Steamでゲームを遊んでいると、「ワークショップからMODは入れたはずなのに、実体のファイルがどこにあるのか分からない」「Cドライブの容量がいっぱいなのに、何がそんなに場所を取っているのか把握できない」といったお悩みを抱えることが少なくありません。
とくに「steam ワークショップ 場所」と検索しても、画面上の場所のことなのか、PC内フォルダの保存先のことなのかが記事によってバラバラで、かえって混乱してしまう方も多いはずです。
本記事では、そのような状況を解消するために、Steamクライアント上でのワークショップの開き方から、Windows・macOS・Linuxそれぞれにおけるワークショップデータの保存先フォルダまでを体系的に整理して解説いたします。
ゲームID(AppID)やワークショップIDを使って「今インストールしたMODのフォルダだけ」を特定する方法や、容量が逼迫してきたときの安全な整理・バックアップの手順、そして「保存先は変更できるのか?」という多くの方が気になるポイントまで、一通りカバーしております。
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保存先フォルダや容量の整理が目的の場合は、まずご自身の環境(Windows / macOS / Linux)を確認し、該当するOSのセクションをお読みください。
そのうえで、記事中のパスをただ眺めるだけでなく、実際にエクスプローラーやFinderで同じ場所を開くことを意識して進めていただくと、理解と作業が同時に進みます。
作業に入る前には、記事内のチェックリストを参考に「バックアップ」「どのゲームのデータかの確認」を済ませてから、削除や移動といった操作を行うのがおすすめです。
Steamワークショップとは?「場所」が2種類あることを理解しよう
Steamワークショップは、ユーザーが作成したMOD(改造データ)やマップ、スキンなどを共有・ダウンロードできる仕組みです。対応しているゲームであれば、ボタン1つでMODを導入できる便利な機能です。
ただし「ワークショップの場所」と検索すると、実は大きく分けて2つの意味が混在しています。
Steam上でのワークショップの場所(画面上の位置)
1つ目は、Steamクライアント上で、どこからワークショップ画面を開くかという意味です。
例として、ライブラリでゲームを選択した際に、右側のメニューに「ワークショップ」のリンクが表示されるタイトルがあります。ここをクリックすると、そのゲーム専用のワークショップページが開きます。
PC内フォルダとしてのワークショップ保存場所
2つ目は、PCローカル(ハードディスク/SSD)上で、ワークショップのファイルがどこに保存されているかという意味です。
代表的な例として、Windows環境では以下のようなフォルダに保存されています。
この中に、ワークショップからサブスクライブしたMODやマップの実体ファイルが入っています。
まずは自分が知りたい「場所」を明確にしよう
この記事では、
画面上の場所(ワークショップ画面の開き方)
フォルダとしての場所(保存先パス・容量対策)
の両方を解説いたします。
まずは「どちらを知りたいのか」「どちらも知りたいのか」を意識しながら読み進めていただくと、混乱しにくくなります。
Steamクライアントからワークショップ画面を開く方法
ここでは、Steamアプリ(クライアント)上でワークショップ画面を開く方法を解説いたします。
ライブラリからワークショップ画面を開く手順
Steamクライアントを起動します。
上部メニューの「ライブラリ」をクリックし、ゲーム一覧を表示します。
ワークショップに対応しているゲームを選択してクリックします。
右側のメニュー、もしくは詳細画面内に「ワークショップ」という項目が表示されている場合があります。
「ワークショップ」をクリックすると、そのゲーム専用のワークショップページがブラウザ風の画面で開きます。
ゲームによっては、ライブラリ画面の中央あたりに「ワークショップに移動」といったボタンが表示されることもあります。
ストアページ・コミュニティページから開く方法
ワークショップ対応タイトルであれば、ストアページやコミュニティハブからワークショップに入ることも可能です。
ストアページの場合:
ゲームのストアページ内の右側や中央付近に「コミュニティハブ」へのリンクがあり、そこから「ワークショップ」タブに移動できることがあります。コミュニティハブの場合:
ハブ画面の上部タブの1つとして「ワークショップ」が並んでいることが多いです。
ワークショップのトップページから目的のゲームを探す
Steamには、ワークショップの全体トップページも存在します。そこから目的のゲームを検索してアクセスすることも可能です。
Steamクライアント上部メニューから「コミュニティ」→「ワークショップ」を開きます。
右上の検索ボックスにゲームタイトルを入力します。
一覧から該当するゲームを選択すると、そのゲームのワークショップページに移動します。
ワークショップのデータ保存先フォルダを確認する(Windows)
ここからは、PC内に保存されているワークショップの実体ファイルがどこにあるかを説明いたします。主にWindows環境を前提とします。
デフォルトインストール先の場合のフォルダパス
Steamを特に設定変更せずにインストールした場合、多くの環境では以下のパスにワークショップデータが保存されます。
この中に、
ゲームごとのゲームID(AppID)フォルダ
その中に、各ワークショップアイテムごとのワークショップIDフォルダ
という構造でデータが保存されます。
例:
255710:あるゲームのゲームID(例としてCities: Skylinesなど)1234567890:特定のMODのワークショップID
というイメージです。
ライブラリを別ドライブに作成している場合
Steamでは、ゲームのインストール先としてライブラリフォルダを複数作成できます。Cドライブとは別にDドライブなどへライブラリを追加した場合、そのライブラリ配下にも同様に steamapps\workshop\content フォルダが作成されます。
例:
ここにも、ゲームID → ワークショップIDという構造でフォルダが作られます。
どのライブラリにどのゲームがインストールされているかによって、ワークショップフォルダも分かれている点にご注意ください。
ゲームID(AppID)とワークショップIDの調べ方
ゲームID(AppID)とワークショップIDは、どちらもSteamのURLに表示される数字です。
ゲームID:
ストアページやコミュニティページのURLに含まれる数字
例)https://store.steampowered.com/app/255710/...→255710がゲームIDワークショップID:
ワークショップアイテムのページURLに含まれる数字
例)https://steamcommunity.com/sharedfiles/filedetails/?id=1234567890→1234567890がワークショップID
この2つの数字を使うことで、
workshop/content/ゲームIDフォルダを開くその中から
ワークショップIDのフォルダを探す
という手順で、目的のMODフォルダにたどり着けます。
macOS / Linux のワークショップ保存場所
Windows以外のOSでも、基本的な考え方は同じで、Steamのインストールフォルダ配下に steamapps/workshop/content が存在します。
macOSでの代表的な保存先パス
macOSでは、代表的に以下のような場所に保存されているケースが多いです。
~はユーザーのホームディレクトリを表します。Finderから移動する場合は、「移動」メニュー → 「フォルダへ移動」で上記パスを入力するとアクセスしやすくなります。
Linux(SteamOSを含む)の保存先パス
Linux環境(Ubuntuなど)では、一般的に以下のようなパスが利用されます。
ディストリビューションやインストール方法によっては若干異なる場合がありますが、~/.local/share/Steam または ~/.steam/steam 配下に steamapps/workshop/content があるか確認するとよろしいかと存じます。
パスが見つからない場合のチェックポイント
SteamをFlatpakやSnapでインストールしている場合、別のパスになることがあります。
外付けドライブをライブラリとして設定している場合、そのドライブ配下を確認してください。
ファイルマネージャの検索機能で
workshopやsteamappsを検索すると見つけやすくなります。
ワークショップデータの整理・バックアップ方法
ワークショップのデータは、ゲームやMODを入れれば入れるほど増え、ストレージ容量を圧迫します。ここでは安全な整理とバックアップの基本を説明いたします。
容量を圧迫しているフォルダを見つける手順
steamapps\workshop\contentフォルダを開きます。フォルダ一覧を「サイズ」や「更新日時」で並び替えます。
特にサイズの大きいゲームIDフォルダを確認し、どのゲームのワークショップデータかを把握します。
そのゲームをもう遊んでいない、またはMODを使っていない場合は整理候補になります。
不要なワークショップデータを安全に削除する
基本的な考え方は以下のとおりです。
ワークショップからサブスクライブしたアイテムは、サブスクライブを解除すると自動で削除されるケースが多い(ゲームによる)。
どうしてもフォルダから直接削除する場合は、対象ゲームのワークショップでサブスクライブ解除 → 該当フォルダの削除の順に行うとトラブルが少なくなります。
削除後に再びそのMODを使いたくなった場合、再度サブスクライブすれば再ダウンロードされるのが通常です。
削除前に行うべきチェックの一例です。
削除前チェックリスト
対象ゲームを最近プレイしていない、またはそのMODを使っていない
ゲーム内でMODが無効になっていることを確認した
重要そうなMODフォルダは別の場所にコピーしてバックアップした
どのゲームのフォルダか分からないものは、むやみに削除していない
MODをバックアップする基本手順
対象のゲームID/ワークショップIDのフォルダを特定します。
そのフォルダを丸ごと別ドライブや外付けストレージにコピーします。
バックアップを戻す場合は、同じパスにフォルダごと戻します。
Steamクライアント側では、必要に応じて再起動して認識させます。
保存場所は変更できる?できない?現実的な回避策
「Cドライブがいっぱいなので、ワークショップの保存先だけDドライブに変えたい」という要望はよくありますが、現時点ではワークショップ専用の保存先だけを設定で変更する方法は用意されていません。
ワークショップ保存先を直接変更できない理由
Steamクライアントは、各ライブラリフォルダ配下に一定の構造(
steamapps\workshop\contentなど)を前提として動作しています。設定画面には「ダウンロード地域」や「ライブラリフォルダの追加」などはありますが、「ワークショップ専用の保存先」を変更する項目はありません。
フォルダを手動で別の場所に移動すると、Steam側が認識できず、再ダウンロードが発生する、あるいはエラーになる可能性があります。
そのため、フォルダを単純に別ドライブへ移動してしまうことは推奨されません。
別ドライブにライブラリフォルダを追加する方法(概要)
代替案として、Steamが公式にサポートしているのがライブラリフォルダを追加する方法です。
Steamクライアント左上の「Steam」メニューから「設定」を開きます。
「ストレージ」または「ダウンロード」タブ(バージョンにより名称差あり)を選択します。
「コンテンツライブラリ」や「ストレージ」を開き、新しいドライブにライブラリフォルダを追加します。
以後インストールするゲームを新ライブラリに指定すれば、そのゲームのワークショップデータも新ライブラリ配下に保存されます。
これにより、「これから入れるゲーム・MOD」は別ドライブに置くことができます。
ライブラリを活用した容量対策の考え方
Cドライブの容量が厳しい場合:
今後インストールするゲームや、大きなワークショップデータが想定されるゲームは、新しいライブラリ(Dドライブなど)にインストールします。既存ゲームも移したい場合:
Steamのライブラリ管理機能でゲームを別ライブラリに移動すると、そのゲームのワークショップデータも合わせて移動されます(時間はかかります)。
直接ワークショップフォルダだけを動かすのではなく、ライブラリ単位で整理するのが安全かつ公式にサポートされている方法です。
よくあるトラブルと対処法(トラブルシューティング)
サブスクライブしたのにMODがダウンロードされない
考えられる原因と対処法は以下のとおりです。
Steamクライアントを再起動していない
→ 一度終了し、再起動してからダウンロードキューを確認します。ゲームが起動中で、変更が反映されていない
→ ゲームを終了し、再度起動します。ネットワークやダウンロード制限
→ ダウンロード帯域制限や時間帯制限が設定されていないか確認します。ゲーム側で別途MODマネージャが必要
→ 一部ゲームでは、ゲーム内メニューでMODを有効化する必要があります。
保存先フォルダが見つからない・空になっている
別のライブラリフォルダにインストールされている可能性
→ Steamの設定画面からライブラリ一覧を確認し、各ライブラリ配下のsteamapps\workshop\contentをチェックしてください。該当ゲームでワークショップ機能が無効化されている、またはサブスクライブしていない
→ ワークショップ画面でサブスクライブ状態を再確認します。セキュリティソフトやクリーンアップツールによる削除
→ 直近で実行したクリーンアップ操作を確認し、必要であれば再サブスクライブします。
フォルダをいじった後にゲームがおかしくなった場合
まずはSteamクライアントで、対象ゲームの「プロパティ」→「インストール済みファイル」→「ゲームファイルの整合性を確認」を実行し、欠損ファイルを修復します。
それでも改善しない場合、問題が起きる前に削除・移動したフォルダを戻せるなら戻します。
最終手段として、ゲームのアンインストール→再インストール、必要であればワークショップMODの再サブスクライブを検討します。
よくある質問(FAQ)
ワークショップのデータを全部消したらどうなる?
原則として、ワークショップからサブスクライブしている限り、ゲーム起動時やSteam起動時に再ダウンロードが発生します。そのため、「一時的に容量を空けたい」という目的であれば、削除自体は致命的な問題にならないことが多いです。
ただし、ゲームによってはワークショップ以外の仕組みでMODを管理している場合もあるため、重要なMODはあらかじめバックアップしておくことをおすすめいたします。
別のPCにワークショップMODだけ移行できる?
技術的には、
旧PCの
workshop/contentから必要なゲームID・ワークショップIDフォルダをコピー新PCの同じパスに上書きコピー
という方法で移行できる場合があります。
ただし、ワークショップのサブスクライブ情報はSteamアカウントに紐づくため、新PC側でも同じアカウントでログインし、ワークショップ上でサブスクライブ状態にしておくのが安全です。
外付けSSDにワークショップデータを置いても良い?
外付けSSDをライブラリフォルダとして追加すれば、そのライブラリにインストールしたゲームとワークショップデータは外付けSSD上に保存されます。
一方で、ワークショップフォルダだけを外付けSSDに手動移動する方法は非推奨です。認識されない、または再ダウンロードが発生する可能性があります。
まとめ:安全に「ワークショップの場所」を把握して賢く管理しよう
最後に、本記事のポイントを整理いたします。
「ワークショップの場所」には
Steam上の画面としての場所(ライブラリ・コミュニティからの開き方)
PCローカルの保存先フォルダ
の2種類があることを理解することが重要です。
Windowsでは、代表的に
C:\Program Files (x86)\Steam\steamapps\workshop\content\ゲームID\ワークショップID
にワークショップデータが保存されます(ライブラリを別ドライブに作成している場合はそのドライブ配下)。macOSやLinuxでも、Steamインストールフォルダ配下の
steamapps/workshop/contentに同様の構造で保存されています。ワークショップの保存先だけを設定で変えることはできませんが、ライブラリフォルダを別ドライブに追加・移動することで、実質的に保存場所を分散させることが可能です。
容量整理を行う際は、削除前のバックアップと、「どのゲームのフォルダか」を把握することが重要です。
トラブルが発生した場合は、ゲームファイルの整合性チェックや再サブスクライブ、必要に応じて再インストールで復旧できることが多いです。
まずは、ご自身の環境で
どのドライブにSteamライブラリがあるか
steamapps\workshop\contentフォルダがどこにあるかよく使うゲームのゲームID(AppID)が何か
この3点を確認・メモしておくと、今後ワークショップMODの管理やトラブル対応が格段に楽になります。


