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グラフィックボードとは?初心者でも3分でわかる役割・必要な人・選び方

パソコン選びや買い替えの際に、
「このモデルは“グラフィックボード搭載”と書いてあるけれど、自分に本当に必要なのだろうか」
「ゲームや動画編集をするなら必須と言われるけれど、どの程度の性能を選べばよいのか分からない」
と感じたことはありませんか。

グラフィックボード(グラボ)は、パソコンの「画面をきれいに、なめらかに動かす」ための重要なパーツですが、CPUや内蔵GPUとの違いが分かりにくく、初心者の方が戸惑いやすい領域です。その結果、「安いからとりあえずナシにした」「勧められるまま高いモデルを買ってしまった」といった“もったいない選択”につながることも少なくありません。

本記事では、グラフィックボードとは何か、その役割と仕組みをやさしく整理しながら、「どんな人に必要で、どんな人には不要なのか」を用途別に明確にしていきます。あわせて、失敗しない選び方や、後から増設・交換する際の注意点も解説しますので、読み終えるころには「自分にとって最適なグラボの有無・レベル」がはっきりとイメージできるようになります。

目次

グラフィックボードとは何かをやさしく解説

グラフィックボード(グラボ)の基本的な役割

グラフィックボード(グラボ)は、パソコンの映像処理を専門に担当する拡張カードです。
内部には「GPU(Graphics Processing Unit)」と呼ばれる画像処理専用のチップと、映像データを一時的に保存するビデオメモリ(VRAM)などが搭載されています。

このパーツがあることで、次のような処理が得意になります。

  • 高解像度ディスプレイでの滑らかな表示

  • 3Dゲームのリアルなグラフィックス描画

  • 高画質な動画編集・エンコード

  • 3DCGやCAD、AI処理などの重い計算

つまり、「画面をきれいに、なめらかに動かすための専用エンジン」とイメージしていただくと分かりやすいです。

GPU・グラフィックボード・ビデオカードの関係

用語が多く紛らわしいため、関係性を整理します。

  • GPU:画像処理専用のチップ(半導体)そのもの

  • グラフィックボード(グラボ)/ビデオカード/グラフィックカード
    GPUやVRAMなどを搭載した「カード全体」を指す呼び名

実際には「グラフィックボード」「グラボ」「ビデオカード」「グラフィックカード」など、複数の呼び方があり、いずれもほぼ同じ意味で使われています。

本記事では、一般的に使われる「グラフィックボード(グラボ)」に名称を統一します。

CPUや内蔵GPUとの違い

パソコンには、もともと「CPU(Central Processing Unit)」という頭脳にあたる部品が搭載されています。CPUはOSやソフト全体の制御・計算を担当する“何でも屋”です。

一方、GPUは映像処理に特化した“専門家”です。多数のピクセルや3Dオブジェクトを同時並行で処理するのが得意で、ゲームや動画編集などの負荷が高い映像処理を高速にこなせます。

また、CPUの中やマザーボード上に、簡易的なGPU機能が組み込まれている場合があります。これが内蔵GPU(iGPU)です。内蔵GPUは、事務作業やWeb閲覧、動画視聴などの軽めの用途であれば十分な性能を持っていますが、高度な3Dゲームやクリエイティブ用途では力不足になることが多くなります。

そのため、「重い映像処理」を快適に行いたい場合は、専用のグラフィックボードが必要になります。


グラフィックボードが「必要な人」と「いらない人」

グラボがほぼ不要な用途の例

次のような使い方が中心であれば、一般に内蔵GPUだけでも問題ないケースが多いです。

  • インターネット閲覧(ニュースサイト・SNSなど)

  • Office(Word、Excel、PowerPoint)での資料作成

  • ビデオ会議ツール(Zoom、Teamsなど)の利用

  • YouTubeや動画配信サービスの視聴

  • 軽い画像編集(サイズ変更・トリミング程度)

これらの用途では、CPUに内蔵されたGPUで十分処理できるため、あえてグラボを追加しても体感差が小さい場合が多いです。

グラボがあると大きく快適になる用途の例

一方で、以下のような用途では、専用グラフィックボードの有無が快適さを大きく左右します。

  • 最新の3D PCゲーム(FPS、MMORPG、オープンワールドゲームなど)

  • 4K以上の高解像度でのゲームプレイやマルチディスプレイ環境

  • 本格的な動画編集・エフェクト処理・エンコード

  • 3DCG制作、3D CAD、建築・製造系のモデリング

  • 機械学習・ディープラーニングなどGPUを利用するAI処理

これらの作業では、膨大なグラフィックス計算が発生するため、内蔵GPUではフレームレート低下やカクつき、処理時間の大幅な増大が起こりやすくなります。

【用途別チェックリスト】あなたはどのタイプか確認

以下のうち、当てはまる項目が多い方を確認してください。

A:グラボ不要タイプ

  • ゲームはほとんどしない、してもブラウザゲーム程度でよい

  • 動画編集は、スマホアプリか軽いカット編集程度で十分

  • 高解像度4Kモニターは使わない

  • できるだけ費用を抑えたい

B:グラボ中〜高性能が欲しいタイプ

  • STEAMなどで3Dゲームを快適に遊びたい

  • 将来、動画編集や3DCGを本格的にやってみたい

  • 2枚以上のモニターで広い作業領域を確保したい

  • 画像・映像の処理に時間がかかるのは避けたい

Aが多い方は、内蔵GPU搭載のCPUを選ぶだけでも問題ない可能性が高いです。
Bが多い方は、グラフィックボード搭載PCの検討を強くおすすめします。


用途別に見るグラフィックボードの目安レベル

ここでは、性能クラスのイメージを「エントリー」「ミドル」「ハイエンド」という3つに分けて説明します。

事務作業・Web閲覧・動画視聴の場合

  • 基本方針:内蔵GPUで十分なケースが大半

  • 目安:

    • グラボなし構成で問題なし

    • どうしてもグラボ付きにしたい場合はエントリークラスで十分

この用途でハイエンドなグラボを搭載すると、価格の割に体感するメリットが小さく、オーバースペックになりがちです。

PCゲーム(ライト〜中級者)の場合

  • ライトなオンラインゲーム・eスポーツ系タイトル:

    • フルHD(1920×1080)で60fps前後を目標に、エントリー〜ミドルクラスのグラボが目安です。

  • 最新3Dゲームやグラフィック重視のタイトル:

    • 設定を「中」〜「高」にして快適にプレイしたい場合、ミドルクラス以上がおすすめです。

ここで重要なのは、「解像度」と「フレームレート(fps)」をどれくらい重視するかです。高解像度・高fpsを求めるほど、必要となるグラボの性能は上がります。

動画編集・3DCG・CAD・AI処理の場合

これらの用途では、グラボの性能が作業効率に直結します。

  • フルHD中心の動画編集:ミドルクラス以上推奨

  • 4K動画編集や高度なエフェクト使用:ミドル〜ハイエンドクラス

  • 3DCG・CAD・建築・機械設計:ソフトが推奨するGPU要件以上

  • AI・機械学習:GPUメモリ容量(VRAM)の大きいモデルが有利

使用予定のソフトウェア(例:Adobe Premiere Pro、DaVinci Resolve、Blender、各種CAD)の推奨動作環境を必ず確認し、それを満たすグラボを選ぶことが重要です。

将来やりたいことが決まっていない場合の無難な選び方

「今は事務作業が中心だが、いずれゲームや動画編集もしてみたい」という場合は、次のような選び方が無難です。

  • デスクトップPC:

    • まずは内蔵GPU構成で購入し、将来必要になったときにグラボを増設する

  • それなりに余裕を持たせたい場合:

    • ミドルクラス寄りのグラボを搭載したモデルを選び、数年は不満なく使用できる構成にする

将来の拡張性を考えるなら、後からグラボを追加できるよう、電源容量とPCケースサイズに余裕のあるモデルを選んでおくことがポイントです。


内蔵GPUとグラフィックボードの比較

性能・価格・消費電力・静音性の違い

一般的な傾向として、次のように整理できます。

  • 性能

    • 内蔵GPU < グラフィックボード

  • 価格

    • 内蔵GPU:CPUに含まれているため追加コストは小さい

    • グラボ:性能に応じて価格が大きく変動

  • 消費電力・発熱

    • 内蔵GPU:低め

    • グラボ:性能が高いほど消費電力・発熱も大きい

  • 静音性

    • 内蔵GPU:ファンが少なく静かな構成が作りやすい

    • グラボ:高性能モデルほど冷却ファンの音が大きくなる傾向

「省スペースで静かに使いたい」のか、「多少うるさくても高性能が欲しい」のか、優先順位によって選択が変わります。

ノートPCでのGPU構成の考え方

ノートPCの場合、GPUはマザーボード直付けで交換できないことがほとんどです。そのため、購入時の選択が非常に重要になります。

  • オフィスワーク中心:

    • 内蔵GPUのみのモデルで問題ないケースが多い

  • ゲーム・動画編集もしたい:

    • 専用GPU(例:NVIDIA GeForce搭載)のノートPCを選ぶ

後からグラボを差し替えることは基本的にできないため、将来やりたいことも含めて、少し余裕のある構成を選ぶと安心です。

デスクトップなら後から追加・交換も可能

デスクトップPCの場合、多くのモデルでグラフィックボードを後から追加・交換できます。

ただし、以下の条件を満たす必要があります。

  • PCI Expressスロットに空きがあること

  • 電源ユニットの容量が、グラボの推奨値を満たしていること

  • PCケース内部に、グラボを物理的に収めるスペースがあること

  • 必要な補助電源コネクタが用意されていること

この点については、後述の「追加・交換時の注意点」で詳しく触れます。


失敗しないためのグラフィックボード選びのポイント

GPUのグレードとVRAM容量の目安

グラフィックボードを選ぶ際、特に意識したいのが次の2つです。

  1. GPUのグレード(型番)

  2. VRAM容量(ビデオメモリの容量)

一般的な目安としては、以下のように考えると分かりやすくなります。

  • 事務作業・Web閲覧:

    • 内蔵GPU、もしくはエントリークラス(VRAM 4GB前後)

  • フルHDでのPCゲーム:

    • ミドルクラス(VRAM 6〜8GB程度)

  • 4Kゲーム・動画編集・3DCG:

    • ミドル〜ハイエンド(VRAM 8GB以上推奨)

同じシリーズ内では、数字が大きいほど高性能である場合が多いため、「シリーズ名+数字」で大まかな性能感を把握できます。

PCケースのサイズ・スロット・電源容量の確認

グラボを後付け・交換する際に、初心者が特につまずきやすいのが物理的・電源的な制約です。

  • カードの長さ・厚み

    • ミドル〜ハイエンドのグラボは大型化しがちで、小型ケースに入らない場合があります。

  • 増設スロット数

    • 2スロット分以上を占有するモデルも多く、他の拡張カードと干渉することがあります。

  • 電源容量・補助電源

    • グラボの推奨電源容量を満たしていないと、動作が不安定になったり、そもそも起動しなかったりするリスクがあります。

購入前に、必ずケースと電源の仕様を確認してください。

モニター解像度と映像出力端子のチェック

グラボの性能だけでなく、接続するモニター環境も重要です。

  • モニターの解像度(フルHD・WQHD・4Kなど)

  • リフレッシュレート(60Hz・144Hzなど)

  • 接続端子(HDMI・DisplayPort・DVIなど)

これらに対して、グラフィックボード側が対応しているかを確認してください。4K・高リフレッシュレートのモニターを活かすには、それに見合った性能・端子を持つグラボが必要です。


今のPCにグラボを追加・交換するときの注意点

まず確認すべきスペック項目

すでに持っているデスクトップPCにグラボを追加・交換したい場合、次の4点を最低限チェックしてください。

  1. 電源ユニットの出力(W数)とコネクタ形状

  2. PCケース内の空きスペース(長さ・高さ)

  3. マザーボードのPCI Expressスロットの有無・位置

  4. 使用中のCPUの性能(極端なボトルネックがないか)

これらを満たしていない場合、グラボは物理的・電気的に取り付けできても、本来の性能を発揮できない可能性があります。

よくある失敗例とその回避策

初心者の方が陥りがちな失敗例としては、次のようなものがあります。

  • 「サイズを確認せず購入し、PCケースに入らなかった」

  • 「電源容量が足りず、負荷をかけるとPCが落ちてしまう」

  • 「CPUが古く、グラボだけ高性能でも性能を引き出せなかった」

これらを避けるには、以下の対策が有効です。

  • メーカー公式サイトや取扱説明書で、ケースの対応カード長・電源容量を確認する

  • 購入するグラボの推奨電源容量・必要な補助電源コネクタをチェックする

  • PC全体のバランスを意識し、CPUとグラボの世代差が大きくなりすぎないようにする

買い替えを検討した方が良いケース

次のような場合は、グラボだけを交換するよりも、PC本体の買い替えを検討した方が結果的にコストパフォーマンスが良いことがあります。

  • PCがかなり古く、CPUやメモリも性能不足である

  • 電源ユニットやケースを含め、大幅な構成変更が必要になりそう

  • 使用しているPCがスリム型・省スペース型で、そもそも拡張性が低い

「パーツの総入れ替え」に近くなる場合は、最初からグラボ搭載の新品PCを検討した方が、安定性や保証の面でも安心です。


まとめ|グラフィックボードの役割を理解してムダのないPC選びを

  • グラフィックボードは、GPUとVRAMを搭載した「映像処理専門の拡張カード」であり、高解像度表示や3Dゲーム、動画編集などで力を発揮します。

  • メールや事務作業、Web閲覧が中心であれば、多くのケースで内蔵GPUでも問題ありません。

  • 一方、ゲーム・動画編集・3DCG・AI処理などを快適に行いたい場合は、用途に見合ったグラボを選ぶことが重要です。

  • グラボ選びでは、GPUのグレードやVRAM容量だけでなく、電源容量・ケースサイズ・出力端子といった周辺条件の確認も欠かせません。

  • 特にデスクトップPCでは、後からグラボを追加・交換する選択肢もありますが、その際は事前のチェックが不可欠です。