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ドラレコはエンジン切ってる時も録画できる?駐車監視の条件と設定、バッテリー上がり対策まで

当て逃げやドアパンチ、いたずらが起きやすいのは「停めている間」。だからこそ「ドラレコはエンジンを切ってる時も録画されるのか」が気になる方は多いはずです。しかし実際には、ドラレコは標準状態だとエンジン停止とともに止まるケースが一般的で、駐車中に録画したいなら“駐車監視の設定”だけでなく“電源の取り方”まで含めて条件を満たす必要があります。

さらに、駐車監視をオンにした途端に出てくるのが「録れていない」「誤検知で埋まる」「バッテリーが上がりそうで怖い」といった別の悩みです。そこで本記事では、エンジン停止中に録画できる仕組みを整理したうえで、駐車監視方式の選び方、常時電源・外部バッテリーの考え方、タイマーや電圧カット設定の決め方、録画されない時の切り分けまでを一気に解説します。読み終えたときに「自分の車と使い方なら、どう設定すれば安心か」が具体的に決まる内容です。

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目次

ドラレコがエンジン切ってる時に録画する条件

通常はエンジン連動で止まる理由

最初に押さえるべきなのは、「エンジンを切っている時に録画できるのが“標準”ではない」という点です。多くのドラレコは、次のような電源構成で使われています。

  • シガーソケット給電(多くがACC連動)

  • ACC電源からの配線(エンジンやキー位置に連動して通電)

  • 車両の電装品と同様、エンジン停止で電源が落ちる前提

この構成だと、エンジンを切ればドラレコへの給電も止まり、録画は終了します。ここで「駐車中も録画したい」と思っても、電源が来ていない以上、ドラレコは動きようがありません。

また、エンジン停止後に“すぐ切れずに少し動く”ように見える場合があります。これは内部のコンデンサーや内蔵バッテリーで「ファイルの保存処理」や「安全終了」をしているだけのことが多く、長時間の録画とは別物です。したがって、エンジン停止中に録画したい場合は、駐車監視機能と電源供給の両面で条件を満たす必要があります。

駐車監視で録画できるケース

エンジン停止中に録画できるケースは、ざっくり言うと次の3条件がそろっているときです。

  1. ドラレコが駐車監視に対応している
    駐車監視機能(駐車中のイベント検知や録画方式)が搭載されている必要があります。対応していない機種は、電源が来ていても“駐車監視モード”という概念自体がなく、駐車中の運用が難しい場合があります。

  2. エンジン停止中も電源が供給される
    ここが最大のポイントです。常時電源化(バッテリーから給電)、または外部バッテリーなど、エンジン停止後もドラレコが動ける電源状態を作る必要があります。

  3. 駐車監視の設定が有効になっている
    方式(衝撃検知、動体検知、タイムラプスなど)、感度、録画時間、停止条件(タイマー、電圧カット)などが適切に設定されて初めて「必要な場面が残る」状態になります。

このうち、1と2が満たされていないケースが非常に多いです。「駐車監視をオンにしたつもり」でも、実際はACC給電のままでエンジン停止時に電源が落ちていた、という落とし穴は典型例です。

延長録画とセキュリティーモードの違い

似た言葉で混乱しやすいのが、「延長録画」「駐車監視」「セキュリティーモード(または監視モード)」の違いです。ここを整理しておくと、設定を間違えにくくなります。

  • 延長録画
    エンジンを切ったあと、数十秒〜数分といった短い時間だけ録画を続ける機能です。目的は「駐車直後のトラブル」や「降車時の当たり」を拾うこと。長時間の監視には向きません。バッテリー電圧が下がると動作しない(停止する)仕様も多く、これを「勝手に切れた」と誤解しがちです。

  • 駐車監視
    エンジン停止後、一定の条件で“監視モード”に移行して、衝撃や動きなどのイベントに応じて録画する機能の総称です。方式が複数あり、運用の考え方も変わります。長時間の監視をするなら、電源供給と停止条件(タイマー・電圧カット)が重要になります。

  • セキュリティーモード
    メーカーやシリーズによって呼び方は様々ですが、駐車監視と同義またはその一部(駐車監視中の状態)を指すことが多いです。重要なのは名称よりも、「どういう条件でモードが切り替わり、何を検知し、どんな形式で録画するか」を取扱説明書や設定画面で確認することです。

もし「延長録画」だけをオンにしていて、「駐車監視を使っているつもり」になっていると、夜間の当て逃げなどはまず残りません。逆に、駐車監視を強く設定しすぎて、誤検知と電力消費でトラブルになっている人もいます。目的に合ったモードを選ぶのが第一歩です。


駐車監視の録画方式と録り逃しポイント

常時録画タイプの特徴

常時録画タイプは、駐車中も基本的に連続録画を続ける方式です(製品によっては通常より低フレーム・低ビットレートに落として記録するタイプもあります)。メリットは非常に分かりやすく、「何が起きたかの前後関係が残りやすい」ことです。

メリット

  • 事件の前から後まで流れが残り、状況説明がしやすい

  • 「衝撃や動体を検知できなかった」という録り逃しが少ない

  • “何も検知しない微妙な接触”でも映像が残る可能性が高い

デメリット

  • 消費電力が大きく、バッテリー上がりリスクが高くなる

  • 記録容量を多く消費し、SDカードの負担が増える

  • 後から目的の場面を探すのが大変になりやすい

常時録画を選ぶなら、「どれだけ録りたいか」より先に「どれだけ電力と容量を確保できるか」を考えるべきです。外部バッテリーの導入や、時間上限を短めに設定する運用がセットになりやすい方式と言えます。

衝撃検知タイプの特徴

衝撃検知は、Gセンサー(加速度センサー)で衝撃を検知し、イベントとして録画・保存する方式です。駐車監視の中でも導入しやすく、目的が明確なため扱いやすい反面、特性を理解しないと「録れていない」と感じやすい方式でもあります。

メリット

  • 不要な映像が増えにくく、イベントが探しやすい

  • 消費電力と記録量を抑えられる構成が作りやすい

  • 当て逃げや強い接触の証拠を残しやすい

デメリット(録り逃しポイント)

  • 衝撃が小さいと検知しない場合がある(軽いドアパンチなど)

  • 当たり方によっては車体に伝わる衝撃が小さく、検知が遅れることがある

  • 感度を上げすぎると、ドアの開閉、風、振動、隣の車の揺れで誤検知が増える

衝撃検知で大切なのは、「感度を上げれば万能」という発想を捨てることです。感度を上げるほど誤検知が増え、必要な映像が埋もれたり、電力と容量を余計に使ってしまいます。まずは中程度の感度から始め、駐車環境(マンション、屋外、道路沿いなど)に合わせて調整するのが現実的です。

動体検知タイプの特徴

動体検知は、カメラ映像の変化(ピクセル差分など)をもとに、人や車の動きを検知して録画する方式です。防犯寄りのニーズに合い、近づいてくる人物や車の様子を捉えやすい反面、環境の影響を強く受けます。

メリット

  • 車に近づいた人物や車両を拾いやすい

  • 常時録画より記録量を抑えやすい

  • 「誰が近づいたか」という情報を得やすい

デメリット(録り逃しポイント)

  • 人通りの多い場所では誤検知が爆増しやすい

  • 夜間の照明変化、車のライト、影の揺れで反応することがある

  • カメラの画角や設置位置次第で、重要な範囲が写っていないことがある

  • 検知開始のタイミングが遅れると、肝心の瞬間が抜ける場合がある

動体検知は「置かれた環境」と相性が出ます。例えば、道路沿いで車の往来が多い、共用通路に面している、風で木の影が揺れるといった条件があると、意図しない録画が増えてしまい、結果的に“本当に必要なシーンを探せない”状態に陥ります。この場合は、感度や検知範囲の調整、あるいは衝撃検知中心に切り替える判断が有効です。

タイムラプスの特徴

タイムラプスは、一定間隔でコマ撮りして記録する方式です。長時間の状況をコンパクトに残せるため、「何が起きたかの概況」を把握するのに強い方式です。

メリット

  • 長時間を少ない容量で残しやすい

  • 「夜の間に何かあったか」を短時間で確認しやすい

  • 常時録画より消費電力や記録量を抑えられる構成になりやすい(製品仕様次第)

デメリット(録り逃しポイント)

  • 一瞬の動作や細かい挙動が分かりにくいことがある

  • ナンバーの読み取りや人物の特定は、機種性能と撮影条件に左右される

  • 事件の“瞬間”の連続性は常時録画に劣る

タイムラプスは「証拠能力が低い」と決めつける必要はありませんが、目的を明確にする必要があります。たとえば「深夜に誰かが近づいた形跡を残したい」「翌朝すぐ確認したい」なら有効です。一方で「ナンバーを確実に読みたい」「接触の瞬間を正確に捉えたい」なら、衝撃検知や常時録画との併用を検討した方が納得しやすいでしょう。

方式比較表

駐車監視の方式録り逃しの少なさ探しやすさ消費電力誤検知の影響向く場面
常時録画高い低め高め影響大人通りが少ない場所で確実に残したい、前後関係を重視
衝撃検知高い低め影響小当て逃げ、接触の証拠を残したい、運用を軽くしたい
動体検知影響大人が近づく様子を拾いたい、防犯目的が強い
タイムラプス中〜低影響中長時間の状況把握、翌朝の確認を短時間で済ませたい

方式選びで失敗しないコツは、「理想の証拠」から逆算することです。

  • “接触の瞬間”が重要 → 衝撃検知+前後録画秒数を確保

  • “近づいた人物の様子”が重要 → 動体検知(ただし誤検知対策必須)

  • “何が起きたかを把握したい” → タイムラプス

  • “とにかく抜けなく残したい” → 常時録画(電源設計とセット)


電源の取り方で決まる 駐車中に動かす方法

ACC電源と常時電源の違い

駐車監視の成否は、録画方式よりも先に電源で決まります。電源の違いはシンプルです。

  • ACC電源(キー連動):エンジン停止で通電が止まりやすい。通常運用向き。

  • 常時電源(バッテリー直):エンジン停止中も通電する。駐車監視向き。

もし現在シガーソケット(ACC連動)で給電しているなら、エンジンを切った時点でドラレコが止まるのは正常です。「設定でどうにかなる」と考える前に、まず給電状態を疑うのが近道です。

直接配線で常時電源化する考え方

常時電源化の代表が、ヒューズボックスなどから電源を取ってドラレコに供給する直接配線です。一般的には、次のような構成になります(製品によって必要な配線本数や色は異なります)。

  • 常時電源(BATT)

  • ACC電源

  • アース(GND)

この構成にすると、エンジン停止後も常時電源で駐車監視が成り立ち、エンジン始動時はACC信号で通常録画に戻る、といった制御が可能になります。

ただし、直接配線は「つなげば終わり」ではありません。失敗を防ぐために、次のポイントを必ず押さえてください。

直接配線での注意点(失敗しやすい順)

  • 常時電源とACCを取り違える(駐車監視に入らない/常時通電で想定外の動作になる)

  • ヒューズ容量や分岐を誤る(安全性に関わる)

  • アース不良(電源が不安定になり、録画が落ちる原因になる)

  • 配線の取り回しが雑で、内装やエアバッグ周辺に干渉する

  • 取り付け後に「駐車監視へ移行するか」を実車で検証していない

「駐車監視に入らない」トラブルの多くは、実は機械の不良ではなく、電源や設定の前提条件が満たされていないことが原因です。配線をしたら、必ずエンジンOFF後の挙動(何分後に監視へ移行するか、どの表示になるか)まで確認してください。

外部バッテリーで運用する考え方

駐車監視で最も怖いのは、やはり車両バッテリーの消耗です。そこで有力なのが、ドラレコ専用の外部バッテリーを使う方法です。外部バッテリーは走行中に充電し、駐車中は外部バッテリーからドラレコへ給電することで、車両バッテリーへの負担を減らす狙いがあります。

外部バッテリーが向く人

  • 毎日、長時間の駐車監視をしたい

  • 短距離走行が多く、車両バッテリーが回復しづらい

  • バッテリーが弱めで、上がりの不安を最小化したい

  • 常時録画や高画質運用をしたい(電力がかさむ)

外部バッテリーの注意点

  • 初期費用が増える

  • 配線が増え、設置スペースも必要になる

  • 取り付けは依頼した方が確実なケースが多い

「駐車監視を毎日使いたい」というニーズが強いなら、設定で頑張るより、電源構成で解決した方がストレスが減ります。特に冬場やバッテリーが古い車では、外部バッテリーの安心感は大きいでしょう。

タイマーや電圧カットの役割

常時電源化で駐車監視を動かす場合、必ず考えたいのが「停止条件」です。停止条件がないと、ドラレコは電力を使い続け、最終的にバッテリー上がりに近づきます。

停止条件の代表は次の2つです。

  • タイマー停止:設定した時間で駐車監視を終了する

  • 電圧カット停止:バッテリー電圧が一定以下になると停止する

ここでのコツは、電圧カットを「頼り切らない」ことです。電圧カットはあくまで最終防衛線であり、そこまで電圧を下げる運用はバッテリーに負担をかけます。基本はタイマーで上限を決め、電圧カットは“保険”として安全側に設定し、発動しない運用を目指す方が現実的です。

また「延長録画が途中で止まる」「駐車監視に入ったと思ったら切れている」という現象は、電圧低下やタイマー停止で説明できることが多いです。故障と決めつける前に、停止条件とログ(イベント記録)を確認してください。


バッテリー上がりを防ぐ設定と運用ルール

時間上限の決め方

駐車監視の設定で最重要なのは、実は「方式」より「時間上限」です。なぜなら、電力消費は“時間”に比例して積み上がるからです。時間上限を決めるときは、次の発想が役立ちます。

  • 録りたい時間ではなく、車が回復できる時間を基準にする

  • 走行で充電できる量 < 駐車監視で消費する量、となると徐々にバッテリーが弱る

目安の考え方としては次の通りです。

  • 毎日乗る(片道30分以上など):比較的長めでも成立しやすい

  • 毎日乗るが短距離(10分前後):消費が勝ちやすいので短め推奨

  • 週末しか乗らない:長時間監視は危険度が上がる。必要場面だけオンが無難

“必要な場面だけ確実に残す”という目的に立ち返ると、時間上限を欲張りすぎない方が結果的に安全で、運用の満足度も上がりやすいです。

電圧カット設定の考え方

電圧カットは便利ですが、考え方を誤ると「いつも電圧カットが働いている=バッテリーが毎回深く放電している」という状態になり、結果的にバッテリー寿命を縮める原因になります。

電圧カット設定は、次の順序で考えるのがおすすめです。

  1. まず時間上限を短めに設計する

  2. 次に方式で消費を抑える(常時録画を避ける、タイムラプスにする等)

  3. それでも必要なら外部バッテリー等を検討する

  4. 電圧カットは最後の保険として安全側に設定する

さらに、季節要因も見逃せません。冬場はバッテリー性能が落ちやすく、同じ設定でも電圧カットに達しやすくなります。季節の変わり目(特に秋〜冬)に、設定を見直す習慣を作るとトラブルが減ります。

場所別のおすすめ運用 自宅はどうする

駐車監視を「常にオン」にするかは、理想と現実がぶつかるポイントです。防犯の安心感は増えますが、誤検知やバッテリー負担が増えるのも事実です。迷ったら、場所別に運用を分けるのが最も失敗しません。

自宅(敷地内、死角が少ない、人通りが少ない)

  • 基本:オフ、必要時のみオン

  • 理由:リスクが低いなら、バッテリー保護を優先しやすい

自宅でもリスクが高い(路上、死角が多い、いたずらが過去にあった)

  • おすすめ:衝撃検知中心+短めの時間上限

  • 補足:動体検知は誤検知が増えやすいので、環境を見て調整

職場(長時間駐車しがち)

  • おすすめ:タイムラプス or 衝撃検知中心+時間上限を決める

  • 補足:長時間になりやすいので、常時録画は慎重に

コインパーキング・旅行先

  • おすすめ:オン(重要度が高い)

  • 方式:目的に合わせる(人物の接近を拾うなら動体検知、接触証拠なら衝撃検知、概況ならタイムラプス)

  • 停止条件:必ず時間上限を設定し、電圧カットは保険

道路沿い・人通りが多い場所

  • おすすめ:衝撃検知中心、動体検知は感度と範囲を強く絞る

  • 理由:動体検知の誤検知で容量と電力が持っていかれやすい

“必要なときに確実に残す”ためには、常に最大設定にするより、環境に合わせて運用を切り替える方が結果的に成功率が上がります。

バッテリーが弱い車の優先順位

次の条件に当てはまるほど、駐車監視の負担が表面化しやすくなります。

  • バッテリーが古い(年数が経っている)

  • 短距離走行が多い(回復しにくい)

  • 夜間や冬場の利用が多い(電圧が下がりやすい)

  • 電装品の使用が多い(シートヒーター等)

このような場合の優先順位は次の通りです。

  1. まずはバッテリー状態を整える(交換検討も含む)

  2. 駐車監視は必要場面だけオンにする(常時オンを避ける)

  3. 方式は低消費寄り(衝撃検知・タイムラプス)を優先する

  4. 時間上限を短めに設定する

  5. 長時間が必要なら外部バッテリーを検討する

「駐車監視を続けたいのにバッテリー上がりが怖い」場合、設定で粘るより、電源構成(外部バッテリー)に投資した方が納得しやすいケースが多いです。

チェックリスト

最後に、運用を始める前に確認しておくと失敗が減るチェックリストです。

  • 駐車監視を使う場所(自宅・職場・外出先)を決めた

  • 駐車監視の方式(衝撃・動体・タイムラプス等)を目的に合わせた

  • 誤検知が多い環境かどうかを把握した

  • 上限時間(タイマー)を設定した

  • 電圧カットを安全側に設定した(保険として)

  • 監視モードへの移行条件(何分後、どの表示)を実車で確認した

  • SDカードの容量と推奨規格を満たしている

  • 定期的なフォーマット運用を決めた(例:月1回)

  • 録画ファイルの保存場所(通常/イベント)と確認手順を把握した


録画されないときの切り分け

まず確認する表示と設定

「エンジン切ってる時に録画されない」と感じたら、最初に“故障”を疑うのではなく、次の順で確認すると早いです。

  1. 駐車監視がオンになっているか
    設定メニューで、駐車監視の有効化が必要な機種があります。オンにしたつもりでも、保存されていなかったり、別モード(延長録画のみ)になっていることがあります。

  2. 方式が選ばれているか
    衝撃検知だけ、動体検知だけ、タイムラプスなど、方式選択が必要な機種もあります。方式が想定と違うと、「録れていない」と感じる原因になります。

  3. 駐車監視に移行するまでの時間があるか
    エンジンOFF後、すぐに監視に入らず、一定時間で切り替わる設計の製品もあります。停止してすぐに車から離れた場合、移行前の時間帯が空白になっている可能性があります。

  4. 表示(LED・アイコン)で監視状態を確認できるか
    監視中の表示がある機種では、移行後に表示が変わるかどうかが大きな判断材料になります。

ここを一通り確認しても怪しい場合、次は電源と停止条件の切り分けに進みます。

電源が落ちる原因

電源が落ちる原因は、優先順位を付けると次の通りです。

原因1:ACC給電のまま
最も多い原因です。エンジンを切ると電源が落ち、当然録画も止まります。配線方式(シガー給電か、直接配線か)を確認してください。

原因2:タイマー停止
設定時間が短く、「録れたはずの時間帯にもう止まっていた」というケースです。旅行先などで長時間駐車した際に起きやすいです。

原因3:電圧カット停止
バッテリー電圧が低下し、保護のため停止した状態です。特に冬場、バッテリーが古い、短距離走行が多い場合に起きやすくなります。

原因4:配線不良・接触不良
直接配線の作業が不完全だと、段差や振動で電源が不安定になり、録画が落ちることがあります。アース不良も疑うべきポイントです。

「いつも同じタイミングで止まる」ならタイマー、「気温が低い日に止まりやすい」なら電圧カット、「振動がある日に落ちる」なら接触不良、といったように、再現条件をメモすると原因が絞れます。

検知しない 録り逃しの原因

電源は落ちていないのに「必要なイベントが残っていない」場合、方式特性と設定が原因のことが多いです。

衝撃検知で録れないとき

  • 感度が低い(軽い接触では反応しない)

  • 逆に感度が高すぎ、誤検知が多くて目的のイベントが埋もれている

  • 前後録画秒数が短く、瞬間しか残っていない

  • 車体への衝撃伝達が小さい当たり方だった

動体検知で録れないとき

  • 画角に対象が入っていない(設置位置が原因)

  • 夜間の照明条件が厳しく、検知が安定しない

  • 検知開始が遅れ、最初の瞬間が抜けた

  • 誤検知が多く、必要なイベントが探せない

タイムラプスで「分からない」と感じるとき

  • コマ間隔が長く、瞬間が飛んで見える

  • 画質や露出設定の影響で細部が読み取りにくい

解決策は、闇雲に設定を最大にするのではなく、「何を残したいか」に戻って方式を選び直すことです。例えば、ドアパンチが心配なら衝撃検知の感度調整と前後録画秒数の確保、防犯寄りなら動体検知+誤検知対策、長時間ならタイムラプス、という具合です。

SDカード由来の不具合

意外と多いのがSDカード起因の不具合です。駐車監視は書き込み回数が増えやすく、SDカードに負担がかかります。次の点を確認してください。

  • 推奨される容量・規格のカードを使っているか

  • 定期的にフォーマットしているか

  • エラー表示が出ていないか

  • 以前より録画が途切れやすくなっていないか

「録画している表示はあるのに、ファイルが壊れている」「イベントが保存されない」といった症状は、SDカードの劣化や相性で起きることがあります。まずはカード交換(推奨品)やフォーマットで切り分けると、原因がはっきりしやすいです。


取り付けはDIYか依頼か 失敗しない判断

DIYでできる範囲

DIYが向くのは、次の条件に当てはまる場合です。

  • 駐車監視は必須ではなく、走行中の録画が主目的

  • シガーソケット給電で問題ない

  • 内装の取り外しや配線の取り回しに抵抗がない

  • 手順を調べ、慎重に作業できる

  • 作業後にテスト(駐車監視への移行確認、保存確認)までできる

また、駐車監視をやりたい場合でも、「製品が用意している専用の配線キットを使い、作業範囲が明確」ならDIYで挑戦できる人もいます。ただし、車種によっては内装やヒューズ配置が難しく、想定より工数が増えることがあります。

依頼した方がよいケース

次の場合は、無理にDIYせず依頼をおすすめします。安全性・確実性・時間を考えると、結果的に安く済むことが多いです。

  • 駐車監視を確実に動かしたいが、電装作業に慣れていない

  • エアバッグ周辺を避けて配線する自信がない

  • ミラー型、前後2カメラ、360度など配線が多い

  • 外部バッテリーを導入したい

  • 車両保証や安全性を優先したい

  • トラブル時の責任所在を明確にしたい

特に駐車監視は、配線・設定・停止条件が絡むため、「付けただけでは終わらない」領域です。確実性を重視するならプロに任せた方が精神的負担が小さくなります。

依頼時に伝えるべき要件

依頼で失敗しないためには、次の要件を具体的に伝えるのがポイントです。「駐車監視を付けたい」だけだと、仕上がりが期待とずれやすくなります。

  • エンジン停止中の録画が必要か(必要なら必須)

  • 駐車監視を使いたい場所(自宅/職場/旅行先など)

  • 何時間程度監視したいか(上限の希望)

  • バッテリー上がりが不安なので、タイマー停止と電圧カットをどうしたいか

  • 方式の希望(衝撃中心、動体中心、タイムラプス等)

  • 誤検知が多い環境かどうか(マンション通路沿い、道路沿いなど)

  • 録画確認の仕方(アプリ、SDカード、イベントファイルの保存場所)も説明してほしい

依頼後の満足度は、「期待する結果」を言語化できるかで大きく変わります。ぜひこの要件をメモして持ち込んでください。


よくある質問

エンジン切って何時間くらい録れる

一律の答えはありません。主に次の要素で決まります。

  • 駐車監視の方式(常時録画は消費が増えやすい)

  • 画質設定(高画質ほど書き込み量が増える)

  • 電源方式(車両バッテリー直か、外部バッテリーか)

  • 停止条件(タイマー、電圧カット)

  • バッテリー状態(古さ、気温、走行距離)

現実的には「何時間録れるか」を先に決めるより、「必要な時間上限を決め、方式と電源で成立させる」という順序の方が失敗しません。毎日長時間を狙うなら、外部バッテリーを含めて検討する価値があります。

駐車監視を毎日使うとバッテリーは傷む

駐車監視は電力を使うため、負担が増えるのは事実です。特に、短距離走行が多いと回復が追いつかず、バッテリーが徐々に弱る可能性があります。対策としては次が有効です。

  • 必要場面だけオンにする(自宅はオフなど)

  • 時間上限を短めにする

  • 低消費寄りの方式を選ぶ(衝撃検知、タイムラプスなど)

  • 電圧カットを保険として使い、発動しない運用を目指す

  • 長時間が必要なら外部バッテリーを検討する

「毎日使う前提」ほど、運用ルールと電源構成が重要になります。

マンション駐車場で誤検知が多い

マンション駐車場は、通路の人や車、照明変化、影、風による揺れなどが重なり、動体検知が暴れやすい環境です。対策は次の優先順が分かりやすいです。

  1. 動体検知の感度を下げる、検知範囲を絞る

  2. 方式を衝撃検知中心にする(必要イベントが探しやすい)

  3. タイムラプスで“概況把握”に割り切る

  4. それでも厳しいなら、駐車監視は必要時のみオンにする

「誤検知で容量が埋まる」状態は、結果的に目的の映像を探せなくなるため、むしろ防犯効果が下がります。環境に合わせて方式を見直すのが近道です。

駐車監視中にLEDが点滅するのは正常

機種によって異なりますが、駐車監視中であることを示すためにLEDが点滅する製品は多くあります。点滅パターン(速い/遅い)で状態が違うこともあるため、取扱説明書で「表示の意味」を確認してください。もし「監視に入っていないのでは」と不安なら、エンジンOFF後に何分で点滅に変わるか、点滅中にイベントが保存されるか(軽い衝撃でテスト)を確認すると安心です。


まとめ

今日中に決める手順

最後に、迷っている人向けに「今日中に決められる」手順をまとめます。ポイントは、設定をいじる前に“前提条件”を固めることです。

  1. エンジン停止中に録画が必要か決める
    必要なら駐車監視対応と電源方式が必須。不要なら通常運用で十分です。

  2. どこで使うか、どのくらいの時間が必要か決める
    自宅・職場・旅行先など、場所で必要度が変わります。まずは上限時間を現実的に決めます。

  3. 駐車監視の方式を選ぶ
    接触証拠なら衝撃検知、防犯寄りなら動体検知(誤検知対策必須)、長時間の概況ならタイムラプス、抜けなく残すなら常時録画(電源設計とセット)。

  4. 電源方式を決める
    短時間なら常時電源化でも運用できる場合があります。毎日長時間なら外部バッテリーも視野に入れると安心です。

  5. 停止条件を必ず設定する
    タイマーで上限を決め、電圧カットは保険として安全側に。発動しない運用を目指します。

  6. 実車でテストする
    エンジンOFF後に監視へ移行するか、表示は変わるか、イベントが保存されるかまで確認します。ここまでやって初めて「使える状態」になります。

更新時に見直すポイント

ドラレコの駐車監視は、一度設定して終わりではなく、環境の変化で最適解が変わります。次のタイミングで見直すと、トラブルを未然に防げます。

  • バッテリーを交換した/弱ってきたと感じるとき

  • 駐車環境が変わったとき(引っ越し、職場変更など)

  • 季節が変わったとき(特に冬前)

  • SDカードの不調を感じるとき(録画抜け、エラー)

  • 録りたい目的が変わったとき(いたずら被害があった等)

「ドラレコはエンジン切ってる時に録画できる?」という疑問は、駐車監視の仕組みを知り、電源と停止条件を設計することで解決できます。必要な場面だけ確実に残す設定にしておけば、日々の不安は大きく減ります。まずは、あなたの“録りたい場面”を一つ決め、そこから方式と電源を組み立ててみてください。