キーボード操作を人に説明しようとして、「Altってオルト?アルト?」「Ctrlはシー・ティー・アール・エル?」と迷った経験はありませんか。
日ごろ何気なく使っているキーほど、いざ声に出して伝えようとすると自信が持てず、不安になりやすいものです。
本記事では、AltキーとCtrlキーの「一般的で無難な読み方」を先に明確にお伝えしたうえで、その由来や意味、人に教えるときの言い方・資料での書き方まで、ビジネスや研修の現場でそのまま使える形で整理いたします。
この記事を読み終えるころには、AltやCtrlの読み方に迷うことなく、安心して周囲に説明できるようになっているはずです。
Alt・Ctrlキーは何と読む?
Altキーの一般的な読み方は「オルト」
Windowsパソコンなどでよく目にする「Alt」キーは、日本語では一般的に「オルトキー」と読みます。
由来となる英単語は「Alternate(オルタネート)」で、「代わり」「交互」「代替」といった意味を持つ言葉です。
Altキー → オルトキー
初心者の方に説明するときも「ここがオルトキーです」と案内すれば問題ありません。
なお、「アルトキー」と読むケースもあり、日本語のIT用語集や解説サイトで「オルトキー/アルトキー」と併記されることもあります。
Ctrlキーの一般的な読み方は「コントロール」
「Ctrl」キーは、英単語「Control(コントロール)」の略です。一般的な読み方は「コントロールキー」です。
Ctrlキー → コントロールキー
説明するときは「Ctrl(コントロール)キーを押しながら C です」のように、英字と読み方を併せて伝えると分かりやすくなります。
組み合わせ操作「Ctrl+Alt+Delete」はどう読む?
実務でよく出てくる組み合わせに、次のようなものがあります。
Ctrl+Alt+Delete
口頭では、次のように案内すれば十分伝わります。
「コントロールキーとオルトキーを押しながら、デリートキーを押してください。」
あるいは「Ctrl(コントロール)+Alt(オルト)+Delete(デリート)です。」
どちらも一般的な言い方であり、ビジネス・教育現場でも問題なく通用します。
Altキーの読み方と由来を詳しく解説
ここからは、Altキーについて少し詳しく整理しておきます。
「Alternate」が語源で「代わり・交互」の意味
Altキーは、もともと「Alternate(オルタネート)」キーと呼ばれ、「代わりの」「交互の」「代替の」といった意味を持つキーです。
キーボード上では単独で押すよりも、他のキーと組み合わせて使うことがほとんどです。
例:Alt+Tab(アプリの切り替え)
例:Alt+F4(ウィンドウを閉じる)
このように「ほかの操作の代わりに使うキー」「マウス操作の代替手段」という位置づけから、「Alternate → Alt(オルト)」という略称になっています。
「オルト」と「アルト」どちらも見かける理由
インターネット上や書籍では、
オルトキー
アルトキー
の両方の表記が見られます。これは、英語の発音を日本語に写す際に揺れが生じているためです。
「オルタネート」に近く表記すると → オルトキー
「アルタネート」に近く表記すると → アルトキー
という違いであり、どちらか一方だけが絶対に正しい・間違いというわけではありません。
ただし、
IT解説サイトやパソコンメーカーの公式コンテンツでは「オルト」と記載されることが多い
学校向け教材やPC教室でも「オルト」に統一している例が多い
といった傾向があり、「一般的・無難な読み方」としては「オルト」を採用するのがよいと考えられます。
ビジネス・教育現場でのおすすめ表記
相手にとって分かりやすく、かつ誤解を招きにくい表記として、次のような書き方をおすすめいたします。
初出時:
Alt(オルト)キー
2回目以降:
Altキー、またはオルトキーのどちらかに統一
マニュアルやスライドでは、例えば次のように書くと親切です。
「Alt(オルト)キーを押しながら、Tabキーを押します。」
「Alt(オルト)+F4 で、現在のウィンドウを閉じます。」
このように、英字表記とカナ読みを併記することで、初心者でも戸惑いにくくなります。
Ctrlキーの読み方と役割
続いて、Ctrlキーについて整理いたします。
「Control」の略で「コントロールキー」と読む
Ctrlキーは、英単語「Control(コントロール)」の略です。
「Control」=「制御する」「操作する」という意味
キーボード上では「Ctrl」と省略して表記
一般的な読み方は、
コントロールキー
です。会話の中では、
「コントロールキーを押しながら C を押してください」
「Ctrl(コントロール)+V で貼り付けできます」
といった言い方をすれば、PC初心者にも伝わりやすくなります。
Ctrlキーが担う「制御」のイメージ
Ctrlキーは、他のキーの機能を「制御」して、別の機能を呼び出す役割を持っています。
代表的な例として、次のようなショートカットがあります。
Ctrl+C:コピー
Ctrl+V:貼り付け
Ctrl+Z:元に戻す
Ctrl+A:すべて選択
このように、単体では意味をなさず、他のキーと組み合わせることで本領を発揮するキーと覚えておくとイメージしやすくなります。
Altキーとの役割の違いをざっくり理解する
初心者の方には、次のように説明すると分かりやすくなります。
Ctrlキー
「よく使う基本操作のショートカットを担当するキー」
コピー、貼り付け、元に戻すなど
Altキー
「メニュー操作やウィンドウ操作など、マウスの代わりになるキー」
Alt+Tab、Alt+F4 など
厳密にはもっと複雑ですが、「ざっくりこのイメージ」として説明するだけでも、読み方と一緒に役割を覚えてもらいやすくなります。
ついでに覚えたい主要キーの読み方一覧
Alt・Ctrlの読み方を確認したついでに、よく使うその他のキーも簡単に整理しておくと便利です。
Esc / Shift / Tab / Fn など代表キーの読み方
代表的なキーの読み方は次のとおりです。
Esc:エスケープキー
Shift:シフトキー
Tab:タブキー
Caps Lock:キャプスロックキー
Backspace:バックスペースキー
Delete:デリートキー(ディリートと発音する人もいます)
Enter:エンターキー(リターンキーと呼ぶ場合もあります)
Fn:エフエヌキー、またはファンクションキーと説明されることもある
これらも、読み方に多少の揺れはありますが、上記の言い方であれば一般的に通じます。
読み方と一緒に覚えたい基本ショートカット例
読み方と合わせて覚えておくと便利なショートカットの例をいくつか挙げます。
Ctrl(コントロール)+C:コピー
Ctrl(コントロール)+V:貼り付け
Ctrl(コントロール)+Z:元に戻す
Alt(オルト)+Tab:ウィンドウの切り替え
Alt(オルト)+F4:ウィンドウを閉じる
Ctrl(コントロール)+S:上書き保存
読み方を声に出しながら操作すると、自然とキーの位置と役割も覚えやすくなります。
迷いやすい略語キーの扱い方
略語のキー名(例:Esc、Alt、Ctrl、Fn など)は、原語の発音をそのままカタカナにしづらいケースが多く、どうしても表記の揺れが生まれます。
実務上は、次のような考え方で問題ありません。
一般的に使われている読み方を優先する
Alt → オルト
Ctrl → コントロール
自社・自教室内で表記ルールを事前に決めておく
例:「教材では Alt(オルト)で統一する」
初心者向けには英字+カナ読みを必ず併記する
例:「Ctrl(コントロール)キー」
この3点を意識しておけば、読み方の揺れによる混乱を最小限に抑えられます。
人に教えるときの伝え方・表記ルール
最後に、社内研修や授業などで人に教える場面を想定した「伝え方」のコツをまとめます。
口頭説明での言い方サンプル
口頭で説明するときは、次のようなフレーズを使うと分かりやすくなります。
「キーボードの左下にある Ctrl(コントロール)キーを押しながら、Cキーを押してください。」
「スペースキーの左側にある Alt(オルト)キーを押しながら、Tabキーを押します。」
「右上のバツ印を押す代わりに、Alt(オルト)+F4 でもウィンドウを閉じられます。」
ポイントは、
キーの位置(左下、スペースキーの左など)も一緒に伝える
初回は必ず英字+カナ読みの両方を言う
という2点です。
資料・マニュアルでの表記例(Altキー/オルトキー)
資料やマニュアルでは、次のような表記を推奨いたします。
初出時
「Alt(オルト)キーを押しながら、Tabキーを押します。」
「Ctrl(コントロール)キーを押しながら、Cキーを押します。」
2回目以降
「Altキー」「Ctrlキー」で統一
あるいは、「オルトキー」「コントロールキー」で統一
どちらかに統一し、記事や資料の中でブレがないことが大切です。
読み方が揺れる場合のガイドライン
Altの「オルト/アルト」のように、世の中で表記が揺れている場合は、次のようなガイドラインを決めておくと安心です。
公式・標準的とされる表記を優先する
Alt → オルト
Ctrl → コントロール
どうしても複数の言い方がある場合
「オルト(アルト)キー」と一度だけ併記し、その後はどちらかに統一
利用者の多い現場では、事前に説明しておく
「この講座では Altキーは『オルトキー』と呼びます」のように冒頭で宣言
こうしてルールを決めておけば、読み方の細かな違いで混乱することを防げます。
まとめ:読み方に迷ったらこのルールで統一
最後に、本記事の要点を整理いたします。
Altキーの一般的な読み方は「オルトキー」
由来は「Alternate(オルタネート)」
「アルトキー」と言う人もいるが、実務では「オルト」がより一般的で無難
Ctrlキーの一般的な読み方は「コントロールキー」
由来は「Control(コントロール)」
組み合わせ操作は、
「Ctrl(コントロール)+Alt(オルト)+Delete(デリート)」
のように英字とカナ読みを併せて伝えると親切
教える場面では、
初回は「Alt(オルト)キー」「Ctrl(コントロール)キー」と表記・発音
2回目以降はどちらかに統一して使う
「正しさ」だけでなく、「相手にとって分かりやすいか」「現場で困らないか」という観点で読み方を選んでいただくと、PC操作の指導や説明がスムーズになります。