Cloudflare(クラウドフレア)は、多くのWebサイトで使われているセキュリティ・CDNサービスです。
そのため、ある日突然画面に
- 「Cloudflareの検証に失敗しました」
- 「人間であることを確認します」と表示されたまま進めない
- エラーコード付きで「接続に失敗しました」と出る
といった状況になると、とても不安になります。
本記事では、「cloudflare 失敗しました」という状態になったときに考えられる原因を、次の3つのパターンに分けて整理し、具体的な対処法を解説します。
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「cloudflare 失敗しました」という状態になったときは、まず落ち着いて次の3つを確認してください。
- 人間確認のループ(パターンA)なのか
→ キャッシュ・Cookie削除、拡張機能OFF、VPNやネットワーク変更で改善することが多い - エラーコード付きの接続失敗(パターンB)なのか
→ サイト側の問題の可能性が高く、運営者の対応が必要な場合が多い - 複数サイトで同時にエラー(パターンC)なのか
→ Cloudflare自体の障害の可能性があり、公式情報やニュースを確認する
自分でできる範囲の対処を行っても解決しないときは、
無理に何度もアクセスを繰り返すのではなく、状況を整理してサイト運営者に相談することが、最も早い解決につながります。
まず症状を整理しましょう
まずは、あなたの状況がどのパターンに当てはまるかを確認してください。
パターンA:人間確認画面がループして先に進めない
- 「Cloudflare – 人間であることを確認します」といった画面が出る
- 認証後も同じ画面に戻り、「失敗しました」などのメッセージが繰り返し出る
- ログイン画面や本来のページまでたどり着けない
→ この場合は、多くがブラウザやネットワーク側の設定・環境の問題です。
パターンB:エラーコードが表示されて接続に失敗する
画面に例えば以下のような表示が出る場合です。
- Error 520 / 521 / 522 / 525 などの5xx系エラー
- Error 1006 / 1007 / 1008 / 1015 などのアクセス制限系エラー など
→ この場合、サイト側(サーバーやCloudflare設定側)の問題であることが多く、閲覧者側でできることは限られます。
パターンC:複数のサイトで一斉にエラーや「失敗しました」が出ている
- X(Twitter)や他の有名サイトでも同じ時間帯にエラーが出ている
- ニュースやSNSで「Cloudflareが落ちている」という話題が出ている
→ これは、Cloudflare自体で大規模障害が起きている可能性があります。2025年にも、ストレージサービスR2やWorkers KVの障害、CDNネットワーク障害などで多くのサイトに影響が出た事例が報告されています。
パターンA:Cloudflare「人間確認」失敗・ループ時の対処法(閲覧者向け)
ここからは、もっとも問い合わせが多い「人間確認の画面が終わらない/失敗しました」となるケースの対処法です。
典型的な原因
Cloudflareの人間確認(ボット対策)画面がループする主な原因は、次のようなものです。
- ブラウザのキャッシュ・Cookieが壊れている、古くなっている
- 広告ブロッカーやセキュリティ系拡張機能がCloudflareのスクリプトをブロックしている
- VPNやプロキシ、公共Wi-Fiなど、怪しい・不安定と判定されやすいネットワークからアクセスしている
- ブラウザや拡張機能の設定で、JavaScriptや必要なCookieが無効化されている
順番に確認していきましょう。
ステップ1:ブラウザのキャッシュとCookieを削除する
まずは定番ですが、キャッシュとCookieの削除です。これだけで直るケースが非常に多いです。
スマホ(例:Chrome)
- 右上の「…」メニューをタップ
- 「履歴」 → 「閲覧履歴データを削除」
- 期間を「全期間」に変更
- 「Cookie とサイトデータ」「キャッシュされた画像とファイル」を選択
- 「データを削除」をタップし、ブラウザを再起動
PC(Chrome / Edge / Firefox 共通イメージ)
- 右上メニュー → 「設定」
- 「プライバシーとセキュリティ」
- 「閲覧履歴データの削除」や「履歴を消去」を選び、「Cookie」と「キャッシュ」を削除
- ブラウザを再起動してから、問題のサイトを再度開く
ポイント
ほかのサイトのログイン状態もリセットされる場合があります。重要なID・パスワードは事前に確認しておいてください。
ステップ2:シークレットウィンドウ(プライベートブラウジング)で試す
キャッシュやCookieを残さずアクセスできる「シークレットモード」「プライベートウィンドウ」でも試してみましょう。
- Chrome:
Ctrl + Shift + N(スマホはメニューから「新しいシークレットタブ」) - Firefox:
Ctrl + Shift + P - Edge:
Ctrl + Shift + N
このモードで問題なくアクセスできる場合、
- 通常モードのキャッシュ・Cookie
- インストールしている拡張機能
のどちらかに原因がある可能性が高いです。
ステップ3:広告ブロッカーやセキュリティ拡張機能を一時停止する
次に、広告ブロッカー(AdBlock, uBlock Origin など)や、プライバシー保護・セキュリティ系の拡張機能を一度OFFにしてみてください。
- ブラウザ右上のパズルアイコン(拡張機能)などから、該当の拡張機能を開く
- 「このサイトでは無効にする」「一時停止」といった設定があれば切り替える
- ページを再読み込みして、Cloudflareの画面が変化するか確認
一時的に無効にして問題が解消される場合は、
その拡張機能がCloudflareのチェック用スクリプトやCookieをブロックしていた可能性があります。
ステップ4:VPN・プロキシ・公共Wi-Fiを切り替えてみる
Cloudflareは、不審なIPアドレスやボットと疑われるトラフィックに対して厳しくチェックを行います。
- 無料VPN・匿名プロキシ
- 公共Wi-Fi(カフェ・ホテルなど)
- 職場や学校の厳しいフィルタリングが入ったネットワーク
からアクセスしている場合、「人間確認」やエラー表示が出やすくなります。
対処の例:
- 一度VPNを完全にOFFにする
- 公共Wi-Fiをやめて、スマホの4G/5Gテザリングに切り替える
- 別のWi-Fi(自宅回線など)に切り替える
ネットワークを変えた途端に問題なく表示できる場合は、元の回線がCloudflare側で「怪しい」と判断されていた可能性があります。
ステップ5:JavaScript・セキュリティソフトの設定を確認する
Cloudflareの人間確認は、JavaScriptが正しく動作していることが前提です。
ブラウザやセキュリティソフトでJavaScriptを止めていると、認証処理が完了せず「失敗しました」になり続けます。
- ブラウザ設定で「JavaScriptを無効化」していないか
- セキュリティソフト/ブラウザ拡張がJavaScriptやCookieを厳しくブロックしていないか
を確認し、必要に応じて対象サイトだけ許可する設定にしてください。
それでも「失敗しました」が続く場合
ここまで試しても解決しない場合は、次の可能性が考えられます。
- あなたのIPアドレスが、Cloudflare側で一時的にブロックされている
- 該当サイトのCloudflare設定(セキュリティレベル)が厳しすぎる
- 後述の「パターンB」「パターンC」に該当している
この場合、何度もリロードや再試行を繰り返すのは逆効果になることがあります。
- 別回線・別端末で試してみる
- それでもダメであれば、サイト運営者に状況を伝えて相談する
という流れをおすすめします(後半の「問い合わせテンプレート」をご利用ください)。
パターンB:Cloudflareエラーコードで接続が「失敗しました」になる場合
ここからは、画面にCloudflareのロゴとともにエラーコードが表示されているケースです。
代表的なCloudflareエラーコードと大まかな意味
- Error 520:Cloudflareとサーバーの間で「よく分からないエラー」が返ってきた(サーバー側の応答異常)
- Error 521:サーバーがダウンしている、またはCloudflareからの接続を拒否している
- Error 522:接続試行はできたが、一定時間内に応答が返ってこなかった(タイムアウト)
- Error 525:SSLハンドシェイク(暗号化通信の準備)に失敗した
- Error 1006/1007/1008:IPアドレスがブロック・制限されている
- Error 1015:短時間にアクセスしすぎて、レート制限に引っかかっている
ざっくり言えば、
5xxエラー → サーバー側・ネットワーク側の問題
1000番台エラー → アクセスが制限・ブロックされている
というイメージです。
閲覧者側でできる最低限のチェック
これらのエラーが出たとき、閲覧者側でできることは多くありませんが、次の点を確認できます。
時間をおいて再試行する
- 一時的なサーバー負荷や再起動の可能性があるため、数分〜数十分置いて再アクセスしてみる。
別の端末・別の回線で試す
- スマホ回線・自宅回線・仕事用回線など、環境を変えてみて同じエラーが出るか確認。
複数のユーザーで同じエラーが出ているか確認する
- SNS で検索してみると、自分だけの問題か、広く発生しているかを把握しやすくなります。
これらを試しても同じエラーが続く場合は、サイト運営者側の対応が必要な可能性が高いです。
サイト運営者向け:基本チェックリスト
サイトを運営している側・管理している側の方は、次のような項目を確認してください。
オリジンサーバーの状態
- CPU・メモリ・ディスク・ネットワークの負荷
- Webサーバー(nginx, Apache など)が正常稼働しているか
ファイアウォール設定
- CloudflareのIPレンジからのアクセスを誤ってブロックしていないか
- 国別ブロックやレート制限が厳しすぎないか
SSL/TLS設定
- 証明書の有効期限切れや設定ミスがないか
- Cloudflare側のモード(Flexible / Full / Full Strict)がオリジンと整合しているか
Cloudflareダッシュボード
- 「ファイアウォールイベント」「セキュリティイベント」に大量のブロックログが出ていないか
- レートリミットやルールで正常な利用者を巻き込んでいないか
技術的な詳細は個々の環境によりますが、「最近設定を変えた部分」から疑うのが効率的です。
パターンC:Cloudflare側の大規模障害が疑われるとき
最後に、「自分の環境でもサーバーでもなく、Cloudflare自体が失敗している」ケースです。
2025年には、
- ストレージサービス R2 の障害で一時的にアップロードがすべて失敗した事例
- Workers KV・Access・WARP など複数サービスが同時に影響を受けた障害
- CDNネットワーク障害により、X や各種Webサービスで一斉に 500 エラーが出た事例
などが公式ブログやニュースで報告されています。
Cloudflare側障害を確認する方法
- Cloudflare公式ステータスページ
- Cloudflare Status で、世界各地のPoPやサービスごとの状態が公開されています。
- Cloudflare公式ブログ・X(Twitter)アカウント
- 大きな障害時には、原因や影響範囲、復旧見込みがレポートされます。
- ニュースサイト・SNSのトレンド
- 「Cloudflare 障害」「Cloudflare down」などで検索してみると、同様の報告が多数上がっているか確認できます。
障害発生時に利用者ができること/できないこと
- できること
- 別のサービスや代替手段(アプリ版、メール、電話など)で連絡を取る
- サイト運営者が別ルートで案内している情報(公式X・お知らせページ)をチェックする
- できないこと
- Cloudflare側の設定を勝手に変更する
- 障害を「早く直させる」ための直接的なアクション(ユーザー側からは不可能)
このパターンでは、ユーザー・サイト運営者ともに「待つ」以外の選択が少ないのが現実です。
その代わり、事後に備えを見直すことが重要になります。
サイト運営者向け:ユーザーへの案内と問い合わせ対応
Cloudflare経由で「失敗しました」と言われると、
ユーザーも運営側も状況が分からず混乱しがちです。
ユーザーから聞いておきたい情報
- エラーが出た日時・時刻
- アクセスしていたURL
- 表示されたメッセージやエラーコード
- 利用端末・ブラウザ・ネットワーク(自宅Wi-Fi・モバイルなど)
- 可能であればスクリーンショット
お知らせページ・ステータスページに載せるべき情報
- 障害・不具合の有無(調査中でも「調査中」と明記)
- 影響範囲(どの機能・どの時間帯か)
- ユーザー側で試せる簡単な対処法(再ログイン、別回線など)
- 次回の更新予定(例:◯時ごろに進捗を再度お知らせします)
サイト運営者への問い合わせテンプレート
最後に、閲覧者としてサイト運営者に状況を伝える際に使えるテンプレートを用意しました。
メールや問い合わせフォームに、必要な部分だけ書き換えてご利用ください。
件名:Cloudflareエラーでページが表示できない件について
いつも〇〇のサービスを利用させていただいております。
本日、以下の環境からアクセスしたところ、Cloudflareの画面が表示され、ページを閲覧できませんでした。
- 発生日時:〇月〇日 〇時ごろ
- アクセスしたURL:
- 表示されたメッセージ:例)「Cloudflareの検証に失敗しました」「Error 522」など
- 利用端末:例)iPhone / Android / Windows PC など
- 利用ブラウザ:例)Chrome / Safari など
- 利用回線:例)自宅Wi-Fi / モバイル回線 / 公共Wi-Fi など
可能であれば、エラー画面のスクリーンショットも添付しております。
お手数をおかけして申し訳ありませんが、ご確認のうえ、対処方法や状況についてご教示いただけますと幸いです。