240Hzモニターを用意したのに、Apexが240fpsに張り付かない。射撃訓練場では出るのに実戦の混戦で落ちる。グラボを替えても上下が止まらない――この悩みは、設定の問題だけでなく、CPUボトルネックや温度、電源設定、上限値の整え方など、いくつもの要因が重なって起きがちです。
本記事では、240fpsを「出す」だけでなく「維持する」ために必要な考え方を整理し、フルHDを中心としたグラボとCPUの目安、Apex側で先に整えるべき設定、+fps_maxで上限を決める手順、さらに張り付かないときの原因を最短で特定するチェックポイントまで、順番に解説します。無駄な買い替えで遠回りせず、いまの環境でどこまで詰められるか、そして更新するなら何を優先すべきかが判断できるようになります。
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Apexで240fps張り付きが難しい理由
240fpsは平均ではなく安定度が重要
「Apexで240fps張り付き」を目指すとき、最初に理解しておきたいのは“平均FPS”と“体感の良さ”は一致しにくい、という点です。たとえば射撃訓練場で平均240fpsが出ていても、実戦の混戦で一瞬でも大きく落ちるなら、視点移動がガタついたり、敵が滑るように見えたりして、狙いづらさにつながります。
240fpsを狙う環境では、わずかな落ち込みでも「落ちた」と強く感じます。なぜなら、240fpsは1秒を240分割して描画しており、1フレームは約4.17msです。ここから200fpsになるだけでも1フレーム5msに伸び、フレームタイム(描画にかかる時間)の“揺れ”が大きくなります。結果として、平均が高くても「ブレる」「引っかかる」感覚が出やすいのです。
さらにApexは状況による負荷変動が大きいゲームです。次のような場面でGPU・CPUの両方に負荷が跳ねます。
スモーク、ガス、爆発、ウルトなどエフェクトが重なる
終盤リングで部隊数が多く、音・弾・スキルが同時発生する
遮蔽物が多いエリアで視界に入るオブジェクト数が増える
高速移動(スライディング、ジャンプ、ジップライン)でシーン切り替えが頻発する
このため「常に240固定」を目標にするほど、パーツの余力と設定の詰めが重要になります。逆に、張り付きが難しい場面があるのは前提と割り切り、「落ち幅を小さくして安定感を上げる」方向で最適化すると、費用対効果が高くなります。
1080p低設定ほどCPUの影響が強い
240fps張り付きでつまずく原因として多いのが、CPUボトルネックの見落としです。特にフルHD(1920×1080)で低設定を選ぶ競技志向の環境では、GPUの負荷が下がる一方、CPUが担う処理(ゲームロジック、描画命令の発行、物理演算、ネットワーク関連の処理など)の比率が相対的に高くなります。
つまり「画質を落とせば軽くなる」は事実ですが、同時に「GPUが暇になった分、CPUが限界になる」という現象が起きやすくなります。グラボを上位に換装したのに伸びない、むしろ上下が目立つ、という場合はこのパターンを疑う価値があります。
CPUボトルネックが起きていると、典型的には次のような症状が出ます。
解像度を下げてもFPSがほとんど増えない
グラボ使用率が高くならない(常に余っている感じがする)
戦闘で急に落ちる、あるいは人が多い場所で落ちやすい
“軽い場面”では240に張り付くが、混戦になると一気に不安定になる
この場合、設定の詰めだけで改善できる余地もありますが、根本的にCPU性能が足りないと、どれだけ強いグラボを積んでも張り付きは難しくなります。240fpsを目標にするなら、GPUとCPUのバランスが最重要です。
マップや混戦で上下するのは前提
ApexのFPSは、同じPCでも「いつ、どこで、何が起きているか」で大きく変わります。射撃訓練場はシンプルな環境で、敵も少なく、負荷も比較的安定しています。一方で実戦は、部隊数、エフェクト、視界の情報量、音、ネットワーク同期など、負荷の要因が重なります。
そのため、240fps張り付きの“成功”は「常に240かどうか」だけで判断しないほうが賢明です。次の観点で評価すると、改善の方向性がはっきりします。
落ちる場面が限定的か(特定エリア・特定状況だけか)
落ち方が“短い瞬間”か、“長く続く低下”か
落ちたときに入力遅延が増えたように感じるか
波打つように上下するか(フレームタイムの乱れが疑われる)
「上下するのは前提」と捉えたうえで、どの落ち方を最小化したいのかを決めると、設定もパーツ選びもブレにくくなります。
Apexで240fps張り付きに近づくグラボとCPUの目安
240fpsを狙うときの考え方(解像度と設定)
240fps張り付きの難易度は、主に「解像度」と「画質設定」で決まります。ざっくり言えば次の通りです。
フルHD+競技設定(低設定寄り):最も240に寄せやすいが、CPUの影響が強く出る
フルHD+高設定寄り:GPU負荷が増え、混戦で落ちやすくなる
WQHD以上:GPU要求が跳ね上がり、張り付き難易度が一段上がる
また、240fpsを狙う場合は「上限を決めて暴れを抑える」という考え方も重要です。上限がないと、軽い場面でGPUが過剰に回り、発熱・消費電力・クロック変動が増えて、結果としてフレームタイムが不安定になることがあります。そこで、後述するfps_maxで上限を整え、安定性を取りにいくのが基本方針になります。
ここで大切なのは、「240fpsを出す」ではなく「240fpsを維持できる余力を残す」ことです。たとえば軽い場面で300fps出せる環境は、混戦でも240を維持しやすい傾向があります。逆に、軽い場面で240ギリギリの環境は、混戦で確実に落ちます。目標は“余力の確保”です。
グラボ帯の目安早見表(フルHD中心)
以下は、フルHD・競技設定寄りを想定した「張り付きの現実度」を整理した目安表です。実際の張り付きはCPU、メモリ、冷却、マップ状況で変わるため、“購入判断の起点”として使ってください。
| GPUの目安 | フルHDでの240fps安定 | WQHDでの240fps安定 | こんな人に向く |
|---|---|---|---|
| ミドル(例:RTX 4060 Ti級) | 近づけるが混戦で落ちやすい | かなり厳しめ | 予算を抑えて設定で寄せたい、まず土台を作りたい |
| アッパーミドル(例:RTX 4070/4070 SUPER級) | 張り付きに現実味が出る | 状況次第で上下 | フルHDで安定感を上げたい、混戦耐性も欲しい |
| ハイエンド(例:RTX 4080級以上) | 張り付きが狙いやすい | WQHDでも狙いやすい | 妥協したくない、設定の自由度も確保したい |
「グラボだけ強くすれば張り付く」と考えると、CPUボトルネックにぶつかりやすい点には注意が必要です。特にフルHD低設定で張り付きを狙うほど、CPUが追いつかないケースが増えます。逆に、WQHD以上で張り付かない場合は、GPU不足の影響が出やすくなります。
また、張り付きの体感はFPSそのものだけでなく、フレームタイムの安定や入力遅延にも関係します。グラボの性能だけでなく、温度管理や設定の整備まで含めて“総合的に”安定を作る意識が大切です。
CPUとメモリの目安(ボトルネック回避)
240fps張り付きの成否を左右するのがCPUです。GPUの目安が見えたら、次はCPUとメモリを「足を引っ張らないレベル」に整える必要があります。
CPU:ゲーム性能が強い世代・グレードを選ぶ(単純なコア数より、1コア性能やキャッシュ、実ゲームでの強さが効く)
メモリ容量:最低16GB、余裕を見るなら32GB
メモリ設定:規定クロックのままより、適切なプロファイル設定(可能な範囲で)で安定を取りやすい
ストレージ:SSD(できればNVMe)で読み込みの詰まりを避ける
CPU不足が疑われる場合、グラボを上げるよりもCPU更新のほうが効くケースがあります。ただし、CPU更新はマザーボードやメモリの交換が絡む場合もあり、費用と手間が増えがちです。次の章以降の“無料でできる改善”を先にやってから、買い替え判断に進むのが失敗しにくい手順です。
まずやるべきApex側の設定
ビデオ設定で優先すべき項目(低遅延・同期系)
240fps張り付きに近づくための第一歩は、Apexのビデオ設定を「安定性と遅延の少なさ」を優先して整えることです。闇雲にすべてを最低にするより、効果が大きい項目から触ると、短時間で改善が出やすくなります。
まず押さえるべき方向性は次の通りです。
垂直同期(V-Sync):基本オフ
競技寄りでは入力遅延の増加要因になりやすく、張り付き狙いでは不要になりがちです。フルスクリーン:まずはフルスクリーンを基準にする
ボーダーレスでも快適な環境はありますが、まずフルスクを基準にしたほうが切り分けが簡単です。影やエフェクト:混戦で落ちやすい原因になりやすい
影・エフェクト・可視距離などは、視界の情報量が増える場面で負荷になりがちです。安定重視なら優先的に下げます。解像度:張り付きが崩れるならフルHDを軸に調整する
WQHD以上で張り付きが難しいなら、まずフルHDで基準を作り、それから上げるのが安全です。
ここでの狙いは「軽い場面で240が出る」ではなく、「混戦で落ち幅を抑える」ことです。混戦の安定度に効く項目を優先し、細かい画質の好みは後から足していきます。
加えて、設定をいじるときは“基準点”を必ず作ってください。たとえば、以下のように手順化すると迷子になりません。
いったん競技設定寄り(低設定寄り)に寄せて基準を作る
その状態で実戦を数試合回し、落ちる状況を確認する
視認性や好みに合わせて、影やテクスチャを少しだけ上げる
どこで落ち幅が増えたかを見て戻す
一気に多項目を触ると、何が効いたのか分からなくなります。張り付き目的なら、なおさら「少しずつ変える」が近道です。
NVIDIA Reflexの考え方
NVIDIA Reflexは、入力遅延を抑えるための機能として知られています。240fps張り付きの文脈では、「遅延の最小化」と「フレームタイムの安定」に関係しやすい項目です。設定の考え方はシンプルにしておくと、調整がしやすくなります。
まずは有効で試す
一般に扱いやすく、遅延面でもメリットが出やすい設定です。余力があり、さらに攻めたいなら有効+ブーストを試す
ただし、環境によっては消費電力や温度が増え、結果としてクロック変動が増える場合があります。反応が悪化したり、波打つ感じが増えたら一段戻す
“強ければ強いほど良い”と決めつけず、温度や安定感を基準に選びます。
Reflex単体で劇的に240張り付きになるわけではありませんが、「小さな不利」を減らす意味で、張り付き狙いの環境では調整対象に入れておく価値があります。
設定が戻る・おかしい時の確認
「急にFPSが落ちた」「設定が変わった気がする」「昨日まで安定していたのに、今日は波打つ」といった症状は、アップデートやドライバ更新、あるいは周辺アプリの更新が引き金になっていることがあります。こういうときに大切なのは、追加設定を積み上げるのではなく、一度“土台に戻す”ことです。
確認の流れは以下が分かりやすいです。
Apexのビデオ設定を基準の競技寄りに戻す
まず「軽くて安定する形」に戻し、基準を作ります。表示モード(フルスク)と解像度を再確認する
設定が戻っていると、意図せず負荷が上がっていることがあります。同期系(V-Sync)や低遅延系(Reflex)を再確認する
ここが変わるだけで体感が大きく変わる場合があります。次章の
fps_maxも入れ直す
上限設定が外れていると、無駄に暴れて不安定になることがあります。
“おかしくなったときほど、引き算で戻す”が最短です。原因が分からないまま複雑化させると、復旧に時間がかかります。
fps_maxで上限を整える(公式手順)
Steam版の設定手順
240fps張り付きに近づけるために、上限設定は優先度が高い項目です。特に240Hzモニター環境では、上限を整えることでGPUの無駄な全力稼働を避けやすくなり、温度やクロックの乱れが減って安定感が増すことがあります。
Steam版の基本手順は次の通りです。
Steamを起動する
ライブラリでApex Legendsを右クリックする
「プロパティ」を開く
「一般」タブの「起動オプション」に入力する
例:
+fps_max 240
入力は半角で、余計な文字を入れないようにします。複数の起動オプションを使う場合も、まずはfps_maxだけで挙動を見るのが安全です。
EA app版の設定手順
EA app版も同様に、起動オプションを設定します。手順は次の通りです。
EA appを開く
ライブラリでApex Legendsを選ぶ
ゲームの設定(プロパティ)を開く
「詳細な起動オプション」に入力する
例:
+fps_max 240
Steam版と同じく、まずはfps_max単体で安定性がどう変わるかを見てください。張り付き狙いでは“変更点を少なくする”ほうが改善の当たりを引きやすくなります。
上限値の決め方(240固定か、少し上か)
上限値は、目的に合わせて決めるのが分かりやすいです。考え方は大きく2つあります。
安定重視で240Hzに合わせる:
+fps_max 240
まずはこれが基準になります。無駄に回しすぎないことで、温度とクロックの変動が減り、結果としてフレームタイムが安定しやすい場合があります。余力がある環境で遅延も詰めたい:240より少し上(例:
+fps_max 250など)
ただし、上限を上げるほどGPUが回りやすく、発熱と消費電力が増えやすくなります。温度が上がって逆に不安定になるなら、240に戻すほうが得策です。
なお、上限を外して無制限にすると、軽い場面でのピークFPSは上がっても、混戦時の落ち方や波打ちが増えることがあります。張り付きの目的は“安定”なので、まずは240固定から始め、必要に応じて微調整する流れが失敗しにくいです。
240fpsに張り付かない時の切り分けチェックリスト
GPUが限界かCPUが限界かを見分ける
張り付きに届かないとき、最も大事なのは「どこが限界か」を先に見極めることです。原因がGPUなのかCPUなのかで、打つ手がまったく変わります。高価な買い替えをする前に、次の“簡易診断”を試してください。
簡易診断1:解像度を変える
解像度を下げてもFPSがほとんど上がらない → CPU側が詰まっている可能性
解像度を下げるとFPSが素直に上がる → GPU側が詰まっている可能性
簡易診断2:軽い場面と重い場面の差を見る
軽い場面では240張り付くが、混戦で落ちる → 余力不足(CPU/GPUどちらもあり得る)
常に低めで頭打ち → CPU側の限界、または設定・上限・電源など基礎条件の問題
簡易診断3:落ち方の特徴を見る
一瞬だけガクッと落ちる → バックグラウンド干渉、温度、ストレージ、通信、オーバーレイなどの可能性
波打つように上下する → 温度によるクロック変動、電源設定、ドライバ、設定不整合の可能性
ここまでで「CPUっぽい」「GPUっぽい」「どちらでもありそう」が分かれます。どちらでもありそうなときほど、次の“無料でできる項目”を優先して潰すのが近道です。
温度・電源・ドライバ・バックグラウンド
張り付き狙いで効きやすいのは、「パーツの性能」よりも先に「性能を安定して出せているか」です。特に温度と電源周りは、平均FPSよりフレームタイムに影響しやすく、体感の差が出やすいポイントです。
以下のチェックリストを上から順に進めてください。上にあるほど、効果が出やすく、費用もかからない傾向があります。
GPU温度が高すぎないか
温度が上がるとクロックが落ち、混戦での落ち幅が増えやすくなります。ケース内のエアフローやファン設定を見直します。CPU温度が高すぎないか
フルHD低設定はCPU負荷が高くなりやすく、CPUが熱で落ちると張り付きが崩れます。クーラー、グリス、ケース内風量を確認します。Windowsの電源設定が省電力寄りになっていないか
省電力設定はクロックが上がりきらず、瞬間的な処理に弱くなりやすいです。ゲーム用途では性能優先の設定が基本です。録画・配信・オーバーレイが干渉していないか
録画ソフト、配信、GPUオーバーレイ、Discordオーバーレイなどが重なると、特定場面で急落する原因になります。切り分けのため一度オフにします。ドライバ更新で悪化したならロールバックも検討する
更新が常に正解とは限りません。更新直後に悪化したなら、前の安定版に戻すのも選択肢です。バックグラウンドで重いアプリを閉じる
ブラウザ大量タブ、クラウド同期、ウイルススキャンなどが裏で走ると、一瞬のガクつきの原因になります。Apexの設定を一度“基準セット”に戻す
設定が複雑化すると原因が埋もれます。競技寄りの軽量設定+fps_max 240に戻し、そこから差分で詰めます。
このチェックリストをこなすだけでも、「240には届かないが波打ちが減った」「混戦の落ち幅が縮んだ」といった改善が出ることは十分にあります。買い替え判断は、その後でも遅くありません。
アップデート後に急に落ちた時の対処
「昨日まで張り付いていたのに、急に落ちるようになった」という場合は、アップデートや周辺環境の変化が原因である可能性が高いです。このケースは、性能不足より“設定・挙動の変化”のほうが当たりやすいので、まずは復旧を狙います。
おすすめの復旧手順は次の通りです。
Apexのビデオ設定を競技寄りの軽量設定に戻す
見た目より、まず安定を取り戻します。表示モード(フルスク)と解像度を確認する
意図せず高解像度やボーダーレスになっていないか確認します。+fps_max 240を入れ直す
上限が外れていると、軽い場面で回りすぎて不安定になることがあります。ReflexとV-Syncを確認する
ここが変わるだけで体感が変わる場合があります。オーバーレイや録画機能を一時的に止め、干渉を切り分ける
“一瞬のガクッ”の原因を潰します。ドライバ更新直後なら、前の状態に戻して比較する
更新が引き金の可能性を確認します。
ポイントは「元に戻す」ことです。張り付きが崩れたときほど設定を盛りがちですが、復旧は引き算が最短になります。
それでも無理なら買い替え判断をする基準
買い替えが効きやすいのはGPUかCPUか
無料でできる対策を一通りやっても張り付きに届かない場合、いよいよ買い替え判断です。ただし、ここで重要なのは“何を買うか”よりも“どちらが原因か”です。判断の軸は次の通りです。
WQHD以上で苦しい/解像度を下げると改善する:GPU更新が効きやすい
フルHD低設定で頭打ち/解像度を下げても変わらない:CPU更新が効きやすい
さらに、症状からも推測できます。
混戦でGPU使用率が高く張り付いている感覚がある → GPU側の限界が疑わしい
GPUは余っているのにFPSが伸びない、落ち込みが大きい → CPU側の限界が疑わしい
ただし、240fps張り付きは“高い目標”です。CPUとGPUの片方だけを極端に上げても、もう片方が足を引っ張って達成できないことがあります。たとえば上位GPUを積んでもCPUが中位だと、フルHD低設定でCPUが限界になりがちです。逆に上位CPUでもGPUが弱いと、WQHDや混戦でGPUが詰まります。狙いは「バランス」です。
240Hzを活かす現実的な落としどころ
240Hzモニターのメリットは、単に数字として240fpsを表示することだけではありません。視点移動の滑らかさ、追いエイムのしやすさ、入力に対する反応の速さなど、“体感の底上げ”にあります。
その意味で、現実的な落としどころは次の3点を満たすことです。
基本は240付近に居続ける
混戦での落ち幅を小さくする
波打ち(フレームタイムの乱れ)を減らす
常に240固定にこだわるほどコストは上がります。一方で、上の3点が整うと、たとえ一部の場面で落ちても「戦える」体感になり、240Hzの恩恵をしっかり受けられます。
“数字の固定”より“落ち方の改善”を目標にすると、費用も調整も現実的になります。
失敗しないパーツ更新の順番
最後に、遠回りしない更新手順を整理します。張り付き狙いは、順番を間違えるとお金も時間も溶けやすいので、次の流れを基準にしてください。
ゲーム内設定を競技寄りに整え、基準点を作る
まず“軽い状態”での挙動を確定させます。+fps_max 240で上限を整える
無駄に回しすぎず、安定性を上げる土台を作ります。温度・電源・バックグラウンドを最適化する
パーツの性能を“安定して出す”状態にします。解像度変更などでCPU/GPUどちらが限界か切り分ける
ここで初めて「何を買うか」が見えてきます。不足している側を更新し、再び基準点で検証する
いきなり複数を交換せず、効果を確認しながら進めます。満足度が足りなければ、次に不足している側を検討する
張り付きの目標が高いほど、“一発で完成”は難しくなります。
この順番で進めれば、無駄な出費を避けつつ、張り付きに必要な要素を一つずつ積み上げられます。まずは「設定」「上限」「安定化」を固め、そこからCPUかGPUかを見極める。これが、240fps張り付きへの最短ルートです。