足の側面・外側が歩くときだけズキッと痛む、立ち仕事のあとにジワジワ痛みが強くなる、そのようなお悩みで検索し、Yahoo!知恵袋などのQ&Aサイトにたどり着く方は多いです。
しかし、足の外側の痛みは、単なる疲れから骨折や靱帯損傷などのケガまで原因の幅が広く、自分で断定することは危険な場合もあります。
本記事では、一般的に考えられる原因や受診の目安、自宅でのセルフケアのポイントを整理しつつ、知恵袋などネット情報との付き合い方についても解説いたします。なお、本記事はあくまで一般的な情報提供であり、診断や治療方針の決定は必ず医師の判断に委ねてください。
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足の外側が歩くと痛い原因には、疲労骨折、ジョーンズ骨折、腱・靱帯の炎症、神経や血流の問題など、さまざまな可能性があります。
ネット上のQ&Aや体験談は参考情報としては有用ですが、自己判断で「大したことない」と決めつけることは危険です。
強い痛み・腫れ・変形・しびれ・発熱などがある場合は、できるだけ早く医療機関を受診してください。
受診前に「痛みの場所・タイミング・最近の運動や靴の変化」を整理しておくと、診察がスムーズになります。
自宅ではRICE処置などの応急対応を行いつつ、長引く痛みは専門家の評価を受けることが重要です。
足は日常生活の土台であり、無理をして悪化させてしまうと、仕事や趣味への影響も大きくなります。少しでも不安があれば、早めに整形外科などで相談することを強くおすすめいたします。
足の外側が歩くと痛いときに考えられる主な原因
疲労骨折(第5中足骨・立方骨・腓骨など)
足の外側が「運動のあとに痛い」「押すと一点だけ強く痛い」といった場合、疲労骨折が原因のことがあります。
マラソンやジャンプなど、同じ動きを繰り返すスポーツ
長時間の立ち仕事
硬い路面でのウォーキング・ランニング
などにより、骨に小さなヒビが入った状態です。特に以下の骨が問題となることが多いとされています。
第5中足骨:足の小指の付け根付近の細長い骨
立方骨:足首に近い外側の骨
腓骨:すねの外側にある細い骨
初期は「なんとなく痛い」程度ですが、放置すると骨折が進行し、治癒に長期間を要する場合があります。
ジョーンズ骨折(第5中足骨基部の骨折)
検索結果でもしばしば登場するのがジョーンズ骨折です。
特徴の一例:
足の小指側の側面〜足の甲の外側が歩くと痛む
押すと局所的に強い痛み
体重をかけると痛みが増す
腫れや熱っぽさを伴うこともある
スポーツ選手に多いとされていますが、立ち仕事や合わない靴などでも起こり得ます。骨の部位的に血流が少なく、自然治癒しにくい骨折とされるため、疑わしい場合は早期受診が重要です。
腓骨筋腱炎・外側靭帯損傷などの軟部組織のトラブル
足首〜足の外側の痛みは、骨ではなく腱や靱帯、筋肉などの炎症・損傷によることもあります。
代表例:
腓骨筋腱炎
外くるぶしの後ろあたりがズキッと痛む
捻挫のあと、ランニングやジャンプで悪化しやすい
外側靭帯損傷(捻挫)
足首を内側にひねったあとから、外側が腫れて痛む
歩行で痛みが強く、場合によっては荷重困難
レントゲンでは骨に異常がなくても、腱や靱帯に炎症があることがあります。痛みが長引く場合は、整形外科での評価が推奨されます。
神経や血流の問題
足の外側の神経が靴などで圧迫されたり、足への血流が低下することで痛みやしびれが出るケースもあります。
きつい靴・ハイヒール・サイズの合わない靴
長時間の同じ姿勢
動脈硬化などによる下肢の血流障害 など
歩くと痛いが、少し休むと楽になる「間欠性跛行」がみられる場合は、血管系の病気が隠れていることもあるため、早めの循環器・血管外科受診が望まれます。
痛みの原因を自己判断しないことの重要性
上記はあくまで代表的な例であり、実際の原因は診察と検査を通じて総合的に判断されます。
ネット情報をもとに「自分は疲労骨折だろう」「ただの捻挫だから放っておいてよい」などと決めつけると、症状を悪化させるリスクがあります。少しでも不安がある場合は整形外科などの医療機関を受診してください。
自分でチェックしておきたいポイント
受診の前に、以下のような点を整理しておくと、医師への説明がスムーズになり、原因特定にも役立ちます。
痛みの「場所」を具体的に把握する
足の小指の付け根付近か
足の甲の外側か
外くるぶしの前・後ろ・下のどこか
かかと寄りか、指寄りか
鏡で見たり、スマホで足の写真を撮っておき、「ここが一番痛い」と指さしで示せるようにしておくとよいです。
痛みの「タイミング」と程度
歩き始めだけ痛いのか、歩き続けると痛くなるのか
じっとしていても痛むか
体重をかける瞬間に最も痛いか
夜間・安静時にもズキズキするか
痛みを10段階(0:痛くない〜10:我慢できない)で自己評価し、状況ごとにメモしておくと、医師にとっても参考になります。
直近の運動・ケガ・靴の変化
最近始めたスポーツ・運動量の増加
転倒やひねりなどの明らかな外傷
新しく履き始めた靴・インソール
立ち仕事の時間が急に増えたかどうか
これらの情報は、疲労骨折や腱炎、靱帯損傷を疑う手がかりになります。
受診の目安と「今すぐ病院レベル」のサイン
すぐに(当日〜翌日以内に)受診した方がよいケース
以下のような場合は、自己判断で様子を見るのではなく、早急に整形外科または救急外来への受診を検討してください。
一歩も踏み出せないほどの強い痛み
明らかな腫れや変形、あざ(内出血)がある
じっとしていても強い痛みが続く
発熱や全身のだるさを伴う
しびれや感覚の低下がある
骨折や重度の靱帯損傷、感染症など、早期対応が必要な状態の可能性があります。
数日以内に整形外科受診を検討したいケース
歩けるが、毎回同じ場所が痛む
市販の湿布や安静だけでは数日経っても改善しない
運動すると痛みが増し、休むと少し楽になる状態が続いている
仕事や家事に支障が出ている
疲労骨折や腱炎などが徐々に悪化している可能性もあるため、「そのうち治るだろう」と長期間放置するのは避けるべきです。
医療機関で行われる主な検査・治療のイメージ
問診・視診・触診
医師はまず、以下のような点を確認します。
いつから、どのような状況で痛くなったか
痛みの種類(ズキズキ、ジンジン、刺すような痛みなど)
過去のケガや既往歴、服用中の薬
スポーツ歴や仕事の内容
そのうえで、腫れ・熱感・皮下出血の有無、歩き方、痛みが出る動きなどを細かく観察し、手で押したり動かしたりして痛みの部位を絞り込んでいきます。
画像検査(レントゲン・MRIなど)
レントゲン:骨折や骨の変形の有無を確認
CTやMRI:必要に応じて、微細な骨折や腱・靱帯・軟骨の状態を詳しく評価
疲労骨折は初期にはレントゲンで写りにくいこともあるため、症状や経過に応じて追加検査が検討されます。
保存療法と手術になるケース
多くの場合、まずは以下のような保存療法が選択されます。
安静・運動制限
固定(テーピング、ギプス、装具など)
冷却(急性期)・温熱療法(慢性期)
痛み止め・湿布の処方
リハビリテーション(ストレッチ、筋力トレーニング、歩行指導など)
骨折の部位や程度、スポーツ復帰の希望などによっては、手術が選択されることもあります。治療方針は医師と十分に相談したうえで決定してください。
自宅でできるセルフケアと「やってはいけないこと」
応急処置の基本:RICE処置
急に痛みが出た直後の応急処置として、一般的に推奨されているのがRICE処置です。
Rest(安静):痛みが出た足に体重をかけない
Ice(冷却):タオルで包んだ保冷剤などで冷やす
Compression(圧迫):弾性包帯などで軽く圧迫する
Elevation(挙上):足を心臓より高い位置に上げる
※ただし、冷やしすぎ・締め付けすぎは血流障害を起こす可能性があるため注意が必要です。
痛みがあるときに避けたい行動
我慢して走る・長時間歩く
強いストレッチやマッサージを自己流で行う
インターネット情報だけを頼りに、湿布やサポーターだけで長期間様子を見る
痛み止めで無理に動き続ける
これらは症状を悪化させるリスクがあります。痛みが続く・増える場合は、早めに医療機関を受診してください。
再発予防のための生活改善ポイント
自分の足に合った靴選び(サイズ・形・クッション性)
インソール・足底板の活用(専門家に相談)
ふくらはぎ〜足底のストレッチで柔軟性を保つ
体重管理・筋力トレーニングによる負荷の軽減
運動前後のウォーミングアップ・クールダウン
これらは一般的な予防策であり、具体的な内容は医師・理学療法士等の専門家に相談のうえ、個々の状態に合わせて調整することが望ましいです。
Yahoo!知恵袋などQ&Aサイトの情報との付き合い方
うまく活用するコツ
Yahoo!知恵袋などのQ&Aサイトには、同じような悩みを持つ人の体験談や、医療従事者と思われる回答が掲載されていることがあります。
活用する際のポイント:
「自分と似たケースがあるか」を把握する参考資料として見る
医師に相談する際の質問整理に利用する
専門用語や検査名を知るきっかけとして使う
鵜呑みにしてはいけない理由
回答者の資格・専門性が保証されていない
質問者の症状が十分に書き切れておらず、前提条件が異なる可能性
症状の経過や合併症など、重要な情報が抜け落ちていることが多い
特に、「このストレッチで治った」「このサポーターで完治した」などの個人的な成功体験は、あなたの症状にそのまま当てはまるとは限りません。医師の診察を受けたうえで、参考程度に考えることが大切です。
医師に相談するときに役立つメモ
知恵袋などで見かけた以下のような情報をメモしておくと、受診時に役立ちます。
気になった病名(例:ジョーンズ骨折、疲労骨折、腓骨筋腱炎 など)
気になった検査(レントゲン、MRIなど)や治療法名
自分の症状に近いと感じた体験談
「ネットでこういう病名を見たのですが、自分の症状と関係がありますか?」と率直に質問することで、医師とのコミュニケーションがスムーズになります。