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バックアップのオプトアウトとは何か|Windowsの画面の意味と安全な戻し方

突然、Windowsの画面いっぱいに表示される
「PCをバックアップしてファイルと思い出を保護する」
そして迷わせるように並ぶ
「バックアップのオプトアウト」「続行」という選択肢。

意味が分からないまま操作してしまい、
「押してはいけないものを押したのではないか」
「データが消えるのではないか」
「勝手にクラウドに保存されて課金されるのではないか」
と、不安になった経験はありませんでしょうか。

実際、この画面は多くのWindows利用者が戸惑うポイントであり、用語の分かりにくさと説明不足によって、誤解やトラブルが生じやすい状態にあります。
しかし、仕組みを正しく理解すれば、
「押しても問題ないケース」
「注意が必要なケース」
「押してしまった後に必ず確認すべきポイント」
は、明確に整理できます。

本記事では、「バックアップのオプトアウトとは何か」という疑問に対し、WindowsとOneDriveの関係を軸に、

  • 画面の本当の意味

  • 押すべきかどうかの判断基準

  • 押した後に実際に起きること

  • 同期やバックアップを止める正しい手順

  • ファイルが見当たらないときの対処法

を、初心者の方でも誤解しないよう、段階的に丁寧に解説いたします。

「よく分からないから不安」という状態から、「自分の環境なら、どう選べばよいかが分かる」状態へ。

焦って操作する前に、ぜひ本記事を一度ご確認ください。落ち着いて判断できる知識を、ここで整理してまいります。

※本コンテンツは「記事制作ポリシー」に基づき、正確かつ信頼性の高い情報提供を心がけております。万が一、内容に誤りや誤解を招く表現がございましたら、お手数ですが「お問い合わせ」よりご一報ください。速やかに確認・修正いたします。

目次

バックアップのオプトアウトとは何を拒否する操作か

オプトアウトという言葉の意味

「オプトアウト(opt-out)」は、何らかの仕組み・サービス・機能への参加や適用について、「参加しない」「適用しない」「拒否する」と選ぶ行為を指します。反対の概念は「オプトイン(opt-in)」で、これは「参加する」「適用を受ける」ことを選ぶ状態です。

重要なのは、オプトアウトという言葉そのものが「データ削除」や「機能停止」を必ず意味するわけではない点です。多くの場合は「提案された設定やサービス利用を、いまは選ばない」という意思表示です。Windowsの画面で出る「バックアップのオプトアウト」も、基本的には“案内されているバックアップ(多くはクラウド連携)を今は選ばない”という文脈で理解すると整理しやすくなります。

ただし、ここで混乱が起きやすい理由は、表示される画面が「バックアップ」と書いてあっても、私たちが想像する外付けHDDへのバックアップではなく、OneDriveを使ったクラウド同期・クラウド保護の流れであるケースが多い点にあります。これを次で具体化します。

Windowsで表示されるバックアップの正体

Windowsの案内画面に出る「PCをバックアップしてファイルと思い出を保護する」などのメッセージは、多くの場合、MicrosoftアカウントやOneDriveの利用と結びついた「クラウドにデータを保護する」体験へ誘導するものです。具体的には、次のような流れが起きやすいです。

  • Microsoftアカウントでサインインするよう促される

  • OneDriveにサインインするよう促される

  • デスクトップ/ドキュメント/ピクチャなど、重要フォルダーをOneDriveにバックアップ(同期)する設定へ誘導される

  • 端末の設定・アプリ・資格情報などをアカウントと紐づけて引き継ぎやすくする(端末移行を簡単にする)方向へ進む

このように、画面に書かれている「バックアップ」は、単純に“バックアップを取る”ではなく、“クラウドを使った保護・引き継ぎ”を含む広い意味で使われています。そのため、「バックアップのオプトアウト」は「この案内の流れに乗らない(クラウド連携を選ばない)」という意味合いで読めます。

ただし注意点として、「オプトアウトを押したら必ず何も変わらない」とも限りません。すでにOneDriveの同期や重要フォルダーのバックアップが有効になっている場合は、画面上の選択だけでは状態が変わらないことがあります。つまり、画面上の“案内”と、OneDrive内部の“設定”は別物として考える必要があります。

Windows バックアップとOneDriveの違い

ここは最も混同が多いポイントです。整理のため、まず「目的」と「実体」を分けて理解してください。

  • OneDrive(フォルダーのバックアップ/同期)

    • 実体:OneDriveというクラウドストレージとPC内のフォルダーを同期する仕組み

    • 目的:重要フォルダーをクラウドに置いて保護し、複数端末でも同じデータにアクセスできるようにする

    • 管理場所:OneDriveの設定(同期とバックアップ、バックアップを管理、アカウント、リンク解除 など)

  • Windows バックアップ(Windows側の導線・まとめ)

    • 実体:Windows上で「バックアップや引き継ぎ」をまとめて案内する機能・アプリ・設定導線

    • 目的:端末の引き継ぎやデータ保護を簡単にする(裏側でOneDriveなどと連携することがある)

    • 管理場所:Windowsの設定や「Windows バックアップ」関連画面

つまり、「Windows バックアップ」という言葉が画面に出ても、データの実際の置き場・同期の挙動はOneDrive側の設定に依存することが多い、ということです。
この前提を押さえると、次の「押すべきか判断する基準」がぐっと明確になります。


バックアップのオプトアウトを押すべきか判断する基準

「バックアップ」と聞くと、一般的には「やったほうが良い」と感じる方が多いです。一方で、OneDriveを使うバックアップ(同期)には、メリットだけでなく「保存先が変わる」「容量制限がある」「会社PCでは制約がある」など、考慮すべき点があります。ここでは状況別に判断できるように整理いたします。

最初に、画面上の選択肢が何を意味しやすいかを、分かりやすく表にまとめます(表示の文言は環境で多少異なります)。

選択肢意味合いその場で起きやすいこと長期的に影響しやすいこと向いている人
バックアップのオプトアウト案内されているバックアップを選ばない案内が閉じる/次の確認へ進む既存設定は変わらない場合があるOneDriveを使いたくない/後で判断したい
続行バックアップを進めるサインイン・同意・設定が進む重要フォルダーがOneDrive同期対象になる可能性複数端末で使いたい/クラウド保護したい
今はスキップ等(ある場合)いったん先送り案内が閉じる再表示される可能性判断材料を集めたい

ここから先は、「OneDriveを使う目的があるか」「容量や運用の制約を受け入れられるか」で判断します。

OneDriveを使いたい人が選ぶべき選択

次のような目的が明確にある場合は、「続行」を選んで設定を進める価値があります。

  • PCが故障・紛失したときに、クラウドからデータを取り戻せる状態にしたい

  • ノートPCとデスクトップなど、複数端末で同じ資料を扱いたい

  • デスクトップやドキュメントなど、重要フォルダーを自動で保護したい

  • 端末移行の際、設定やデータの引き継ぎを簡単にしたい

特に「複数端末で同じファイルを編集する」「外出先で同じ資料を開く」ニーズがある方は、OneDrive同期の恩恵が大きいです。バックアップは“保険”ですが、同期は“利便性”でもあります。

ただし、続行する前に最低限確認しておくべき点があります。

  • OneDriveの無料容量で足りる見込みがあるか

  • 重要フォルダーのうち、どれを同期対象にするか

  • 社内PC・学校PCでないか(ポリシー制約があるか)

これらを確認せずに進めると、「容量がすぐ埋まる」「デスクトップの保存先が変わって混乱する」といったトラブルにつながりやすいです。続行を選ぶ場合でも、設定を一気に進めず、途中で「同期対象」や「保存先」を落ち着いて確認してください。

OneDriveを使いたくない人が選ぶべき選択

次のような方は、まず「バックアップのオプトアウト」を選び、案内の流れから離れる判断が堅実です。

  • クラウドに置くこと自体に抵抗がある(プライバシー・運用方針)

  • 保存先はローカルに固定したい(フォルダー構成を崩したくない)

  • OneDriveを普段使っておらず、今後も使う予定がない

  • 容量超過や課金の可能性を避けたい

  • 会社のルールでクラウド利用が制限されることがある

この場合、「バックアップをしない」ではなく「別の方法でバックアップする」ことが重要です。オプトアウトは“クラウドの提案を断る”だけになりやすいため、外付けHDDや別クラウドなど、別のバックアップ手段を用意しておくと安全です(後半で詳述します)。

また、「オプトアウトを押したら安心」と思い込みすぎないでください。すでにOneDriveの同期やフォルダー バックアップが有効になっている場合は、オプトアウトを押しても状態が継続することがあります。そのときはOneDrive側の設定で停止する必要があります。

容量不足や課金が心配な場合の考え方

不安の中でも特に多いのが「勝手に同期されて容量が埋まり、課金が必要になるのでは」という点です。ここは次の順番で判断すると失敗が減ります。

  1. いまOneDriveを使っているか(サインインしているか)
    使っていないなら、続行しない限り大きく動きません。まずは落ち着いて状況把握です。

  2. 同期対象になりやすいフォルダーの容量感を把握する
    デスクトップに写真・動画を置いている方は、容量が増えやすい傾向があります。ドキュメント中心の方は比較的軽いことが多いです。

  3. 同期するフォルダーを絞れるか
    重要フォルダーすべてを同期する必要があるとは限りません。例えば「ドキュメントだけ同期し、ピクチャはローカルに残す」など、方針を決めるだけで快適さが大きく変わります。

  4. それでも足りないなら、オプトアウト+別方式へ切り替える
    容量が根本的に足りないなら、無理に続行して後から止めるより、最初から方針転換したほうが混乱が少ないです。

容量問題は「OneDriveが悪い」という話ではなく、運用方針が未確定なまま進めることが問題になりやすい、という性質のものです。

会社や学校のPCで注意すべき点

会社・学校のPCで最も注意すべきなのは、「自分の意思で完全に決められない」ケースがある点です。代表例は次のとおりです。

  • PCが管理下にある(組織のアカウントでサインインしている)

  • OneDriveやバックアップ設定がポリシーで固定されている

  • 「同期とバックアップ」の設定がグレーアウトして変更できない

  • 端末のデータ保護のため、クラウド同期が必須になっている

この場合、自己判断でオプトアウトや同期停止を進めると、業務ルール違反になる可能性があります。少なくとも「職場または学校アカウントでサインインしているか」「管理者の指示があるか」を確認し、不明なら情報システム担当へ確認するのが安全です。


バックアップのオプトアウトを押した後に起きること

ここでは、オプトアウトを押した後に「実際に何が起きるのか」を、パターン別に整理します。押してしまった後の不安を減らすためにも、典型パターンを先に知っておくことが有効です。

画面が消えるだけの場合

もっとも多いのは、「バックアップのオプトアウト」を押すと案内が閉じて、通常のデスクトップに戻るパターンです。あるいは、次の確認画面に進み、「今はスキップ」などを押して終了するパターンです。

この場合、裏側のOneDrive設定まで大きく変更されていないことが多いです。つまり、単に「提案を断っただけ」であり、データや保存先に急変が起きにくい状況です。

ただし、「大きく変わっていないことが多い」というだけで、必ずしも全環境で同じとは限りません。以前にOneDriveを使っていた、あるいは別ユーザーで設定済みだったなどの条件で状態が異なる可能性があります。不安なら、次の章の「OneDrive設定の確認」だけは実施すると安心です。

同期やバックアップがすでに有効な場合の挙動

次に多いのが、「実は既にOneDriveで同期や重要フォルダーのバックアップが有効だった」ケースです。例えば、過去に一度だけ設定した、プリインストール時に流れで進めた、家族が別アカウントで使っていた、などで起きます。

この場合、画面上でオプトアウトを押しても、既存のバックアップ(同期)が止まるとは限りません。なぜなら、画面は“案内”であり、OneDrive側の“設定”は別管理になっているためです。

ここで起きやすい誤解は以下です。

  • 誤解:オプトアウトを押した=OneDriveの同期が止まった

  • 実際:オプトアウトを押しても同期は継続しており、フォルダー バックアップも有効のまま

そのため、オプトアウト後に「タスクバーの雲アイコン」「エクスプローラーのOneDrive」などを見て、同期状態を一度確認するだけで、無駄な不安を減らせます。

ファイルの保存先が変わる仕組み

ユーザーが最も混乱するのが「保存先が変わって見える」現象です。OneDriveのフォルダー バックアップが有効になると、デスクトップやドキュメントなどの実体が、ローカルのユーザーフォルダーからOneDrive配下に切り替わることがあります。見た目は同じ「デスクトップ」でも、実体が別の場所になっているイメージです。

この状態で起きがちなことは次のとおりです。

  • エクスプローラーで「デスクトップ」を開くと、OneDrive配下になっている

  • 解除した後、以前のファイルが見えなくなったように感じる

  • 別のPCではデスクトップに同じファイルが出る(同期されているため)

  • 同期が止まると、クラウド側に残り、ローカルにないファイルが出てくる

大切なのは、「データが消えた」と決めつけず、まず“どこにあるか”を確認することです。多くの場合、データは消えておらず、場所(見え方)が変わっているだけです。後半の「症状と対処法」で、探し方をチェックリスト化して解説します。


バックアップのオプトアウトや同期を止める手順

この章では、「画面の案内を閉じる」から「OneDriveのバックアップや同期を止める」までを、段階別に示します。目的は2つです。

  1. いま表示された画面への対処(その場を安全に抜ける)

  2. 裏側で有効になっている可能性がある設定を、意図どおりに整理する(止める/戻す)

画面上でオプトアウトして閉じる手順

まず、その場の案内を閉じる手順です。表示文言は環境で異なる可能性がありますが、考え方は同じです。

  1. 画面に「バックアップのオプトアウト」があれば選択します

  2. 次に確認画面が出る場合、「今はスキップ」「後で」「キャンセル」など、進行を止める選択肢を選びます

  3. デスクトップに戻ることを確認します

ここでのポイントは、続行を押さない限り、案内が進行しにくいという点です。迷ったらオプトアウト側を選び、落ち着いて次の設定確認に進んでください。

OneDriveでフォルダーのバックアップを停止する手順

次に、OneDrive側で「重要フォルダーのバックアップ」が有効になっていないかを確認し、必要なら停止します。これは「オプトアウトを押したのに同期が続く」問題の根本対処です。

一般的な手順は次の流れです(表現はOS更新で多少変わります)。

  1. 画面右下の通知領域(タスクバー右側)にある雲のOneDriveアイコンを探します

  2. アイコンをクリックし、歯車(設定)を開きます

  3. 「同期とバックアップ」などのメニューに進みます

  4. 「バックアップを管理」を開きます

  5. 「デスクトップ」「ドキュメント」「写真」などがオンになっている場合、意図しないフォルダーを「バックアップを停止」に切り替えます

  6. 停止後、保存先がどう変わるかの案内が出た場合は、内容をよく読んで進めます(後で探しやすい選択を優先します)

ここで大切なのは、停止操作の結果として「保存先の見え方」が変わる可能性がある点です。停止した瞬間にファイルが消えるわけではありませんが、「どこを見ればよいか」が変わることがあります。停止後は、エクスプローラーで保存先が意図どおりかを確認してください。

OneDriveの同期を一時停止またはリンク解除する手順

「フォルダーのバックアップだけ止めればよい」のか、「OneDrive同期自体を止めたい」のかで、適切な手段が変わります。混乱を避けるために比較表で整理します。

方法目的影響範囲メリット注意点
同期の一時停止一時的に同期を止めたい一時的(再開できる)すぐ戻せる、影響が小さい再開すると同期が再開する
フォルダーのバックアップ停止デスクトップ等だけ同期対象から外すフォルダー単位必要最小限で調整できる保存先の見え方が変わりやすい
PCのリンク解除そのPCでOneDriveを使わないそのPCの同期全体根本的に止めやすいログインし直すと復活、影響が大きい
アンインストールOneDrive機能自体を外すそのPCのアプリ迷いが減る後から戻す手間、他機能との関係に注意

迷った場合は、いきなりアンインストールよりも、まず「バックアップを管理」や「同期の一時停止」から試し、影響が見える形で整理する方が安全です。特に、保存先が切り替わっているPCでは、アンインストールを急ぐと「ファイルの所在が分からない」状態になりやすいため、段階的に進めることを推奨いたします。

続行を押してしまった後の最短リカバリー

「続行」を押して設定を進めてしまった場合でも、落ち着いて順番に戻せば対処できます。最短で混乱を減らすルートは以下です。

  1. まずOneDriveの状態を確認する
    タスクバーのOneDriveアイコンがあるか、エクスプローラーにOneDriveが出ているかを確認します。

  2. フォルダー バックアップの状態を確認する
    OneDrive設定 → 「同期とバックアップ」→「バックアップを管理」で、デスクトップ等がオンになっていないか確認します。意図しないものは停止します。

  3. 同期全体を止めたい場合は段階的に
    まず「同期の一時停止」を試し、影響を確認。必要なら「リンク解除」を検討します。

  4. 最後に保存先の確認を必ず行う
    デスクトップやドキュメントが「OneDrive配下」なのか「ローカル配下」なのかを確認し、ファイルがどこにあるかを把握します。

ここで最重要なのは、停止・解除の前後で「保存先の確認」を怠らないことです。見失いはデータ消失ではなく、場所の混乱であることがほとんどだからです。


バックアップのオプトアウトで困る症状と対処法

この章では、実際に困りやすい症状を取り上げ、原因の切り分けと対処を具体的に示します。とくに「ファイルが消えた」と感じるケースは、ほぼ例外なく“保存先の見え方”が関係します。順番に確認してください。

デスクトップやドキュメントが見当たらない

この症状は、次のいずれかが原因で起きやすいです。

  • デスクトップ等がOneDrive配下に切り替わっており、ローカル側を見ている

  • 逆に、OneDriveバックアップを停止したことでローカル側に戻り、OneDrive側を見ている

  • 別アカウント(別ユーザー)でログインしている

  • 同期が途中で止まっており、最新状態が反映されていない

まず、以下のチェックリストで状況を把握してください。

  • いまログインしているユーザーはいつもと同じか(別ユーザーでないか)

  • タスクバーにOneDrive(雲)アイコンがあるか

  • OneDriveにサインインしているか(アカウントが表示されるか)

  • OneDrive設定の「バックアップを管理」で、デスクトップ等がオンになっていないか

  • エクスプローラーで「OneDrive」配下のデスクトップ/ドキュメントを確認したか

  • エクスプローラーでローカルのユーザーフォルダー配下のデスクトップ/ドキュメントを確認したか

探すときのコツは、「OneDrive側」と「ローカル側」を両方見ることです。どちらか片方だけを見て「ない」と判断すると、最も混乱します。
また、可能であればエクスプローラーの検索でファイル名の一部を検索し、「場所(パス)」を確認すると早いです。場所が分かったら、今後混乱しないよう、保存先を統一する方針(OneDriveに寄せる/ローカルに固定する)を決めてください。

同期が戻ってしまう

「止めたはずなのに、また同期が始まった」「また案内が出る」という場合は、主に次のパターンです。

  • Windows更新後に案内が再表示され、流れで続行してしまった

  • OneDriveに再サインインした

  • 端末の初期化・修復・再設定でOneDriveが再有効化された

  • 会社/学校のポリシーで同期が必須になっている

対処の基本は、「どこで止めたか」を明確にすることです。たとえば、画面の案内を閉じただけなら、OneDrive設定は止まっていない可能性があります。
一方で、OneDriveの「バックアップを管理」で止めたなら、その画面で再びオンになっていないかを確認します。

また、会社・学校の可能性がある場合は、端末管理の仕組みで再設定されることがあるため、自己判断で繰り返し止めるより、管理担当へ確認したほうが早く解決することがあります。

OneDriveの容量がいっぱいになった

OneDriveの容量がいっぱいになると、同期が止まったり、バックアップが完了しなかったり、エラーが出たりします。これは「同期しているデータ量が、契約容量を超えている」という単純な問題であることが多いです。

対処は次の順で進めると整理しやすいです。

  1. 何が容量を使っているかを把握する
    写真・動画が多い、デスクトップに大容量データを置いている、といった場合に増えやすいです。

  2. 同期対象を減らす(フォルダー バックアップを停止)
    「バックアップを管理」で、同期不要なフォルダーを停止します。特にピクチャが重いことがあります。

  3. クラウド上の不要データを整理する
    既に同期済みの不要ファイルを削除し、必要ならゴミ箱も整理します。

  4. 容量追加を検討する(必要な場合のみ)
    どうしてもクラウドに置く必要があるなら、容量追加の検討が現実的です。

  5. 運用方針を切り替える
    「重要書類だけクラウド」「写真は外付け」など、役割分担を明確にすると再発しにくいです。

容量不足は、設定だけでなく“運用の設計”の問題です。何をクラウドに置くかを決めるだけで、トラブルは大幅に減ります。

ローカル運用で安全にバックアップする代替策

オプトアウトを選ぶ方の中には、「クラウドは避けたいが、バックアップは必要」という方が多いはずです。その場合は、必ず代替策を用意してください。バックアップがゼロになることだけは避けるべきです。

代表的な代替策は次のとおりです。

  • 外付けHDD/SSDへの定期バックアップ
    もっとも手軽で確実です。週1回など頻度を決め、同じ手順で行うことが重要です。

  • NAS(家庭内ストレージ)へのバックアップ
    家庭内で複数台を運用している場合に向いています。自動化もしやすいです。

  • 別クラウドを必要最小限で使う
    OneDriveではなく、別のクラウドに「重要書類だけ」を置くなど、最小構成で事故に備える方法です。

  • バックアップ対象を絞る運用
    写真や動画を含めて全部守ろうとすると負担が大きくなります。守る対象を決め、重要度に応じて方法を分けると継続しやすいです。

バックアップは「一度やって終わり」ではなく、「続けられる設計」が重要です。自分の生活に合う形で、無理なく継続できる方法を選んでください。


バックアップのオプトアウトに関するよくある質問

オプトアウトを押すとデータは消えますか

通常、画面上の「バックアップのオプトアウト」を押しただけで、データが消えることは考えにくいです。多くの場合は「提案されたバックアップ(主にOneDrive連携)を今は選ばない」という意味合いです。

ただし、すでにOneDriveの重要フォルダー バックアップが有効になっている状態で、停止やリンク解除などを行うと、保存先の見え方が変わり「消えた」と感じることがあります。実際には消えておらず、場所が違うだけ、というケースが多いです。
不安な場合は、OneDrive配下とローカル配下の両方を確認し、検索で場所(パス)を確認してください。

オプトアウト後にOneDriveを使いたくなったら戻せますか

戻せます。OneDriveの設定から「バックアップを管理」を開き、必要なフォルダーをオンにすれば再び同期・バックアップできます。また、同期を一時停止していた場合も、再開すれば戻せます。リンク解除やアンインストールまで行っていた場合は、再サインインや再インストールが必要になることがありますが、復帰自体は可能なケースが一般的です。

ただし、戻すときも「保存先が切り替わる」ことがあるため、戻す前後で保存先を確認し、混乱が起きないように進めてください。

Windowsの表示を今後出さない方法はありますか

表示を完全にゼロにできるかどうかは、Windowsの更新や端末の状態、アカウント状態に左右されるため、断定はできません。ただし、表示されても迷わない状態にすることは可能です。具体的には以下です。

  • OneDriveを使うなら:同期対象・容量・保存先を決めて設定を確定させる

  • OneDriveを使わないなら:フォルダー バックアップを停止し、必要ならリンク解除まで行い、代替バックアップを用意する

つまり「表示そのもの」を追いかけるより、「自分の方針を確定」させたほうが安心につながります。

アンインストールすると何が起きますか

OneDriveをアンインストールすると、そのPCでOneDriveの同期機能が使えなくなります。これにより「同期に関する迷い」が減る一方で、クラウド上のファイルとの連携は弱くなります。また、アンインストール前に保存先がOneDrive配下になっていると、後から「どこに保存されていたか」が分かりにくくなることがあります。

実施する場合は、次の順番を推奨いたします。

  • 先に「バックアップを管理」で重要フォルダーの状態を把握する

  • 必要に応じて停止し、保存先を確認する

  • それでもOneDriveが不要ならリンク解除を検討する

  • 最後の手段としてアンインストールを行う

これにより、「消えたように見える」トラブルを避けやすくなります。


以上が、「バックアップのオプトアウトとは」の全体像です。要点は次の3つです。

  • 画面の「オプトアウト」は、多くの場合“クラウド連携バックアップの案内を断る”という意味合いであり、即座のデータ削除を意味しません。

  • ただし、OneDrive側で既に同期や重要フォルダー バックアップが有効な場合、画面上の選択だけでは止まらないことがあります。OneDrive設定で「バックアップを管理」を確認することが重要です。

  • オプトアウトしてクラウドを使わない場合でも、外付けHDDなど別のバックアップ手段を用意し、データ保護が途切れないようにしてください。

もし現在すでに「デスクトップが空になった」「ドキュメントが消えたように見える」といった症状が出ている場合は、上記のチェックリストに沿って「OneDrive配下」と「ローカル配下」を両方確認し、保存先(パス)を把握するところから始めてください。これだけで解決に大きく近づきます。