リビングの大画面は、家族の楽しい時間をつくる一方で、YouTubeの“つい見すぎ”を招きやすい場所でもあります。
宿題の前にちょっとだけ…のつもりが、気づけばおすすめ動画の無限ループ。止めるたびに親子でギスギス——そんな経験はありませんか?
本記事では、テレビでYouTubeに時間制限をかける現実的なやり方を、保護者目線でわかりやすく整理しました。
中心となるのは、Google Family Link+子ども用Googleアカウント(監視対象アカウント)やYouTube Kidsの活用。
さらに、機種別(Google TV/Fire TV/LG/Samsung/Apple TV)の設定ポイントや、就寝時刻の自動ストップ・アプリ個別の制限・年齢に合った視聴レベルの考え方まで、今日から使える手順を順序立てて紹介します。
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YouTubeの使いすぎを防ぐコツは、一本足ではなく複数の仕組みをゆるく重ねることです。
まずは管理の軸としてFamily Link+子ども用Googleアカウントを導入し、アプリ単位の時間制限と就寝時刻を設定。
年齢や性格に合わせて、YouTube Kids(低学年向け)または監視対象アカウント(中高学年向け)を選びます。
必要に応じて、テレビ側のアプリロック/PINや、ルーターの時間帯制限を併用すれば、回避されにくさが高まります。
大切なのは、テクノロジーより親子の合意。リビングで見る、夜は○時まで、休日は少し長め——といったシンプルな約束を一緒に決め、定期的に見直しましょう。
設定は数分、効果は日常の“ちょっと楽になる”の積み重ねです。今日決めたルールが、明日の“自分でやめられる力”につながります。さあ、無理なく続くスクリーンタイムへ。
テレビでYouTubeに時間制限をかける方法
管理のしやすさと実効性を両立するなら
親のスマホに「Google Family Link」→子ども用Googleアカウント作成→テレビのYouTubeに子どもでサインインが王道。これで
アプリごとの時間制限
就寝時刻(ベッドタイム)
年齢に応じた視聴可能コンテンツレベル
をまとめて管理できます。
端末やOSごとの細かな違いがあっても、Family Link軸なら迷いにくいのがメリット。
方法① 親のスマホでまとめて管理:Google Family Link
初期設定(5分目安)
親のスマホにFamily Linkアプリを入れる(Android/iPhone)
子ども用のGoogleアカウントを作成(既存アカウントをFamily Linkに紐づけでもOK)
子どもが使う端末(テレビやストリーミング端末)で、YouTubeアプリに子どもアカウントでサインイン
親のFamily Linkから「この端末を管理」→表示に従って連携
アプリごとの時間制限・就寝時刻
Family Linkアプリ → 対象の子 → 制限
アプリの時間制限(例:YouTubeは平日30分/休日60分)
デバイスの就寝時刻(例:20:30~翌6:30は使用不可)
ポイント:テレビのYouTubeは「YouTubeアプリ」に時間制限をかけるイメージ。時間到達で起動不可やリマインドが出ます。
コンテンツの年齢レベル(監視対象アカウント)
子どもが通常のYouTubeを使う場合は、「監視対象(Supervised)アカウント」のレベルを設定
例:9歳以上向け/13歳以上向け/ほとんどのYouTube のような段階的レベル
さらに検索のオン/オフ、視聴・検索履歴の管理、チャンネル/動画のブロックも可能。
小学校低学年まではYouTube Kidsの方が操作が直感的で誤タップも少なめ。
注意:メニュー名は端末・バージョンで表記が多少異なります。画面文言が違っても「時間制限」「ベッドタイム」「アプリごとの制限」を目印に。
方法② テレビ側でブロック:機種別ガイド
Google TV / Android TV(Sony/シャープ/レグザ一部 など)
設定 → デジタル ウェルビーイングと保護者による使用制限
子ども用プロフィールを作成 → YouTube/アプリの起動可否・時間制限、就寝時刻
アプリロック(PIN)で親アカウントのYouTube起動を防ぐのも有効
Amazon Fire TV
設定 → ペアレンタルコントロール(PIN必須)
Amazon Kids(子ども用プロフィール)に切り替え → 1日の利用時間や就寝時刻、アプリ許可
YouTubeアプリは個別に許可+時間制限の併用が現実的
LG(webOS)
設定 → 安全 または 保護者による使用制限 → アプリロック/PIN
年齢レーティング制限とアプリ起動ロックを組み合わせる
YouTube Kidsアプリが入るモデルなら、そちらを子ども用に
Samsung(Tizen)
設定 → 一般とプライバシー → システムマネージャー → セキュリティ
アプリロックでYouTubeのPINロック、またはKids向けモード(機種依存)
Google Family Linkと併用すると管理が安定
Apple TV(tvOS)
設定 → 機能制限で年齢レーティング・アプリ購入制限
純正の“アプリ別時間制限”は非対応のため、時間管理はFamily Link(子がGoogleアカウントでYouTube)またはルーター側と併用が現実的
方法③ 子ども用プロフィール:2つの選択肢
A. YouTubeの「監視対象アカウント(Supervised)」
子ども用GoogleアカウントでYouTubeにサインイン
保護者側で視聴レベルと機能(検索ON/OFFなど)を設定
メリット:通常のYouTube体験に近く、中高学年~に向く
併用:Family Linkのアプリ時間制限で“使いすぎ”も抑制
B. YouTube Kids(テレビ版)
対応テレビ/端末にYouTube Kidsアプリをインストール
子どもの年齢帯を設定し、チャンネル・テーマを選択
メリット:UIが大きく安全設計。低学年に向く
併用:端末の子どもプロフィールやアプリロックで親用YouTubeを封印
方法④ ネットワークで止める:Wi-Fiルーターのスケジュール
メッシュWi-Fiや一部ルーターには端末ごとのアクセス時間帯制限機能あり
子どもが使うテレビ/端末のMACアドレスを「子どもグループ」に入れて
平日:19:00–翌6:00はインターネット遮断
休日:21:00–翌7:00だけ許可 など
長所:端末設定を回避されにくい
注意:他アプリもまとめて止まる(学習アプリも同時に止まる点に配慮)
クイック比較表
| 方式 | 時間制限 | コンテンツ年齢 | 親スマホから管理 | 回避耐性 | 向いているケース |
|---|---|---|---|---|---|
| Family Link+監視対象/YouTube Kids | ◎ | ◎ | ◎ | ○ | 最優先で安定運用 |
| テレビ側の子どもプロフィール/アプリロック | ○ | △~○ | △ | △ | 家のテレビを共有する家庭 |
| ルーターの時間帯制限 | ○(一括) | × | ○ | ◎ | 夜だけ一律ストップしたい |
| YouTube「休憩リマインダー」 | △(通知のみ) | × | ○ | × | 中高生の自律運用補助 |
※「休憩リマインダー」は強制停止ではなく“通知”のため、単独運用は効果が限定的です。
トラブルシューティング(うまくいかない時)
子どもアカウントでYouTubeにサインインしていない
→ 親アカウントだとFamily Linkの年齢レベルが効きません。親用YouTubeが起動できてしまう
→ テレビ側でアプリロック/PINを併用。時間制限が効かない
→ Family Linkで“対象端末”がテレビ/ストリーミング端末として登録されているか確認。就寝時刻のはずなのに見られる
→ ルーター側の時間帯制限を追加して二重化。勝手に設定が変わる
→ 親アカウントに端末の管理者権限・PINを設定し、子どもに解除手順を共有しない。
家庭内スクリーンタイム合意書例
平日:合計○分、休日:合計○分
宿題・お手伝い完了後に使用
20:30以降は視聴しない/リビングのみ視聴
新しいチャンネルは親と一緒に確認
ルールに迷ったら親子で話し合って更新する