Discordで画像が貼れない(送れない/表示されない)トラブルは、原因が複数に分岐しやすく、やみくもに設定を触るほど遠回りになります。
本稿では、症状を切り分けたうえで「最短で復旧する順番」に沿って、確認ポイントと対処手順を詳しく整理いたします。
PC(アプリ/ブラウザ)とスマホ(iPhone/Android)の両方を想定し、最後に代替策と再発防止までまとめます。
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Discordで画像が貼れない症状を切り分ける
まずは「貼れない」の内訳をはっきりさせます。ここが曖昧だと、原因が違うのに同じ対処を繰り返してしまいがちです。
送信できないときの典型サイン
このタイプは「アップロードそのものが失敗」しています。次のような挙動が代表例です。
送信時にエラーが出る(アップロード失敗、送信できません等)
送信が終わらず、いつまでも処理中のまま止まる
ドラッグ&ドロップや貼り付けが反応しない(操作自体が成立しない)
同じチャンネルでテキストは送れるが、画像だけ失敗する
よくある原因の方向性
サイズ上限超過(10MBをわずかに超えるなど)
チャンネル権限(ファイル添付が許可されていない)
ネットワーク不安定(上り速度不足、VPN、セキュリティソフトの干渉)
アプリやブラウザ側の不具合(キャッシュ、拡張機能、更新未適用)
ここでは「サイズ・権限・環境」の順で潰すのが最短です。
プレビューされないときの典型サイン
このタイプは「送れているが、見え方が想定と違う」状態です。次のケースが該当します。
画像がサムネイル表示されず、ファイルのように表示される
URLを貼ったのに、画像の埋め込み(カード/サムネ)が出ずリンクだけになる
自分の画面では見えるが、相手側では見えない/開けないと言われる
ポイント
画像が“貼れたように見えない”だけで、実際は添付として送れている場合があります。
サイズが大きいと、サムネが出ず「ダウンロード対象」に近い扱いになることがあり、トラブルに見えやすいです。
URLの埋め込みは、権限とユーザー設定の両方の影響を受けます。
画像が読み込めないときの典型サイン
このタイプは「閲覧側の読み込み不具合」です。自分が送った画像だけでなく、他者の画像も含めて症状が出やすいです。
画像がずっと読み込み中になる/途中で止まる
画像が壊れたように表示される
画像だけでなく、添付ファイル全般が遅い
同じ画像が、回線を変えると表示できたりできなかったりする
よくある原因の方向性
Discord側の一時的な障害(メディア配信遅延など)
DNS/VPN/プロキシ/セキュリティ製品によるブロック
回線品質(特に上りだけ弱い、混雑時間帯に遅い)
ここは「Discord側の障害確認 → ネットワーク要因の切り分け」が効率的です。
Discordで画像が貼れないときに最初に確認すること
症状に関係なく、最初に確認しておくと手戻りが減る項目を整理します。
Discordの画像サイズ上限とプラン別比較
最頻出はサイズ上限です。特にスマホのスクリーンショットや高解像度写真は、見た目の印象よりファイルサイズが大きいことがあります。
以下は一般に案内されている「目安」です(仕様は変更され得ますので、最新はDiscord公式ヘルプをご確認ください)。
| 区分 | 1ファイルの上限(目安) | 影響範囲 |
|---|---|---|
| 無料 | 10MB | 自分の投稿に適用 |
| Nitro Basic | 50MB | 自分の投稿に適用 |
| Nitro | 500MB | 自分の投稿に適用 |
| サーバーブースト(サーバー単位) | サーバーレベルにより上限が上がる場合あり | 対象サーバー内の投稿に影響 |
チェック手順(最短)
画像ファイルのサイズを確認する
PC:ファイルのプロパティ(情報)
スマホ:写真アプリの情報表示、または共有画面の詳細
上限を超えていそうなら、先に軽量化してから再送する(後述)
見落としがちな例
PNGは同じ見た目でも大きくなりやすい(特にスクショ)
連続で大量投稿すると、回線や端末負荷で失敗率が上がる
動画やGIFはサイズが跳ねやすい(静止画のつもりでもGIF扱いのケース)
画像形式と拡張子の注意点
Discordは一般的な画像形式に対応していますが、形式や拡張子が原因で「送れるが開けない」「表示が崩れる」ことがあります。
よくあるつまずき
拡張子は画像でも、実体が違う(拡張子だけ変えたファイル)
一部の特殊形式(RAWなど)をそのまま送ろうとする
HEIC(iPhone標準)を相手環境が扱いにくいケースがある
無難な運用(推奨)
写真:JPG(互換性が高く軽量化しやすい)
透過が必要:PNG(ただし大きくなりやすい)
動き:GIF(サイズ増に注意)
「相手が開けない」と言われる場合は、まずJPGまたはPNGへ変換して再送すると切り分けが早いです。
サーバーとチャンネル権限の確認ポイント
「特定のチャンネルだけ貼れない」場合、最優先は権限です。Discordではチャンネルごとに、ファイル添付や埋め込み表示を許可/拒否できます。
典型パターン
あるチャンネルでは貼れるのに、別チャンネルでは貼れない
→ チャンネル権限(ファイル添付)が原因の可能性が高い添付はできるが、URLの埋め込みプレビューが出ない
→ 埋め込みリンク権限、またはユーザー側表示設定が原因の可能性
確認の観点(管理者/モデレーター向け)
ファイルを添付(Attach Files)が許可されているか
埋め込みリンク(Embed Links)が許可されているか
@everyone では禁止、特定ロールだけ許可、などの例外設定がないか
カテゴリ権限とチャンネル個別権限が競合していないか
ユーザー側は、まず「同じサーバー内の別チャンネルで試す」だけでも、権限要因を素早く推定できます。
Discordの設定が原因で画像が表示されない場合の対処
「送れているのに見えない」場合、権限だけでなく表示設定が関係します。ここは“貼れない”と誤認しやすい領域です。
添付ファイルと埋め込み表示の設定
Discordには、メディア表示を抑制する設定が存在します。設定がオフだと、画像やリンクの埋め込みが最小化され、視覚的に「表示されない」状態になり得ます。
見直すべき設定の方向性
添付ファイル(画像)のインライン表示に関する項目
リンクを貼った際の埋め込み表示に関する項目
自動再生・自動読み込みの抑制(データ節約に類する項目)
対処の基本手順
Discordのユーザー設定を開く(歯車アイコン等)
チャット/テキストとメディアに関連する設定へ移動する
「埋め込み」「メディア表示」「リンクのプレビュー」に関係する項目を確認し、有効化する
いったんDiscordを再起動し、表示が変わるか確認する
設定名や配置はアップデートで変わることがあるため、「テキストとメディア」「チャット」周辺を探すのが確実です。
リンクを貼ったのに画像が出ないとき
URLを貼っても画像が出ない場合、原因は大きく2系統です。
権限:そのチャンネルで埋め込みリンクが許可されていない
表示設定:自分のクライアントで埋め込み表示が抑制されている
切り分けのコツ
同じURLを別チャンネル(権限が緩いチャンネル)で貼ってみる
→ 出るなら、元チャンネルの権限側の可能性が高いです別端末(スマホ⇔PC)で貼ってみる
→ 端末で結果が変わるなら、自分の表示設定/拡張機能等が疑わしいです
なお、URL側(共有先サイト)が埋め込みを制限している場合もあります。その場合はDiscord側で直しようがないため、「添付ファイルで送る」「外部ストレージの共有に切り替える」が現実的です。
センシティブな画像フィルターの影響
安全設定やサーバーのポリシーにより、画像がフィルタリングされる場合があります。全てのケースで明確なエラーメッセージが出るとは限らず、「表示されない」「黒塗りのようになる」などの体験になり得ます。
疑うべき状況
特定カテゴリの画像だけ見えない
特定サーバーだけ、画像の扱いが極端に厳しい
年齢制限や安全設定の影響がありそうなサーバーで起きる
この場合は、サーバー管理者の運用方針が関係することがあるため、ユーザー側だけで解決しないケースもあります。
Discordの端末別トラブルシューティング手順
ここからは「実際に直す」手順を、端末別に上から順に並べます。先に実施すべきほど、効果が出やすく安全です。
PCアプリで画像が貼れない場合
優先順位の高い手順
サイズ確認→軽量化
10MBを超えていないか確認し、超えていれば先に軽量化します。
送信方法を変える
ドラッグ&ドロップ → クリップボード貼り付け → ファイル選択(+ボタン等)
方法で結果が変わるなら、UI周りの不具合や権限制約を推定できます。
チャンネルを変えて試す
同一サーバーの別チャンネル、またはDMで試す
成功するなら、元チャンネルの権限・制限の可能性が高いです。
Discord再起動/PC再起動
一時的なプロセス不具合の解消に有効です。
更新確認
Discordが古いと添付周りの不具合が残ることがあります。更新後に再起動します。
ドラッグ&ドロップだけ失敗する場合の切り分け
セキュリティソフトの制御、OS側の権限・保護機能、アプリの起動方式が影響する場合があります。
まずは「ファイル選択で送れるか」を確認し、送れるならドラッグ&ドロップ固有の問題として対処を限定します。
再発防止のチェックリスト(PC)
送る前にファイルサイズを確認する習慣をつける
権限が厳しいチャンネルでは、最初から「画像専用チャンネル」へ投稿する
拡張機能や常駐ソフトが多い環境では、問題発生時に一時停止して切り分ける
ブラウザ版で画像が貼れない場合
ブラウザ版は、拡張機能・キャッシュ・サイト権限の影響を受けやすいです。
優先順位の高い手順
拡張機能を疑う(最重要)
広告ブロック、スクリプト制御、セキュリティ系拡張で添付が失敗することがあります。
一時的に無効化して再送します。
シークレットウィンドウで試す
拡張機能やキャッシュの影響を受けにくく、切り分けに有効です。
別ブラウザで試す
あるブラウザだけ失敗するなら、ブラウザ設定/拡張機能が濃厚です。
サイト権限を確認する
通知やクリップボード、ドラッグ動作に関連する権限が絡むことがあります。
Discordの表示設定(埋め込み/メディア表示)を確認する
「送れたが見えない」混在ケースを排除します。
ブラウザ版のポイント
「アップロード失敗」でも、実際には途中でブロックされていることがあります。まず拡張機能を止めるのが最短です。
iPhoneとAndroidで画像が貼れない場合
スマホは「アプリ権限」と「データ節約」「バックグラウンド制限」が特に効きます。
優先順位の高い手順
写真へのアクセス権限を確認する
iPhone:設定 → Discord → 写真(許可の状態)
Android:設定 → アプリ → Discord → 権限(写真/メディア等)
回線を切り替える(Wi-Fi⇔モバイル)
これで改善するなら、回線品質・DNS・ルータ側設定が疑われます。
データ節約/省電力を確認する
省電力が強いと、アップロードが途中で止まることがあります。
アプリ更新→再起動
更新後はアプリを完全に終了し、再起動します。
キャッシュの影響を疑う(主にAndroid)
端末設定からDiscordのキャッシュ削除が可能な場合があります。
最終手段:再インストール
設定のねじれや破損が疑われる場合に有効です。ログイン情報や2段階認証の準備は事前に行います。
スマホ特有の見落とし
カメラで撮った直後の高解像度写真が10MBを超えている
送信中にアプリを切り替えた/画面を消したことでアップロードが中断される
VPNアプリや広告ブロック系アプリが通信を変換している
Discord側の障害とネットワーク要因を確認する
「自分の操作や設定では直らない」領域を早めに見極めるための章です。
Discord Statusで障害を確認する
以下の状況では、Discord側の障害(または一時的な混雑)を疑うのが合理的です。
同じ時間帯に、周囲の複数人が同じ症状になっている
画像だけでなくメッセージ送信自体が遅い/不安定
PCでもスマホでも同様に失敗する
この場合は、Discord公式のステータス情報で「メディア」「メッセージ」「API」等に遅延が出ていないか確認し、障害が出ているなら復旧を待つのが最短になります。障害時に設定を大きく変えると、復旧後に別の不具合を作ることがあるため、手を入れすぎないのが安全です。
DNSやVPNやセキュリティソフトが原因の例
画像が「読み込めない」「壊れる」場合、DNSや通信経路の影響でCDN(配信)に到達できないケースがあります。
疑うべき環境
VPN/プロキシを利用している
会社・学校などの制限ネットワーク
セキュリティソフトやフィルタリング(家庭のルータ機能含む)が強い
広告ブロックや追跡防止を強く設定している
切り分けの順番(安全・簡単な順)
VPNをオフにして再試行する
セキュリティソフトのWeb保護・フィルタを一時的に弱めて再試行する(可能な範囲)
別回線(テザリング等)で試す
DNSを変更する(端末またはルータ側)
「別回線で直る」は非常に強いサインです。この時点で、Discordそのものではなくネットワーク側の要因に絞れます。
回線品質の見直しチェック
回線は「下り」だけでなく「上り」が重要です。画像のアップロードは上りが弱いと失敗しやすくなります。
簡易チェック
画像以外のアプリ(メール等)でも大きい添付が失敗しやすいか
夜間だけ不安定か(混雑・速度制限の疑い)
ルータ再起動で改善するか(家庭内機器の負荷・不調)
モバイル回線で改善するか(固定回線・Wi-Fi側の問題を示唆)
運用上の対策
大容量を送る必要がある場合は、Wi-Fiの強い場所で送る
連投せず、数枚ずつ送って成功率を上げる
画像共有の頻度が高いなら、外部ストレージ共有へ寄せる(後述)
Discordで画像が貼れないときの代替策と注意点
どうしても制限や環境要因を避けられない場合、目的を達成する代替策を用意しておくのが確実です。
画像を軽量化して10MB未満にする手順
無料枠でも通りやすくするため、一般に効果が高い軽量化手順を示します。
手順(推奨順)
形式をJPGにする(写真・スクショで効果大)
PNGのままだとサイズが増えやすいです。
解像度を下げる
例:長辺を2000px前後に抑えるだけで大きく減ることがあります。
画質を調整する
画質80〜85%程度でも、閲覧用途なら十分なことが多いです。
不要な余白をトリミングする
スクショの余白や背景が多いと無駄に重くなります。
複数枚に分割して送る
1枚に集約したコラージュ画像が重いなら、分割送信の方が成功率が上がります。
軽量化の判断基準
「相手がスマホで見る」前提なら、必要以上の高解像度は不要なことが多いです。
“細部の判読”が必要な資料画像だけは、外部共有へ切り替える方が安全です。
外部ストレージで共有する判断基準
次の条件に当てはまる場合は、Discord内で完結させるより外部共有が合理的です。
10MBを安定して超える画像が多い(高解像度写真、資料のスクショ大量など)
大人数に同じ画像を確実に配りたい(再送が頻発すると破綻する)
後から探す・整理する必要がある(Discordの流れに埋もれる)
期限付きで共有したい/アクセス制御が必要
外部共有に切り替える場合のコツ
Discordには「リンク+要点」を投稿する(何の画像か、どこを見るか)
閲覧権限が必要な場合は、権限付与ミスを避ける(相手が開けない原因の大半)
セキュリティと運用上の注意
画像共有は便利ですが、運用を誤るとトラブルになります。最低限の注意点を整理します。
安全面
不審な添付は開かない(拡張子偽装等のリスクがあります)
外部リンクは共有元を確認し、短縮URLの多用は避ける
サーバー運営者は「ファイル添付」を必要なロールに限定し、投稿先チャンネルも分ける
運用面
「貼れない」問い合わせが多いサーバーでは、固定メッセージで次を案内すると効果的です。
サイズ上限の目安
画像専用チャンネル
権限が必要な旨(運営へ連絡先)
外部共有の推奨ケース
よくある質問
10MB以下なのに送れないのはなぜですか
サイズ以外では、チャンネル権限(ファイル添付不可)、回線の上り不足、VPNやセキュリティソフトの干渉、Discord側障害が代表例です。最短は「別チャンネル/DMで試す」「別回線で試す」「ステータス確認」の3点です。画像がリンク表示になり、サムネイルが出ません
URLの埋め込みは、チャンネルの埋め込みリンク権限と、ユーザー側のメディア表示設定の両方に左右されます。また、ファイルが大きい場合はプレビューが出にくいことがあります。特定チャンネルだけ貼れないのはなぜですか
そのチャンネルの権限設定で、ファイル添付が許可されていない可能性が高いです。別チャンネルやDMで成功するなら、権限要因として運営者に確認するのが確実です。相手が開けないと言う場合はどこを確認しますか
まず形式(JPG/PNGなど)へ変換して送り直し、次に「相手の回線/端末」「相手の表示設定」「サーバー側の制限」を疑います。外部共有リンクの場合は、リンク先の権限設定ミスも頻出です。Nitroやサーバーブーストで上限はどこまで上がりますか
一般にアカウント側(Nitro)とサーバー側(ブースト)で上限の考え方が異なります。最新の数値・条件はDiscord公式ヘルプの案内を基準にご確認ください。
まとめ
Discordで画像が貼れない場合は、以下の順番で進めると最短で復旧しやすくなります。
まず「送信できない」「プレビューされない」「読み込めない」を切り分ける
最優先でサイズ(上限目安)と形式を確認し、必要なら軽量化する
特定チャンネルだけの問題なら、チャンネル権限(ファイル添付/埋め込みリンク)を疑う
表示の問題なら、メディア表示・埋め込み表示の設定を確認する
端末を変えて再現するか、回線を変えて改善するかで「環境要因」を特定する
Discord側障害の可能性がある場合はステータス情報を確認し、無理に設定を変えすぎない
大容量や大量共有が前提なら、外部ストレージ共有へ切り替えて運用を安定させる
本稿の手順で多くのケースは切り分け可能です。それでも解決しない場合は、「どの症状(送信不可/プレビュー不可/読み込み不可)か」「どの端末・回線で起きるか」「どのチャンネルだけか」を整理して運営者やサポートへ提示すると、解決までの往復が大幅に減ります。