うっかり削除してしまった写真に気づいた瞬間、頭が真っ白になる方は少なくありません。家族の思い出や旅行の記録、仕事で必要な画像ほど「今すぐ戻したい」と焦ってしまいます。しかし実際には、写真は完全に消えたのではなく、iPhoneの「最近削除した項目」やGoogleフォトの「ゴミ箱」、パソコンの「ごみ箱」など、復元できる場所に残っていることがあります。大切なのは、復元率を下げる操作を避けながら、正しい順番で確認することです。
本記事では、削除した写真を取り戻すために最初にやるべき初動チェックから、iPhone・Android(Googleフォト)・パソコン別の具体的な復元手順、さらにゴミ箱にない場合の次善策(バックアップ・復元ソフト・専門業者の判断基準)までを、迷わないチェックリスト形式で整理します。読み終えたときに「次に何をすればよいか」がはっきり分かるよう、順番と注意点を丁寧に解説していきます。
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削除した写真を探す前にやるべき初動チェック
削除した写真に気づいた瞬間は、だれでも焦ります。けれど、焦って操作を重ねるほど「復元できるはずの写真」を自分で遠ざけてしまうことがあります。写真の復元は、技術的には“残っている場所を正しい順番で確認する”作業です。特にスマホは、クラウド同期・端末内保存・アプリ内ゴミ箱など保存経路が複雑で、「消えた」ではなく「別の場所に移った」「表示されていない」だけのことも少なくありません。
ここではまず、復元の成功率を最大化するための初動を整理します。ポイントは次の3つです。
確認する順番を固定する(最短で見つける)
やってはいけない行動を避ける(上書き・確定削除を防ぐ)
“消えたように見える”状態を切り分ける(同期・非表示・表示条件)
この初動を押さえるだけで、余計な回り道や取り返しのつかない操作を大幅に減らせます。
まず確認する3つの場所
削除した写真は、いきなり「完全消去」されるとは限りません。多くの環境では、一定期間だけ残る保管場所が用意されています。まずは次の3つを「上から順に」確認してください。ここで見つかれば、復元は短時間で終わります。
| 端末・環境 | 最初に見る場所 | 典型的な状況 | 見つかる可能性が高い理由 |
|---|---|---|---|
| iPhone / iPad | 写真アプリ内の「最近削除した項目」 | 写真アプリで削除した | 一時保管領域に残り、復元ボタンで戻せることが多い |
| Android / Googleフォト | Googleフォトの「ゴミ箱」 | Googleフォトから削除した | アプリ内ゴミ箱に残っていればそのまま復元できる |
| Windows / Mac | OSの「ごみ箱」 | PC上で削除した | ごみ箱に残る仕様ならワンクリックで元に戻せる |
この3つは「復元の最短ルート」です。削除直後ほどここに残っている確率が上がります。見つからない場合に初めて、次の切り分け(非表示・同期・バックアップ・完全削除の可能性)へ進みます。
さらに、スマホでは次の“見落としポイント”も並行して意識すると効果的です。
非表示アルバム(「削除」ではなく「非表示」にした)
共有アルバム/共有ライブラリ(保存先が違う)
検索・フィルタ(日付/場所/人物/種類で絞り込みがかかっている)
別端末の操作が同期で反映(別の端末で削除した結果が反映された)
写真が見当たらないときは、「削除したのか」「見えていないのか」を丁寧に分けて考えると、復元の道筋が立ちやすくなります。
やってはいけない行動チェックリスト
削除した写真を復元するうえで最も怖いのは、復元可能な状態を自分で潰してしまうことです。とくに内部ストレージやSDカードのような記録媒体は、「削除=すぐにデータが消える」ではなく、「削除フラグが立ち、空き領域として再利用できる状態になる」ことが多いです。そこへ新しいデータが書き込まれると、元の写真データが上書きされ、復元が難しくなる可能性が高まります。
次のチェックリストに当てはまる操作は、可能な限り避けてください。
削除に気づいてから新しく写真・動画を撮り続ける
大量のダウンロード(動画、音楽、オフライン保存)をする
大容量アプリのインストールやOSアップデートをすぐ行う
クリーナー系アプリで“最適化”“空き容量確保”を実行する
ゴミ箱・最近削除した項目で「完全に削除」「空にする」を押す
復元アプリを片っ端から試して、権限を広く許可する
SDカードに新しいデータを保存する/抜き差しを繰り返す
PCの復元作業で、復元先を“同じドライブ”にしてしまう(復元対象の領域に上書きが起きうる)
特に「完全に削除」「ゴミ箱を空にする」は、後戻りできないケースが増えます。削除した写真が重要であればあるほど、“余計な操作をしない”が正解です。
また、心構えとして大切なのは、復元は“焦りとの戦い”だということです。手順を飛ばして近道を探すほど、誤操作が増えます。次の章からは端末別に、具体的な復元手順を丁寧に進めていきます。
iPhoneで削除した写真を復元する手順
iPhoneでは、写真アプリ内に「最近削除した項目」という一時保管の仕組みがあり、そこで復元できるケースが多くあります。一方で、iCloud写真の同期や「非表示」機能、共有関連の機能が絡むと、「削除した」と思っていても実際は別の状態だった、ということも起こりがちです。
ここでは、最短で復元できるルートから順に確認していきます。
「最近削除した項目」から戻す
まずは写真アプリの「最近削除した項目」を確認してください。見つかれば、その場で戻せる可能性が高いです。画面の名称や配置はiOSのバージョンで多少変わることがありますが、考え方は同じです。
手順(基本の流れ)
写真アプリを開く
画面下部の「アルバム」または「コレクション」へ移動する
下のほうにある「最近削除した項目」(または「削除済み」)を開く
Face ID / Touch ID / パスコードで認証する(求められる場合)
復元したい写真を選択する(複数選択できることが多い)
「復元」をタップして完了
確認ポイント
削除した写真が1枚だけではなく、同じ時期の写真がまとめて見つかることがあります
動画も同様に「最近削除した項目」に入る場合があります
期限があるため、気づいたら早めに確認するほど有利です
見つからない場合の次の一手
「最近削除した項目」自体が見当たらないときは、表示位置が変わっている可能性があります。検索機能がある画面なら「削除」などの語で探す方法もあります
見つからない/空だった場合は、次の「非表示」「iCloud同期」「共有」などの切り分けに進みます
非表示アルバムやiCloud写真の確認ポイント
iPhoneで「消えた」と感じるとき、実際には“削除”ではないことがよくあります。代表的なのは「非表示」と「同期による見え方の変化」です。ここを丁寧に確認すると、復元作業をしなくても写真が見つかる場合があります。
1)非表示アルバムを確認する
「非表示」は削除ではありません。写真一覧に出てこなくなるため、消えたように見えます。
写真アプリを開く
「アルバム」へ進む
「ユーティリティ」などの区分にある「非表示」を探す
目的の写真があれば、選択して「表示」に戻す(共有ボタンやメニュー内にあります)
非表示は、誤タップで意図せず設定してしまうこともあります。削除した記憶が曖昧なときほど、早めに確認するとよいです。
2)iCloud写真の同期状態を切り分ける
iCloud写真を使っていると、写真は端末単体ではなく「iCloudと端末の同期」で管理されます。ここが原因で、次のような混乱が起きます。
別の端末(iPadや別iPhone)で削除した結果が同期されて消えた
通信状況が悪く、写真の読み込みが追いつかず“空白”や“低解像度”に見える
ストレージ最適化の影響で、端末にはサムネイルだけ残り、実体はクラウド側にある(逆に、ダウンロードが間に合わないと「見えない」感覚になることも)
この場合の考え方は、「削除したのか」「同期が追いついていないのか」「表示場所が違うのか」を順に確認することです。
確認のコツ
Wi-Fiに接続してしばらく待ち、写真アプリを開き直す
同じApple IDでログインしている別端末があるなら、そちらでも写真が見えるか確認する
共有アルバムや共有ライブラリを使っている場合は、写真の“所属”が変わっていないか確認する
3)共有アルバム/共有ライブラリの可能性
共有アルバムに入れた写真は、通常のカメラロールと挙動が違うことがあります。また、共有ライブラリを使っていると、写真が「個人ライブラリ」ではなく「共有側」に入って見つからないこともあります。
「アルバム」内の共有系の場所を確認する
写真の検索で、日付・場所・人物名などから探す
“最近の追加”など別の並びで見つかる場合もある
ここまで確認して見つからない場合は、iPhone単体の保存ではなく、別経路(バックアップやPC取り込み)に残っていないかも視野に入れつつ、次章のAndroid/GoogleフォトやPC環境の考え方も参考にしてください。
AndroidとGoogleフォトで削除した写真を復元する手順
Androidは端末メーカーやプリインストールアプリが多様で、「どのアプリで写真を見ていたか」「どこに保存されていたか」が結果を大きく左右します。復元の成功率を上げるには、まず消えた写真がGoogleフォト管理なのか、端末ギャラリー管理なのかを切り分けることが重要です。
基本方針は次のとおりです。
Googleフォトで見ていた・バックアップしていた → Googleフォトのゴミ箱を最優先
端末メーカーのギャラリーで管理していた → ギャラリー側のゴミ箱を確認
どちらか不明 → 両方確認し、同期設定の影響も考慮
Googleフォトのゴミ箱から戻す
Googleフォトを使っている場合、削除した写真はまず「ゴミ箱」に入ることが多いです。ここに残っていれば復元は簡単です。
手順(基本の流れ)
Googleフォトアプリを開く
画面下の「コレクション」を開く
「ゴミ箱」を開く
復元したい写真・動画を選択する(長押しで複数選べる場合が多い)
「復元」をタップして完了
うまくいかないときの確認ポイント
ゴミ箱が空の場合:ゴミ箱の保持期間を過ぎた、または完全削除した可能性があります
写真が見当たらない場合:削除したのがGoogleフォトではなく、端末ギャラリー側だった可能性があります
複数端末で同じGoogleアカウントを使っている場合:別端末の操作が同期されている可能性があります
探し方のコツ
Googleフォトの検索を使い、日付・場所・キーワード(例:海、誕生日、人物名)で探す
「ライブラリ」や「端末内のフォルダ」から、端末ローカルに残っていないかを見る
通信環境が悪いと表示が遅れることがあるため、Wi-Fi接続で再読み込みを試す
ゴミ箱で見つかるならここが最短です。まずは焦らず、ゴミ箱内を丁寧にスクロールして確認してください。
端末のギャラリー側ゴミ箱を確認する
Android端末には、メーカー独自の「ギャラリー」「アルバム」「フォト」アプリが入っていることがよくあります。これらのアプリにも「最近削除」「ゴミ箱」が用意されている場合があり、Googleフォトとは別管理です。
ギャラリー側ゴミ箱の探し方(共通の考え方)
ギャラリーアプリを開く
メニュー(≡や⋮)を開く
「ゴミ箱」「最近削除」「削除済み」などの項目を探す
写真があれば「復元」「元に戻す」を実行する
メーカーアプリで起きやすい注意点
ゴミ箱の保持期間が短い/設定で変わることがある
SDカード保存の場合、アプリによってはゴミ箱機能が効かないことがある
“ファイル管理アプリ”で削除した場合、挙動が異なることがある
SDカード保存のときに意識したいこと
SDカードの写真が消えた場合、削除後にカードを使い続けると上書きが起きやすい
可能なら、削除に気づいた時点でSDカードへの新規保存を止める
PCに接続して復元を試す場合は、復元先を別ドライブにする(上書き回避)
Androidは環境差が大きいぶん、「Googleフォト」「ギャラリー」「ファイル管理」のどこで削除したかが鍵になります。心当たりが曖昧なときは、ゴミ箱の確認 → 同期/バックアップの確認 → 完全削除の可能性という順番で、確実に潰していくのが近道です。
パソコンで削除した写真を復元する手順
PCで削除した写真は、まず「ごみ箱にあるかどうか」が最重要です。ごみ箱に残っていれば、復元は簡単で安全です。一方で、削除方法や設定によってはごみ箱を経由しないこともあります。その場合は、バックアップや復元ツール、あるいは専門業者の検討が必要になります。
ここではWindowsを中心に、考え方を整理します(Macも基本は同様に“ごみ箱”が起点です)。
Windowsのごみ箱から戻す
手順(基本の流れ)
デスクトップの「ごみ箱」を開く
一覧から復元したい写真ファイルを探す
右クリックして「元に戻す」を選択する
元のフォルダに戻ったことを確認する
探し方のコツ
ごみ箱内で「名前順」「削除日時順」などに並び替える
写真が大量にあるときは、拡張子(.jpg .png .heic など)を意識して探す
フォルダごと削除した場合は、フォルダ単位で復元できることもあります
復元後に確認したいこと
画像ビューアで開けるか(壊れていないか)
元のフォルダ以外に戻っていないか(操作によっては場所が変わる場合があります)
同名ファイルがあった場合に上書きされていないか(確認ダイアログが出たときの選択による)
ごみ箱で見つかるなら、この段階でほぼ解決です。焦って復元ソフトに手を出す前に、ごみ箱の確認を丁寧に行ってください。
ごみ箱に入らない削除の代表例と次の手段
ごみ箱に見当たらない場合、次のような原因が考えられます。
Shift + Deleteで削除した(ごみ箱を経由しない削除)
ごみ箱の設定が「ごみ箱に移動しない」になっている
ごみ箱の容量を超える大容量ファイルだった
外付けドライブやネットワークドライブから削除した(環境によって挙動が異なる)
アプリ(整理ソフト、同期ソフト)経由で削除した(独自の削除挙動がある)
この場合、次の順番で「残っている可能性」を探します。
次の手段(チェック順)
クラウド同期のごみ箱:OneDriveやGoogleドライブ等を使っているなら、Web側のごみ箱に残っている可能性があります
バックアップ機能:Windowsのバックアップ、ファイル履歴、バックアップソフトがあれば復元候補になります
復元ソフト:内部/外部ストレージに残っている可能性があるなら検討
専門業者:物理障害や重要度が高い場合、早めの相談が有利なことがあります
ここで大事なのは、復元ソフトを試す前に“上書きのリスク”を下げることです。写真が消えたドライブに新しいデータを書き込むほど、復元できる可能性が下がります。復元を試すなら、なるべく早く、そして復元先は別ドライブに設定するのが基本です。
完全削除かもしれない場合の次善策
「最近削除」「ゴミ箱」「ごみ箱」に見つからない場合、いよいよ“完全削除”の可能性が出てきます。ただし、完全削除に見えても、バックアップ・クラウド同期・別端末・別アプリに残っていることもあります。ここで必要なのは、希望的観測ではなく、現実的な次善策を“判断基準”で選ぶことです。
次善策は大きく分けて3つあります。
バックアップから復元する
復元ソフトでスキャンして救出を試みる
専門業者に依頼する
それぞれ向き不向きがあります。ここでは選び方まで含めて整理します。
バックアップから復元できるか確認する
最優先はバックアップです。バックアップがあるなら、復元の安全性と成功率が最も高く、余計なリスクも少なく済みます。
バックアップの代表例
iPhone:iCloud写真、端末バックアップ、PCへの取り込み
Android:Googleフォトのバックアップ、端末メーカーのクラウド、PCへのコピー
PC:ファイル履歴、バックアップソフト、NAS、クラウド同期(OneDrive等)
確認の進め方(迷わない順番)
写真が保存されていたサービス(iCloud/Google/OneDrive等)を思い出す
そのサービスの「ごみ箱」「最近削除」に相当する場所を確認する
バックアップがある場合、復元したい期間のデータが含まれるかを確認する
復元実行前に、現在のデータがどう上書きされるか(置き換わるか)を把握する
バックアップ復元は“戻せる”反面、復元の仕方によっては「現在の状態が置き換わる」こともあります。特に端末バックアップの復元は、写真以外のデータにも影響が出る場合があるため、可能なら「写真だけ復元できる方法」がないかも確認してください。
復元ソフトと専門業者の判断基準
バックアップがない、またはバックアップに目的の写真が含まれない場合、復元ソフトや専門業者が候補になります。ただし、やみくもに試すのではなく、判断軸を持つことが重要です。
まずは、選び方の要点を表にまとめます。
| 選択肢 | 向いている状況 | 主なメリット | 主な注意点 |
|---|---|---|---|
| 復元ソフト | PCや外部メディア(SDカード/外付け)で、削除後の上書きが少なそう | 自分で試せる、比較的早い | 上書きが進むと成功率が下がる、復元先を同じ場所にしない |
| 専門業者 | 重要度が非常に高い、物理障害の疑い、時間優先 | 可能性が上がるケースがある、診断が受けられる | 費用が発生、依頼前の操作で悪化することがある |
復元ソフトを検討するときの目安
削除に気づいてから、写真や動画の撮影・大量ダウンロードをあまりしていない
復元対象がSDカードや外付けドライブなど、PCにつないでスキャンしやすい
失敗しても致命的ではない(最優先データではない、または試す余地がある)
専門業者を検討するときの目安
仕事や人生イベントの写真など、失うと代替が効かない
水没、落下、認識しない、異音がするなど物理障害が疑われる
自分で復元を試して上書きを進めたくない
早く結論を出したい(可能性の有無を診断してほしい)
いずれにせよ、復元の成功率に影響しやすいのは「どれだけ上書きが進んだか」です。次の項目で、その考え方を整理します。
復元可否を左右する「上書き」の考え方
復元が難しくなる最大要因は、削除した領域が新しいデータで上書きされることです。削除直後は、写真データ自体が残っていることがあります。しかし、その領域が“空き”として扱われ、新しいファイルの保存先に使われると、元データは押しつぶされて復元が困難になります。
上書きを防ぐためにできること
削除に気づいたら、端末での新規撮影や大容量操作を止める
SDカードなら、カードへの新規保存を止め、できれば抜いて保管する
PCなら、復元対象ドライブへの書き込みを減らす(大きな更新を避ける)
復元ソフトを使うなら、復元先は必ず別ドライブにする(同じドライブに復元すると上書きリスクがある)
よくある落とし穴
復元ソフトのインストール先が、復元したいドライブになっている
復元した写真の保存先を、復元対象と同じフォルダにしてしまう
“空き容量確保”の操作で、意図せず大量の書き込みが発生している
上書きの進行は目に見えません。だからこそ、「削除に気づいたら操作を最小限にして、正しい順番で確認する」ことが復元の近道になります。
削除した写真を二度と失わないための設定
写真を一度失いかけると、次に大事なのは「同じことを繰り返さない仕組み」です。復元できたとしても、それは運が良かっただけかもしれません。削除・同期・端末故障・紛失は、いつでも起こり得ます。再発防止は、難しいことをするより、“最低限の二重化”を作るのが効果的です。
ここではiPhone、Googleフォト、PC/外部メディアの順に、無理のない設定を整理します。
iPhoneのiCloud写真で気を付ける点
iCloud写真は便利ですが、理解しておきたいポイントがあります。それは、同期はバックアップとは違うということです。同期は「同じ状態を複数端末で共有する」仕組みなので、ある端末で削除した写真が他端末にも反映される可能性があります。
iCloud写真で意識したいこと
写真が“端末だけ”にあるわけではなく、iCloudと整合性を取りながら動く
削除も同期される可能性があるため、誤削除時は早めに「最近削除した項目」を確認する
ストレージ最適化を使う場合、端末上の表示が変わる(実体の有無が分かりにくい)
再発防止の具体策
月1回でもよいので、重要写真をPCや外付けへ移す(イベント写真だけでも効果が大きい)
家族写真・仕事写真など重要度の高いものは、アルバムを分けて管理し、消失に気づきやすくする
共有・非表示を使う場合は、運用ルールを決める(どこに入れるか、だれが操作するか)
「全部を完璧に」ではなく、「大切な写真だけ二重に残す」でも、安心感は大きく変わります。
Googleフォトのバックアップ設定の要点
Androidでの再発防止は、Googleフォトのバックアップが中心になります。端末メーカーの移行や故障に左右されにくく、機種変更時にも引き継ぎやすいのが利点です。
バックアップで押さえるポイント
バックアップがオンになっているか(アプリの設定で確認)
どのGoogleアカウントでバックアップしているか(複数アカウント運用時の混乱を防ぐ)
写真の画質設定(容量とのバランス)
モバイル通信でバックアップするか、Wi-Fiのみか(遅延の原因になる)
運用のコツ
旅行やイベントの直後は、Wi-Fi環境でバックアップが終わったか確認する
定期的に「最近のバックアップ」や「ライブラリ」を見て、保存が継続しているかチェックする
誤削除時に備えて、ゴミ箱の場所と復元手順を覚えておく(いざというとき慌てない)
バックアップは「設定して終わり」ではなく、たまに動作確認するだけでトラブルに強くなります。
PCと外部メディアのバックアップ最小構成
PCや外部メディア(SDカード、外付けHDD/SSD、USBメモリ)は、写真の保管に使われがちですが、削除や故障の影響も受けやすい領域です。重要なのは、“単一の保存先に依存しない”ことです。
最小構成でおすすめの二重化
PCの写真フォルダをクラウド同期(OneDriveなど)に入れる
週1回または月1回、外付けドライブに写真フォルダをコピーする
SDカードは“保管庫”にせず、撮影後はPC/クラウドへ移してカードを整理する
チェックリスト(迷わない運用)
写真を取り込んだら、クラウド側に反映されたか確認する
外付けバックアップは、同じPCに挿しっぱなしにしない(暗号化やランサムウェア対策の観点で有効)
年に数回、バックアップから実際に写真が開けるかテストする(壊れていても気づける)
バックアップは「面倒」と感じるほど大げさにする必要はありません。大切な写真は増え続けるので、まずは“最小構成”で習慣化するのが現実的です。
削除した写真に関するよくある質問
ゴミ箱にないと復元できませんか?
多くのケースでは、ゴミ箱や最近削除した項目に残っている間が、最も簡単に復元できるタイミングです。ただし、ゴミ箱にない=即詰み、とは限りません。次の可能性があります。
「非表示」や「共有」などで、別の場所に移っている
クラウド同期の状態が原因で、表示が追いついていない
別のアプリ(ギャラリー/ファイル管理)側に残っている
PCやクラウドに取り込んだコピーが残っている
まずは「見え方の問題」と「削除の問題」を切り分け、次にバックアップを確認してください。そのうえで、完全削除が疑われる場合に復元ソフトや業者の検討へ進むのが安全です。
期限を過ぎたらもう終わりですか?
期限を過ぎると、アプリ内のゴミ箱や最近削除した領域からは消える可能性が高まり、難易度は上がります。ただし、バックアップや別環境(PCやクラウド同期)に残っていれば救える場合があります。
イベント写真をPCへ取り込んでいた
家族が共有アルバムに保存していた
クラウド同期の別アカウントに残っていた
期限切れに気づいたときほど、焦って操作を増やすのではなく、「残っている可能性のある場所」を静かに洗い出すことが重要です。
Windowsでごみ箱に入っていないのはなぜ?
代表的なのは「Shift + Delete」による削除です。これはごみ箱を経由しません。また、ごみ箱の設定で「ごみ箱に移動しない」が有効になっている、外付けドライブやネットワークドライブから削除した、などでも挙動が変わります。
ごみ箱にない場合は、まずクラウド同期のごみ箱(OneDrive等)とバックアップの有無を確認し、その後に復元ソフトや専門業者を検討する流れが安全です。
復元ソフトはいつ使うべきですか?
復元ソフトは、次の条件がそろうときに検討すると納得しやすいです。
「最近削除/ゴミ箱/ごみ箱」「バックアップ」を確認して見つからない
削除後に上書きがあまり進んでいない可能性がある
復元対象がPCや外部メディアなど、スキャンしやすい環境にある
復元先を別ドライブに設定できる
一方で、重要度が非常に高い場合や、物理障害が疑われる場合は、自己流で試すほど状況が悪化することもあります。最優先データなら、早めに専門業者の相談も選択肢に入れてください。
削除した写真を戻すための要点まとめ
削除した写真を取り戻す鍵は、「最短ルートの確認」と「状況を悪化させない初動」です。最後に、この記事の流れをそのまま“行動チェック”として整理します。
まずは iPhoneの最近削除、Googleフォトのゴミ箱、PCのごみ箱 を最優先で確認する
見つからない場合は、非表示・共有・同期による見え方を切り分ける
次に バックアップ(クラウド同期のごみ箱、端末バックアップ、PC取り込み)を確認する
完全削除が疑われるときは、上書きを避ける(新規撮影・大量ダウンロード・最適化を止める)
そのうえで、復元ソフトか専門業者を、重要度と状況で判断する
復元できたら、次は バックアップの最小構成を作って再発防止へ進む
削除は誰にでも起きます。しかし、正しい順番で確認すれば、取り戻せる可能性は十分にあります。焦りや不安が強いほど、まずは初動のチェックを守り、確実に一つずつ潰していってください。