Instagramのプロフィールは、アカウントの「顔」です。
その中でもピン留め機能は、はじめて訪れた人に見てほしい情報を確実に届けるための重要な仕組みです。
本記事では、中小企業・店舗アカウントのInstagram担当者の方を主な対象として、「インスタのピン留め完全ガイド」を解説いたします。
※本コンテンツは「記事制作ポリシー」に基づき、正確かつ信頼性の高い情報提供を心がけております。万が一、内容に誤りや誤解を招く表現がございましたら、お手数ですが「お問い合わせ」よりご一報ください。速やかに確認・修正いたします。
- ピン留めは、プロフィール上部に投稿・リールを最大3件固定できる機能
- コメントも最大3件までピン留め可能で、2025年からは自分のコメントも固定できるようになっている
- 成果につながるピン留めの基本パターンは「自己紹介」「実績・人気投稿」「キャンペーン・最新情報」の3つ
- 業種ごとのテンプレートをベースに、自社の強みが伝わる構成にカスタマイズする
- 「できない」「表示されない」ときは、アプリ・投稿状態・仕様制限の3点から順にチェックする
- インサイトを確認しながら、イベントや季節のタイミングでピン留めを入れ替え、継続的に改善していく
まずは、今ピン留めしている3件を見直し、
- 1枠目:自己紹介・コンセプト
- 2枠目:実績・人気投稿
- 3枠目:最新情報・キャンペーン
の構成になっているかを確認してみてください。
インスタの「ピン留め」とは?できること・種類・他機能との違い
ピン留めで何ができる?プロフィール上部に投稿を固定する機能
Instagramのピン留め機能とは、自分が選んだ投稿をプロフィール画面の投稿一覧の最上段に固定表示できる機能です。最大3つまでのフィード投稿またはリール動画を固定できます。
通常、投稿は新しいものから順に並び、古い投稿は下に埋もれていきます。ピン留め機能を使うことで、
- 一番見てほしい自己紹介
- 人気の投稿や実績紹介
- 期間限定キャンペーン情報
などを常にトップに表示し、プロフィール訪問者の目に留まりやすくできます。
ピン留めできるのは「投稿・リール・コメント」の3種類
「ピン留め」に関連する対象は主に次の3つです。
- フィード投稿のピン留め
- リールのピン留め
- コメントのピン留め
投稿・リールのピン留めは、プロフィールのグリッド(投稿一覧)の最上段に固定する機能です。
コメントのピン留めは、特定の投稿に寄せられたコメントをコメント欄の最上部に表示する機能で、最大3件まで固定できます。従来は他のユーザーのコメントのみが対象でしたが、2025年には投稿者自身のコメントもピン留めできるように仕様が拡張されています。
「ピン留め」と「ハイライト」「ストーリーズ固定」との違い
似た機能として混同されやすいものに、次のようなものがあります。
- ハイライト
- ストーリーズをカテゴリーごとにまとめ、プロフィールに半永久的に表示する機能
- アイコン形式で横並びに表示される
- ストーリーズ固定(アーカイブ+ハイライト)
- 24時間で消えるストーリーズを、ハイライトに追加してプロフィールに残す運用
- 投稿・リールのピン留め
- 通常投稿の中から重要なものをグリッド最上段に固定する機能
ハイライト=ストーリーズのアルバム
ピン留め=投稿グリッド内の「特等席」
と覚えておくと整理しやすくなります。
ピン留めできる数と表示のルール(最大数・表示順)
- ピン留めできる投稿・リールの数:最大3件
- 表示位置:プロフィールの投稿グリッド最上段の3枠
- 表示順:ピン留めした順番(最新のピン留めが左上)とされる仕様が多くの解説で説明されています
通常投稿の並び順には影響せず、「上段3枠だけが特別扱いされる」と考えておくと分かりやすいです。
スマホでできる!投稿・リールをプロフィールにピン留めする基本手順
投稿・リールをピン留めする手順(iOS/Android共通)
スマートフォンアプリからの基本的な手順は次のとおりです。
- Instagramアプリを開き、自分のプロフィール画面を表示する
- ピン留めしたい投稿またはリールをタップして開く
- 画面右上の「…(三点リーダー)」アイコンをタップする
- 表示されたメニューから
- 「プロフィールに固定」
- または最新UIでは「メイングリッドにピン留め」
といった文言をタップする
- プロフィール画面に戻り、対象の投稿が最上段に固定され、右上にピンアイコンが表示されていれば完了
※UI表示の文言はアプリのバージョンや端末によって多少異なる場合があります。
ピン留めを解除する手順
解除方法もほぼ同じです。
- プロフィール画面から、ピン留めを解除したい投稿をタップ
- 右上の「…」アイコンをタップ
- メニューから「プロフィールから固定解除」または「メイングリッドへのピン留めを解除」をタップ
- 投稿が元の位置に戻ったことを確認する
PC(ブラウザ版)での表示と操作の注意点
- PC(Webブラウザ)から閲覧した場合も、ピン留めされた投稿は最上段に表示されます。
- ただし、ピン留めの設定・解除はスマホアプリからのみ可能な場面があり、ブラウザ版では「プロフィールに固定」のメニューが表示されない場合があります。
運用としては「編集作業はスマホアプリ」「確認はスマホ・PC両方」で行うイメージがおすすめです。
よくあるミスと注意ポイント
- ピン留めは自分の投稿のみが対象です(他人の投稿は固定できません)。
- アーカイブに移動した投稿や削除済みの投稿はピン留めできません。
- すでに3件ピン留めしている状態で新たにピン留めすると、もっとも古いピン留めが自動で解除される仕様があるため、重要な投稿の入れ替えには注意が必要です。
どの投稿をピン留めすべき?成果が出やすい3つのパターン
ピン留めの「やり方」より重要なのが、「何をピン留めするか」です。多くの運用事例から、成果につながりやすいパターンは次の3つに整理できます。
1. はじめての人に「何をしているアカウントか」を伝える自己紹介投稿
- 会社・店舗・サービスの概要
- 提供しているメニューや商品ジャンル
- 強み・こだわり
などを1〜3枚のスライドでまとめた投稿です。
ポイント
- 1枚目の画像で「誰の」「何のアカウントか」が一目で分かるデザインにする
- プロフィールの説明文で書ききれない内容を補う
- 予約・問い合わせ・ECサイトへの導線をキャプションにまとめる
2. 一番見てほしい実績・人気投稿・お客様の声
- いいね・保存が多い人気投稿
- Before/Afterなど、成果が分かりやすいビフォーアフター投稿
- お客様のレビューや事例紹介
をピン留めすることで、「このアカウントをフォローする価値」が伝わりやすくなります。
3. キャンペーン・期間限定情報・最新商品のお知らせ
- 期間限定割引
- イベント・セミナー告知
- 新商品・新メニューのお知らせ
など「今」届けたい情報は、ピン留めとの相性が良いです。
注意点
- 終了したキャンペーンをそのままピン留めしておくと、ユーザー体験が悪化します
- 終了日が来たら、必ず差し替え or 解除する運用ルールを決めておきましょう
プロフィールの「3枠」をどう組み合わせるか(基本フォーマット)
例として、店舗アカウントの基本フォーマットは次のようになります。
- 左:自己紹介・コンセプト
- 中央:人気メニュー/実績
- 右:キャンペーン・最新情報
まずはこのフォーマットから始め、データを見ながら入れ替えていくと設計しやすくなります。
ビジネス・店舗アカウント向け|業種別ピン留めテンプレート
ここからは業種ごとに、具体的なピン留め構成例をご紹介します。
飲食店・カフェのピン留め例
- 自己紹介:店内写真+コンセプト(こだわりの産地・雰囲気)
- 人気メニュー:一番注文が多いメニュー紹介
- 期間限定:季節限定メニューやコースの告知
美容室・サロンのピン留め例
- 自己紹介:スタイリスト紹介・サロンコンセプト
- 実績:Before/Afterまとめ(ヘアスタイル・施術実績)
- 予約導線:予約方法・料金メニューの案内
EC・ネットショップのピン留め例
- 世界観・ブランドストーリー紹介投稿
- ベストセラー商品のまとめ投稿
- キャンペーン・送料無料情報・クーポン案内
教室・スクール・オンライン講座のピン留め例
- 教室の雰囲気・講師紹介
- 生徒の声・実績紹介
- 体験レッスン・説明会の募集投稿
士業・コンサル・専門家アカウントのピン留め例
- 自己紹介・専門領域・提供できる支援内容
- 成功事例やお客様の声
- 無料相談・セミナー・資料ダウンロード案内
テンプレを自社用にカスタマイズするチェックポイント
- 「はじめてプロフィールに来た人」が最初に知りたい情報は何か
- 自社の強みが一番伝わる投稿はどれか
- すでに終わっている情報をピン留めしていないか
この3つを定期的に見直しながら、自社用にテンプレを調整してください。
コメントのピン留め最新機能の使い方と活用アイデア
コメントをピン留めする手順と上限(最大数)
コメントのピン留めは、次の手順で行います。
- 対象の投稿を開く
- 固定したいコメントの左側を長押し、またはタップして選択
- 画面上部に表示されるピンアイコン(または「ピン留め」)をタップ
- コメント欄の最上部に固定されていれば完了
ピン留めできるコメントは最大3件です。
自分のコメントもピン留めできるようになった変更点
これまでは他のユーザーのコメントのみがピン留め対象でしたが、2025年のアップデートにより、投稿者自身のコメントもピン留め可能になりました。
これにより、投稿本文だけでは書ききれない補足情報やリンク、最新情報を投稿者コメントとして追記し、それをピン留めする運用がしやすくなっています。
コメントピン留めを活かした運用アイデア
- 投稿の補足説明・リンク誘導
- 「詳しいメニュー一覧はこちら」など、URLを含むコメントを固定
- Q&Aの固定
- よくある質問に対する回答コメントを固定しておく
- お客様の声・レビューを目立たせる
- 好意的なレビューコメントをピン留めし、信頼性を高める
「固定投稿×固定コメント」で情報を整理するコツ
1つの投稿に対して、
- 投稿本体:概要・ビジュアル
- 固定コメント:詳細情報・リンク・よくある質問
という役割分担をすると、キャプションを長くしすぎずに情報を整理できます。
ピン留めができない・表示されないときのチェックリスト
まず確認すべき3つのポイント(アプリ・通信・アカウント)
- アプリのバージョンが最新か
- App Store / Google Playでアップデートの有無を確認
- 通信環境が安定しているか
- Wi-Fiの切り替えや、モバイル通信への変更を試す
- ログインしているアカウントが正しいか
- 別アカウントを見ていないか確認
これらの基本対処だけで、問題が解決するケースも多く報告されています。
投稿側の原因になりやすいケース(アーカイブ・共同投稿など)
- 投稿をアーカイブしている
- 投稿自体を削除している
- 他ユーザーが作成した投稿である
- 共同投稿の権限上、操作できない状況になっている
このような場合、仕様上ピン留めの対象外となることがあります。
仕様上ピン留めできないパターン
- ストーリーズ単体(ハイライト経由での表示は別機能)
- リールではない一部のコンテンツ形式(仕様変更の途中段階など)
- ビジネスアカウントの制限や地域による段階的な機能提供
「他のアカウントではできているのに自分だけできない」場合は、機能が段階的に展開中である可能性もあります。
どうしても解決しない場合に試すべきこと
- アプリの再起動・再インストール
- 端末の再起動
- 別端末から同じアカウントでログインして試す
- 公式ヘルプセンターから問い合わせる
ピン留めを成果につなげるための運用と改善ステップ
プロフィール訪問者の「3秒」で何を伝えるかを設計する
ピン留めは、プロフィールに来た人が最初の3秒で「ここは自分に関係ある」と感じるかどうかに大きく影響します。
- 誰向けのアカウントなのか
- 何を提供しているのか
- どんな実績・雰囲気なのか
この3点が3つのピン留めから伝わるかどうかを、定期的にチェックしてください。
インサイトで見るべき指標(プロフィールアクセス・タップ・フォロー)
ピン留めの効果を確認する際は、次のような指標を参考にします。
- プロフィールへのアクセス数
- プロフィールからのサイトクリック・予約ボタンタップ
- フォロワー数の増減
ピン留めを変更した前後でこれらを比較すると、「どの構成が成果につながりやすいか」が見えやすくなります。
ピン留めを見直すべきタイミング(イベント・季節・商品入れ替え)
- 新商品・新メニューのローンチ
- キャンペーン開始・終了
- 季節の切り替わり(春夏秋冬)
- 価格改定・サービス改編
このようなタイミングには、必ずピン留めも見直す「運用ルール」を決めておくと、情報の鮮度を維持しやすくなります。
小さく試して改善するためのA/Bテスト例
- ピン留めする自己紹介投稿の内容を変えてみる
- 人気投稿と事例紹介投稿のどちらを固定するか入れ替えてみる
- キャンペーン投稿のデザインやコピーを変えてみる
1〜2週間単位で小さく試し、インサイトの数値を見ながら改善するのがおすすめです。
よくある質問
Q. ピン留めすると通常の投稿の表示順はどうなりますか?
A. 通常の投稿の並び順(新着順)は変わりません。ピン留めされた投稿だけが、最上段3枠に固定表示されます。
Q. 共同投稿や広告投稿はピン留めできますか?
A. 一部の共同投稿や広告投稿では、権限や仕様の都合でピン留めできない場合があります。実際の投稿でメニューに「プロフィールに固定」「メイングリッドにピン留め」が表示されるかどうかで確認してください。
Q. ピン留めの順番だけを入れ替えることはできますか?
A. 多くのケースでは、順番だけを直接並べ替える機能はなく、「一度解除して、希望する順番で再ピン留めする」という運用になります。
Q. 個人アカウントとビジネスアカウントで違いはありますか?
A. ピン留め機能自体はどちらのアカウントでも利用できます。ただし、ビジネスアカウントではインサイト(分析)が利用できるため、ピン留めの効果測定がしやすいという違いがあります。