環境:server.cfgや設定ファイルを編集する場面が出ます。メモ帳でも可能ですが、差分が見やすいエディタがあると安全です。
また、RPサーバーを見据えるなら「土台(フレームワーク)」の存在も把握しておくとよいです。QBCoreやESXは、職業・所持金・インベントリ・警察/救急などの仕組みをまとめて提供する“街の基礎工事”のようなものです。最初から導入することもできますし、まずは素の状態で起動だけ確認してから導入することもできます。
自宅PCとVPSとゲーム特化サーバーの選び方
環境選定は、最短で成功するための最重要ポイントです。なぜなら、FiveMのセットアップそのものよりも、ネットワーク・常時稼働・権限・性能で苦労する確率が高いからです。目的が「身内で遊ぶ」でも、次の判断軸で選ぶと現実的です。
判断軸1:サーバーを“常時”動かしたいか
週末だけ、遊ぶときだけ起動するなら自宅PCでも成立しやすいです。
いつでも参加できる状態にしたいなら、VPSかゲーム特化が基本的に有利です。
判断軸2:ネットワークの壁(ポート/NAT/回線品質)を避けたいか
自宅PCは、ルーター設定や回線品質、IPの変化など“家庭用回線あるある”の影響を受けます。
VPSやゲーム特化は、そのあたりが整理されていることが多く、初心者ほど安心です。
判断軸3:管理の自由度と手間
VPSは自由度が高い一方で、OSやファイアウォール、プロセス管理などの手間が出ます。
ゲーム特化はテンプレやUIが用意されていることが多く、最短で動かしたい人に向きます。
判断軸4:参加人数と安定性
5〜10人程度の身内でも、スクリプトやフレームワークを入れると負荷が増えます。
人数が増えなくても“便利機能を盛るほど”負荷が上がるので、最初から余裕を見ておくと安定します。
迷ったら、次の考え方がおすすめです。
最短で成功したい:ゲーム特化サーバー or 手順が整理されたVPS
学びながら自由に作りたい:一般VPS
検証だけしたい:自宅PC(ただしネットワークで詰まる可能性は高め)
先に確認したい注意点とルール
FiveMサーバーは、起動させるだけなら難しくないこともありますが、運用に入ると「公開範囲」「管理権限」「ログ」「更新」「バックアップ」が確実に重要になります。最初に次の注意点を意識しておくだけで、事故の確率が大きく下がります。
公開設定のミスは一発でトラブルになり得る
身内限定のつもりが公開になっていた、管理画面が外から触れる状態になっていた、管理者権限が漏れていた、などは典型的な事故です。この記事では「最低ライン」に絞って対策を入れます。更新で壊れるのは珍しくない
FiveMは更新頻度が高く、Artifactsの入れ替えや設定の差分で起動しなくなることがあります。更新前のバックアップと切り戻し手順は、最初からセットで用意してください。“誰が何を変えたか”が分からない状態が一番危険
身内サーバーほど、善意で設定をいじる人が増えます。結果として原因不明の不具合が発生しがちです。権限・変更手順・バックアップのルールを、最初に決めておくのがおすすめです。
FiveMサーバー立て方の全体像
ここから先は、作業順が少しでも崩れると、原因の切り分けが難しくなります。そこで、まずは全体像を“一本道”にします。やることは多そうに見えても、骨格は次の3点です。
Artifacts(FXServer)を用意して起動する
txAdminで初期セットアップを完了する
接続確認 → 身内限定 → 運用(バックアップ/更新)を整える
ArtifactsとFXServerとtxAdminの関係
混乱しやすい用語なので、役割を短く固定します。
Artifacts:FiveMサーバー(FXServer)の配布場所・ビルド群
FXServer:サーバー本体。実行するとサーバープロセスが立ち上がる
txAdmin:管理画面。初期セットアップと運用の中心
重要なのは、txAdminは“単体で何かを生み出す”のではなく、FXServerを起点に動く管理層だという点です。つまり「Artifactsを取ってくる → FXServerを起動する → その結果としてtxAdminへ入る」という理解が正しいです。
ここを逆に理解すると、「txAdminが見えない=インストールできてない」と勘違いし、原因がネットワークなのか起動エラーなのか切り分けられなくなります。
KeymasterのLicense Keyが必要になる場面
License Keyは、サーバーの登録・識別に関わる重要要素です。多くの場合、次のような場面で登場します。
サーバーを外部へ公開して運用する
サーバー設定でキーの入力が必要になった
レシピやテンプレートがセットアップの途中でキー入力を求めてくる
ここでよくある失敗は、「キーをどこで取得するか」「どのキーをどこに貼るか」が分からなくなることです。対策は単純で、先にKeymasterへログインし、License Key管理画面へ行ける状態を作っておくことです。入力が求められたときに慌てずに済みます。
最短で動かすための作業順チェックリスト
ここでは最短ルートを、実行前のチェックリストとして固定します。作業中に迷ったら、この順番へ戻してください。
Cfx.reアカウントを用意した
Keymasterへログインできることを確認した
サーバーを置く環境(自宅PC/VPS/ゲーム特化)を決めた
Artifactsを入手し、展開先フォルダを決めた
FXServerを起動できた(コンソールが出る)
txAdminを開けた(ブラウザでアクセスできる)
txAdminの初期ウィザードを完了した(管理パスワード設定まで)
自分がサーバーへ接続できた
友人がサーバーへ接続できた
身内限定の最低設定を入れた
バックアップ手順を用意した
更新の手順(上書きしない)を決めた
このチェックリストを満たしてから、フレームワークやスクリプトの“盛り作業”に入るのが安全です。
FiveMサーバーをtxAdminでセットアップする手順
ここからは実際の構築手順です。環境(Windows / Linux、VPS / レンタル)によって画面やファイル位置が少し変わることがありますが、考え方は共通です。ポイントは「上書きしない」「途中で余計な改造をしない」「起動と接続を先に通す」です。
Artifactsを入手してFXServerを起動する
1)Artifactsの入手
ArtifactsはFXServerビルドの配布です。ここで重要なのは「適切なビルドを選ぶ」よりも、まずは“動くビルドを1つ確保する”ことです。推奨や最新にこだわりすぎると、周辺の手順(レシピ、依存関係)との相性で時間を溶かすことがあります。
2)展開フォルダを決める
展開先は、次のような方針が安全です。
パスに日本語や空白を入れない(トラブル回避)
後でバックアップしやすい階層に置く
例:
C:\fivem\server\など
3)起動
展開したフォルダにある実行ファイル(環境により異なる)を起動します。起動時にコンソールが立ち上がり、ログが流れる状態になれば第一関門は突破です。
起動で詰まるときの見方
いきなり閉じる:依存ファイル不足、権限不足、パス問題の可能性
ログにエラーが出る:行末や直前のメッセージを保存しておく(後で切り分けに必要)
途中で止まる:ポート競合、設定ファイルの不整合など
この時点では「完璧に動かす」ではなく、“起動が継続する”ことが目標です。
txAdminでアカウント連携と初期ウィザードを進める
FXServerを起動すると、txAdminの案内が出たり、ブラウザでアクセスする流れになります。ここで重要なのは、管理画面のパスワードを強固にし、外部へ不用意に公開しないことです。
1)txAdminへアクセス
同じマシン上で操作している場合は、ブラウザでローカルのURLへアクセスします。
VPSや別マシンの場合は、アクセス元やファイアウォール設定が絡むので注意が必要です(後述の“身内限定”で整理します)。
2)Link Account(アカウント連携)
txAdminがCfx.reアカウント連携を求める場合、画面の案内に従って進めます。ここで詰まりやすいのは、次のようなケースです。
ブラウザが複数ログイン状態で混線する
承認画面が出ない(ポップアップ制限や別タブで迷子になる)
PINや確認コードが見当たらない
対策としては、ログイン状態を一度整理し、別ブラウザやシークレットモードでやり直すのが早いことが多いです。
3)管理パスワード設定
ここは妥協しないでください。最低限、
十分に長い
推測されにくい
使い回さない
を守るのが基本です。身内サーバーでも“うっかり公開”は起こり得ます。
Popular Recipesとフレームワーク選択の考え方
初期ウィザードでRecipesを選ぶ場面では、初心者ほど「どれが正解か」で悩みます。ここは目的で割り切ると失敗しにくいです。
目的A:とにかく最短で動かしたい
まずはPopular Recipesを使って“起動→接続”まで到達する
その後に必要な土台(QBCoreなど)へ進む
目的B:最初からRPの街として作りたい
最初からQBCore/ESX系を選ぶ(ただし、導入失敗時の切り分けが難しくなる)
参加人数ややりたい要素が固まっている場合に向きます
初心者がやりがちな失敗
最初からスクリプトを盛りすぎて、何が原因か分からなくなる
レシピ導入でエラーが出たのに、ログを読まずに次を試して状態を悪化させる
フレームワークの選択理由が曖昧で、後から入れ替えたくなり大工事になる
おすすめは、まず「起動・接続」を通してから、土台を入れていく進め方です。街づくりは後からでもできますが、接続できない状態では何も始まりません。
server.cfgの基本設定とサーバー名の整え方
server.cfgはサーバーの基本設定が集約される重要ファイルです。編集の前に、必ずバックアップを取ってください。最初は“必要最低限”だけ触り、意味が分からない項目を闇雲にコピペしないことが安全です。
最低限押さえるポイント
サーバー名(参加者が見つけやすい)
説明文(身内用なら簡潔で十分)
最大人数(環境の性能と相談)
リソースの読み込み(最初は必要最低限)
例:考え方を掴むためのイメージ(環境により項目は異なります)
この段階では「凝った表示」よりも、見分けがついて接続できることが大切です。
運用上のコツ
server.cfgを編集したら、変更点をメモしておく
大きな変更の前にフォルダごとバックアップする
“動いていた状態”を必ず1つ残す(切り戻し可能にする)
FiveMサーバーを身内限定で運用する設定
身内限定運用で目指すべき状態は、「参加者以外が入れない」「管理機能が外から触れない」「設定変更が暴走しない」です。難しいセキュリティを完璧にする必要はありませんが、最低ラインを外すと一気に危険になります。ここでは“最小構成”に絞って説明します。
公開範囲を絞る基本方針
身内限定の方法は大きく2つです。
参加者の制御(ホワイトリスト・権限)
参加できる人を限定し、管理者権限を絞る方法です。これだけでも一定の効果はありますが、ネットワーク的に入口が空いていると攻撃面が残ります。ネットワークの制御(ファイアウォール・アクセス制限)
そもそも外部から接続できる範囲を限定します。これが最も強力です。
おすすめは、この2つを併用することです。特に、管理画面(txAdmin)は“触られたら終わり”になりやすいため、外部露出を最小化してください。
身内限定でよくある事故
参加者募集のつもりがなくても、サーバーが公開一覧に出てしまう
管理画面URLをDiscordで貼ってしまい、外部流出する
管理者パスワードが弱い/使い回しで突破される
事故をゼロにはできなくても、“起こりにくい形”に寄せることはできます。
ポートとファイアウォールの最小セット
ネットワークは環境差が大きいため、ここでは考え方を固定します。
基本ルール
開けるポートは“必要なものだけ”
管理系は可能な限り閉じる(あるいは限定する)
VPSならOSファイアウォールと提供側のセキュリティ機能があれば両方使う
最小セットのチェックリスト
ゲーム接続に必要なポートのみ開けた
不要なサービス(SSH等)を公開しっぱなしにしていない(VPSの場合)
txAdminを外部から触れる必要がないなら、外部アクセスを止めた
管理用のパスワードは強固で、共有範囲を最小にした
友人に配る情報は“接続に必要なものだけ”に絞った
詰まりポイントの典型
自分は入れるのに友人が入れない:家庭回線のNATやポート設定の問題が多い
VPSでtxAdminが開けない:ファイアウォールで閉じている、またはアクセス元が違う
途中まで繋がるが不安定:回線品質、サーバー性能、リソース過多の可能性
まずは「接続できる」ことを確認し、その後に“閉じる・絞る”を適切に入れていくのが手戻りを減らします。
管理者権限とログの扱い
身内運用で安定するかどうかは、技術よりもルールの方が効きます。特に次の3点は効果が大きいです。
1)管理者は最小人数にする
便利だからと複数人にフル権限を渡すと、変更が衝突します。
「設定を触る人」「触らない人」を分け、触る人だけがルールに従って操作するのが安全です。
2)変更前にバックアップ
“1分で取れるバックアップ”があるだけで、作業が大胆に進められます。
逆にバックアップがないと、怖くて更新できず、結果として放置→破綻が起きます。
3)ログは“困ったら見る”ではなく“変更後に見る”
何かを入れた直後にログを見る癖をつけると、原因の切り分けが圧倒的に楽になります。
「動かない」より「どこで失敗しているか」をログは示してくれます。
FiveMサーバーの更新とバックアップ
FiveMサーバーは、構築が成功しても、更新や追加で壊れることがあります。そこで、更新とバックアップを“面倒な作業”ではなく“通常運用”として組み込みます。ここができると、サーバー運営の安心感が一段上がります。
Artifacts更新で壊さない進め方
Artifactsの更新は、基本的に「上書き」しないのが鉄則です。上書きすると、壊れた瞬間に戻れなくなり、最短復旧ができなくなります。
おすすめ手順(安全優先)
サーバーを停止する
サーバーフォルダを丸ごとバックアップする(フォルダコピー)
新しいArtifactsを別フォルダへ展開する
新フォルダで起動テストする
問題がなければ本番切り替え(または古い方を退避)
問題があれば即切り戻し(バックアップから復元)
よくある失敗
上書きして、どのファイルが変わったか分からない
ついでに設定もいじってしまい、更新原因か設定原因か不明になる
参加者がいる時間に更新して事故る
更新は、参加者がいない時間帯に行い、切り戻し前提で進めるのが安全です。
バックアップの取り方と戻し方
バックアップは“何を守りたいか”で対象が決まります。最低限守りたいのは、次の2つです。
設定とリソース(server.cfg、resources、txAdmin関連)
データ(DBを使っている場合)
最小のバックアップ方法
サーバーフォルダを丸ごとコピーして日付を付ける
例:backup_2025-12-27_before_update
このやり方は単純ですが、初心者にとって最も強力です。差分管理や自動化は後からでもできます。まずは“戻せる”状態を作ることが先です。
戻し方(切り戻しの基本)
サーバー停止
壊れたフォルダを退避(削除せず名前変更など)
バックアップフォルダを元の位置へ戻す
起動確認
直ったら、何が原因だったかを落ち着いて切り分ける
復旧を優先し、その後に原因究明をする流れが、運用を安定させます。
障害時に切り分ける順番
不具合が起きたときは、順番を固定すると無駄が減ります。おすすめの切り分け順は次のとおりです。
サーバープロセスは起動しているか
コンソールが落ちていないか、エラーで停止していないかを確認します。txAdminへ入れるか
入れないなら、起動・ネットワーク・ポート・権限が疑わしいです。自分が接続できるか
サーバー内部は動いているが外部から見えないのか、そもそも内部が死んでいるのかが分かります。友人が接続できるか
自分だけ入れる場合は、公開側の設定やネットワーク制御が原因になりやすいです。直近の変更点を戻せるか
更新・設定変更・追加したリソースなど、直前の変更から戻すのが最短です。ログでエラーの箇所を特定する
“症状”ではなく“失敗した処理”に注目すると解決が早くなります。
この順番を守るだけで、「何を触ったら悪化したか分からない」状態になりにくくなります。
FiveMサーバーでよくあるトラブルと解決策
最後に、実際に多いトラブルを症状別に整理します。トラブル対応で大事なのは、いきなり全部を疑うのではなく、「起動」「管理画面」「接続」「レシピ」「更新」のどこで止まっているかを切り分けることです。
txAdminに入れないとき
txAdminに入れない原因は、だいたい次の3カテゴリに分かれます。
カテゴリA:FXServerがそもそも動いていない
コンソールが出ていない/すぐ閉じる
起動時のエラーで停止している
競合するプロセスやポートがある
対処の基本
まずFXServerが落ちていないかを確認し、落ちているならログのエラー行を控えます。
何かを変えた直後に起きたなら、変更点を戻します。
カテゴリB:アクセス経路(URL/ポート/ファイアウォール)
自分のPCでは開くが別端末では開かない
VPSで外部から開けない
そもそもアクセス先が間違っている
対処の基本
ローカルアクセスが可能か(同一マシン内)を先に確認し、可能なら起動はできていると判断できます。
外部から開けないなら、ファイアウォールやアクセス制限の影響を疑います(“身内限定”設定で閉じている可能性もあります)。
カテゴリC:認証やパスワード周り
Link Accountで迷子
管理パスワードが通らない
ブラウザのキャッシュで挙動が不安定
対処の基本
ブラウザを変える/シークレットモードで試す
可能なら認証手順を最初からやり直す
パスワードはメモではなく管理ツールで管理し、入力ミスを減らす
接続できないとき
接続できないトラブルは「誰が接続できないか」で原因の当たりが変わります。
1)自分も友人も接続できない
サーバーが起動していない
server.cfgの基本設定が壊れている
レシピ導入が失敗して起動が不完全
やること
起動ログの確認
直近変更の切り戻し
まずは“素の状態”で起動できるかを確認する
2)自分は接続できるが友人が接続できない
ポート/ファイアウォール/NATの問題が濃厚
公開用の設定が不足している
友人側の入力ミス(接続先の書式やIP違い)
やること
友人に渡している接続情報が正しいかを再確認
必要なポートだけ開けているかを見直す
VPSなら提供側のセキュリティ設定も確認する
3)サーバー一覧に出ない
表示・公開設定の問題
サーバー名や説明の設定が空、または条件未満
公開したくないなら“出ない”方が正しい場合もある
やること
身内限定なら一覧に出さない方針も検討する
「出す/出さない」を最初に決めて、設定と運用を揃える
接続の問題は焦りやすいですが、まずは「起動」「自分」「友人」の順に確認していくと、原因が絞れます。
レシピ導入や起動で落ちるとき
レシピ導入やフレームワーク導入は、FiveMの中でもトラブルが出やすい領域です。理由は、依存関係(他のリソース、DB、設定)が増え、原因が複合しやすいからです。
よくある症状と原因の当たり
Recipeが途中で失敗:権限不足、依存の取得失敗、パス問題
起動直後に落ちる:設定ファイルの不整合、追加したリソースのエラー
起動はするが不安定:リソース過多、スペック不足、ログに警告が多い
対処の基本(安全な順番)
直前に導入したものを一旦外す(または無効化する)
“動いていた状態”へ切り戻して起動確認する
ログで、どのリソースがエラーを出しているかを見る
依存関係(DB、他リソース、設定)を1つずつ満たしていく
初心者が勝ちやすい進め方
最初は「起動して接続できる」状態を作る
次に土台(フレームワーク)を入れる
最後に便利スクリプトを少しずつ足す(足したら必ず動作確認)
“全部入り”を一気に入れると、何が原因か分からなくなります。少しずつ進める方が結果として早いです。
まとめ
FiveMサーバーの立て方は、見た目ほど難解ではありません。ただし、失敗しやすいのは「いきなり凝った構成にする」「環境選定を軽く見て自宅回線で詰まる」「更新や設定変更の前にバックアップを取らない」といった、運用面の落とし穴です。
この記事で押さえた流れは次のとおりです。
まずは環境選定を現実的に行い、最短で“動く状態”を作る
Artifacts → FXServer起動 → txAdmin初期セットアップ、の骨格を崩さない
接続確認を「自分→友人」の順に通し、身内限定の最低ラインを入れる
更新は上書きせず、バックアップと切り戻しを前提に進める
トラブル時は「起動→管理画面→自分→友人→直近変更→ログ」の順に切り分ける
次の一手としては、すでに“起動と接続”ができた段階なら、フレームワーク(QBCoreやESX)の導入方針を決め、運用ルール(誰が設定を触るか、変更前にバックアップを取るか)を固定していくのがスムーズです。構築はスタート地点にすぎません。身内で安心して遊び続けるために、最初から「安全に戻れる運用」をセットで整えてください。