0120から始まる電話番号を見るたびに、「これ、危ない番号ではないだろうか」「出てしまって大丈夫だろうか」とモヤモヤした不安を抱えてはいませんか。しつこい営業電話や詐欺まがいの勧誘が増えるなかで、「0120＝怪しい」というイメージだけが一人歩きし、必要な連絡まで逃してしまっている方も少なくありません。本来、0120番号は企業が通話料を負担する“フリーダイヤル”として、お客様が安心して連絡できるように設計された便利な仕組みです。しかし、その“安心感”につけ込む形で、一部の悪質業者が利用しているのも事実です。そこで本記事では、「危ない電話番号0120」という曖昧な不安を、仕組み・危険なパターン・見分け方・ブロック方法・トラブル時の相談先まで、具体的な行動レベルに落とし込んで整理いたします。読み終わるころには、「この0120には出る」「この0120は無視する」と自信を持って判断できる基準が身につき、ご自身とご家族の電話トラブルリスクをぐっと下げられるはずです。
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0120番号は、「危ない」か「安全」かの二択では語りきれない存在です。本来は、企業が通話料を負担し、利用者が安心して問い合わせできるための仕組みであり、多くの正当な連絡が0120から行われています。一方で、その利便性と信頼感を利用して、しつこい営業電話や悪質な勧誘、場合によっては詐欺まがいの手口に使われているのも現実です。大切なのは、「0120だから全部出る」「0120だから全部拒否する」という極端な対応ではなく、時間帯や着信頻度、名乗り方、個人情報の聞き方などのサインを手掛かりに、番号検索やブロック機能を上手に組み合わせて“賢く選別する”ことです。スマホや固定電話の設定を見直し、心当たりのある企業の番号はあらかじめ登録し、怪しいと感じたら一度切って公式窓口に自分からかけ直す――この基本を押さえるだけでも、トラブルの多くは防げます。
0120番号は本当に危ない？まずは仕組みと特徴を理解する
0120＝フリーダイヤル（着信課金）の基本ルール
まず前提として、0120から始まる番号は「フリーダイヤル」と呼ばれる着信課金電話番号です。
通常の電話：発信者（かけた側）が通話料を支払う
0120番号：着信者（企業など番号の契約者）が通話料を支払う
そのため、0120番号に電話をかけても、利用者側には通話料金がかからない仕組みになっています（携帯電話・固定電話いずれも同様です）。
ポイントを整理すると、以下のとおりです。
0120番号は、企業側が「お客様に料金負担なく連絡してほしい」という目的で使う番号であること
電話を掛けた側（消費者）は、国内通話であれば通話料を負担しないこと
0120番号自体は、もともとユーザーにとって「安心して電話できる窓口」として設計された仕組みであること
したがって、「0120だから危ない」「0120だから詐欺」というわけではありません。
なぜ企業は0120番号を使うのか（安全な利用例）
企業が0120番号を利用する主な理由は、以下のとおりです。
通販・ECサイトの注文・問い合わせ窓口
家電製品・通信サービスなどのサポート窓口
銀行・保険・クレジットカード会社などの問い合わせ・各種手続き窓口
宅配業者の再配達連絡や不在連絡
このように、信頼できる企業も0120番号を広く活用しています。
たとえば、次のようなケースでは、0120番号からの着信に出た方がよいことも多いです。
直近で商品やサービスの申し込み・購入をしており、その会社名で名乗っている
利用中の通信会社や保険会社などから、契約内容に関する連絡があると事前に案内されている
宅配業者の不在票やメールに記載のある番号と一致している
「0120だから危ない」という二択ではなく、**「どの企業から、どんな用件でかかってきているのか」**が重要です。
「危ない0120」と言われる理由（詐欺・迷惑電話・営業の実態）
一方で、0120番号が「危ない」と言われる背景には、次のような実態があります。
しつこい営業電話や勧誘に0120番号が多く使われている
悪徳商法・高額な投資話・不要なリフォーム営業などに0120が使われる例がある
詐欺電話の一部に0120番号が利用されている
0120番号は「通話料金がユーザー無料」であるため、大量に電話をかける営業・勧誘とも相性がよい側面があります。そのため、利用者の体験として「0120＝営業電話」「0120＝しつこい」という印象が強くなり、「危ない」というキーワードと結びつきやすくなっています。
重要なのは、
0120番号そのものが悪いわけではないが、悪質な業者も0120を利用している
という現実です。ここからは、「危ない0120」をどのように見分けるかを具体的に見ていきます。
危ない0120番号の見分け方チェックリスト（判断のフローチャート）
出る前に確認したい5つのポイント
見知らぬ0120番号から着信があったとき、電話に出る前に次のポイントを確認すると、リスクを大きく減らすことができます。
最近、申し込み・購入・問い合わせをしていないか
ネット通販、保険の見積もり、引っ越し見積もり、通信回線の申し込みなどを思い出します。
事前のメールやSMSで連絡予定の案内があったか
「○○に関する確認のためお電話いたします（0120-XXXX-XXXX）」といった案内があれば、出る重要度は高くなります。
不自然な時間帯や頻度ではないか
早朝・深夜、短時間に何度も連続でかかってくる場合は要注意です。
番号を検索して口コミ・危険度を確認したか
着信番号をそのまま検索すると、迷惑電話として多く報告されているかどうかが分かる場合があります。
自分のどの番号にかかってきているか
通販にしか教えていない番号なら通販関係の可能性が高い、実家の固定電話なら勧誘の可能性が高い、などの傾向があります。
危ない0120番号チェックリスト（例）
| チェック項目 | 危険度の目安 | 対応の目安 |
|---|---|---|
| 短時間に何度も連続でかかってくる | 高 | 原則出ない。必要なら後で番号検索して判断する |
| 早朝・夜遅くなど、常識的でない時間帯にかかってくる | 高 | 出ない・ブロックを検討する |
| 番号検索すると「迷惑電話」「営業」「詐欺」と多く出てくる | 非常に高い | 出ない・着信拒否を設定する |
| 覚えのない会社名で名乗っている、または名乗らない | 中〜高 | 用件を慎重に確認し、不審ならすぐ切る |
| 避けているサービス・勧誘のカテゴリ（投資・副業など） | 高 | 通話を続けず、きっぱり断る・ブロックする |
上記のうち2〜3項目以上当てはまる場合は、かなり警戒すべきとお考えください。
通話中に危険かどうか見極める質問・会話パターン
実際に電話を取ってしまった場合は、次のポイントに注意して話を聞くことが大切です。
名乗り方があいまいではないか
「○○会社の△△と申します」「○○銀行の□□でございます」など具体的であればよいですが、
「○○センターです」「カード会社です」としか言わない場合は要注意です。
個人情報やカード情報をしつこく聞いてこないか
生年月日・マイナンバー・クレジットカード番号・暗証番号などを聞いてくる電話は非常に危険です。
「今すぐ」「今日中に」と過度に急がせていないか
冷静に考える時間を与えないのは、典型的な詐欺の手口です。
一度断っても話を続けようとするか
「興味がありません」「必要ありません」と明確に伝えても引き下がらない場合は、通話を切って問題ありません。
不審に感じたら、
「一度検討しますので、こちらから正規窓口に確認して折り返します」
とだけ伝え、公式サイトに掲載されている番号に自分からかけ直すようにすることが安全です。
番号検索・口コミサイト・迷惑電話アプリの活用方法
危険度を判断するうえで、次のようなツールも有効です。
番号検索サイト
着信番号を入力することで、過去にその番号について投稿された口コミが確認できる場合があります。
迷惑電話アプリ・着信識別サービス
迷惑電話として報告されている番号に警告を表示したり、自動的にブロックしたりする機能があります。
ただし、これらはあくまで参考情報であり、誤判定もあり得ます。ツールに頼りきりにせず、最終的にはご自身でも内容を確認しながら判断することが重要です。
スマホで危ない0120をブロックする方法（手順）
iPhoneで特定の0120番号・非登録番号を拒否する
特定の0120番号をブロックしたい場合（例）
電話アプリの「履歴」タブを開く
ブロックしたい0120番号の右側にある「i」マークをタップ
画面最下部の「この発信者を着信拒否」をタップし、確認する
連絡先未登録の番号をサイレントにする方法（iOSの一例）
「設定」アプリを開く
「電話」→「不明な発信者を消音」をオンにする
連絡先登録されていない番号からの着信は、着信音なしで留守番電話や履歴に回る
この機能を使うと迷惑電話の多くを減らせますが、はじめて連絡してくる重要な相手もサイレントになる可能性があります。ご自身の利用状況に合わせて、慎重に設定なさってください。
Androidで迷惑電話フィルター・着信拒否を設定する
Androidは機種やメーカーによって画面が異なりますが、概ね以下のような流れとなります。
特定の番号を着信拒否する例
電話アプリの履歴から対象の0120番号を長押し
「ブロック」または「迷惑電話として登録」を選択
確認画面で「OK」をタップ
迷惑電話フィルター機能の例
機種によって「迷惑電話ブロック」「番号ブロック」など名称は異なりますが、
設定アプリや電話アプリの設定画面からオン／オフが可能です。一部のAndroidには、迷惑電話の可能性がある番号に「迷惑」「営業」などのラベルが表示される機能もあります。
迷惑電話フィルターは便利ですが、誤判定もあり得ますので、完全に任せきりにせず、疑問があれば番号を確認・検索することも心掛けてください。
キャリアの迷惑電話対策サービスを活用する（ドコモ・au・ソフトバンクなど）
大手キャリアは、ネットワーク側で迷惑電話をブロック・警告するサービスを提供しています。代表的なイメージは以下のとおりです。
ドコモ：迷惑電話・迷惑メールをブロックする各種サービス
au・ソフトバンク：迷惑電話・迷惑メールブロックサービス など
これらのサービスを利用すると、しつこい迷惑電話がそもそも着信しない／警告表示されるため、0120番号対策としても有効です。
申し込み方法や料金はキャリアや契約プランによって異なりますので、詳細は各社の公式サイトやサポート窓口でご確認ください。
スマホの迷惑電話対策方法の早見表
| 方法 | 対象端末 | 特徴 | 費用の目安 |
|---|---|---|---|
| 端末の標準ブロック機能 | iPhone/Android | 個別番号を簡単にブロックできる | 無料 |
| 不明な発信者の消音・フィルタ | iPhone/一部機種 | 登録外の番号をサイレントにできる | 無料 |
| キャリアの迷惑電話サービス | 各キャリアのスマホ | ネットワーク側で迷惑電話を検知・ブロック | 無料〜数百円/月 |
| 迷惑電話アプリ | 主にAndroid | 詳細なデータベースで警告・自動ブロック | 無料〜数百円/月 |
固定電話・実家の電話での0120対策（手順・料金比較）
固定電話の迷惑電話対策オプションの種類と料金比較表
固定電話（アナログ回線・光回線）向けには、次のようなオプションサービスが提供されています。
番号指定着信拒否サービス
ナンバーディスプレイ
迷惑電話おことわりサービス（自動ガイダンスで対応）
サービス名や料金は事業者により異なりますが、概ね月数百円程度で利用できるものが多く、0120番号を含む迷惑電話の対策として有効です。
| サービス種別 | 主な機能 | 月額料金の目安 |
|---|---|---|
| 番号指定着信拒否 | 登録した番号からの着信を自動的に拒否する | 数百円/月 |
| ナンバーディスプレイ | 発信者番号を表示し、怪しい番号には出ない運用ができる | 数百円/月 |
| 迷惑電話おことわり系 | ガイダンス再生後に自動切断する | 数百円/月 |
実際の料金・サービス内容は必ず各事業者の公式情報でご確認ください。
留守番電話・自動応答を活用して直接出ない運用にする
高齢のご家族がいらっしゃるご家庭では、「知らない番号にはすぐ出ない」運用が特に重要です。
通話はすべて留守番電話で受ける
内容を聞いて、心当たりがあれば折り返す
心当たりがなければ折り返さない
この運用にすることで、怪しい0120電話と直接会話する機会を大幅に減らすことができます。
高齢の家族と一緒に決める「電話対応ルール」
高齢のご家族を守るには、技術的な対策だけでなく家族で共有するルール作りが効果的です。電話機のそばに、例えば次のような「3つの約束」を書いて貼っておくとよいでしょう。
知らない番号からの電話には、すぐに出ない
お金・契約・口座・カードの話は、その場で決めない
少しでも不安を感じたら、必ず家族に相談する
このようなシンプルなルールを視覚化しておくことで、いざというときに冷静に立ち戻りやすくなります。
よくあるトラブルと対処法（トラブルシューティング）
しつこい営業電話を止めたいときの具体的な断り方
しつこい0120からの営業電話に対しては、感情的にならず短く・はっきりと断ることが重要です。
「今後この番号へのお電話はご遠慮ください」
「必要であればこちらから連絡しますので、お電話は結構です」
と、今後の連絡を望まない意思を明確に伝えます。それでも何度もかかってくる場合は、
番号を着信拒否に設定する
通話内容と日時をメモしておき、必要に応じて消費生活センターなどに相談する
といった対応をご検討ください。
契約してしまった・申込書を書いてしまったときの対処（クーリングオフ等）
電話勧誘販売などで、不本意な契約をしてしまった場合でも、一定の条件を満たせばクーリングオフ制度が利用できる可能性があります。
一般的なポイント（詳細は必ず公的情報でご確認ください）：
契約後、一定期間内であれば無条件で解約できる場合があること
契約書面・申込書・パンフレット・録音データなどは破棄せず保管すること
自分一人で判断せず、早めに消費生活センターに相談すること
「よく分からないまま契約してしまった」「高額で不安」と感じた場合は、一人で悩まずに専門機関を頼ることが重要です。
詐欺・被害が疑われるときの相談窓口（消費生活センター・警察など）
代表的な相談窓口は、次のとおりです。
消費者ホットライン：188（いやや！）
お住まいの地域の消費生活センターにつながります。
警察相談専用電話：#9110
事件性があるかどうかの相談などに利用できます。
クレジットカード会社・金融機関
カード番号や暗証番号を伝えてしまった場合は、すぐにカード会社へ連絡し、利用停止や再発行を検討してください。
0120番号を正しく怖がるためのポイント（リスク・注意点・応用）
全部拒否するリスクと、重要な連絡を逃さないための工夫
「危ないから、0120はすべて拒否してしまおう」とお考えになる方もいらっしゃいますが、完全拒否には次のようなリスクがあります。
銀行・カード会社・保険会社などの重要な連絡を受け取れない
宅配業者の再配達連絡が取れず、荷物の受け取りが遅れる
契約内容の変更や料金の滞納など、トラブルを早期に把握できない
現実的には、次のような運用がバランスのよい対処法となります。
心当たりのある企業の0120番号は、あらかじめ電話帳に登録しておく
基本は留守番電話で受け、必要なものだけ折り返す
明らかに迷惑な番号は逐次ブロックしていく
このような**「選別して対処する運用」**が、安心と利便性の両立につながります。
危険なのは0120だけではない？国際電話・SMS・SNSとの違い
危険な電話番号・連絡手段は、0120だけではありません。
国際電話番号（+XXで始まる番号）を使ったワン切り・架空請求など
SMSやメッセージアプリを利用したフィッシング詐欺
SNSのDMやチャットを悪用した投資・副業勧誘
特に、国際電話番号からの不審な着信については、各種機関から注意喚起もなされています。普段使わない国際電話は着信ブロックするなどの対策も合わせてご検討ください。
「0120だから安全」「0120だから危険」という単純な発想ではなく、
**『知らない相手からの連絡は、まず疑って確認する』**という姿勢が重要です。
家族を守るために今日からできる3つのこと（まとめチェックリスト）
最後に、今日から実行できる対策をチェックリスト形式で整理いたします。
スマホ・固定電話の迷惑電話対策設定を1つ以上実行した
特定の0120番号をブロックした
キャリアの迷惑電話サービスを確認・申し込んだ
留守番電話運用への切り替えを検討した
家族と『電話の3つの約束』を共有した
知らない番号にはすぐ出ない
お金・契約の話はその場で決めない
不安を感じたら必ず家族に相談する
最近届いた怪しい電話・SMSの例を家族で共有した
実際の画面を見ながら「こういうメッセージには注意」と話し合った
これらを一つずつ実行することで、「危ない電話番号0120」に対する不安は、着実に小さくしていくことができます。
まとめ｜危ない0120電話から自分と家族を守るために
0120番号は本来、企業が通話料を負担する「フリーダイヤル」であり、多くは正当な窓口です。
一方で、しつこい営業や悪質商法・詐欺にも利用されているため、「0120だから安全」とは言い切れません。
「最近の申し込み」「時間帯・頻度」「番号検索」「名乗り方」「個人情報の要求」などのポイントで、危険度をチェックすることが大切です。
スマホのブロック機能・キャリアの迷惑電話サービス・固定電話のオプションを組み合わせることで、危ない0120電話の多くを減らすことが可能です。
トラブルに巻き込まれた場合は、一人で抱え込まず、消費生活センターや警察などの公的機関に早めに相談してください。
本記事が、0120番号に対する不安を整理し、ご自身とご家族の安全を守る一助となりましたら幸いです。