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イーサリアムがオワコンと言われる理由と終わっていない根拠

「イーサリアムはオワコン」——そんな言葉をSNSや掲示板で見かけるたびに、保有を続けていいのか、いま買い増すべきなのか、迷いが強くなる方は少なくありません。価格が伸び悩む局面では特に、不安を煽る断定的な投稿ほど拡散されやすく、レイヤー2の成長が「本体はいらないのでは?」という疑問に直結してしまいがちです。
ただし、“オワコン”という言葉は便利な反面、意味が曖昧です。価格の話なのか、利用が減ったのか、技術が止まったのか、規制で詰んだのか——論点が混ざるほど、判断は難しくなります。

本記事では、「オワコン」と言われる理由を感情論のまま受け取らず、判定できる問いに分解します。さらに、公式ロードマップや公開文書などの一次情報を基準に、継続・様子見・縮小を自分で選べるように、週1回10分で回せるチェックリストまで落とし込みます。煽りに振り回されず、納得して次の一手を決めたい方は、ここから一緒に整理していきましょう。

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目次

イーサリアムがオワコンと言われる7つの理由

「終わった」と言われる理由は、たいてい複数の要素が同時に起きたときに強くなります。ここでは、よく語られる理由を7つに整理し、後半で“確認すべきデータ”に落としていきます。

価格が伸び悩む局面で不安が増えやすい

暗号資産は、相場の空気が悪いときほど「終わった」という言葉が強くなります。とくに、他の話題(ビットコインの材料、他チェーンの盛り上がり)が目立つ局面では、相対的にイーサリアムが弱く見えやすい構造があります。
ただし、価格は結果であり、原因は必ずしも一つではありません。価格だけで「オワコン」と決めてしまうと、後で「利用は増えていた」「開発は進んでいた」「規制環境が変わった」など、前提がひっくり返ることがあります。
まずは価格を“感情の引き金(Trigger)”として扱い、判断は別の材料で行うのが安全です。

レイヤー2の拡大で本体不要論が出る

近年の「オワコン」論で中心にあるのがこれです。L2が便利になり、ユーザー体験が改善されるほど、「L1は要らないのでは?」という話が出やすくなります。
しかし、ここで押さえるべき視点は、L1とL2は“役割が違う”ということです。多くの設計では、L2が日常の取引実行を担い、L1が最終決済・セキュリティ・データ公開(DA)としての土台を担います。
つまり、L2の成長は「L1不要」を意味するとは限らず、「土台の上に交通量が増えた」とも捉えられます。実際に、Dencun(EIP-4844)はL2手数料の低減を狙う重要なアップグレードとして公式に位置づけられています。

ガス代が高すぎる時代の悪印象が残る

イーサリアムは過去に、需要が集中した局面でガス代が高騰し、「小口では使えない」という印象が広がりました。この記憶が強いほど、少し混雑するだけで「また高くなる=終わり」と評価されがちです。
ただし、ガス代の課題に対しては、L2活用を前提に改善が進んできました。DencunがL2手数料を下げる方向性を公式に示した点は、過去の悪印象を“設計で解消しにいく”流れとして重要です。

ガス代が安すぎて収益が不安視される

面白いことに、最近は逆方向の不安もあります。ガス代が下がると「需要がない」「ネットワーク収益が弱い」「安全性の経済設計は大丈夫か」という話が出てきます。
ここで大切なのは、ガス代低下には「利用者負担が減る(目的達成)」というプラス面と、「L1収益構造の見え方が変わる」という注意点が同時にあることです。
つまり、“安い=終わり”と決めるのではなく、「安くなった理由」と「L1とL2の役割分担の中で何が起きているか」を確認する必要があります。

競合チェーンの体験が良く見える

他チェーンの方が速く安く見えると、体験の比較でイーサリアムが不利に見えることがあります。ただし、チェーンの評価軸は速度や手数料だけではありません。
セキュリティ、分散性、エコシステム(アプリ・開発者・流動性)、アップグレードが計画通り進むか、といった観点を揃えないと比較が歪みます。短期の“体感”だけで判断すると、あとから納得できない結論になりがちです。

規制とETFの見通しが分かりにくい

暗号資産は規制ニュースで空気が変わりやすく、ETFなど上場商品の話題はとくに感情を揺らします。ここで重要なのは、「噂」より「公開文書」です。
たとえば、米国では規制当局が上場商品のルール変更等に関する文書を公開しており、一次情報で確認できる範囲が存在します。
規制は白黒ではなく、手続き・条件・継続審査の積み上げです。煽り投稿より、公開された文書を軸に判断した方が、無駄な不安は減ります。

ハックや詐欺のニュースが心理を冷やす

「イーサリアムは危ない」という感情は、チェーン自体よりも、周辺(偽サイト、フィッシング、偽ウォレット、ブリッジ詐欺、怪しいエアドロなど)の被害で増えます。
この領域は、情報の質より拡散力が勝つため、心理的に「オワコン」という言葉に乗りやすくなります。後半では、事故の確率を下げる具体策もまとめます。


オワコンの話を判定できる問いに変える比較表

ここからが本記事の中心です。「終わった/終わってない」という感想戦をやめ、あなたが“自分で確認できる問い”へ変換します。

オワコンと言われる理由と確認ポイント一覧

下表は、「理由 → 何を見ればよいか → どう解釈するか」をセットにしたものです。最初は完璧に追わなくて構いません。気になる行だけでも見てください。

オワコンと言われる理由 確認すべきデータ(見るポイント) そうでもない可能性(解釈のヒント)
価格が弱い 価格だけでなく、開発進捗・利用動向の変化 価格は結果。利用や開発が先行する局面もある
L2が伸びてL1不要 L1の役割(最終決済・セキュリティ・DA)が維持されているか L2成長は設計上の方向性。DencunはL2手数料低減を狙う
ガス代が高い 混雑要因(話題アプリ、相場急変)と、L2活用で回避できるか L2普及で“日常利用の場”は移りやすい
ガス代が安い=需要なし 「安い理由」が構造変化か景気後退か 目的達成(負担減)でもある。役割分担で評価すべき
競合が強い 比較軸(セキュリティ/分散/エコシステム/開発継続性) 速度だけで決めると見誤りやすい
規制が不透明 公開文書(規制当局PDF、公式発表) 噂より文書。確認できる範囲を増やす
詐欺が多い 被害導線(偽サイト/ブリッジ/鍵管理) チェーン寿命ではなく“周辺事故”が原因のことが多い

この表の狙いは、読み終えた後に「私は何を見ればいいか」を残すことです。次の章で、L1とL2の役割分担をもう少し具体化します。


レイヤー2時代にイーサリアムをどう評価するか

L2時代の議論は、どうしても「L2が便利=L1不要」という短絡に寄りがちです。ここでは、最低限の整理だけで“見誤り”を減らします。

L1とL2の役割分担をユーザー目線で整理する

まず、直感で理解するための言い換えを置きます。

  • L1(イーサリアム本体):最後の確定、強い安全性、データ公開の土台

  • L2(ロールアップ等):ふだん使う場所、実行が速く安い、アプリ体験の中心

日常の支払いがクレカや電子決済でも、最終的には銀行や決済ネットワークに落ちるのと似ています(完全に同じではありませんが、役割分担の理解には有効です)。

L1とL2の役割分担表

観点 L1(本体) L2(レイヤー2)
主な役割 最終決済・セキュリティ・データ公開 取引実行・UX改善・低コスト化
ユーザーが触る頻度 直接触らないことも増える 触る機会が増える
手数料の捉え方 基盤維持のコスト・経済設計の一部 日常利用のコスト(体験に直結)
代表的なリスク 仕様理解不足による誤解(「安い=終わり」等) ブリッジ、偽サイト、資金移動ミス
重要な見方 アップグレード進捗・役割の維持 利用増加・安全な導線の確保

この役割分担は、公式がL2手数料低減を狙うアップグレードを進めている点からも、設計思想として理解しやすくなっています。

Dencunが示した「L2を前提に伸ばす」方向性

DencunはEthereum Foundationの公式発表で、2024年3月13日 13:55(UTC)にメインネットで有効化され、EIP-4844(Proto-Danksharding)を含む変更でL2手数料の低減を狙う、と説明されています。
重要なのは、「L2が伸びるのは想定外の事故」ではなく、「伸ばすための設計が進んでいる」ことです。ここを誤ると、L2の成長を見た瞬間に「終わった」と思い込んでしまいます。

Pectraは何を改善したのか

Pectraは公式ロードマップ上で、2025年5月7日(UTC)にメインネットで有効化されたと記載されています。
細部は専門的ですが、読者が押さえるべき点は「ユーザー、開発者、バリデータに向けた改善が続いている」ことです。停滞したプロジェクトは、ここまでの継続的アップデートが難しくなります。


“手数料が高い/安い”をどう解釈すれば迷わないか

「ガス代が高いからオワコン」「安いからオワコン」――両方が同時に語られるのは、評価軸が混線しているサインです。ここを整理すると、不安が大きく減ります。

ガス代が高いときに起きていること

ガス代が高いときは、単純に需要が急増している可能性があります。話題アプリ、相場急変、トークン発行イベントなどが原因になります。
このときの誤解は、「高い=使えない=終わり」と直結させることです。実際には、L2という選択肢があるため、ユーザー体験はL2へ逃がす設計が進んでいます。

ガス代が安いときに起きていること

安い場合は、需要が落ちた可能性もありますが、構造的にコストが下がった可能性もあります。Dencun後は、L2側のコストが変わりやすく、L1の見え方も変化します。
ここでの誤解は、「安い=誰も使っていない=終わり」と短絡することです。
見るべきなのは「利用が消えたのか」「利用の“場所”が移ったのか」です。L2へ移ったなら、L1の役割(最終決済・安全・DA)が維持される限り、単純に終わりとは言えません。

EIP-1559と“バーン”の扱い方

手数料の話題ではEIP-1559(Base fee burn)が引き合いに出されることがあります。これは手数料構造の一部であり、仕組みの理解には意味がありますが、バーンだけで価格を断言するのは危険です。
「仕組みはあるが、相場は多要因」という前提で、判断材料の一つとして扱うのが現実的です。


速度だけで比較しないための中立的チェック軸

競合比較は必ず起きます。ただし、比較軸が速度と手数料だけだと、後で「思っていたのと違う」となりやすいので、判断軸を固定しておきます。

チェーン比較の評価軸(見るべき観点)

評価軸 何を見るか なぜ重要か
セキュリティ 想定攻撃への強さ、設計思想 長期で価値が残る土台
分散性 参加者の偏り、検証の透明性 特定主体への依存が増えると脆くなる
開発継続性 公式ロードマップ、アップグレード実行 計画が止まると技術的負債が増える
エコシステム アプリ、開発者、流動性 使われる場所がなければ価値が続きにくい
UX 取引体験、手数料、復旧のしやすさ 日常利用の障壁に直結

この表の目的は、「速度が速いから勝ち」という単純化を防ぐことです。速度は重要ですが、全てではありません。


オワコンかどうかを自分で判断する週1チェックリスト

ここまでの話を“行動”に変えるため、週1回10分で回せる形に落とします。これができると、煽り投稿を見ても振り回されにくくなります。

まず最初に決める前提(3つ)

  • 目的:短期売買か、中期保有か、学習目的か(目的で見る指標が変わります)

  • 期間:いつまでに判断を変えるか(例:3か月・6か月)

  • 許容損失:どこまでの下落で不安になるか(先に言語化しておく)

ここが曖昧だと、どんな情報も不安を増やすだけになりやすいです。

週1チェック(10分)で見る4カテゴリ

オンチェーン(利用の“場所”を見誤らない)

  • L1だけを見て悲観しない。L2も含めて「利用が消えたのか、移ったのか」を意識する

  • 手数料は“高い/安い”より「変化の理由」を探す

開発(止まっていないかを一次情報で確認)

  • 公式ロードマップでアップグレード状況を確認する

  • 直近で確定しているものとして、Dencunの有効化情報(日時・狙い)を一次情報で固定する

  • Pectraの有効化情報も一次情報で固定する

規制・上場商品(噂より公開文書)

  • 規制やETF周辺は、見出しより「公開PDF・公式発表」を優先

  • 規制当局の公開文書は、読み切れなくても「要点(何が承認・何が条件)」だけ拾う

リスク(実害の多くは“周辺事故”)

  • 偽サイト・フィッシング・偽ウォレットの注意喚起を確認

  • ブリッジ利用時は、公式導線や広く使われる導線を優先し、少額テストを徹底

  • 鍵管理(シードフレーズ)を“絶対に入力しない”ルールに固定

チェック結果で決める「3つの分岐」

ここは投資助言ではなく、意思決定の型です。

  • 継続(保有継続/学習継続):開発が継続し、役割分担の前提が崩れていない

  • 様子見(追加せず観測):判断材料は不足しているが、致命的な崩れも見えない

  • 縮小(リスクを下げる):自分の許容損失を超えた、または周辺事故リスクを管理できない

“縮小”は「終わった」と断じることではなく、あなたの生活を守る選択肢です。


イーサリアムに関わる人が押さえる注意点

「オワコン」議論で忘れられがちですが、個人が損をする主因は“相場の勝ち負け”以前に、操作ミスや詐欺導線であることが少なくありません。ここは実害を減らす章です。

取引所とウォレットの基本ミスを減らす

  • 送金前にネットワーク名を必ず確認(同じトークン名でも別ネットワークがある)

  • 少額テスト送金を挟む(焦りをなくすための儀式)

  • シードフレーズは入力しない(「復旧」「確認」と言われても入力しない)

この3点だけでも、被害の多くは減らせます。

レイヤー2利用時のブリッジ注意点

L2を触るときは、便利さと引き換えに“導線”が増えます。導線が増えるほど、詐欺も混ざりやすくなります。

  • ブリッジは公式・広く使われる導線を優先する

  • URLはブックマーク固定(検索結果広告から入らない)

  • 予定外の待ち時間や手数料変動がある前提で資金移動する

  • 大きな金額は一度に動かさず分割する

この運用は面倒に見えますが、事故確率を下げる費用対効果が高いです。

税金と記録の残し方

暗号資産は、売買だけでなくスワップ、ブリッジ、ステーキング等で履歴が増えやすい傾向があります。あとで整理すると負担が跳ね上がります。

  • 月1回、入出金・スワップ・ブリッジを棚卸し

  • “少額だから”と放置しない(後で集計不能になりやすい)

  • 不安なら早めに税務の相談導線を確保する(国・状況で扱いが異なる)

情報収集で避けたい煽りパターン

  • 「絶対」「確実」「もう終わり」など断定語だけ強い

  • 日付や一次情報がなく、感情だけで結論が出ている

  • 速度や手数料だけで優劣を決めている

最低限、アップグレードの日時や公式情報を軸に、情報の品質を選別してください。DencunとPectraは公式に記載があり、ここを基準点にできます。


よくある質問

イーサリアムは将来ゼロになりますか

ゼロになる可能性を断言して否定はできません。ただし、主要アップグレードが継続して実行され、L2前提のスケーリング方針が公式情報として示されている状況は、「停止したプロジェクト」とは異なります。
不安が強い場合は、価格ではなく「開発進捗」「利用の移動(L2含む)」「規制の公開情報」を観測して判断する方が現実的です。

ビットコインとどちらが上ですか

役割が違います。ビットコインは価値保存の文脈で語られやすく、イーサリアムはアプリ基盤・エコシステムの文脈が中心です。
「どちらが上か」より、「自分は何を取りに行くのか(守り、成長、分散、学習)」を先に決めると、情報に振り回されにくくなります。

レイヤー2が伸びるほどETHは不要ですか

L2成長が直ちに“不要”を意味するとは限りません。DencunがL2手数料低減を狙うと公式に説明されている点からも、L2拡大は想定された方向性の一つです。
見るべきは「L1が最終決済・安全・DAとして機能しているか」「開発が進んでいるか」です。

いま買うべきか様子見かの考え方は

本記事は投資助言ではありません。考え方の枠組みとしては、次が役に立ちます。

  • 決める前に、目的・期間・許容損失を固定する

  • 週1チェックで、開発(公式)・規制(公開文書)・利用の移動・周辺リスクを観測する

  • 観測結果で「継続/様子見/縮小」を選ぶ

  • レバレッジや不確かな勧誘は避ける


まとめ

「イーサリアム オワコン」という不安は、価格の停滞、L2の成長、手数料の変化、規制ニュース、詐欺被害の話題が同時に重なると強くなります。
ただし、「終わった/終わってない」を感情で決めるのではなく、判定できる問いに分解することで、判断はずっと楽になります。

  • オワコン論点は、理由→確認データ→解釈で切り分ける

  • L2の成長は、L1不要ではなく役割分担の文脈で見る

  • 公式ロードマップ・公式発表・規制当局の公開文書を基準にする

  • 週1回10分のチェックで、継続/様子見/縮小を自分で決める

最後に、アップグレードや規制の情報は更新が速い分野です。日付が古い記事に引っ張られないよう、一次情報を基準点として持ち続けることが、最大の“安心材料”になります。


参考情報