PCの買い替えや初期化、突然の不具合、あるいは別ブラウザへの乗り換え。そんなタイミングで「Firefoxのブックマークを失ったら困る」と感じたことはありませんか。ブックマークは、仕事や学習、日々の手続きに直結する“自分専用の道しるべ”です。だからこそ、確実に守れる方法を知っておくことが大切です。
一方で、Firefoxのブックマークには「HTMLとしてエクスポート」「JSONでバックアップ(復元)」など似た言葉の選択肢があり、目的に合わない方法を選ぶと、移行に失敗したり、復元で置き換えが起きて焦ったりすることがあります。
本記事では、移行ならHTML、Firefoxへ戻すならJSONという判断軸を起点に、エクスポート手順から取り込み方法、うまくいかないときの対処法、重複整理の考え方までを一気通貫で解説します。最後まで読めば、「どれを選べばいいのか」「どうすれば安全か」が明確になり、ブックマークを安心して引き継げるようになります。
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Firefoxのブックマークエクスポートで最初に決めること
Firefoxのブックマークをエクスポートしようとすると、途中で「どのメニューから?」「HTMLとJSONって何が違うの?」「移行したいだけなのに復元って出てきて怖い」といった迷いが起きがちです。ここで迷う理由は、Firefoxには似た言葉の操作が複数あり、目的(移行なのか、保全なのか、復旧なのか)によって最適手順が変わるからです。
この章では、作業を始める前に“最初に決めるべきこと”を整理します。ここが固まれば、以降の作業はほぼ迷わず進められます。
HTMLとJSONの違いと使い分け
まず押さえるべきは、Firefoxのブックマークには大きく分けて次の2つの書き出し方法があることです。
HTMLとしてエクスポート
ブックマークを「HTMLファイル」に書き出す方法です。多くのブラウザがHTMLのブックマーク読み込みに対応しているため、Chrome/Edge/Safariなど別ブラウザに移行したいときに特に向いています。また、HTMLはテキスト構造を持つので、最悪のときでも“ファイルとして残っている”安心感があります。JSONでバックアップ
Firefoxのブックマークを「JSON形式」でバックアップする方法です。これは主にFirefoxへ戻す(復元する)前提で使うのに向いています。Firefox内部のブックマーク構造をより忠実に扱える一方、復元操作は“置き換え”に近い動きになることがあり、扱いは慎重さが必要です。
目的別に迷わないための比較表を用意します。作業中に何度も見返せるよう、ここで一度判断してしまうのが一番安全です。
| 目的 | 推奨 | できること | 向かないこと | 事故が起きやすい点 |
|---|---|---|---|---|
| 別ブラウザへ移行(Chrome/Edge/Safari等) | HTMLエクスポート | 取り込み先が広い/移行に強い | Firefoxの“完全復元”には最適ではない | 取り込み後に重複しやすい |
| Firefoxへ戻す(不具合・再インストール後の復旧) | JSONバックアップ | 復元の再現性が高い | 他ブラウザ移行には不向き | 復元が置き換えになりやすい |
| とにかく失いたくない(保全最優先) | HTML+JSON両方 | 移行にも復元にも対応 | 1つだけに比べ管理は増える | ファイル管理が雑だと迷子になる |
迷ったら「HTML+JSONを両方」が安全です。
理由は単純で、ブックマークは生活や仕事の導線そのものなので、消えると取り返しがつかないからです。特に、PC買い替えや初期化の直前は焦りやすく、手順を誤りがちです。両方残しておけば、移行がうまくいかなくても“戻る手段”が増えます。
なお、よくある勘違いとして「HTML=バックアップ、JSON=エクスポート」と覚えてしまうケースがあります。実際は、どちらも“保存”ではあるものの、HTMLは移行に強く、JSONは復元に強いと捉えると迷いません。
失敗しないための事前チェックリスト
作業の成功率を上げるコツは、「操作手順」よりも先に“事故が起きる条件”を潰しておくことです。以下のチェックリストを、作業前に一度だけ確認してください。たったこれだけで、「保存したつもりが保存できていない」「復元したら消えた」という典型的な失敗を大きく減らせます。
目的が明確:移行(別ブラウザ)=HTML、復元(Firefoxへ戻す)=JSON
保存先が安全:PC内だけでなく、USB/外付け/クラウドのどれかに複製する
ファイル名に日付を入れる:例
bookmarks_2025-12-27.html/bookmarks_2025-12-27.json作業前の保全:JSON復元をする可能性があるなら、念のためHTMLも退避する
複数端末/同期の影響:Firefox Syncを使っている場合、作業の前後で同期が走って混乱しないか意識する
エクスポート後の確認:ファイルサイズと保存場所を確認し、空ファイルでないことを確かめる
特に重要なのは「保存先」と「ファイル名」です。ブックマークの事故は、手順ミスよりも「どこに保存したかわからない」「同じ名前で上書きした」ことで起きる割合が高いです。日付入りのファイル名に統一するだけで、あとから自分を助けることになります。
FirefoxのブックマークをHTMLでエクスポートする手順
HTMLエクスポートは、「別ブラウザへの移行」や「簡易バックアップ」に向いた王道の方法です。Firefoxのブックマーク管理画面(ライブラリー)から実行します。ここで一度覚えてしまえば、次回からは数十秒で終わります。
ライブラリーを開く方法(メニューとショートカット)
まず、ブックマークの操作は“普段のブックマーク表示”ではなく、管理画面(ライブラリー)から行うのが基本です。ここにたどり着けないと、エクスポートやインポートの項目が見つからず迷子になります。
メニューから開く方法(確実)
右上のメニューボタン(≡)をクリック
「ブックマーク」を選択
「ブックマークを管理」をクリック
この導線はUIが多少変わっても追いやすいので、迷ったらこの方法が安全です。
ショートカットで開く方法(素早い)
Windows/Linux:
Ctrl + Shift + OmacOS:キーボード設定やアプリの割り当てにより異なる場合がありますが、基本は「ブックマーク管理画面(ライブラリー)」を開くショートカットを使います。うまくいかない場合はメニュー導線が確実です。
ショートカットは便利ですが、環境差や説明の揺れが起きやすいのも事実です。特に、ネット上の記事で異なるショートカットが紹介されている場合があります。そういうときは、「メニュー → ブックマーク → ブックマークを管理」という“画面の入口”を覚えておくと、どのPCでも再現できます。
HTMLとしてエクスポートする手順
ライブラリーが開けたら、次の手順でHTMLを書き出します。
ライブラリー上部の「インポートとバックアップ」をクリック
「HTMLとしてエクスポート…」を選択
保存先フォルダを選ぶ(推奨:デスクトップ → その後USB/クラウドへコピー)
ファイル名を付けて保存(例:
bookmarks_2025-12-27.html)保存完了
ポイントは、保存先を“後で見失わない場所”にすることです。おすすめは一度デスクトップに保存し、確認してからUSBやクラウドにコピーする流れです。いきなりネットワークドライブや同期フォルダへ保存すると、権限や同期タイミングで意図せず失敗するケースがあります。
また、ファイル名を固定にしてしまうと、翌月に同名で上書きしてしまい「最新がどれかわからない」「必要な時点に戻れない」となりがちです。日付入り命名は、習慣にすると一生ものの保険になります。
エクスポートしたファイルの確認ポイント
エクスポートは「保存しました」と表示されても、実際には空だった、別の場所に保存していた、ということが起こり得ます。次の3点だけ確認してください。1分で終わります。
確認1:保存場所が正しいか
デスクトップに保存したなら、デスクトップに実体があるか
USBに保存したなら、USBの中にあるか
確認2:ファイルサイズが極端に小さくないか
ブックマークがたくさんあるのに数KBしかない、0KBに近い場合は要注意です。再度エクスポートし直したほうが安全です。
確認3:ファイルを開くとそれっぽい内容が見えるか
HTMLファイルはダブルクリックでブラウザが開き、ブックマークの一覧のような表示が出ます。完全に整った見た目でなくても、リンクの羅列が見えれば概ね正常です。
ここまで確認できたら、「コピーを作る」ところまでやってしまうのがおすすめです。
デスクトップに保存 → USBへコピー
さらにUSB → クラウドへアップ(可能なら)
これで、PCが突然壊れても残ります。
FirefoxのブックマークをJSONでバックアップする手順
JSONバックアップは、Firefoxを使い続ける人にとって“復元力の高い保険”です。特に「プロファイルが壊れた」「再インストールした」「別PCにFirefox環境ごと持って行きたい」といった場面で役に立ちます。
ただし、JSONの復元は扱いを誤ると「今あるブックマークが消えたように見える」状態になりやすいため、作る手順と同じくらい“復元時の注意”が重要です。
バックアップが向くケース
JSONバックアップが向く代表例は次のとおりです。
Firefoxを今後も使う(乗り換えではなく、保全・復旧が目的)
PC初期化やOS再インストールで、Firefoxのデータを戻したい
Firefoxの不具合後に、ブックマークを元に戻したい
重要なブックマークを「Firefoxに最適な形」で守っておきたい
「別ブラウザへ移すだけ」ならHTMLのほうが簡単です。JSONはあくまで“Firefox復元に強い”手段と考えると、選択ミスが減ります。
JSONバックアップの作成手順
手順はHTMLエクスポートと同様、ライブラリー(ブックマーク管理画面)から行います。
ライブラリーを開く(メニュー導線またはショートカット)
上部の「インポートとバックアップ」をクリック
「バックアップ」またはJSONに関する項目を選択
保存先とファイル名を指定して保存(例:
bookmarks_2025-12-27.json)
表示される文言はFirefoxのバージョンで若干変わることがありますが、「HTMLとしてエクスポート」とは別枠で、JSONのバックアップ(または復元に使う形式)を作成できる項目があります。
安全策として、JSONも作る場合は次の順番がおすすめです。
HTMLエクスポートを先に作成(移行にも使える“保険”)
JSONバックアップを作成(復元用の“強い保険”)
それぞれ保存先を分散・複製
JSONを復元する際の注意点
ここが一番大事です。JSONバックアップは便利ですが、復元は“追加”ではなく“置き換え”に近い動きをする場合があります。つまり、復元の結果として「今あるブックマークが消えた」「別の状態になった」と感じることがあり得ます。
そのため、復元前に次の安全策を必ず取ってください。
復元前に、現状のHTMLをエクスポートして退避する
これだけで、万一「思っていたのと違う」結果になっても、HTMLインポートで戻せます。重複は後で整理できますが、消失は取り返しがつきません。復元するJSONが“いつのものか”を確認する
ファイル名に日付が入っていれば一目で判断できます。入っていないと、復元後に「古い状態だった」と気づいて混乱します。同期を使っている場合は、復元前後の状態を意識する
Syncが有効だと、復元で変えた状態が他端末に波及することがあります。安全第一なら、復元の前後は同期設定や状況を確認し、必要なら一時的に落ち着いてから同期を再開する意識があると安心です。
JSONは“強い”ぶん、使い方を間違えると影響も大きいです。復元を行う予定が少しでもあるなら、HTML退避をセットで覚えておくのが鉄則です。
エクスポートしたブックマークを取り込む方法
エクスポートができたら、次は「取り込み」です。取り込みには2系統あります。
HTMLを読み込む(インポート):別ブラウザ移行や、Firefoxへ“追加”する用途
JSONを使って戻す(復元):Firefoxへ“戻す”用途
ここを混同すると、重複や置き換えの事故が起きます。目的に合わせて正しい方法を選んでください。
Firefoxへ取り込む(HTMLインポート/JSON復元)
HTMLをFirefoxへインポートする(追加する)
ライブラリーを開く
「インポートとバックアップ」をクリック
「HTMLからインポート」を選択
取り込みたい
.htmlファイルを指定取り込み完了
HTMLインポートは、基本的に“追加”として取り込まれることが多いです。そのため、すでに同じブックマークが存在すると重複しやすくなります。重複が心配なら、取り込み後にフォルダ単位で整理する前提で進めると安心です。
JSONをFirefoxへ復元する(戻す)
ライブラリーを開く
「インポートとバックアップ」から「復元」に相当する項目を選ぶ
事前にHTML退避が済んでいることを確認
復元したい
.jsonを選択復元完了
復元後に「見当たらない」と感じたら、まずはフォルダ階層や表示場所(ブックマークツールバー、他のブックマーク等)を確認してください。それでも意図と違う場合に備え、事前のHTML退避が保険になります。
Chrome・Edge・Safariへ移行する流れ
他ブラウザへ移行する場合、基本の考え方はシンプルです。
Firefoxで HTMLとしてエクスポートする
移行先ブラウザで HTMLのブックマークをインポートする
取り込み結果(フォルダ構成、欠け、重複)を確認する
ChromeやEdgeは「設定」または「ブックマークマネージャ」内に、インポート機能が用意されています。Safariもブックマークのインポート導線があります。メニュー名は環境で変わるため、「ブックマーク」「インポート」「HTML」というキーワードで探すと見つけやすいです。
移行の成功率を上げるコツは、次の2点です。
Firefox側では必ずHTMLで出す(JSONは他ブラウザ移行に向かない)
移行先で取り込んだ直後に確認する(後回しにすると、どこで欠けたか追えない)
もし欠けがあるように見える場合、実際には「フォルダの深い場所に入っている」「インポートされたブックマーク用のフォルダにまとまっている」だけのケースも多いです。焦らずフォルダを辿ってください。
重複が出たときの整理の考え方
重複は、移行・復元まわりで最も起きやすい“困りごと”です。特に次の条件が揃うと、重複が増えます。
すでに同じブックマークがある状態でHTMLインポートをした
Syncで複数端末の状態が混ざった
HTMLとJSONを行き来して何度か取り込んだ
重複を減らす整理の基本方針は、次の順番が安全です。
まず“まとまり”を見つける
多くのブラウザは、インポートしたブックマークを特定のフォルダ(例:インポートされたブックマーク)にまとめます。そこを起点にすると整理が楽です。使う方を残して、不要なフォルダごと削除する
リンク単体で消すより、フォルダ単位で統廃合したほうが事故が少なく、作業も速いです。よく使うフォルダだけ手元に残す
全部を完璧に整理しようとすると時間が溶けます。まずは日常導線(仕事・決済・学習・連絡)に関係するフォルダから整えるのが現実的です。整理前に“退避”を作る
整理作業中に誤って消してしまう可能性があります。大整理をする前は、HTMLをもう一度エクスポートしておくと安心です。
「整理」は時間がかかる作業なので、移行当日は最低限の確認だけにして、後日落ち着いてやるのも賢い選択です。ただし、その場合でも“退避ファイル”だけは確実に保管してください。
うまくいかないときの対処法
ここでは、よくある詰まりどころを原因別に整理します。ブックマーク移行は、ほんの小さな見落としで止まることがありますが、原因が分かればすぐ解決できるものが大半です。
エクスポートの項目が見当たらない
最頻出の原因は、「ブックマークの一覧を見ているだけで、ライブラリー(管理画面)を開けていない」ことです。エクスポートやインポートは、基本的に管理画面側に集約されています。
対処は次の順で確認してください。
右上メニュー(≡)→「ブックマーク」→「ブックマークを管理」へ行けるか
ライブラリー上部に「インポートとバックアップ」が見えるか
見えない場合は、ウィンドウ幅が狭くてメニューが隠れていないか(最大化して確認)
それでも見当たらない場合は、Firefoxの表示が旧UI/新UIで異なる可能性があります。重要なのは「ブックマーク管理画面を開く」ことで、入口さえ合っていれば“インポート/エクスポート/バックアップ/復元”に相当する項目は見つかります。
HTMLファイルが空・文字化け・開けない
このトラブルは「ファイルそのものの問題」と「開き方の問題」に分けて切り分けると早いです。
1) ファイルそのものが空に近い(0KB、極小)
エクスポートの保存に失敗した可能性があります。
もう一度エクスポートし直し、保存先をデスクトップなど確実な場所にして再確認してください。USB直保存が不安定な環境では、いったんPC内→コピーが安全です。
2) 開けない、ダブルクリックしても何も出ない
関連付け(既定アプリ)の問題の可能性があります。
右クリック→「プログラムから開く」→ブラウザ(Firefox/Chrome等)を選ぶと表示できる場合があります。
3) 表示が文字化けして読めない
HTMLは“読むためのファイル”というより“取り込むためのファイル”です。
文字化けして見えても、インポートでは問題なく通る場合があります。まずは移行先のインポート機能で読み込めるかを試すのが現実的です。
4) 中身を編集して直そうとしてしまう
HTMLの中身を編集すると、意図せず構造が壊れることがあります。基本は編集しないほうが安全です。どうしても整理したい場合は、先に“原本コピー”を作ってから編集してください。
復元したらブックマークが消えたように見える
JSON復元後に「消えた」と感じる原因は、主に次の3つです。
原因1:復元で状態が置き換わった
復元は“戻す”操作なので、復元した時点の状態に入れ替わった可能性があります。
これを想定して、復元前のHTML退避が重要になります。
原因2:表示場所が違う
ブックマークは、ツールバー、メニュー、他のブックマーク、モバイルブックマークなど、複数の“置き場”があります。復元によって置き場の構成が変わり、探しづらくなっているだけのケースも多いです。フォルダ階層を辿って確認してください。
原因3:同期の影響で別状態になった
Syncが有効だと、復元した直後に同期が走り、別端末の状態と混ざって見えることがあります。
まずは落ち着いて、復元に使ったJSONが正しいか(日時、ファイル名)を確認し、それでも混乱する場合はHTML退避から戻すのが安全です。
“消えたように見える”は、実際には「置き換え」「見え方の変化」「同期の反映」のどれかであることが大半です。焦って何度も復元を繰り返すと状態が追えなくなるため、1回操作したら、保存した退避ファイルを頼りに段階的に戻すのが安全です。
ブックマークを安全に管理する運用のコツ
エクスポートや復元は“いざというときの作業”ですが、最も強い対策は「日頃から失いにくい運用」にしておくことです。ここでは、難しいことをせずに事故を減らす管理術をまとめます。
バックアップ頻度と保管先の考え方
まず結論として、ブックマークは「たまにまとめて」より「小さく定期的に」のほうが守りやすいです。おすすめは以下です。
バックアップ頻度の目安
月1回(カレンダーの固定日:毎月1日、月末など)
ブックマークを大整理した直後
PC買い替え・OS更新・Firefoxの大きな更新の前
保管先の考え方(1か所は危険)
PC内(デスクトップやドキュメント):作業しやすいが、故障時に失う
USB/外付け:故障に強いが、紛失リスクがある
クラウド:紛失に強いが、共有設定や業務端末の規約に注意が必要
一番おすすめは、「PC内に作る → USBかクラウドへコピー」の二段構えです。作業が簡単で、事故にも強いです。
命名ルール(これだけで混乱が激減)
bookmarks_YYYY-MM-DD.htmlbookmarks_YYYY-MM-DD.json
さらに余裕があれば、端末名も入れると完璧です。
bookmarks_PC1_2025-12-27.html
Firefox Syncという選択肢
Firefoxを複数端末で使うなら、Firefox Syncは強力な選択肢です。ブックマークが端末間で揃うため、「手動でエクスポートしないと更新が反映されない」という手間が減ります。
ただし、同期はあくまで“現在の状態を揃える”仕組みです。つまり、
間違って消した状態も同期される可能性がある
復元で戻した状態が他端末に反映される可能性がある
という点は理解しておく必要があります。
おすすめの考え方は、次の併用です。
日常:Syncで便利に運用する
非常時:HTML/JSONを手元のファイルとして残す(保険)
「同期しているからバックアップ不要」と考えるより、「同期+ファイル退避で二重に守る」と考えるほうが安心です。
共有PC・職場PCでの注意点
共有PCや職場PCでブックマークを扱う場合は、個人PCと違う注意点があります。
1) 情報漏えいの観点
ブックマーク名やフォルダ名は、リンク以上に情報を含むことがあります。
例:「取引先A 見積り」「社内システム 管理画面」など。
エクスポートファイルは“情報の塊”になり得るため、保存先や共有範囲に注意してください。
2) 端末ルール・持ち出し規定
会社によっては、外部媒体へのコピーやクラウド保存が禁止されている場合があります。ルールに抵触するとトラブルになるため、必要なら事前に確認してください。
3) アカウントと同期
業務端末で個人アカウントのSyncを使うと、意図せずプライベートのブックマークが混ざることがあります。端末の用途に合わせて切り分けるのが安全です。
共有環境では「便利さ」より「安全さ」を優先し、最小限の移行に留めるのが基本です。
まとめ
Firefoxのブックマークのエクスポートは、最初に「目的」と「形式」を正しく選べば、難しい作業ではありません。ポイントを整理します。
別ブラウザへ移行したいなら、まずは HTMLとしてエクスポート
Firefoxへ戻したい(復元したい)なら、 JSONでバックアップ を用意
迷ったり失敗が怖い場合は、HTML+JSONを両方作成し、保存先を分散して保管する
復元をする可能性があるなら、復元前にHTML退避を作っておくと事故が激減する
作業後は、ファイルサイズ・保存場所・ファイル名(日付)を確認し、USB/クラウドへ複製すると安心
ブックマークは“毎日の時間”を守る資産です。手順そのものは数分で終わるので、買い替えや初期化の直前に慌てる前に、一度だけ落ち着いてエクスポートし、保管まで済ませておくことをおすすめします。