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指の血が1時間止まらないとき|今すぐの止血手順と受診の目安

指を切った直後は「そのうち止まるだろう」と思っていたのに、ガーゼが何度も真っ赤になり、気づけば1時間。痛みよりも、「このまま大丈夫なのか」「救急車を呼ぶべきなのか」「どこに行けばいいのか」という不安が大きくなっていませんか。

指は血流が多く、傷が小さく見えても出血が長引きやすい部位です。けれど、1時間止まらない出血は“様子見で粘る段階”を超えていることが少なくありません。間違った止血をすると、かえって止まりにくくなったり、傷を悪化させたりすることもあります。

本記事では、いまこの瞬間に必要な「直接圧迫止血のやり方」を最短で分かる形に整理し、救急車を呼ぶべき危険サイン、夜間の受診先の選び方、受診前に準備しておくとスムーズな伝え方まで、迷いを減らしながら解説します。まずは、いま手元でできる止血から一緒に確認していきましょう。

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目次

1時間血が止まらない指の出血は受診が必要なサインになりやすい

指を切ったとき、少しの傷に見えても出血が続くと一気に不安が高まります。特に「1時間経っても血が止まらない」という状態は、一般的な止血の目安(一定時間の圧迫で止まる想定)を大きく超えています。まず結論として、1時間止まらないなら“止血しながら受診”が基本です。

ここで大切なのは「説明を読む」より先に「いま取る行動」を決めることです。以下は、迷いを減らすための最短ルートです。

30秒で分かる:いま取るべき行動の順番

  1. 清潔なガーゼ(なければ清潔な布)を傷口に当て、まっすぐ強く押さえ続ける

  2. 腕を可能な範囲で心臓より高くし、できるだけ動かさない

  3. 次の危険サインがあれば119(救急車)

  4. 危険サインがなければ、圧迫を続けたまま夜間救急/救急外来へ連絡して受診(または日中なら外科・整形外科・形成外科へ)

「1時間止まらない」の時点で、迷い続けるほど体力も気持ちも削られます。“押さえたまま連絡・移動”で大丈夫です。ガーゼが血で濡れても、原則として剥がさず上から重ねます(詳しくは後述します)。

救急車を呼ぶべき危険サインチェックリスト

次に当てはまる場合は、自己判断で様子見せず救急要請(119)や救急外来を優先してください。

  • 出血が心拍に合わせてドクドク出る、勢いよく噴き出す

  • ガーゼを強く押さえても、短時間で真っ赤になり続ける

  • 指先のしびれが強い/感覚が鈍い/触っても分かりにくい

  • 指が曲がらない・伸びない、力が入らない(腱や神経の可能性)

  • 傷が深く開いている、肉が見える、爪の下まで深い

  • 指先を削いだ、皮膚が大きくめくれた、欠けた部分がある

  • ガラス・金属・木片などで切って異物が残っている可能性がある

  • 血が止まらない上に、めまい、冷や汗、動悸、吐き気など全身状態が悪い

  • 血液を固まりにくくする薬(抗血小板薬・抗凝固薬など)を内服中で、出血が明らかに止まりにくい

このチェックリストは「怖がらせるため」ではなく、「見落としを減らすため」にあります。危険サインが一つでもあるなら、受診の優先度は上がります。


指の血が止まらないときの止血は直接圧迫が最優先

止血の基本はシンプルです。傷口を直接、継続して圧迫する。指の出血でよく起きる失敗は、圧迫が弱いことよりも「途中で外して確認する」「位置がずれる」「濡れたガーゼを剥がす」など、継続が切れることです。

ここでは、家でも出先でも再現できる形に落とし込みます。

直接圧迫止血の手順(10分×継続が基本)

準備できると良いもの

  • 清潔なガーゼ(なければ清潔なハンカチ・タオル・布)

  • 可能ならビニール袋や手袋(自分と相手の感染予防)

  • テープ(固定できるなら)

手順

  1. 傷口を一瞬だけ確認し、ガーゼを当てる位置を決めたら、以降は外さないつもりで当てます。

  2. ガーゼの上から、指先(または反対の手のひら)でまっすぐ強く押さえます。こすったり、ずらしたりせず、押さえるだけに集中します。

  3. 10分間は押さえ続けるのが基本です。時計を見る、スマホのタイマーを使うなどして「体感」で短くならないようにします。

  4. 腕を可能な範囲で心臓より高くし、座って安静にします。

  5. 10分後、止まっていない/再び滲む場合は、押さえる位置を変えずにもう一度10分を目安に続けます。

  6. それでも止まらない、または「1時間止まらない」状態なら、押さえたまま受診が基本です。移動中も圧迫は続けます。

ここで重要なのは「圧迫の強さの言い回し」ではなく、“傷口に対してまっすぐ、継続して、動かさない”という条件を守ることです。

ガーゼが血で染みたときの正解は剥がさず重ねる

ガーゼが赤く染まると、多くの人が不安でガーゼを外したくなります。しかし、外すと止まりかけた血のかたまりが剥がれ、最初からやり直しになりがちです。

  • ガーゼが染みたら、剥がさずに上から新しいガーゼを重ねて、同じ位置を押さえ続けます。

  • 固定できるなら、軽く巻いても良いですが、“縛って止める”ではなく“押さえ続ける”ための固定にとどめます。

  • 指先が白くなるほど締め付けたり、輪ゴムで根元を縛るのは避けてください。

「重ねる」は、出血量を減らすというより「継続を切らない」ためのテクニックです。

指の位置と体勢で再出血を減らすコツ

  • 可能なら座って、腕を机やクッションに乗せ、心臓より高い位置に近づけます。

  • 手を振ったり、指を開閉したりすると、血圧変動や創部のズレで再出血しやすくなります。

  • 寒気がするほど冷やす必要はありませんが、落ち着ける体勢が最優先です。


1時間止まらないのに起きがちな失敗とやってはいけない止血方法

止血は“正しいことをする”より、“間違いをしない”方が結果的にうまくいきます。ここでは、読者がやりがちなNGを先回りして潰します。

根元を縛る止血は自己流でやらない

輪ゴム・紐・テープなどで指の根元を強く縛る方法は、自己流だと危険です。静脈だけが圧迫されてうっ血し、かえって出血が止まりにくく感じることもあります。また、神経や皮膚の障害につながる恐れもあります。

  • 正解:傷口を直接、継続圧迫

  • 避けたい:根元を強く締め付ける(止血帯の自己流運用)

「縛るのは怖いと分かっているけれど、止まらないからやってしまいそう」という時ほど、いったん呼吸して、押さえる位置がズレていないか・継続が切れていないかに戻ってください。

途中で外して確認するほど止まりにくくなる

「止まったかな?」と外すのは自然な行動ですが、止血にとっては逆効果です。止血は“時間をかけて固まる”要素があるため、途中で外すほどリセットされます。

  • タイマーを使って、10分は外さない

  • どうしても不安なら、外すのではなく上から重ねて圧迫を強める

強い消毒を何度も繰り返すのは優先順位が違う

出血中に消毒を繰り返すと、圧迫の継続が切れたり、刺激で痛みが増したりして、結果的に止血が遅れます。まずは止血が優先です。

  • 優先順位:止血 → 汚れの確認 → 必要なら流水でやさしく

  • 異物の可能性がある場合は無理に取らず受診へつなぎます。

絆創膏だけ貼って放置しない

出血が続く段階で絆創膏だけだと、圧迫力が不足しがちです。止まっていないのに密閉すると、濡れた状態が続いて皮膚トラブルにつながることもあります。まず圧迫し、止まってから保護に移ります。


出血が長引く原因を知ると判断が早くなる

「なぜ止まらないのか」を軽く理解しておくと、受診判断が腹落ちします。ここでは難しい話は避け、行動につながる範囲で整理します。

指は血流が多く再出血しやすい部位

指は細かい血管が多く、さらに日常で動かす機会が多い部位です。動かすほど創部がズレて再出血しやすく、止血の“継続”が難しくなります。

皮膚が削げた傷は「切り傷」より止まりにくいことがある

指先を包丁で少し削いだ、皮膚が欠けた、めくれたといった傷は、表面積が広く出血がにじみ続けることがあります。圧迫しても“点で止める”より難しいため、受診で被覆材や処置が必要になることがあります。

薬の影響で止まりにくいことがある

血液を固まりにくくする薬(抗血小板薬・抗凝固薬など)を内服中は、同じ傷でも止まりにくい場合があります。重要なのは、自己判断で薬を止めないことです。

  • 受診時に伝えると良い情報:薬の種類(分からなければ薬の名前)、最後に飲んだ時刻、持病

  • すぐメモできないなら、お薬手帳や処方アプリの画面を持参します。


救急車か夜間救急か通常受診かを決める分岐表

ここが本記事の中核です。「1時間止まらない」時点で受診は濃厚ですが、救急要請レベルかどうかを分けることで、迷いが減ります。

分岐の目安:症状別に“推奨行動”を決める

状況 推奨行動
救急要請を優先 拍動する出血、圧迫しても勢いが落ちない/しびれが強い/指が動かない/深く開いている/全身状態が悪い 119。可能なら圧迫を続け、受傷時刻・薬の情報を準備
緊急受診(夜間救急) 1時間止まらないが、拍動性ではない/しびれや運動障害ははっきりしない/ガーゼがすぐ真っ赤になる 夜間救急・救急外来に連絡して受診。圧迫は継続
早めの通常受診 圧迫で止まったが再出血する/傷が深そう/ガラス等で切った/汚れが強い 日中に外科・整形外科・形成外科へ。当日〜翌日を目安に早めに

迷ったら、より安全な選択をしてください。特に「動かない」「しびれ」「拍動」は受診優先度が上がります。


病院に行くなら何科がよいかを迷わないための整理

「何科か分からない」が、受診の最大の障壁になりがちです。ここでは“選び方”を短くします。

迷ったときの最短回答:日中は外科か整形外科、指先・爪は形成外科が強い

  • 日中で迷う:まずは外科(または整形外科)

  • 指先・爪の周り・欠損がある形成外科が得意なことが多い

  • 動かない・しびれ・深い整形外科を優先候補に

  • 夜間:科を迷うより、救急外来/夜間救急へ連絡して受診

施設ごとに得意分野は異なります。電話で「指の切り傷で、1時間止血できない」と伝えると、案内がスムーズです。

受診科の比較表(役割が一目で分かる)

受診先 向いているケース 期待できること
皮膚科 比較的浅い、皮膚の傷が中心 洗浄、保護、必要に応じた処置
外科 迷ったときの受け皿になりやすい 止血、縫合、感染評価
整形外科 深い、動かしにくい、腱や関節が心配 腱・神経・関節の評価、固定、手術判断の相談
形成外科 指先・爪周囲、欠損、見た目や機能も重視 精密な縫合、組織の評価、欠損への対応

「形成外科が近くにない」こともあります。その場合は外科や整形外科、夜間は救急外来で構いません。重要なのは、止血困難を放置しないことです。


受診までにやることチェックリスト(受付が一気に進む)

受診が決まったら、止血を続けながら“伝える準備”をしておくと、処置が早くなります。特に夜間は情報が短いほど助かります。

受付で伝える内容テンプレ(そのまま読めます)

  • 指を切って、1時間圧迫しても止血できません

  • 「出血は(拍動する/拍動しない)です」

  • 「指先が(しびれる/しびれない)、(曲がる/曲がらない)です」

  • 「切ったのは(包丁/カッター/ガラス/金属)で、汚れは(料理中/屋外/土がついた)です」

  • 「薬は(血液を固まりにくくする薬を飲んでいる/飲んでいない)です」

  • 「受傷時刻は(○時○分)です」

電話なら短く、「指の切創で止血困難、1時間止まらない」と言うだけでも十分です。

持参するとよいもの

  • 保険証(またはマイナ保険証)

  • お薬手帳、処方アプリの画面

  • 可能なら、傷の写真(外した瞬間の写真があれば、外さずに済むことがあります)

  • いま当てているガーゼは外さずそのまま(上から追加してOK)


止血できた後も油断しない:当日〜翌日のケアと再受診の目安

「止まった=終わり」ではありません。指は再出血や感染が起きやすいので、止血後の過ごし方で回復が変わります。

止血後の基本:当日は濡らさない・曲げ伸ばしを減らす

  • 当日はできるだけ濡らさず、家事や運動は控えめにします。

  • 指を頻繁に動かすと再出血しやすいので、痛みがある間は無理に曲げ伸ばししません。

  • 服の着脱、袋を持つ動作などで引っかけやすいので、保護を厚めにしておくと安心です。

感染を疑うサイン(早めの受診が必要)

次が出てきたら、止血できていても受診を検討してください。

  • 赤みが広がる、腫れが増える

  • 熱感が強い、ズキズキする痛みが増える

  • 膿が出る、嫌なにおいがする

  • 発熱がある

  • 指を動かすと激痛、握れない

「少し赤い」程度はあり得ますが、時間とともに悪化する場合は要注意です。

傷跡・しびれ・動かしにくさが残るとき

指は神経や腱が密集しています。しびれや動かしにくさが続く場合は、早めに整形外科・形成外科で相談することで、回復の見込みが変わることがあります。


よくある不安に答えるQ&A

1時間経つともう縫えないのか

傷の種類や汚れ具合によります。一般に“早い方が選択肢が広がる”のは事実ですが、1時間で即座に不可能と決まるわけではありません。むしろ今回のテーマは「縫えるか」以前に、止血ができていないこと自体が受診理由です。押さえたまま受診して相談してください。

指先を少し削いだだけでも受診が必要か

指先の“削げ”は、にじむ出血が続きやすいタイプです。圧迫しても止まりにくい、欠損がある、爪の周りが深い場合は、受診で適切な被覆材や処置が必要になることがあります。「小さいから大丈夫」と決めつけず、止血困難が続くなら受診が安全です。

ガーゼが真っ赤で不安。外して洗ったほうがいい?

出血が続いている段階では、外して洗うより圧迫を継続することが優先です。汚れが明らかな場合でも、まずは出血の勢いを落とし、異物が疑われるなら無理に取らず受診へつなげてください。ガーゼは基本的に剥がさず重ねるのが安全です。

痛み止めは飲んでもいい?

一般論として、痛みが強い場合に市販薬を使う人もいますが、薬には種類があります。持病や内服薬がある場合は注意が必要です。受診予定があるなら、飲んだ薬と時間をメモして伝えられるようにしておくのが安心です。不安があれば医療機関へ相談してください。

出血が止まったけど、また動かしたら再出血した

指は再出血しやすいので珍しくありません。もう一度ガーゼで圧迫し、当日は動かし過ぎないようにします。繰り返す、出血が増える、傷が開いている場合は受診を検討してください。


参考情報源