ドコモのサービスエリアマップでは5G対象に見えるのに、実際にはスマホが4G(LTE)表示のまま、または一瞬だけ5Gになってすぐ4Gへ戻る――この現象は、端末の故障ではなく「表示仕様」「電波条件」「端末設定」「契約条件」「ネットワーク側要因」が重なって発生するケースが多いです。
特に誤解されやすいのが、“エリア内=常に5Gで固定される”わけではないという点です。5Gは基地局の配置や周波数、建物の影響、混雑状況、端末側の省電力制御などで、4Gへ切り替わる(フォールバックする)ことが起こり得ます。さらに、エリアマップの表示は「機種選択の有無」で精度が変わるため、マップ上の表示だけで断定すると判断を誤りやすくなります。
本記事では、記事全体を通して「最短で切り分ける」ことを目的に、確認すべき順番を固定し、iPhoneとAndroidの双方で迷いやすいポイントを具体的に解説いたします。最後に、ドコモへ問い合わせる際の情報テンプレートも提示いたしますので、自己解決が難しい場合でもスムーズに相談へ進めます。
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ドコモで5Gにならない症状を先に切り分ける
5G表示と通信方式が一致しないケース
まず、最初に整理すべきは「表示」と「実際の通信状態」は、必ずしも完全一致しないという点です。スマホのステータスバーに表示される「5G」「4G」「LTE」「4G+」「5G+」などは、端末の仕様・OS・キャリア設定・電波のつかみ方によって変わります。つまり、同じ場所にいても、端末が違えば表示が異なることがあります。
また、次のような症状は珍しくありません。
サービスエリアマップ上は5Gなのに、端末は常に4G表示
屋外では5G表示だが、屋内に入ると4Gへ戻る
同じ場所でも時間帯(昼休み・夕方・イベント時)で4Gになりやすい
5G表示になっても、通信開始(アプリ起動・動画再生)で4Gへ変わる
端末を再起動すると一時的に5Gになるが、その後は4Gが多い
これらは、故障である可能性もゼロではありませんが、先に「仕様・条件」によるものかを確認すると、無駄な初期化や交換判断を避けられます。特に“5G料金を払っているのに損をしているのでは”という不安が生じやすい点ですが、通信は常にベストな方式が選ばれるとは限らず、安定性や電波品質が優先される場合があります。
ここで重要なのは、感覚的な「遅い」「表示が出ない」だけで判断せず、症状を言語化して切り分けの材料を増やすことです。具体的には、次の3点をメモできると後工程が一気に楽になります。
どこで起きるか(住所、施設、屋内外、階数)
いつ起きるか(時間帯、曜日、継続性)
どう変化するか(待受は5G/通信開始で4G、など)
このメモは、自己解決の手順にも、問い合わせにも有効です。
待受と通信時で表示が変わる理由
次に、表示が変わる典型パターンとして「待受時」と「通信時」で表示が異なる点を理解しておく必要があります。スマホは、常に最大性能の電波を維持し続けるのではなく、消費電力や通信負荷を考慮して、状況に応じた接続を行います。待受は最小限の通信で済む一方、通信開始時(動画・SNS・ブラウジング・ダウンロード)は無線区間の条件が変わり、端末が切り替え判断を行います。
そのため、次のような「見た目の違和感」が発生します。
待受は5G表示なのに、動画を再生すると4Gへ切り替わる
逆に、待受は4G表示でも、速度計測をすると5Gに切り替わる(端末による)
位置が数メートル変わっただけで、5Gと4Gが入れ替わる
ここでのポイントは、表示の変化=必ずしも異常ではないということです。もちろん、5Gエリアで常に4G固定で、かつ周囲のドコモ端末が5Gで安定している場合は、設定・契約・端末固有要因を疑う価値があります。しかし、まずは「起こり得る現象」を把握しておくことが、余計な不安の解消と、適切な手順実行につながります。
まず確認する3項目チェック
切り分けを開始する際は、いきなり端末設定を深掘りするより、次の3項目を最初に確認すると効率的です。理由は、ここで該当が見つかると、以降の作業が大幅に省略できるためです。
最初に確認する3項目
エリアマップを「機種選択あり」で再確認する
障害・通信状況(地域状況)を確認する
端末側で5Gが有効な設定になっているか確認する
ここから先は、この順番を崩さないことをおすすめいたします。手当たり次第に設定を触ると、原因の切り分けが難しくなり、改善したとしても「何が効いたのか」が分からなくなります。再発時にも困りますので、順番通りに潰していくことが重要です。
ドコモの5Gエリア確認で見落としやすい点
エリアマップは機種選択で結果が変わる
多くの方が見落とすのが、サービスエリアマップの「機種選択」部分です。エリアマップは便利ですが、機種未選択の状態だと“提供している5Gのどれか”を満たすエリアが広く表示されるため、「自分の端末で使える5G」と一致しない場合があります。
したがって、次の操作を必ず実施してください。
エリア確認の手順(推奨)
ドコモのサービスエリアマップを開く
端末の機種名を選択する(利用中の端末と一致させる)
利用場所(住所、駅名、施設名)を入力する
表示された結果を確認する
可能であれば、周辺の道路一本分・建物の反対側なども見て、境界線を把握する
よくある誤解
「自宅の住所が5G色になっている=室内でも5G」ではありません
「駅周辺が5G=地下ホームでも5G」ではありません
「地図上は5G=端末が常時5G固定」ではありません
地図は“屋外の一般的条件”での目安になりやすいため、屋内や地下、遮蔽物の多い環境では現実の挙動と差が出ます。
屋内や地下で4Gになりやすい条件
屋内・地下で4Gになりやすいのは、5Gの電波特性が影響します。建物の壁、窓ガラス、金属材、地下構造などは、電波の減衰や反射を起こしやすく、端末が5Gの品質を維持できないと判断すると4Gへ切り替わることがあります。
屋内での改善を狙う場合は、まず「端末設定」より先に、環境要因の確認が有効です。なぜなら、環境要因が支配的だと、設定で改善する余地が小さいからです。
屋内で試す優先順(推奨)
窓際へ移動する(屋外に近い場所)
建物の中心部から外周部へ移動する
高層階・低層階で違いが出るか確認する
端末を同じ向きで持ち、数十秒~数分様子を見る
可能なら屋外で同条件を確認し、屋内限定かを確定する
この確認で「屋外は5Gになりやすいが、屋内は4Gが多い」と分かれば、原因はかなり絞れます。ここまで分かるだけでも、次工程(設定・契約条件)の検証が的確になります。
混雑や基地局状況で切り替わることがある
エリア内であっても、混雑や基地局状況で挙動が変わることがあります。特に以下の環境は、体感や表示が不安定になりやすい典型例です。
大型駅(朝夕のラッシュ)
イベント会場(開演前後)
商業施設(週末、セール時)
オフィス街(昼休み、退勤時間)
観光地(連休、シーズン)
混雑環境では、電波が“届くかどうか”だけでなく、同じ基地局に接続する利用者数、通信の要求量、端末同士の干渉などが絡みます。その結果、端末は必ずしも「5Gを優先し続ける」判断を取りません。安定性の観点で4Gへ切り替えた方が総合的に良いと端末が判断するケースがあります。
ここで有効なのは、次の観点での比較です。
同じ場所で時間帯をずらす(昼→夜、平日→休日)
同じ場所で端末を変える(家族端末、別メーカー)
同じ端末で場所を変える(駅前→裏通り、屋外→屋内)
この比較で「時間帯依存」が強い場合は、端末設定よりも、ネットワーク混雑・基地局状況の影響が大きい可能性が上がります。
ドコモ端末設定で5Gを優先する方法
この章では、端末側でできる対策を「手順の粒度」を上げて解説いたします。なお、設定名はOSバージョンやメーカーにより若干異なるため、本記事では“探し方”と“確認すべき選択肢”を中心に整理いたします。
iPhoneで5Gオンと5Gオートを設定する
iPhoneでは、5Gの挙動が「5Gオン」「5Gオート(自動)」などの設定に影響を受けます。まずは次の順で設定画面へ到達してください。
iPhoneの確認手順
設定を開く
モバイル通信を開く
利用回線(該当SIM)を選ぶ(複数SIMの場合)
通信のオプションを開く
音声通話とデータを開く
5Gオートまたは5Gオンが選べるか確認する
使い分けの考え方
5Gオート:電池持ちや総合安定性のバランスを取りやすい設定です。まずはここを基本にし、症状が軽い場合はこれで様子見が妥当です。
5Gオン:5Gを積極的に使う方向の設定です。ただし、電波品質が悪い場合や環境要因が強い場合は、結局4Gへ切り替わることがあり得ます。検証目的として一時的に使うと原因切り分けに有効です。
重要ポイント
「5Gオンにしたのに4Gになる」=設定ミスとは限りません。環境要因(屋内・混雑)やエリア境界の影響で4Gへ切り替わることがあります。
5G関連の設定が表示されない場合は、契約・キャリア設定・端末の対応状況、またはOSの状態に依存する可能性があります。次章(契約・端末対応)で確認が必要です。
Androidで優先ネットワークを5Gにする
Androidはメーカー差が大きい一方、構造は概ね共通です。目標は「優先ネットワーク」「ネットワークモード」「モバイルネットワークの種類」などの項目で、5Gを含むモードを選べているかを確認することです。
Androidの確認手順(一般例)
設定を開く
ネットワークとインターネット(または接続)を開く
SIM(またはモバイルネットワーク)を開く
優先ネットワークの種類(またはネットワークモード)を開く
次のいずれかになっているか確認する
5G/4G/3G/2G(自動)
5G優先
5G推奨
NR/LTE(機種により表記)
注意点
5Gを含まないモード(例:LTEのみ)になっていると、エリア内でも5Gになりません。
デュアルSIM端末では、データ通信に使うSIMがどちらかを明確にし、そのSIM側設定を確認する必要があります。
一部機種では、キャリア設定やソフトウェア状態により、5G関連の選択肢が出ないことがあります。その場合は、後述の「ソフトウェア更新」「対応状況確認」が優先です。
省電力設定とデータ節約設定の確認
「5Gにならない」症状で意外に多いのが、省電力系の設定が原因で挙動が変わっているケースです。端末は消費電力を下げるために通信動作を抑制したり、バックグラウンド通信を制限したりします。結果として、5Gを積極的に維持しない挙動になることがあります。
検証時は、次のチェックリストを必ず確認してください。
省電力・通信制限チェックリスト
低電力モード/省電力モードがONになっていない
バッテリーセーバーがONになっていない
データセーバー(通信量節約)がONになっていない
アプリごとのバックグラウンド通信制限が強くかかっていない
VPNやセキュリティアプリが通信を制限していない
端末メーカー独自の「最適化」機能で通信が制限されていない
特にAndroidは、メーカー独自のバッテリー最適化が強いことがあります。設定変更後は、同じ場所・同じ時間帯で再現性を見て、改善の有無を確認してください。
機内モードと再起動とネットワーク設定リセット
設定が正しくても、端末側の状態(接続の保持、基地局への張り付き、キャッシュ的な不整合)で挙動が安定しないことがあります。この場合は、次の順番で“接続を作り直す”操作を行います。
推奨する順番
機内モードをONにして30秒待つ→OFFに戻す
最短で接続状態を更新できます。
端末を再起動する
OSレベルの一時不具合や通信スタックの再初期化に有効です。
ネットワーク設定のリセットを実施する(最終手段)
Wi-Fiの保存情報やBluetooth情報などが初期化される場合があります。事前に影響範囲を確認し、必要なら控えを取ってから実施してください。
実施後の確認ポイント
いきなり移動しない(同じ場所で数分観察し、表示・速度・安定性を見る)
可能なら速度計測を一度だけ行い、通信開始時の表示変化も見る
改善した場合は「どの操作で改善したか」をメモする(再発対策)
ドコモの契約とSIM条件で5Gにならない例
端末設定を一通り確認しても改善しない場合は、契約・SIM・端末対応条件の見直しが必要です。ここは見落としが発生しやすい一方、該当すると“設定では直らない”ため、優先度が高い確認項目です。
料金プランと5Gの利用条件
多くの場合、ドコモの一般的な契約では5Gが利用できますが、契約の状態や適用条件によって差が出ることがあります。特に以下の場合は要注意です。
回線の契約種別が複数あり、設定している回線が想定と違う
データ通信のSIMが別回線になっている(デュアルSIMの取り違え)
利用開始直後でネットワーク側の反映に時間差が出ている
何らかの制限状態(利用停止など)がある
確認方法としては、My docomo等の契約情報で「利用中の回線」「契約状態」「オプション」を把握することが基本になります。特にデュアルSIM利用者は「データ通信に使っている回線はどれか」を必ず確定してください。音声回線とデータ回線を取り違えると、5Gの確認自体が正しくできません。
端末の対応状況とソフトウェア更新
端末が5G対応であっても、次の条件が揃わないと5Gが安定しない、または設定項目が表示されないことがあります。
端末がドコモ網の5G提供方式に対応していない
端末のソフトウェアが古く、キャリア設定が最新ではない
OSアップデートが未適用で、通信制御が古いまま
一部機能が地域設定・キャリア設定に依存している
したがって、以下を必ず実施してください。
端末確認の優先手順
端末のOSを最新に近い状態へ更新する
キャリア設定の更新(自動で適用される場合が多い)を確認する
ドコモ側の対応機種情報(対応可否)を確認する
端末がSIMフリーの場合は、特に対応状況を慎重に確認する
更新後は、同一環境で再現するかを確認し、改善があれば更新が要因だった可能性が高いです。
5G SAの申込み要否と対応条件
「5G SA(Standalone)」は、通常の5Gとは別枠の条件が設定される場合があります。ここで重要なのは、以下の点です。
5G SAは、通常5Gと同一視できない(申込みや対応条件がある)
5G SAの有無が、今回の「5G表示にならない」問題の直接原因とは限らない
ただし、SAを利用したい目的がある場合は、条件確認が必須
もし「5G SAを使いたいのに使えない」という悩みが混ざっている場合は、次の観点で整理してください。
整理のための質問
今困っているのは「5G(一般)表示にならない」ことか、「5G SAが使えない」ことか
5G SAの申込みは済んでいるか
端末は5G SA対応か
SIM(UIMカード)やeSIMなど、条件を満たしているか
OS要件を満たしているか
この整理ができると、問い合わせ時の説明も正確になり、回答が早くなります。
ドコモの障害と地域状況を確認して判断する
端末設定・契約条件に問題が見当たらない場合は、ネットワーク側要因(障害、工事、基地局の状況、地域的な逼迫)を疑うべきです。この章では「いま起きている問題なのか」「自分の端末固有なのか」を切り分けます。
重要なお知らせと地域別通信状況の見方
障害やメンテナンスが起きている場合、ユーザー側がいくら設定を整えても改善しません。そのため、確認すべきは次の2系統です。
全体向けの重要なお知らせ(通信障害・大規模事象)
地域別の通信状況(地域限定の問題)
確認時のコツは、単に「障害があるかないか」だけでなく、次の情報もセットで見ることです。
確認のコツ
自分の地域が対象か(都道府県、市区町村、周辺エリア)
発生時刻と自分の発生時刻が一致するか
“復旧”の記載があるか、継続中か
影響内容に「5G」「データ通信」「音声」などが含まれるか
この確認で一致する情報が見つかった場合は、ユーザー側の対策を続けるより「状況が収束するまで待つ」ことが合理的です。自己対策を繰り返すほど、設定を崩したり、不要なリセットを行ったりするリスクが上がります。
いつから起きているかで対処を変える
「いつから起きているか」は、原因推定に直結します。次の分類で考えると判断が速くなります。
今日・昨日から急に発生
障害・メンテナンス・端末更新直後・設定変更の影響が疑わしいです。まずは障害確認→設定見直し→機内モード・再起動の順が有効です。
引っ越し後・職場移転後から継続
位置要因(屋内・構造・周辺基地局)やエリア境界の可能性が高いです。エリアマップの機種選択確認、屋外比較、階数比較が重要です。
特定の場所だけ(駅、施設、地下など)
混雑・屋内構造・基地局状況の可能性が高いです。時間帯比較や別端末比較で切り分けると、原因が明確になります。
ここまで整理できると、次章の問い合わせテンプレートがほぼ完成します。相談が必要になった場合でも、状況説明が整理されていると対応が進みやすくなります。
ドコモに問い合わせる前に揃える情報
自己対策で改善しない場合は、ドコモへ相談するのが確実です。ただし、問い合わせの品質(伝える情報の整理度合い)によって、解決までの速度が大きく変わります。ここでは“必要十分”な情報をテンプレート化して提示いたします。
伝えるべき情報テンプレート
以下を、そのままメモに貼り付けて記入する運用がおすすめです。問い合わせ窓口がチャットでも電話でも、同じ情報が役立ちます。
問い合わせ用メモ(テンプレート)
発生場所:
住所/施設名/駅名:
屋内外:屋内・屋外
階数:地上○階/地下○階
窓際か:窓際・中心部
発生日時:
初めて発生した日:
発生しやすい時間帯:
毎回か、時々か:
端末情報:
機種名:
OSバージョン:
SIM:UIMカード/eSIM(可能ならカード種別も)
デュアルSIM:あり/なし(データ通信に使う回線はどれか)
症状の詳細:
待受表示:5G/4G/LTE
通信開始時の変化:例)動画再生で4Gへ
速度や不安定さ:例)通信が途切れる、遅い
実施済みの対処:
エリアマップ(機種選択あり)確認:実施済み/未
5G設定(iPhone/Android):実施済み/未
省電力・データ節約OFF:実施済み/未
機内モード:実施済み/未
再起動:実施済み/未
ネットワークリセット:実施済み/未
比較情報:
他端末(家族端末等)でも同様か:はい/いいえ
屋外ではどうか:屋外は5Gになる/屋外も4Gが多い
このテンプレートが埋まっているだけで、問い合わせ対応者が「端末要因」「場所要因」「ネットワーク要因」を短時間で判断しやすくなります。
改善要望や電波状況の相談の進め方
「自宅だけ弱い」「職場の特定フロアだけ4Gになる」「地下で常に4G」といった場合は、“端末故障”というより“電波環境相談”に近い性質になります。その場合は、次の姿勢で相談すると話が進みやすいです。
相談の進め方(推奨)
まず「機種選択ありのエリアマップでは5G表示だが、実機は屋内で4Gになりやすい」など、事実を簡潔に伝える
次に「屋外では5Gになる/屋外でもならない」「時間帯依存がある」など、比較結果を添える
最後に「改善策(設置場所の工夫、電波改善要望の手続き)の案内がほしい」と目的を明確にする
この伝え方により、設定案内だけで終わらず、より適切な案内(状況確認、改善要望の導線、追加の切り分け)へ進みやすくなります。
よくある質問
5Gエリアなのに4Gになるのは故障ですか
故障とは限りません。5Gエリアであっても、屋内・地下・混雑・電波品質・端末の制御などにより4Gへ切り替わることは起こり得ます。まずは本記事の順番どおりに、エリアマップの機種選択確認、障害確認、端末設定確認を実施し、再現条件を整理してください。そのうえで、周囲の端末と比較して明らかな差がある場合は、端末固有の要因(ソフトウェア、SIM、故障)も視野に入ります。
5Gオンにしても戻るのはなぜですか
「5Gオン」は5Gを積極的に使う方向の設定ですが、端末は電波品質や安定性を優先して4Gへ切り替えることがあります。特に屋内や境界エリア、混雑時はこの挙動が出やすいです。対策としては、場所を変えて再現性を確認し(窓際・屋外・時間帯変更)、そのうえで設定や省電力の影響を排除してください。改善が見られない場合は、契約条件・端末対応状況・障害状況の確認が必要です。
5G SAにすると改善しますか
目的によります。5G SAは、通常の5Gとは別の条件(申込み、対応機種、SIM条件、OS要件など)がある場合があります。一方で、今回の「一般の5G表示にならない」問題が、5G SAの導入だけで必ず改善するとは限りません。まずは通常の5Gでの切り分けを完了し、次に「5G SAを使いたい目的があるか」「条件を満たしているか」を整理したうえで検討することをおすすめいたします。
エリアマップで5Gなのに実機が4Gの理由は何ですか
代表的な理由は以下です。
エリアマップを機種未選択で見ており、自分の端末条件と一致していない
屋内・地下など、地図の想定より電波が減衰しやすい環境
エリア境界で、数メートル単位で5G/4Gが入れ替わる
混雑や基地局状況で、端末が4Gへ切り替える
これらを切り分けるには、機種選択ありのマップ確認、屋外比較、時間帯比較が有効です。
5G表示と5G+表示は何が違いますか
表示は端末・OS・キャリア設定に依存しますが、一般に「5G+」はより広帯域な5G通信時の表示として扱われることがあります。ただし、表示の有無だけで品質を断定するのは避け、実際の利用環境(屋内外、混雑、電波品質)と合わせて判断することが重要です。表示が「5G」でも十分な速度が出る場合もあれば、「5G+」でも混雑で体感が伸びない場合があります。
まとめ
ドコモで「5Gエリアなのに5Gにならない」と感じる場合、最短での切り分けには“順番”が重要です。体感や表示だけで判断すると遠回りになりやすいため、次の流れで確認してください。
エリアマップは必ず機種選択ありで再確認する
屋内・地下・混雑など、環境要因で4Gへ切り替わる可能性を先に確認する
iPhone/Androidで5G設定と省電力・データ節約を見直す
機内モード・再起動で接続を作り直し、必要ならネットワークリセットを検討する
契約状態、端末対応、ソフトウェア更新、SIM条件を確認する
障害・地域状況を確認し、ネットワーク側要因の可能性を排除する
改善しない場合は、テンプレートに沿って情報を整理し、問い合わせへ進む
なお、5Gの提供方式や表示仕様、端末側の制御は、今後のアップデートやネットワーク更新で変わる可能性があります。再発時にも慌てないために、本記事の切り分け手順(機種選択のエリア確認→障害確認→設定→契約・端末条件→問い合わせ)を「自分のチェック手順」として固定しておくことをおすすめいたします。