メルカリでは、商品自体はきちんとしていても、梱包が原因で低評価になってしまうケースが少なくありません。
緩衝材がなく中身が動いてしまう、紙袋のまま送られて濡れてしまう、中身が透けて見える袋で届いて不安に感じるなど、購入者が「大切に扱われていない」と感じるポイントはいくつか共通しています。
一方で、「壊れないように」と頑張るあまり、テープや緩衝材を使いすぎて「開封が大変」「ゴミが多すぎる」と逆にマイナスに受け取られてしまう場合もあります。
本記事では、このような行き過ぎた「雑すぎる梱包」と「丁寧すぎる梱包」の中間にある、“ちょうどいい梱包”の考え方と具体例を整理してご紹介いたします。
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「メルカリ 梱包 ひどい」と言われる代表的なNG例
緩衝材なし・スカスカ梱包(破損リスク)
もっともよくあるのが、箱や封筒の中で商品が大きく動いてしまう「スカスカ梱包」です。
割れ物がそのまま箱に入っている
CDケースやゲームソフトがプチプチなしで封筒に直入れされている
箱の中に隙間が多く、振るとガタガタ音がする
このような状態だと、配送中の揺れや衝撃で破損する可能性が高くなります。実際に、緩衝材を使わなかったことでケースが割れたり、箱に大きな凹みが生じた事例も報告されています。
最低限、箱や封筒の中で「振っても動かない」状態になるよう、新聞紙・プチプチ・丸めたビニールなどで隙間を埋めることが重要です。
防水なし・紙袋むき出し梱包(濡れ・汚れ)
紙袋や封筒に、商品をそのまま入れて送るパターンも危険です。
郵便受けに配達される方法では、雨や雪の日にポストから荷物がはみ出し、商品が濡れてしまうケースもあります。
特にNGと言われやすいのは、次のような梱包です。
紙袋に直接商品を入れており、ビニールなどの防水対策がない
口をテープで軽く留めただけで、隙間が空いている
スーパーのレジ袋やゴミ袋をそのまま外装として使っている
防水対策がされていないと、水濡れによるシミ・ヨレ・変色が起こり、購入者は「雑に扱われた」と感じやすくなります。
中身が丸見え・汚れた資材など心理的に不快な梱包
商品自体に問題がなくても、「見た目が不快」という理由で低評価につながることもあります。
透けるビニール袋一枚だけで、中身の商品が丸見え
明らかに使用済みの段ボールや汚れた紙袋をそのまま使用
ゴミ袋に入れたような印象で、ラベルだけ貼られている
このような梱包は、防犯面やプライバシー面でも不安を与えます。外箱も商品の一部として価値があるプラモデルや家電では、外装の傷みがクレームにつながることもあります。
再利用資材を使うこと自体はよくありますが、「汚れが目立つ」「強いニオイがついている」ものは避け、できるだけ清潔感のあるものを選ぶことが重要です。
テープべたべた・過剰固定など開封しづらい梱包
逆に、「守りたい」気持ちが強すぎて次のような状態になると、購入者はストレスを感じます。
箱の全面をガムテープで何重にも巻いており、どこから開けてよいかわからない
本やケースを直接テープで貼り付けており、剥がすときに表紙が破れる
緩衝材を詰め込みすぎて、商品を取り出すのに時間がかかる
「壊れないこと」は大切ですが、「開封しやすいこと」も同じくらい重要です。テープは必要な部分だけに使用し、「ここから開けられます」とわかるように貼ると親切です。
ジャンル別|ひどい梱包→OK梱包への改善例
本・雑誌・マンガの梱包(折れ・濡れ対策)
NG例の代表
紙封筒にそのまま本を入れて発送
防水対策がなく、雨の日に濡れて表紙が波打ってしまった
厚紙の補強がなく、角が潰れて到着
OKに近づけるポイント
本をOPP袋やビニール袋に入れて防水する
本より少し大きい厚紙やダンボール板で両面を挟み、折れを防ぐ
その上で封筒やネコポス用段ボールに入れ、隙間があれば薄い緩衝材で埋める
これだけでも、「濡れて波打っている」「角がボロボロ」といったクレームは大きく減らせます。
CD・ゲームソフト・小型家電の梱包(割れ・角欠け対策)
NG例の代表
プチプチ1巻きだけで封筒に入れ、ポスト投函
緩衝材なしで、ケースが割れた状態で到着
外箱をビニールで包んだだけで送付
OKに近づけるポイント
ケース全体をプチプチで2重巻きする
封筒ではなく、できれば薄型ダンボールや小型箱を使用する
箱の中に隙間ができる場合は、丸めた紙や緩衝材でしっかり固定する
厚さ制限を気にして緩衝材を減らしてしまうと、破損リスクが高まります。送料と安全性のバランスを見ながら、「割れたら全て無駄になる」という点を意識することが大切です。
服・小物の梱包(シワ・圧縮し過ぎ・ニオイ対策)
NG例の代表
服をそのまま紙袋に入れて、雨で濡れてシミがついた
極端に圧縮しすぎて、到着時にシワだらけになっている
生活臭やタバコ臭が移った状態で梱包
OKに近づけるポイント
服を軽く畳み、透明の袋(OPP袋など)に入れて防水する
必要に応じて軽く圧縮するが、極端に押しつぶしすぎない
外装には清潔な紙袋や宅配袋を使用し、隙間があれば薄い緩衝材で固定
また、梱包前にニオイが気にならないかを確認し、必要であれば陰干しや消臭を行うとトラブル防止につながります。
バッグ・カバンの梱包(型崩れ・金具保護)
バッグやカバンは、型崩れや金具部分の傷がクレームになりやすい商材です。
NG例の代表
折りたたんで小さな袋に詰め、型崩れした状態で到着
金具やファスナー部分がむき出しで、配送中に擦れて傷が付く
OKに近づけるポイント
バッグの内部に丸めた紙や緩衝材を入れて、形を保つ
金具やファスナー部分をプチプチや薄い布で軽く保護する
全体をビニールで防水したうえで、段ボールや紙袋に入れる
箱の中で動かないよう、隙間を緩衝材で埋める
「型崩れをどこまで許容するか」は商品説明とも関係します。事前に「小さく折りたたんで発送します」などの説明を入れておくと、トラブルを減らせます。
トレカ・カード類の梱包(折れ・濡れ・反り対策)
カード類は、わずかな折れや傷でも大きな価値の差が生じるため、慎重な梱包が求められます。
NG例の代表
スリーブのみで封筒に入れる
厚紙補強やケースがなく、角が潰れて到着
防水対策がなく、雨で濡れてしまう
OKに近づけるポイント
まずスリーブに入れ、その上から硬質カードケースや厚紙で両面を挟む
それらをOPP袋に入れてしっかり防水する
封筒に入れた際、内部で動かないように軽く固定する
この3ステップだけでも、「折れ」「濡れ」「角潰れ」の多くは防ぐことができます。
ひどくもなく過剰でもない“ちょうどいい梱包”の考え方
購入者が本当に求めている「安心感」とは何か
購入者が求めているのは、「お店のような完璧な梱包」ではなく、「商品が説明どおりの状態で、気持ちよく受け取れること」です。
具体的には、次の点が満たされていれば、多くの人は十分と感じます。
商品が濡れたり破損したりしていない
中古品であっても、清潔感のある梱包である
開封に過度な手間がかからない
資材の量が常識的な範囲である
これらを踏まえると、「壊れない・濡れない・見た目が不快でない」の3点を押さえれば、過度な過剰梱包をする必要はありません。
100均・コンビニで揃う「最低限の梱包資材セット」
初心者の方は、まず次の資材を揃えておくと多くの商品に対応できます。
OPP袋または透明ビニール袋(防水用)
プチプチ(エアクッション)
薄いダンボール板または厚紙(補強用)
宅配袋または紙袋(外装)
ガムテープ・セロハンテープ
これらはいずれも100円ショップやコンビニで入手できるため、特別な準備は不要です。
5分でできる基本の梱包ステップ(共通ルール)
どのジャンルでも共通する、基本の流れは次のとおりです。
商品をきれいにする:ホコリや汚れをできる範囲で拭き取る
防水する:OPP袋やビニール袋に入れて、口をしっかり閉じる
必要に応じて補強する:折れやすい商品は厚紙やダンボールで両面を挟む
緩衝材で保護する:割れ物や精密機器はプチプチで包み、隙間を埋める
外装に入れる:宅配袋や箱に入れ、動かないか確認する
テープで封をする:必要な箇所だけを、まっすぐ貼る
「濡れ・折れ・割れ」を防ぎ、「中で動かない」状態になっていれば、過度に怖がる必要はありません。
すでに『梱包がひどい』と言われた/トラブルになったときの対応
評価前にやるべきこと(写真・メッセージ)
購入者から「梱包がひどい」「商品が破損していた」と連絡があった場合、評価をされる前に次の対応を行うことが重要です。
状況を確認するため、商品の写真(全体・破損箇所・梱包状態)を送っていただく
そのうえで、こちらに過失があるかどうかを冷静に判断する
事務局へ相談すべきレベルかを検討する
感情的に反論したり、無視したりすると、かえってトラブルが大きくなります。
出品者側のメッセージ例文(謝罪・提案)
たとえば、次のような文面でメッセージを送るとよいでしょう。
このたびは、お受け取りになった商品に不快な思いをさせてしまい、誠に申し訳ございません。
梱包方法に配慮が足りず、ご指摘いただいた点は今後の改善に活かしてまいります。
差し支えなければ、現在の商品の状態(破損箇所や梱包の外観)がわかるお写真をお送りいただけますでしょうか。
いただいた内容を踏まえ、返金や一部返金など、可能な対応を検討させていただきたいと存じます。
まずは相手の不快な気持ちを受け止めたうえで、具体的な事実確認に進むことが大切です。
事務局へ相談すべきケースの目安
次のような場合は、メルカリ事務局へ相談することも検討してください。
破損状況について意見が大きく食い違っており、話し合いで解決が難しい
購入者からの要求が明らかに不当・過剰である
評価前で、取引のキャンセルや返金処理が必要になりそうなケース
相談する際は、メッセージのやりとりや写真など、状況がわかる情報を整理して伝えるとスムーズです。
今後、梱包で悩まないためのチェックリスト
発送前に見直したい5つのポイント
発送ボタンを押す前に、次の5点を確認してみてください。
商品は防水されているか(袋に入っているか)
折れ・割れ・凹みを防ぐための補強がされているか
中で商品が動かないよう、隙間が埋まっているか
外装に汚れや破れ、強いニオイはないか
過剰にテープや緩衝材を使いすぎていないか
このチェックを毎回行うだけでも、「梱包がひどい」と言われるリスクは大きく下げられます。
評価コメントから学ぶ改善のヒント
評価コメントは、出品者にとって貴重なフィードバックです。
「丁寧に梱包していただきました」
「開封しやすくて助かりました」
「資材もきれいで安心しました」
このようなコメントが増えてくれば、現在の梱包レベルは十分と考えてよいでしょう。
一方で、「梱包が簡素だった」「ゴミが多かった」などの声があれば、どこを見直すべきかのヒントになります。