「A型事業所はやめとけ」という言葉を目にして、不安になった方は少なくありません。
給料が思ったより少ない、シフトが安定しない、職員や利用者との関係がつらい。あるいは、体調が悪化しているのに配慮が得られず、「ここで頑張り続けて大丈夫なのか」と感じているかもしれません。
ただ、ここで大切なのは「やめるべきかどうか」を勢いで決めないことです。A型事業所には合う・合わないがあり、問題が事業所の質なのか、仕事内容とのミスマッチなのか、あるいは改善できる余地があるのかで、最適な行動は変わります。辞める判断を誤ると、転所先が決まらないまま空白期間が生まれたり、生活や体調がさらに不安定になったりすることもあります。
本記事では、A型事業所が「やめとけ」と言われる理由を整理したうえで、辞めたほうがよい危険サインをチェックできる形で解説します。さらに、辞めたいときにトラブルを避けるための進め方、相談先、A型の転所・B型・就労移行支援・一般就労などの選択肢比較まで、次の一手が明確になるようにまとめました。
「辞める」「続ける」「移る」のどれを選ぶ場合でも、あなたが安心して前に進むための判断材料としてご活用ください。
※本コンテンツは「記事制作ポリシー」に基づき、正確かつ信頼性の高い情報提供を心がけております。万が一、内容に誤りや誤解を招く表現がございましたら、お手数ですが「お問い合わせ」よりご一報ください。速やかに確認・修正いたします。
A型事業所がやめとけと言われる理由は何か
低賃金とシフト減で生活が苦しくなる
A型事業所は雇用契約を結ぶ形が基本です。そのため「最低賃金以上が原則」という枠組みはありますが、ここで多くの方がギャップを感じます。理由は単純で、時給が最低賃金でも、働ける時間が短いことが珍しくないからです。たとえば、体調配慮や業務量の都合で「週3日・1日4時間」などになると、月の収入は想像より伸びません。結果として、家賃・光熱費・通信費・通院費を払い、食費を確保するとほとんど残らない、という状況に陥りやすくなります。
さらに厄介なのが「シフトの変動」です。仕事量や取引先の状況、事業所の運営方針が変わると、本人の希望とは無関係に勤務日数や時間が減ることがあります。生活がギリギリの状態だと、シフトが少し減るだけで家計が崩れ、精神的な余裕も失われます。
このとき、本人は「働いているのに生活が安定しない」「通うほど赤字感がある」と感じやすく、そこで「やめとけ」という強い言葉に引き寄せられます。
対策としては、まず次の点を冷静に整理することが重要です。
現在の手取り(控除後)と、生活固定費(家賃・光熱・通信・医療)の差
月ごとのシフト変動の幅(最大と最小)
交通費や昼食代など、通所に伴う追加出費
体調悪化時に欠勤が増えると収入がどう変わるか
ここが把握できると、問題が「自分の努力不足」ではなく、働き方の設計や環境の問題であることが見えやすくなります。
支援の質と人間関係で体調を崩す
A型事業所は「支援付きの職場」というイメージを持たれやすい一方、実際には支援の質や職員の関わり方は事業所ごとに大きく異なるのが現実です。ここに当たり外れが生まれ、合わない事業所だと心身への負担が大きくなります。
よくあるつらさは、次のような形で現れます。
相談しても「慣れれば大丈夫」「みんな同じ」で流される
配慮をお願いすると、わがまま扱いされる、空気が悪くなる
失敗が許されにくく、叱責や圧が強い
体調不良を伝えても、通院や休養より出勤を優先させられる
連絡や報告の方法が曖昧で、ミスが起きるたびに責められる
A型事業所は「職場」でもありますので、最低限のルールは必要です。しかし、支援の場である以上、本人の特性や体調に合わせた調整が期待されます。ここが噛み合わないと、通うこと自体がストレスとなり、睡眠の乱れ、食欲低下、頭痛や腹痛、抑うつ感などにつながりやすくなります。
また、人間関係の負担は、単なる好き嫌いではありません。障害特性や体調の波がある方にとって、職場の雰囲気やコミュニケーションのルールは体調そのものに影響します。
「行く前から動悸がする」「帰宅後に寝込む」「休日は回復に全部使ってしまう」などが続く場合、環境との相性の問題が強く疑われます。
仕事がない・単調で成長しにくい
A型事業所に対する不満として、「仕事がない」「内容が単調で将来につながる感じがしない」という声は少なくありません。特にしんどいのは、次のパターンです。
出勤しても作業が少なく、待機や雑務が中心になる
同じ作業の繰り返しで、上達や役割の変化が起きにくい
目標設定が曖昧で、「何のために通っているのか」が分からなくなる
スキルアップの支援や評価がなく、成長実感が持ちにくい
A型の目的は「働く経験を積みながら安定を目指す」ことにありますが、本人が望む方向(一般就労、生活安定、得意分野の開拓)と事業所の提供内容がずれていると、通うほど自己肯定感が下がることがあります。
また、作業が単調だと集中力を保ちづらく、ミスや叱責が増え、悪循環になりがちです。
ここで重要なのは、「単調だから悪い」と決めつけることではなく、本人の目標と、事業所が提供できる体験が一致しているかを確認することです。
たとえば「体調を整えて生活リズムを作りたい」が第一なら、単調でも安定して通えることが価値になる場合があります。逆に「一般就労に向けてスキルを付けたい」が強いなら、訓練や職務経験が増える環境のほうが向くかもしれません。
閉鎖や大量離職のニュースが不安を増やす
A型事業所は制度や運営の影響を受けやすく、閉鎖や雇用の不安が話題になりやすい領域です。ニュースやSNSの断片的な情報に触れると、「突然、働く場所がなくなるのでは」「辞めたくなくても辞めさせられるのでは」と不安が膨らみます。
ここで大切なのは、不安に飲み込まれず、自分が今いる事業所の状況を確認できるポイントに落とし込むことです。たとえば次の観点は、見学時にも、在籍中にも確認に役立ちます。
作業量や案件が「安定してある」のか、「日によって極端に差がある」のか
事業所が説明を具体的にできるか(仕事内容、取引先、繁忙期、売上構造など)
支援計画や面談が機能しているか(目標設定・振り返り・調整)
退職や転所の相談をしたときに、誠実に手続きを案内する姿勢があるか
「ニュースがあるから即やめる」ではなく、「自分の安全を守る材料を集める」ことが、現実的で後悔の少ない進め方になります。
A型事業所を辞めたほうがいい危険サイン
「辞めたい」という気持ちは大切なサインですが、判断を急ぐと「辞めた後に困る」リスクも出ます。そこで、ここでは危険度に応じて整理します。
ポイントは、数ではなく質です。「危険度が高いサイン」が一つでもある場合は、我慢して積み上げるより、安全確保を優先したほうがよい場面があります。
違法や不適切が疑われるサイン
次の項目に当てはまる場合、単なるミスマッチではなく、環境として問題がある可能性が高まります。
賃金の計算が不透明で、質問しても説明が曖昧
契約内容(業務、就業時間、休憩、賃金、欠勤時対応)が書面で整理されていない
退職や休職の相談をすると威圧される、脅される、人格否定をされる
体調不良を伝えても通院や休養の提案がなく、出勤を強要される
安全配慮が不十分(危険作業、衛生面、事故が起きても改善されない)
ミスの原因分析や再発防止より、叱責や罰で管理しようとする
こうした状況では、事業所内で「話し合えば分かってもらえる」と期待するほど、本人の消耗が増えやすくなります。まずは第三者(相談支援専門員、医療、自治体の窓口など)に状況を共有し、外側から安全に整理するほうが現実的です。
ミスマッチが強いサイン
次は「違法・不適切」とまでは言い切れないものの、本人の体調や特性と合っていない可能性が高いサインです。
出勤前から強い不安や身体症状(動悸、腹痛、吐き気、不眠)が出る
帰宅後に寝込む日が増え、生活が回らなくなる
相談しても配慮が具体化されず、精神的に追い詰められる
作業内容や環境(騒音、匂い、対人刺激)が特性に合わない
週単位で体調が落ち続け、通院や服薬調整が必要になっている
ミスマッチの場合、本人の努力で改善しようとすると「無理を続ける」形になり、長期的に悪化することがあります。
対処は「辞める」だけではなく、配置転換や担当変更、勤務時間調整、転所など複数あります。自分の状態を守りながら、選択肢を広げていくのが基本です。
改善できる余地があるサイン
最後は、「今すぐ辞める」よりも、改善策を試す価値があるサインです。ここを見極めると後悔が減ります。
相談したら調整案が出てくる(作業変更、席の移動、指示方法の工夫など)
支援員や職員が、状況を理解しようとする姿勢がある
面談が定期的にあり、支援計画が機能している
体調悪化の兆しが早めに共有でき、無理を止められる
この場合は、次のように「試す期間」を決めると良いです。
変更してほしい点を1~2個に絞る
いつまで試すか期限を決める(例:2週間、1か月)
期限後に振り返り面談を入れ、継続可否を判断する
改善が進めば継続、進まなければ転所や別制度へ、という形で「納得のある判断」につながります。
A型事業所を辞めたい時の進め方
辞める決断自体よりも大切なのが、辞め方です。勢いで辞めると、トラブル・空白期間・体調悪化のリスクが上がります。ここでは「安全に辞めるための順番」を具体化します。
辞める前の準備と記録の取り方
まず、状況を整理するために「記録」を取ります。難しく考えず、次の3点で十分です。
つらかった出来事(いつ、何があったか)
体調への影響(睡眠、食欲、通院、症状)
相談した結果(誰に、何を伝え、どう返されたか)
記録は責めるための道具ではなく、「言った・言わない」を減らし、支援者が判断しやすくするための材料です。とくに引き留めが強い場合や、話がかみ合わない場合に役立ちます。
次に、辞めた後の「空白」を埋める準備です。最低限、次の動きを並行で行うと安心です。
相談支援専門員がいる場合:早めに面談を入れ、転所や次の制度の相談を開始する
主治医がいる場合:体調悪化があることを共有し、通所負担の評価を相談する
家族や信頼できる人:面談同席や連絡の補助をお願いできるか検討する
次の候補を1つだけでも調べ、見学予約まで進める
「辞めたい」という気持ちが強いと、どうしても“今すぐ切りたい”になりがちですが、ここで一呼吸置き、次の場所の芽を作ると不安が大きく下がります。
辞めたいと伝える言い方と面談のコツ
辞めたい意思を伝える場面では、感情のぶつけ合いになると疲弊が増えます。おすすめは「体調・生活・継続可能性」に焦点を当てた伝え方です。
「体調と生活面で継続が難しく、退職(契約終了)を相談したいです」
「改善策を試しましたが負担が大きく、別の環境を検討したいです」
「次の支援先と調整したいので、手続きの流れを確認したいです」
面談をスムーズに進めるコツは次の通りです。
目的を一つに絞る(例:退職日と手続きの確認)
口頭だけで終わらせず、メモを取り、要点を復唱する
同席者を検討する(相談支援、家族など)
「いつまでに辞めたい」希望期限を持ち、必要なら段階的に調整する
体調が限界なら、まず医療と連携し「無理な出勤を止める」判断も入れる
また、相手が感情的になりやすい雰囲気なら、面談前に「伝えること」を紙に箇条書きしておくとブレません。
必要になりやすい書類と手続きの流れ
A型事業所の退職は、一般の職場と似ている部分もありますが、福祉サービスとしての側面もあるため、「何が必要か」が分かりにくいことがあります。
実務としては、次のような確認が必要になりやすいです。
退職日(契約終了日)
退職届など提出書類の有無、提出先、期限
給与の締日と支払日、最後の給与の扱い
事業所内で返却すべき物(名札、鍵、備品など)
次の支援先へ情報提供が必要か(支援計画の引継ぎ等)
混乱を避けるため、可能なら次のお願いをすると安心です。
「必要な書類と期限を紙にまとめてください」
「退職までの流れを箇条書きで教えてください」
「次の支援先が決まったら連携できますか」
辞める決断が固い場合でも、手続きは丁寧に進めたほうが後々のトラブルを減らせます。
引き留めやトラブルが起きた時の対処
引き留めが強いと、本人の罪悪感を刺激されることがあります。しかし、退職や転所は「逃げ」ではなく、生活と体調を守るための選択です。
よくあるトラブルと対処を、具体的に整理します。
1)話をはぐらかされて退職日が決まらない
対処:希望日を明確に伝え、次回面談日をその場で決める
可能なら要点をメモで共有し、「いつまでに回答が必要か」を期限化する
2)威圧や脅しで動けなくなる
対処:一人で対応しない。相談支援、家族、第三者同席を検討する
面談の場で言い返すより、「手続きは第三者と進めます」と方針を固める
3)体調悪化で出勤が続けられないが、辞める話も進まない
対処:医療と連携し、体調優先の判断を明確化する
連絡は短文で良いので、欠勤理由と連絡手段を固定する(電話がつらいならメール等)
4)次の行き先が決まらず焦る
対処:選択肢を増やしすぎず、まずは「見学1件」だけ入れる
相談支援に「転所先探しを一緒に進めたい」と明確に依頼する
退職は「言い切った人が勝ち」ではなく、「安全に終える」ことが目的です。自分のエネルギーを守る設計を優先してください。
A型事業所を辞めた後の選択肢を比較する
辞める不安の多くは、「辞めた後にどうなるかが見えない」ことから生まれます。そこで、代表的な選択肢を比較し、判断軸を作ります。
| 選択肢 | 目的 | 収入のイメージ | 支援の特徴 | 向く人 |
|---|---|---|---|---|
| A型の転所 | 雇用+支援の環境を変える | 最低賃金以上が原則 | 事業所差が大きい | 働く体力はあるが環境が合わない |
| B型 | 体調優先で通所・作業を調整 | 工賃中心(幅がある) | ペース調整がしやすい | まず安定が最優先の人 |
| 就労移行支援 | 一般就労に向けた訓練 | 収入は別設計になりやすい | 訓練・就活支援が中心 | 就職を目標に準備したい人 |
| 一般就労 | 企業で働く | 賃金体系は企業次第 | 合理的配慮の調整が鍵 | 体調と生活が安定し挑戦したい人 |
ここでのポイントは、「どれが正解か」ではなく、今の自分の優先順位です。
優先順位の例を挙げます。
生活を崩してでも収入を上げたい → 一般就労検討(ただし体調安定が条件)
体調を最優先し、通える日を増やしたい → B型が選択肢に入りやすい
就職に向けた準備をしたい → 就労移行支援が向きやすい
働くこと自体はできるが、今の環境が合わない → A型転所が現実的
A型の転所が向く人
A型の転所が向くのは、「働く枠組みは維持したいが、今の環境が合わない」タイプです。具体的には次のような方です。
生活リズムはある程度作れている
作業自体は可能で、勤務も継続できる見込みがある
ただし、支援員との相性、人間関係、指示方法、作業内容が合わない
賃金面で最低賃金以上の枠組みを手放したくない
転所を成功させる鍵は「見学での確認」にあります。今のつらさの原因(騒音、対人刺激、単調作業、指示の出し方など)を言語化し、次の事業所で同じ問題が起きないように確認することが重要です。
B型が向く人
B型は、体調の安定や生活の立て直しを優先したい方に向きやすいです。次の状況なら、選択肢として検討する価値があります。
通所の負担が大きく、欠勤が増えている
A型の勤務ペースがプレッシャーになり、体調が悪化する
まずは「通える日を増やす」ことが最重要課題になっている
作業より、生活支援や体調管理の連携を強く求めている
B型を選ぶときは、「何をもって前進とするか」を決めると迷いが減ります。たとえば「週2回通う」「午前だけ通う」「人との距離感を保てる環境にする」など、目標を小さく具体化するのがコツです。
就労移行支援が向く人
就労移行支援は、一般就労を目指すための訓練や就活支援が中心です。向いているのは次のような方です。
「職場で働く」より前に、訓練や準備が必要だと感じている
PCスキル、ビジネスマナー、面接対策、職場体験などを段階的に進めたい
就職後の定着支援も含め、支援の枠組みが欲しい
目標が「就職」に比較的はっきりしている
移行支援は、通所や訓練が負担になる場合もあります。見学では「通所頻度」「個別支援の濃さ」「職場体験の機会」「定着支援の実績」などを確認すると、ミスマッチを減らせます。
一般就労に挑戦する人の準備
一般就労に進む場合、準備の質が結果を左右します。特に大切なのは「配慮事項を言語化すること」です。
たとえば次の観点を整理すると、面接や入社後の調整がスムーズになります。
体調が崩れるサイン(睡眠不足、過集中、対人刺激など)
必要な配慮(静かな席、指示は文面、休憩の取り方、通院の扱い)
得意な作業と苦手な作業(マルチタスクが苦手、単発の依頼は得意など)
勤務可能な時間帯、残業可否、通院頻度
困ったときに相談できる窓口の希望(上司、担当者、定期面談)
「配慮を求めるのは甘えではないか」と感じる方もいますが、配慮は長く働くための条件整理です。無理に隠すより、働き続けられる形を先に作ったほうが、結果として安定しやすくなります。
A型事業所で後悔しないための見学チェックリスト
「やめとけ」という言葉が刺さるのは、失敗したくないからです。失敗を減らす一番の方法は、見学で「確認するべきこと」を決めておくことです。遠慮せず質問して大丈夫です。誠実な事業所ほど、具体的に答えてくれます。
見学で必ず確認する質問集
見学時は、次の質問が特に有効です。すべて聞けなくても構いません。自分の不安に直結するものから優先してください。
1日の流れ(出勤、作業、休憩、面談、退勤)はどうなっていますか
作業量の波(忙しい時期・暇な時期)はありますか。暇な日は何をしますか
欠勤・遅刻・早退が必要になったとき、連絡方法と対応はどうなりますか
体調の波がある場合、勤務時間や作業の調整はどこまで可能ですか
指示の出し方(口頭中心、紙、チャットなど)はどうしていますか
人間関係で困ったとき、相談の窓口はありますか。担当変更はできますか
目標(一般就労、転職、継続など)はどのように決め、どれくらいの頻度で振り返りますか
失敗やミスが起きたとき、どのようにフォローしますか
回答が「その時次第」「人による」「慣れれば大丈夫」ばかりの場合、支援の具体性が弱い可能性があります。逆に、具体例が出てくる事業所は、運用が整理されている傾向があります。
求人票・契約・賃金の見方
契約や賃金の確認は、気まずさを感じやすいポイントですが、後悔を防ぐために必須です。特に次の点は確認してください。
時給はいくらか。控除(社会保険等)がある場合、手取りの目安はどれくらいか
勤務日数・時間の基本パターンと、体調に応じた調整の範囲
交通費の支給有無、上限、支給条件
給与の締日と支払日(生活費が厳しい場合は重要)
契約書や就業規則の提示が可能か(内容を説明してくれるか)
「説明はするが書面は出せない」「質問すると機嫌が悪くなる」などがある場合は注意が必要です。安心できる事業所は、質問を歓迎し、分かりやすく説明してくれます。
閉鎖リスクを下げる情報の集め方
閉鎖リスクは、外からは完全に見えません。しかし、見学や面談で「不安を減らす材料」を集めることはできます。
仕事内容が継続してあるか(定期案件があるか、年間の波があるか)
作業内容が「毎日変わる」場合、その運用が整理されているか
支援計画や面談が形骸化していないか(目標と振り返りがあるか)
事業所側が情報提供に消極的ではないか(質問に具体的に答えるか)
「辞めたい場合の手続き」も事前に確認できるか(誠実さの指標になります)
見学でここまで確認するのは勇気が要りますが、後悔を減らすうえで非常に効果的です。大切なのは、相手の雰囲気に流されず、自分の生活と体調を守るための情報を取りに行く姿勢です。
A型事業所のやめとけに関するよくある質問
すぐ辞めても大丈夫か
「もう無理だ」と感じるとき、すぐ辞めたい気持ちは自然です。ただし、現実には「辞めた後の空白」が不安を増やすことがあります。
目安としては次のように考えると安全です。
危険サイン(威圧、健康被害、不適切対応)がある:安全確保を優先し、外部相談と並行して早期離脱を検討する
ミスマッチが主で、改善余地がありそう:改善策を期限付きで試し、並行して次の候補を探す
体調悪化が強い:医療と連携し、通所負担の調整や休養を最優先にする
「辞めること」より「安全に辞めること」「次につなげること」を目的にすると、判断が整理されます。
退職後の生活費や失業給付はどうなるか
生活費は非常に切実な問題です。ただし、具体的な制度適用や給付の可否は、雇用状況や加入状況、退職理由、自治体や個人の事情で変わります。ここでは、混乱を減らすための手順を提示します。
退職前に「固定費」と「最低限必要な生活費」を紙に書く
最後の給与の見込み(いつ、いくら)を確認する
空白期間が出る場合、支援者(相談支援、自治体、ハローワーク等)に早めに相談する
体調面の事情がある場合、医療とも連携して「無理のない働き方」を前提に設計する
お金の不安が強いほど、判断が急になりがちです。だからこそ、数字を見える化し、相談の優先順位を作ることが重要です。
相談支援専門員に言いづらい時はどうするか
言いづらさの正体は、「否定されるかもしれない」「迷惑をかけるかもしれない」という不安であることが多いです。伝えるときは、気持ちだけでなく事実も添えると話が進みやすくなります。
「体調と生活が崩れてきて、継続が難しいです」
「困っている点は〇〇で、改善が難しそうです」
「転所や別の選択肢を一緒に検討したいです」
相談支援は、本人が困っているときに動くための仕組みです。遠慮より、状況共有を優先してください。もし相性が合わない場合も、相談の仕方や同席者を工夫することで進むことがあります。
転所先が決まる前に辞めるべきか
これは「限界の度合い」と「安全性」で決めるのが基本です。
危険サインがあり、心身が明らかに壊れていく:先に安全確保(休養・外部相談)を優先し、転所探しは並行で進める
ミスマッチ中心で、今すぐ離脱しなくても耐えられる:転所先を見学し、目途をつけてから移るほうが安心
生活費が厳しく、空白が大きな不安:収入見通しと支援制度の相談を先に入れて、現実的な移行計画を作る
焦りが強いときほど、選択肢を増やしすぎて混乱しがちです。まずは「見学1件」「面談1件」など、小さく進めると現実が動き出し、不安も下がります。