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ベイトの意味とは?ゲーム用語の使い方・良いベイト悪いベイトを解説

オンライン対戦ゲームで突然「今のベイト下手すぎ」「ベイトされた!」と言われ、意味が分からず戸惑った経験はありませんか。
ベイト(bait) は、FPSでもMOBAでも頻繁に使われる重要なゲーム用語ですが、その本質は「味方を犠牲にする行為」ではありません。
むしろ、敵を“美味しそうに見える状況”へ誘い込み、チームの勝利に直結するチャンスを作る洗練された戦術です。

しかし、使い方を誤れば 「ただ味方を見捨てたプレイヤー」 と受け取られてしまい、いわゆる“ベイター”と批判されることもあります。
この記事では、英語としての意味から、FPS・MOBAでの具体的な活用法、そして「怒られるベイト」と「勝てるベイト」の違いまでを体系的に解説します。

これさえ読めば、試合中に「ベイトって結局どういうこと?」と迷うことはなくなります。
今日からチームの信頼を集めるベイトの使い方を身につけていきましょう。

ベイトとは?英語の意味とゲーム用語としての使われ方

英単語baitの基本的な意味

「ベイト(bait)」は英語で、主に次のような意味を持つ単語です。

  • 餌(えさ)

  • おとり

  • 誘い・誘惑

釣りで魚をおびき寄せるエサや、動物を罠に誘い込むためのエサを指すときに使われます。
この「エサで誘い込む」というイメージが、そのままゲーム用語の「ベイト」にも引き継がれています。

ゲーム用語としてのベイトの基本定義

オンラインゲームで使われる「ベイト」は、おおまかに次のように定義できます。

ベイト=自分や味方をあえて敵の前にさらして誘い出し、不利な状況に陥らせる戦術

具体的には、以下のような行為が「ベイト」と呼ばれます。

  • 味方が敵の前にわざと顔を出して、別角度の味方が安全にキルを取る

  • 体力が低いフリをして敵を追いかけさせ、待ち構えていた味方と一緒に倒す

  • オブジェクト(バロン・ドラゴン・スパイク設置ポイントなど)を「取りに来させるためのエサ」として利用する

共通点は、**「敵にとって美味しそうに見える状況をあえて作る」**という点です。

「釣り」「囮」との日本語ニュアンスの違い

日本語の「釣り」や「囮(おとり)」とも近い意味ですが、ゲーム内ではニュアンスに違いがあります。

  • 釣り

    • 幅広く「相手をおびき寄せる」イメージ

    • 対人ゲームに限らず使われることも多い

    • 「ダメージを受ける・倒される」前提のことが多い

    • 被害を強くイメージさせる言葉

  • ベイト

    • FPS・MOBAなど対人戦での戦術的な「誘い」

    • 「キルを取る」「オブジェクトを確保する」といったリターンまでセットの考え方

そのため、「ただ無謀に前に出てデスしただけ」ではベイトとは呼ばれません。
**「味方のカバーやセットプレーと組み合わさった、計画的な囮」**がベイトと考えると分かりやすいです。


FPSでのベイトの意味と具体例

味方を囮にしてキルを取るベイト

VALORANT・CS2・Apex などのFPSでは、「味方をエサにして敵を倒す行為」が典型的なベイトです。

代表的なシーンは次のとおりです。

  1. 味方Aが狭い通路にピークして敵の射線をもらう

  2. 敵はAにエイムを合わせて撃ち始める

  3. その瞬間に、別角度から味方Bが顔を出し、安全に敵を倒す

このとき、
「Aがベイトになって、Bがキルを取った」
という言い方をします。

重要なのは、Aが勝手に突っ込んだのではなく、
「Aが囮になる」「Bがキルを取る」という役割分担が事前に決まっていることです。

自分が囮になるパターンと足音・銃声を使うベイト

「ベイト=味方を犠牲にする」イメージを持たれがちですが、自分自身が囮になるベイトもよく使われます。

例えば、次のようなパターンです。

  • 自分ベイト型

    • 自分があえて顔を出し、敵の視線と弾を自分に引きつける

    • 敵が自分を狙っている間に、別角度の味方がキルを取る

  • 音だけベイト型

    • 実際にはピークせず、壁に向かって数発撃って銃声だけを鳴らす

    • 敵に「この位置にいる」と思わせ、その隙に味方が別ルートから詰める

  • スキルベイト型

    • フラッシュやスモークなどのスキルだけを見せて、「このサイトを攻めるフリ」をする

    • 実際は逆サイトに本隊が向かい、敵のローテーションを遅らせる

このように、体を晒すベイト音やスキルだけのベイトを使い分けることが、FPSでは重要になります。

カバー・トレードキルとの違い

FPSでは、次のような用語と「ベイト」がよく混同されます。

  • カバー

    • 味方が撃ち合いを始めた瞬間に、敵を撃ち返して味方を守る行為

    • 「守る」意識が強い

  • トレードキル

    • 味方が倒された瞬間に敵を倒し、人数差を±0に戻す行為

    • 「やられた分を取り返す」動き

一方、ベイトは次のような違いがあります。

  • 最初から「囮になる側」と「キルを取る側」が決められている

  • 囮が倒される可能性を織り込んだうえで、より大きなリターンを狙う

  • 「囮になった結果、敵の位置や人数などの情報も取れる」という発想を含む

つまり、カバーやトレードは「起きた戦闘への対応」であるのに対し、
ベイトは「戦闘そのものをデザインする」イメージに近い戦術です。


MOBA(LoLなど)でのベイトの意味と戦術

敵を有利そうに見える場所へ誘い込むベイト

League of Legends(LoL)などのMOBAでは、ベイトはより戦略的な意味合いが強くなります。

典型的な例としては、以下のようなものがあります。

  • 体力が少ないフリをして敵に追わせ、ブッシュに潜んだ味方と挟み撃ちにする

  • 「このチャンピオンならキルできそう」と思わせて前に出させ、味方のCCチェインで捕まえる

  • バロンやドラゴンを「やっているフリ」をして敵を寄せ、そのタイミングで集団戦を仕掛ける

ここでもやはり、敵にとって“美味しく見える状況”をあえて作るのがベイトです。

スキル・ウルト・オブジェクトを使った高度なベイト

MOBAではスキルやウルト、オブジェクトを絡めたベイトが多く存在します。

  • タンクベイト

    • 一番硬いタンクが前に出て、敵のスキルやウルトを吐かせる

    • スキルを使い切った敵に対して、後ろのキャリー陣が安全にダメージを出す

  • オブジェクトベイト

    • バロン/ドラゴンのHPをあえて残し、「スティールできそう」と思わせる

    • スティールを狙って入ってきた敵ジャングラーを一気にフォーカスして倒す

  • テレポート・グローバルスキルベイト

    • サイドレーンで一人でプッシュしているように見せる

    • 実は味方がテレポートやグローバルスキルでいつでも合流できる状態にしておく

こうしたベイトは、視界管理・スキル状況・オブジェクトの重要度など、多くの要素を踏まえて設計される高度な戦術です。

LoLでよくあるベイトパターン

LoLで特によく見られるベイトパターンをいくつか挙げます。

  • 体力が減ったキャリーがあえてリコールせず、ブッシュ近くでファームを続ける

  • 敵が「キルチャンス」と判断して追ってきたところを、ブッシュから味方が一斉に飛び出して倒す

  • サイドレーンでスプリットプッシュしている味方に敵を複数枚寄せさせ、その間に本隊がバロンやドラゴンを取る

FPSと比べると、MOBAのベイトはマップ全体のリソース管理と密接に結びついている点が特徴です。


良いベイトと悪いベイトの違い

怒られるベイト:味方を犠牲にするだけのプレイ

オンラインゲームでは、「ベイト」という言葉が悪い意味で使われることもあります。

特に、次のようなプレイヤーは「ベイター」として嫌がられる傾向があります。

  • 味方が前に出て撃ち合っているのを見ているだけで、一切カバーしない

  • 「自分だけは安全な場所」にいて、味方が倒れた後にキルだけ取りに行く

  • チームで何も話し合っていないのに、勝手に味方を囮扱いしている

このようなプレイは、戦術というよりも**「味方任せで自分だけリスクを取らない行為」**とみなされます。

勝ちにつながるベイト:事前共有とカバーがあるプレイ

一方で、同じ「囮」でも、次の条件を満たすと立派なチーム戦術になります。

  • 事前に「今からベイトする」と一言でも共有している

  • 囮役・カバー役・フォロー役など、役割分担が明確に決まっている

  • 囮が倒される可能性も含めて、「それ以上のリターン」が見込める場面でだけ使う

  • 囮になった側も、「自分の死がチームの有利に繋がる」と理解している

このようなベイトは、たとえ一時的にデスが増えても、試合全体の勝率を上げるための合理的なプレイとして評価されます。

ベイターと呼ばれないためのチェックリスト

自分のベイトが「味方を利用しているだけ」と思われないために、次のポイントを意識してください。

  • ベイトを仕掛ける前に、VCやチャットで意図を伝えたか

  • 味方が撃たれ始めた瞬間に、しっかり顔を出してカバーしたか

  • 自分だけノーリスク・ノーダメージになっていないか

  • 囮になった味方の視点で見て、「納得できる結果」になっているか

このチェックリストを満たしていれば、「ただのベイター」ではなく、「チームの勝ちを意識したプレイヤー」と受け取られやすくなります。


実戦で使えるベイトのやり方と練習法

VC・チャットでの具体的な声かけフレーズ例

ベイトの成否を分ける最大のポイントは、事前のコミュニケーションです。
VCやチャットでは、次のような短いフレーズを使うと意図が伝わりやすくなります。

  • 「今からちょっとベイトするから、ここカバーお願い」

  • 「足音だけ出してベイトするね。詰めてきたら撃ってほしい」

  • 「自分囮になるから、別角度から覗いてもらえる?」

  • 「HP低いフリするから、このブッシュで待ってて」

難しく説明する必要はありません。
**「誰が囮で、誰がどこから撃つか」**さえ共有できれば十分です。

初心者向け・低リスクなベイト練習メニュー

いきなり大きな場面でベイトを狙うと、ミスしたときの影響も大きくなってしまいます。
まずは、次のような低リスクな練習から始めてください。

  • 銃声ベイト(FPS)

    • 壁に向かって数発撃ち、「ここにいるフリ」をする

    • 味方は別ルートからゆっくり詰めて、寄ってきた敵を倒す

  • タンク前出しベイト(MOBA)

    • 一番硬いキャラが前に出て、敵のスキルを受ける

    • 後ろの味方は無理に追わず、敵の主要スキルが落ちたところで反転する

  • 小さなオブジェクトベイト

    • バロンやドラゴンなど超重要なオブジェクトではなく、小さい中立モンスターやミニオンを使って「やっているフリ」を試す

これらは失敗しても試合全体へのダメージが小さいため、練習に適しています。

ベイトに失敗したときの振り返りポイント

ベイトはリスクを取る戦術なので、失敗することも当然あります。
失敗したときは、次の3点を意識して振り返ると改善につながります。

  1. コミュニケーションは十分だったか

    • 味方は「ベイトをするつもり」だと認識していたか

    • 誰がどの位置にいるかを共有できていたか

  2. リターンが見合う場面だったか

    • その1キル・その集団戦を狙う価値が、本当にあったか

    • 無理な逆転を狙っていなかったか

  3. 人数・位置・スキル状況を正しく把握していたか

    • 敵の人数やウルト状況を軽視していなかったか

    • 実は敵のほうが有利ポジションだった、ということはないか

この振り返りを繰り返すことで、「偶然のベイト」から「再現性のあるベイト」へと質を高めていくことができます。


まとめ:ベイトは「味方の信頼」が前提の戦術

ここまでの内容を整理すると、「ベイト」は次のような用語です。

  • 元は英語の bait=餌・おとり・誘惑

  • ゲームでは「自分や味方をあえて危険にさらし、敵を誘い出す戦術」のこと

  • FPS・MOBAなどジャンルを問わず、使い方次第で非常に強力な動きになる

一方で、

  • 味方の合意がないベイト

  • カバーしないのに前に出させるだけの行為

  • 自分だけノーリスクでキルを取るためのプレイ

は、「ベイター」として嫌われる原因にもなります。

ベイトをポジティブな戦術として活用するためには、

  • 事前の一言共有(VC・チャット)

  • 役割分担の明確化(囮・カバー・フォロー)

  • リスクとリターンのバランス確認

この3点を意識することが大切です。

今後、試合中や配信で「ベイト」という言葉を耳にしたときは、
単に「囮」という意味だけでなく、

  • どんな意図のベイトか

  • 誰にとってリスクがあり、誰にリターンがあるのか

という視点で見てみてください。
プレイの理解度が上がり、自分の動きにも活かしやすくなるはずです。