スマートフォンで動画を視聴している最中に、突然露骨な広告が表示されたり、勝手に別のサイトへ飛ばされたりして、強い不快感や不安を覚えた経験はございませんでしょうか。
とくに、エロ動画閲覧中に表示される広告は、内容が過激であるだけでなく、「ウイルスに感染しました」「今すぐ対処が必要です」といった警告風の表示が混ざることも多く、どこまでが広告で、何を信じてよいのか分からなくなりがちです。
しかし、こうした広告の多くは、端末が本当に危険な状態にあるわけではなく、通知の許可設定・ブラウザの挙動・不審なアプリといった明確な原因が存在します。原因を正しく切り分け、順番に対処すれば、特別な知識や高額なアプリを使わなくても、安全に広告を止めることは可能です。
本記事では、「エロ動画の広告が消えない」「通知やポップアップがしつこい」「勝手に別サイトへ飛ばされる」といった悩みをお持ちの方に向けて、iPhoneとAndroidそれぞれの設定方法を、症状別・原因別に詳しく解説いたします。
まずは今すぐできる対処から始め、広告が出る根本原因の除去、さらに再発防止までを一つの記事で網羅しております。
「できるだけ早く、確実に広告を消したい」「怪しい操作はしたくない」「家族のスマホも安全に使わせたい」という方は、ぜひこのまま読み進めてください。
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広告が出る原因を切り分ける
同じ「広告が邪魔」という状況でも、原因が異なると対処も変わります。原因を正しく切り分けることで、遠回りせずに最短で改善しやすくなります。まずは、現在の症状がどれに当てはまるかを確認してください。
通知広告かポップアップかを見分ける
広告の出方は大きく分けて、通知広告、ポップアップ、リダイレクト、端末常駐の4タイプに整理できます。見分けるポイントは「どこに出るか」「ブラウザを閉じても出るか」です。
通知広告
画面上部や通知センターに「サイト名」または「不明な名前」で広告が届きます。多くは「通知を許可」してしまったことが原因です。サイト閲覧中に「通知を許可しますか」という表示が出て、気づかず許可してしまうケースが典型です。
重要なのは、通知広告はブラウザを見ていない時にも出る点です。つまり、広告が来るタイミングが閲覧中とは限りません。ポップアップ広告
閲覧中のページ上に小窓が重なって出たり、画面いっぱいに広告が出たりします。「閉じる」ボタンに見せかけた誘導が含まれることもあります。ブラウザ側の設定でポップアップを抑制できる場合があります。リダイレクト広告
タップしていないのに別サイトへ飛ぶ、戻るボタンを押してもまた飛ぶ、タブが勝手に増える、といった挙動です。広告自体というより「ページの動作として勝手に移動させられる」ため、体感として非常にしつこく感じます。端末常駐の広告
ブラウザを閉じても広告が出る、ホーム画面やロック画面に広告が出る、別アプリの上に突然広告が重なる、といった症状です。この場合は、サイトやブラウザではなく、端末内のアプリや権限設定が関係している可能性が高くなります。
次の簡易チェックで、ご自身の症状を判定してください。
ブラウザを完全に閉じても広告が出る → 端末常駐の可能性が高いです
通知欄に広告が届く → 通知広告の可能性が高いです
閲覧中にだけ広告が重なって出る → ポップアップの可能性が高いです
触っていないのに別サイトへ飛ぶ → リダイレクトの可能性が高いです
切り分けができたら、次に「最短で止める順番」を意識してください。一般的には、通知広告が最短で止めやすく、次にポップアップとリダイレクト、最後に端末常駐の調査という順番が効率的です。
リダイレクトやタブ増殖が起きる典型パターン
リダイレクトやタブ増殖は、サイト側の広告表示の仕組みを利用して発生することが多く、次のようなパターンが典型です。
タップ領域が広告にすり替わっている
再生ボタン、閉じるボタン、次へボタンなどに見える箇所を押すと、実際には広告リンクを踏ませる仕掛けになっていることがあります。閉じるボタンに見せかけた誘導
画面の隅に小さな「×」があり、押すと閉じるように見えますが、実際には新しいタブが開いたり別サイトへ飛んだりします。何度も押すほどタブが増えやすくなります。許可ボタンの悪用
「続けるには許可」「再生するには許可」などの文言で、通知許可やカレンダー追加、構成変更のような操作を誘導するケースがあります。通知を許可してしまうと、閲覧していない時間にも広告が届き、しつこさが増します。戻る操作のループ
戻るを押すと別の広告ページに戻る、また戻ると違う広告ページに戻る、というように「戻る」自体がループして抜けられない状態になることがあります。
このタイプの広告に対しては、個別の広告を消すというより「ブラウザ設定で仕組みを止める」「履歴やサイトデータを整理して再発を抑える」ことが有効です。
ホーム画面やロック画面に広告が出る場合の注意点
ホーム画面やロック画面に広告が出る場合は、優先して注意してください。理由は、次の2点です。
サイト閲覧の範囲を超えている可能性が高い
ブラウザを閉じているのに広告が出る場合、サイト由来ではなく、端末内のアプリが広告を出している疑いが高くなります。権限悪用の可能性がある
「他のアプリの上に表示」「通知」「ユーザー補助機能」「端末管理」などの権限が悪用されると、削除しにくくなったり、広告が常時表示されたりすることがあります。
この症状がある場合は、後述のAndroidの「不審アプリの特定と削除」「権限点検」を早めに行ってください。iPhoneの場合は構造上、端末常駐広告が起きにくい一方、設定やプロファイルの誘導が問題になることがありますので、見覚えのない構成変更は避けることが重要です。
iPhoneで広告を消す方法
iPhoneでは、まずSafariの設定と通知の見直しで改善することが多いです。ここでは、できるだけ短い導線で効果が出る順番に説明いたします。
Safariのポップアップを止める
まず、Safariのポップアップをブロックします。ポップアップが原因の場合、これだけで体感が大きく改善することがあります。
「設定」を開きます
「アプリ」を開きます
「Safari」を開きます
「ポップアップをブロック」をオンにします
可能であれば「詐欺Webサイトの警告」もオンにします
ここで重要なのは「ポップアップを止める」と同時に「危険なサイトの警告」を有効化しておくことです。広告の中には詐欺ページへ誘導するものが混ざることがあるため、予防線になります。
加えて、次のような設定も確認すると効果が出やすくなります。
「サイト越えトラッキングを防ぐ」をオンにする
「すべてのCookieをブロック」は、サイトが動かなくなることもあるため必要時のみ検討する
「広告を消す」だけに注目すると強い制限を掛けたくなりますが、必要以上に制限すると、ログインができない、購入画面が動かないなど別の不具合が出ることがあります。まずはポップアップブロックを優先し、様子を見ながら調整してください。
Safariの履歴とWebサイトデータを整理する
広告がしつこい場合、履歴やサイトデータが残っていることで、同じサイトにアクセスしていなくても再表示が続くことがあります。特に、リダイレクトが繰り返される場合は、サイトデータの整理が効果的です。
手順は以下です。
「設定」→「アプリ」→「Safari」を開きます
「履歴とWebサイトデータを消去」を選びます
確認画面で消去を実行します
注意点は次の通りです。
ログイン状態が解除される場合があります
サイトごとの設定がリセットされる場合があります
入力補助が消える場合があります
パスワード管理をSafari任せにしている場合は、念のため「パスワード」アプリやキーチェーンに保存されているか確認してから実行すると安心です。
また、特定のサイトだけに問題がある場合は「Webサイトデータ」から該当サイトのデータだけ削除する方法もあります。全消去が不安な場合は部分削除から試してください。
コンテンツブロッカーで広告を減らす
iPhoneでは、Safari向けのコンテンツブロッカーにより広告表示を減らせる場合があります。ただし、ここでのポイントは「すべての広告が消えるわけではない」「サイト表示が崩れることがある」「提供元の選定が重要」という3点です。
導入する場合は、以下の手順イメージになります。
App Storeでコンテンツブロッカー対応アプリを導入します
「設定」→「アプリ」→「Safari」を開きます
「コンテンツブロッカー」を有効化します
必要に応じてブロックリストや例外設定を調整します
安全に選ぶためのチェックリストを提示いたします。
App Storeで配布され、配布元が明確です
アプリの目的に比べて過剰な権限を要求しません
料金体系が分かりやすく、継続課金の条件が明記されています
低評価レビューに「勝手に課金」「解約できない」など重大な指摘が目立ちません
サポート窓口やプライバシーポリシーが確認できます
広告ブロックは便利ですが、導入するほど「設定で解決できる問題」と「アプリに頼る問題」が混ざりやすくなります。まずはSafari設定と履歴整理で改善するか確認し、それでも足りない場合の追加策として検討するのが安全です。
再発防止としてサイト制限を使う
再発防止として有効なのが、iPhoneの「スクリーンタイム」を活用した制限です。これは、家族端末の管理だけでなく、ご自身の端末で意図しないサイトへのアクセスを減らす目的にも使えます。
主な考え方は次の通りです。
不適切なサイトへのアクセスを制限する
許可するサイトを限定する
年齢に応じたコンテンツ制限をかける
これにより、広告が多いサイトへ流入しにくくなり、結果として露骨な広告に遭遇する頻度を下げられます。完全にゼロにすることは難しいものの、「遭遇率を下げる」こと自体が現実的な再発防止として有効です。
Androidで広告を消す方法
Androidは機種やバージョンで表示が少し異なりますが、原則として「Chrome設定」「通知許可の見直し」「不審アプリの削除」「権限点検」の順で進めると改善しやすいです。特に、ホーム画面にも広告が出る場合は、アプリ由来の可能性が高いため、途中で止めずに後半の手順まで進めてください。
Chromeのポップアップとリダイレクトを止める
まず、Chromeの設定でポップアップとリダイレクトをブロックします。これにより、閲覧中に勝手に飛ばされる挙動を抑えやすくなります。
Chromeを開き、右上のメニューを開きます
「設定」を開きます
「サイトの設定」を開きます
「ポップアップとリダイレクト」を開き、ブロックにします
「広告」または「侵入型広告」関連の設定があればブロック側にします
加えて、次の点も確認すると改善しやすくなります。
既に許可しているサイトがある場合、個別にブロックへ変更する
不明なサイトが並んでいる場合は、許可リストを整理する
リダイレクトが多いときは、広告を閉じようとして何度もタップしてしまいがちですが、タップ回数が増えるほど別タブが増える仕組みになっていることがあります。設定変更後は、いったんタブを整理し、ブラウザを閉じてから再確認するのが効果的です。
通知広告の許可を取り消す
Androidで最も多いのが「通知広告」です。通知広告は、許可を外すだけで改善することが多いため、ここは確実に行ってください。
Chrome側での手順は以下です。
Chromeの「設定」へ進みます
「サイトの設定」を開きます
「通知」を開きます
許可されているサイトの一覧を確認します
心当たりのないサイトをブロックまたは削除します
同時に、Android本体側の通知設定も確認すると確実です。
「設定」→「通知」→「アプリの通知」などから、Chromeや不明アプリの通知を確認する
不審なアプリが通知を出している場合は、そのアプリの通知をオフにする
ここでの注意点は「通知を止めただけで安心しない」ことです。通知を止めるのは応急処置として非常に有効ですが、原因が不審アプリの場合、通知以外の方法で広告を出してくることがあるためです。次の「不審アプリの削除」まで進めてください。
不審アプリを特定して削除する
ブラウザを閉じても広告が出る場合、アプリ由来の可能性が高いです。不審アプリの特定では「最近入れたもの」「入れた覚えのないもの」「権限が不自然なもの」から当たるのが近道です。
不審アプリの目安は次の通りです。
入れた覚えがない
無料の便利ツールや壁紙、動画保存、クリーナーのように見える
アイコンや名前が不自然、または一般名詞だけで特定しにくい
端末が急に重くなった頃に増えた
広告表示が始まった時期とインストール時期が近い
削除手順は以下です。
「設定」→「アプリ」へ進みます
アプリ一覧を開き、最近インストール順に並べ替えられる場合は並べ替えます
上記の目安に該当するアプリを開きます
「アンインストール」を実行します
アンインストールできない場合は、次の「権限点検」を先に行います
アンインストール後は、必ず再起動して症状が消えるか確認してください。広告アプリはバックグラウンドで動作することがあるため、再起動により挙動が落ち着く場合があります。
また、複数の不審アプリが入っているケースも珍しくありません。1つ消して改善しない場合でも、同じ基準で2つ目、3つ目を見直すことが重要です。
端末の権限を点検して広告常駐を防ぐ
広告常駐型は、権限で居座ることがあります。特に確認したいのは次の権限です。名称は機種により少し異なりますが、意味は概ね同じです。
他のアプリの上に表示
これが許可されていると、どの画面でも広告を重ねて表示できます。便利機能を装ったアプリが悪用することがあります。ユーザー補助機能への追加
文字読み上げや操作補助のための機能ですが、悪用されると操作を監視したり、勝手な動作を引き起こす原因になります。端末管理アプリ
端末のロックや削除など強い権限です。これが付与されていると、削除が難しくなることがあります。通知の権限
通知広告が出る場合はここが起点です。不要なアプリの通知は基本的にオフで問題ありません。
確認の流れは次の通りです。
「設定」→「アプリ」→該当アプリを開きます
「権限」を確認し、不自然に多い権限がないか見ます
「他のアプリの上に表示」など特殊権限がある場合は、許可をオフにします
端末管理やユーザー補助機能に入っている場合は、該当アプリを無効化または解除します
解除後にアンインストールを試します
権限を解除しても削除できない、または広告が止まらない場合は、次のトラブルシューティングで紹介する「セーフモードでの切り分け」まで進めると原因特定が容易になります。
広告ブロックの選び方と注意点
広告を根本的に減らしたい場合、広告ブロックの導入を検討する方も多いはずです。ただし、方式によって効果範囲や注意点が異なり、誤った選び方をすると「危険なアプリを増やしてしまう」結果になりかねません。ここでは、安全に選ぶための基準を整理いたします。
ブラウザ内蔵ブロックと拡張の違い
広告ブロックには、主に次の分類があります。
ブラウザ内蔵の設定で抑える方法
ポップアップブロック、リダイレクトブロック、通知停止などです。最初に行うべき対処であり、端末に新しいアプリを入れずに済む点が強みです。ブラウザ拡張やコンテンツブロッカー
iPhoneのSafariコンテンツブロッカーなどが該当します。広告を減らせる一方、サイト表示が崩れる場合があります。専用アプリやDNS、VPN方式の広告ブロック
Androidではこのタイプが選択肢になります。広い範囲で広告を抑えられる場合がある反面、提供元の信頼性と通信周りの影響を慎重に見極める必要があります。
結論としては、まず「ブラウザ設定」と「通知停止」で土台を整え、それでも不十分な場合に追加手段として検討するのが安全です。
VPN方式の広告ブロックの仕組みと注意点
VPN方式の広告ブロックは、端末の通信を仮想的に経由させ、広告配信先への通信を遮断する仕組みが一般的です。広告が表示される前に止められる可能性があるため、体感が大きい一方、次の注意点があります。
通信が一度その仕組みを経由するため、相性によって通信が不安定になる場合があります
バッテリー消費が増えることがあります
フィルタの品質が低いと、必要な通信まで止めてしまい、アプリが動かなくなることがあります
何より、提供元が不透明だと通信内容の扱いが心配になります
導入する場合は、提供元が明確で、プライバシー方針が確認できるサービスに限定してください。安易に「無料で全部消える」をうたうものに飛びつかないことが重要です。
無料と有料で変わる点
無料と有料の差は主に以下に表れます。
フィルタ更新頻度、広告配信先の追随速度
例外設定や細かいカスタマイズ
サポートの有無
複数端末での利用可否
ただし、有料であっても「通知を許可してしまった」「不審アプリが広告を出している」といった原因には別途対処が必要です。広告ブロックは万能ではないため、原因別に使い分けてください。
導入前に確認する安全チェックリスト
広告ブロックを導入する前に、以下のチェックリストを満たすか確認してください。
公式ストア配布で、提供元情報が確認できます
プライバシーポリシーと問い合わせ窓口が明記されています
不自然な権限要求がありません
料金体系、無料期間、解約方法が明確です
低評価レビューに重大なトラブル報告が集中していません
サイト表示が崩れた場合に例外設定ができます
このチェックを満たさない場合、広告を消す目的で入れたはずが、逆に広告の原因を増やすことになりかねません。慎重に選定してください。
消えない広告のトラブルシューティング
ここまでの手順で改善することが多いですが、それでも止まらない場合は、よくある詰まりどころを順番に潰します。焦って強い手段に飛ばず、段階的に切り分けることが安全です。
偽ウイルス警告が出た時にやってはいけないこと
偽警告は、強い不安を煽ってクリックさせる手口です。次の行動は避けてください。
表示された電話番号へ連絡しない
アプリのインストールを促されても入れない
「OK」「削除」「クリーン」「許可」などを安易に押さない
Apple IDやGoogleアカウントの入力を求められても入力しない
クレジットカード情報の入力をしない
対処は次の順番が安全です。
タブを閉じる、またはブラウザを終了する
通知広告が関係していないか確認し、許可を外す
履歴とサイトデータを整理する
端末側で不審アプリがないか確認する
「画面内のボタンを押せば解決しそう」という心理を突かれるため、まずは画面から離れて設定で対処する、という方針を徹底してください。
ブラウザの初期化と安全確認の手順
リダイレクトやタブ増殖が改善しない場合、ブラウザ関連データの整理が効果的です。ここでは「初期化」といっても、段階を踏むことが重要です。
段階1:履歴とサイトデータの消去
iPhoneはSafariの「履歴とWebサイトデータを消去」、AndroidはChromeの閲覧履歴とCookie等の削除を行います。段階2:通知許可の整理
許可リストを見直し、心当たりのないサイトを削除します。段階3:拡張や関連アプリの整理
コンテンツブロッカーや広告関連アプリを入れている場合、設定が衝突している可能性があります。一時的に無効化し、原因切り分けを行います。段階4:アップデートとセキュリティ確認
OSとブラウザを最新にし、端末標準の保護機能も有効化します。
ここまで行うと、多くのケースで改善が見込めます。改善したかどうかを確認する際は、以前問題が起きた状況を再現しようとして危険なサイトに再度アクセスするのではなく、まずは「通知が来ないか」「勝手なタブ増殖が起きないか」を観察する形で確認するのが安全です。
それでも止まらない場合の最終手段
それでも広告が止まらない場合は、原因が端末内アプリに残っている可能性が高いため、最終手段として次を検討します。
セーフモードで起動し、広告が出るか確認する
セーフモードでは、基本的にプリインストール以外のアプリが動作しにくくなります。
セーフモードで広告が出ない場合、通常起動時に動くアプリが原因である可能性が高いと判断できます。バックアップを取ったうえで初期化を検討する
初期化は強力ですが、データ消失リスクがあります。写真、連絡先、認証アプリ、二段階認証の復旧コードなど、事前準備が必須です。
初期化後は、必要最小限のアプリから戻し、広告が出るようになった時点で直前に入れたアプリが原因として疑えます。
初期化まで進むケースは少数ですが、「何をやっても改善しない」「端末全体に広告が出る」「削除できない不審アプリがある」といった場合は、検討に値します。
広告を減らす再発防止ルール
広告を止めても、同じ行動を繰り返すと再発することがあります。ここでは、再発を減らすための運用ルールをまとめます。難しい設定よりも「許可しない習慣」「踏まない習慣」が効きます。
許可してよい通知と拒否すべき通知
通知許可は基本的に慎重でよいです。許可してよい例は、ニュースサイトの速報や、仕事で使うサービスの通知など、用途が明確なものに限られます。
一方で、拒否すべき通知の典型は次の通りです。
「許可しないと再生できない」「許可しないと見られない」
サイト名が不明、文字列が意味不明
動画視聴と関係が薄い通知要求
通知を許可した直後から広告通知が始まる
通知は、許可しないことで困る場面が少なく、拒否したことによるデメリットが小さい設定です。迷ったら拒否で問題ありません。
危険な誘導を避ける行動ルール
広告被害を増やしやすい行動パターンには共通点があります。以下を徹底すると、遭遇率が下がります。
広告の「閉じる」に見えるボタンを連打しない
表示が不自然なときは、画面内ボタンではなくタブを閉じる
「今すぐ」など緊急性を煽る文言は疑う
提供元不明のアプリやファイルを入れない
ブラウザの許可要求は慎重に判断する
特に、連打はタブ増殖を誘発しやすい行動です。閉じるのではなく「ブラウザを終了する」「履歴を整理する」という対処に切り替えるほうが早く収束します。
家族端末での予防設定
家族の端末で同様の問題を避けたい場合は、次の考え方が有効です。
ブラウザはポップアップとリダイレクトを常時ブロック
通知許可は原則オフ運用にする
iPhoneはスクリーンタイムで不適切サイトを制限する
Androidはファミリー向け管理機能の利用を検討する
端末に入れるアプリは、必要性と提供元を確認してからにする
「設定で守る」ことも大切ですが、最も効果が高いのは「許可しない運用」と「入れない運用」です。家族内で、通知許可や不審アプリの危険性を共有しておくと再発率が下がります。
症状別の原因と最短対処の対応表
| 症状 | 可能性が高い原因 | 最短で効く対処 |
|---|---|---|
| 通知に広告が出る | サイト通知を許可 | 通知許可を取り消す |
| 小窓が出る | ポップアップ許可 | SafariやChromeでポップアップをブロック |
| 勝手に別サイトへ飛ぶ | リダイレクト誘導やサイトデータ | リダイレクトをブロックし、履歴とサイトデータを整理 |
| ブラウザを閉じても広告 | アプリ由来の可能性 | 不審アプリ削除と権限点検 |
| タブが増殖する | 誘導ボタン連打や悪質スクリプト | 連打を止め、設定で遮断し、タブを整理して再起動 |
この表の通り、最短で効く手段は症状で変わります。「広告ブロッカーを入れる前に、まず通知とブラウザ設定」を優先すると、余計な手間を減らしやすくなります。
よくある質問
通知をオフにしても広告が出ます
通知広告以外に、ポップアップやリダイレクトが残っている可能性があります。Chromeの場合は「ポップアップとリダイレクト」のブロック設定、Safariの場合はポップアップブロックと履歴整理をセットで行うと改善しやすいです。
また、ブラウザを閉じても広告が出るなら、アプリ由来の可能性が高いため、Androidは不審アプリ削除と権限点検まで進めてください。
広告ブロッカーは安全ですか
安全性は提供元と権限次第です。公式ストア配布であること、運営元が明確であること、過剰な権限要求がないこと、料金体系と解約方法が明確であることを最低条件として確認してください。
また、通知許可や不審アプリが原因の場合、広告ブロッカーだけでは解決しないことがあります。まずは原因別対処を優先してください。
iPhoneでSafari以外のブラウザなら改善しますか
改善する場合もありますが、通知許可やサイトデータ、端末側の設定が原因ならブラウザ変更だけでは解決しません。まずSafariのポップアップブロック、履歴とサイトデータ整理、通知管理を見直してください。
そのうえで、特定ブラウザに限って症状が出るなら、ブラウザアプリの再インストールや設定初期化が有効な場合があります。
Androidでホーム画面広告が出るのはウイルスですか
必ずしも断定はできませんが、アドウェア系アプリが原因である可能性はあります。ホーム画面や他アプリの上に広告が重なる場合は、アプリ削除と権限点検を優先してください。削除できない場合は、端末管理やユーザー補助機能の権限が付いていないかを確認し、解除後にアンインストールを試してください。
初期化は必要ですか
多くの場合、通知停止、ブラウザ設定、履歴整理、不審アプリ削除で改善します。改善しない場合の最終手段として、バックアップを取ったうえで初期化を検討してください。初期化後は、アプリを一度に戻さず、必要最小限から追加して原因の再混入を防ぐことが重要です。
まとめ
まずは症状を「通知広告」「ポップアップ」「リダイレクト」「端末常駐」に切り分けると、最短で止めやすくなります。
iPhoneはSafariのポップアップブロック、詐欺警告の有効化、履歴とWebサイトデータの整理を優先してください。
AndroidはChromeのポップアップとリダイレクト遮断、通知停止、不審アプリ削除、権限点検の順で進めると改善しやすいです。
再発防止として、通知許可を安易に与えない運用、提供元不明の導入回避、連打や誘導ボタンのクリック回避が有効です。
それでも止まらない場合は、セーフモードで原因切り分けを行い、最終手段としてバックアップ後の初期化を検討してください。