ネットショップやハンドメイド販売、フリマアプリなどで商品が売れたあと、「お礼状まで書きたいけれど、どんな文章が正解なのか分からない」と悩まれる方は多いです。
感謝の気持ちはあるのに、いざ言葉にしようとすると手が止まってしまうものです。
しかし、商品にそっと添えられた一通のお礼状は、「この人から買ってよかった」という安心感や信頼感を生み、リピート購入や口コミにつながる大切なきっかけになります。
特に個人で活動している場合、お礼状は「商品だけでは伝わらないあなた自身の人柄」を届けてくれる、心強い味方です。
本記事では、個人事業主・ハンドメイド作家・フリマ出品者の方でも、失礼なく、かつ温かさが伝わる「商品購入のお礼状」をすぐに書けるよう、基本のマナーからシーン別の例文テンプレートまで、まとめてご紹介いたします。コピペして少し整えるだけで使える文章も多数ご用意しておりますので、「文章を書くのが苦手」という方でも、今日から無理なく取り入れていただけます。
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商品購入のお礼状が個人にも必要な理由
お礼状が信頼感とリピート購入につながる
商品を購入していただいたあとに届く一通のお礼状は、単なる「礼儀」ではありません。
「この人から買ってよかった」という安心感や信頼感を高め、次の購入や口コミにつながる大切な接点です。
とくに個人で商品を販売している場合、購入者から見ると「どんな人が売っているのか」が分かりにくいことがあります。
そこで、丁寧なお礼状を添えることで、
誠実に仕事をしている人だという印象を持ってもらえる
アフターフォローも任せられると感じてもらえる
他のお店ではなく「あなた」からまた買いたいと思ってもらえる
といった効果が期待できます。
個人ならではの温かさが伝わるコミュニケーション
法人の定型文と違い、個人のお礼状には、書き手の人柄や価値観がにじみ出ます。
「この度は、数ある中から当方の商品をお選びいただき、本当にありがとうございます。」
といった一文に、自分の言葉を少し加えるだけでも、相手に伝わる温度が変わります。
たとえば、
「一つ一つ心を込めてお作りしている作品をお迎えいただけて、とても嬉しく思っております。」
「お仕事のお役に立てれば幸いです。少しでも毎日が楽しく、軽やかになるきっかけになれれば嬉しいです。」
といった表現は、個人だからこそ自然に書ける一文です。
一通あたり数分の投資で得られる効果
お礼状は、一通あたり数分で書ける小さなひと手間です。
しかしこのひと手間が、
「届いたときに嬉しくて、思わずSNSに写真を載せました」
「手書きのお手紙までありがとうございます。また利用させてください」
といった声につながることも少なくありません。
完璧な文章である必要はありませんので、「短くてもいいから、続ける」ことを意識するとよいです。
商品購入のお礼状の基本構成とマナー
お礼状に必ず入れたい5つの要素
商品購入のお礼状は、次の5つの要素を押さえると、個人でも失礼なく整った文章になります。
宛名(〇〇様 など)
購入への感謝の言葉
購入商品や用途への簡単な言及
今後のフォローや連絡先に関する一文
結びの挨拶と署名(名前・屋号など)
この型を覚えておくと、どのようなシーンでも応用が効きます。
個人でも押さえておきたい敬語・言葉遣いのポイント
個人であっても、基本的な敬語はビジネスと同じです。
「買ってくれてありがとう」より「ご購入いただき、誠にありがとうございます」
「嬉しかったです」より「とても嬉しく思っております」
「よかったらまた買ってください」より「またご縁をいただけましたら幸いです」
といったように、少し丁寧な表現を意識すると、相手に失礼がありません。
ただし、あまりに堅すぎる表現は、ハンドメイド作品やカジュアルな商品には合わない場合もあります。
商品やブランドの雰囲気に合わせて、文末を
「〜していただけますと嬉しいです。」
「〜していただければ幸いです。」
など、やや柔らかめに調整するとよいです。
やりがちなNG表現と注意したいマナー
次のような表現は避けるか、控えめにすることをおすすめいたします。
露骨なセールス文句
例:「今だけのセール中ですので、必ずチェックしてください!」
レビューやSNS投稿を強く要求する表現
例:「必ずレビューを書いてください」「投稿していただくことが条件です」
個人情報に踏み込みすぎる一文
例:「〇〇県〇〇市にお住まいなんですね!ご近所で驚きました」
あくまで「感謝」が主役であり、「次の行動」への誘導は控えめに添える程度にとどめると、読み手に負担をかけません。
商品購入のお礼状|個人向け基本テンプレート
個人事業主・ネットショップ運営者向けの基本文例
〇〇様
この度は、当ショップにて「〇〇(商品名)」をご購入いただき、誠にありがとうございます。
数ある商品の中からお選びいただけましたことを、心より嬉しく思っております。お使いいただく中で、もし気になる点やご不明な点がございましたら、どうぞお気軽にご連絡ください。できる限り丁寧に対応させていただきます。
〇〇様の日々が、今回の商品によって少しでも心地よく、楽しいものとなりましたら幸いです。
今後もお役に立てる商品づくりに努めてまいりますので、またご縁をいただけましたら大変嬉しく存じます。───────────
屋号:〇〇〇〇
名前:〇〇 〇〇
メール:〇〇〇〇
───────────
屋号や連絡先は、必要に応じて省略しても問題ありません。
ハンドメイド作家・クリエイター向けの柔らかい文例
〇〇様
この度は、私の作品「〇〇」をお迎えいただき、本当にありがとうございます。
一つ一つ思いを込めてお作りしているので、こうしてご縁をいただけたことを、とても嬉しく感じております。もし使っていく中で気になる点がございましたら、遠慮なくメッセージをいただけますと幸いです。
〇〇様の毎日に、少しでも彩りやときめきを添えられましたら嬉しいです。
またご縁がありましたら、そのときもどうぞよろしくお願いいたします。〇〇(作家名)
ブランドイメージに合わせて、「とても」「本当に」などの副詞を増やすと、より温かいトーンになります。
フリマアプリなどカジュアルな取引向けの短文文例
この度はご購入いただき、ありがとうございます。
心を込めて梱包し、本日発送いたしました。
無事お手元に届きましたら、ご確認をお願いいたします。どうかお気に召していただけますと嬉しいです。
またご縁がありましたら、よろしくお願いいたします。
取引メッセージの場合は、状況(発送前・発送後)を明示しつつ、2〜4行程度で簡潔にまとめると読みやすくなります。
シーン別|商品購入お礼状の例文テンプレート集
初めて購入してくれたお客様へのお礼状
〇〇様
この度は、当店をご利用いただき、誠にありがとうございます。
初めてのお買い物に当店をお選びいただきましたこと、心より感謝申し上げます。ご購入いただいた「〇〇」が、〇〇様のお役に立てましたらたいへん嬉しく存じます。
お使いの中でお気づきの点がございましたら、今後の参考としてぜひお声をお聞かせください。また機会がございましたら、のぞいていただけますと幸いです。
今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。
リピーター・常連のお客様へのお礼状
〇〇様
いつも当店をご利用いただき、誠にありがとうございます。
この度も「〇〇」をお選びいただきましたこと、心よりお礼申し上げます。前回お届けした商品もご愛用いただけていると伺い、大変嬉しく思っております。
今回の商品も、〇〇様の日々のお役に立てましたら幸いです。日頃の感謝の気持ちを込めて、同封の〇〇(例:クーポン・試供品)をご用意いたしました。
よろしければご利用くださいませ。今後とも、変わらぬご愛顧のほど何卒よろしくお願い申し上げます。
高額商品・特別な商品の購入へのお礼状
〇〇様
この度は、数ある商品の中から当店の「〇〇」をお選びいただき、誠にありがとうございます。
大切なお買い物の機会にお選びいただけましたことを、改めて心より御礼申し上げます。長く安心してお使いいただけますよう、取扱い方法やお手入れ方法を同封のご案内にまとめております。
ご不明な点がございましたら、どのような小さなことでもお気軽にお尋ねください。〇〇様の大切な時間に、当店の商品がお役に立てましたら幸いです。
今後とも、どうぞよろしくお願い申し上げます。
ギフト用に購入してくれた方へのお礼状
〇〇様
この度は、大切な方への贈り物として、当店の商品をお選びいただき、誠にありがとうございます。
大事な場面にお役立ていただけることを、大変光栄に感じております。お相手の方にもお喜びいただけましたら、これ以上の喜びはございません。
メッセージカードやラッピングについて、ご要望がございましたら、今後も遠慮なくお申し付けください。また贈り物の機会がございましたら、思い出していただけますと幸いです。
不手際や遅延のお詫びを兼ねるお礼状
〇〇様
この度はご注文いただき、誠にありがとうございます。
一方で、発送までお時間を頂戴してしまい、ご不便をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます。本日、商品を発送いたしました。到着まで今しばらくお待ちくださいませ。
今回の件を教訓とし、今後同様のことがないよう、体制の見直しを進めてまいります。ご迷惑をおかけしたにもかかわらず、お待ちいただきましたことに、改めて感謝申し上げます。
また機会をいただけましたら、その際はよりご満足いただけるよう努めてまいります。
媒体別|手紙・同封カード・メールの書き方の違い
手紙・一筆箋で送る場合のポイントと例文
手紙や一筆箋は、もっとも丁寧な印象を与える方法です。
季節の挨拶を一行添えると、より温かみが増します。
〇〇様
この度は、当店の商品をご購入いただき、誠にありがとうございます。
新緑の心地よい季節、いかがお過ごしでしょうか。(中略:感謝・商品への言及など)
季節の挨拶は、無理に入れなくても構いません。時間がないときは、感謝の部分だけでも十分です。
商品に同封するサンキューレター・メッセージカード文例
カードは、長文よりも「短く、心のこもった一言」が向いています。
この度はご購入いただき、ありがとうございます。
〇〇様の日常に、少しでもお役立ていただけましたら嬉しいです。
数ある中からお選びいただき、本当にありがとうございます。
気に入っていただけましたら、これほど嬉しいことはありません。
既製の印刷メッセージに、手書きで一行だけ添える方法も効果的です。
メール・メッセージアプリで送る場合の構成と例文
メールの場合は、件名で用件が分かるようにします。
件名例:「【〇〇ショップ】ご購入のお礼と発送のご連絡」
本文は、次のような流れが基本です。
挨拶+感謝
発送状況などの実務的な情報
フォロー・お問い合わせの案内
簡単な結び
〇〇様
この度は当ショップにて「〇〇」をご購入いただき、誠にありがとうございます。
本日、商品を発送いたしましたので、到着まで今しばらくお待ちくださいませ。お使いいただく中でご不明な点がございましたら、いつでもお気軽にご連絡ください。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。〇〇ショップ
〇〇
すぐ使える「差し替えパーツ」集で自分らしくアレンジ
冒頭の一文を変えるパターン集
「この度は数あるショップの中から当店をお選びいただき、誠にありがとうございます。」
「この度は、当方の商品をお迎えくださり、本当にありがとうございます。」
「先日はご注文いただき、誠にありがとうございました。」
商品や用途に合わせた一言メッセージ集
日常使いの雑貨向け
「毎日の中で、ふとした瞬間に少しでも気持ちが和らぐ存在になれましたら嬉しいです。」
仕事道具・ビジネス向け
「〇〇様のお仕事の一助となりましたら幸いです。」
ギフト向け
「贈り先の方にもお喜びいただけましたら、これ以上の喜びはございません。」
追伸・P.S.で添えると喜ばれるひと言例
「P.S. ラッピングのお好みなどございましたら、次回からもぜひお知らせください。」
「P.S. ご使用感など、もしお聞かせいただけましたら、今後のものづくりの参考にさせていただきます。」
「P.S. 季節の変わり目ですので、どうぞご自愛くださいませ。」
追伸はあくまで「おまけ」です。必須ではありませんが、一文添えると印象に残りやすくなります。
個人でお礼状を書くときによくある質問Q&A
毎回送るべき?送る頻度の目安
理想は毎回ですが、負担が大きい場合は、
初回購入の方
一定金額以上の購入
リピーターの方
など、条件を決めて送るのも一つの方法です。
「送らなければ失礼」というより、「送れば印象がよくなる」ものと捉えると気持ちが楽になります。
手書きと印刷、どちらがよいか
手書きは温かさが伝わりやすい一方、時間がかかります。
おすすめは、
ベースとなる文章は印刷
最後に一〜二行だけ、手書きで一言を添える
という方法です。これだけでも「自分のために書いてくれた」と感じてもらいやすくなります。
DMやクーポンを同封してもよい?
DMやクーポンを同封すること自体は問題ありませんが、押しつけにならないよう注意が必要です。
「日頃の感謝の気持ちとして、ささやかではございますがクーポンをご用意いたしました。」
「ご不要の場合はお手数ですが破棄していただければ幸いです。」
といった一文を添えると、相手に選択肢を残した形で案内できます。
まとめ|「完璧」よりも「続けられるお礼状」を目指す
商品購入のお礼状は、個人ができる最高の「ひと手間」です。
ビジネスマナーを大きく外さず、感謝の気持ちが伝わる文章であれば、多少表現が拙くても問題ありません。
基本の型(宛名・感謝・商品への言及・フォロー・結び)を押さえる
シーン別のテンプレートを自分用に少しずつ調整する
「完璧」より「続けられる」お礼状を目指す
この3つを意識して、まずは一通から始めてみてください。