Steamを起動しているときだけ、なぜかコントローラーの挙動がおかしくなる――。
「非Steamゲームでパッドが効かない」「デスクトップが勝手に動く」「一部のゲームだけ二重入力になる」など、心当たりはございませんでしょうか。原因の多くは、Steamがコントローラー入力を“賢く”処理しようとしている結果、ユーザーの意図とは違う形で認識してしまっていることです。
本記事では、「Steamにコントローラーを認識させない」ための具体的な方法を、Steam全体の設定/ゲーム別設定/デスクトップ設定/Windows側の無効化という4つの視点から丁寧に解説いたします。まずはご自身の症状を切り分け、そのうえで最小限の設定変更でトラブルを解消できるよう、手順をステップ形式でご紹介します。
「とりあえず全部オフにする」のではなく、必要な場面ではコントローラーを活かし、不要な場面では確実に認識させない。そんな“ちょうど良い”コントロールを目指したい方は、ぜひ本記事を参考に、Steamとコントローラーの付き合い方を見直してみてください。
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ポイントは、やみくもに設定を変えるのではなく、
どの場面で困っているのか(Steamゲーム/非Steamゲーム/デスクトップ)を明確にすること
影響範囲の小さい順に、「ゲーム別設定 → デスクトップ設定 → Steam全体設定 → Windows側」の順で見直すこと
この2点を意識することです。
Steamのコントローラー設定は一見複雑ですが、役割と影響範囲さえ理解してしまえば、目的に合わせて「認識させる/させない」を自在に切り替えられるようになります。
結果として、非Steamゲームも含めて環境全体が安定し、ゲームに集中できる時間がぐっと増えるはずです。
Steamにコントローラーを「認識させない」とはどういう状態か
Steam Inputとゲーム側の入力認識の違い
Steamには「Steam Input(スチーム入力)」という独自のコントローラー機能があります。
これは、コントローラーからの入力を一度Steamが受け取り、ゲームに渡し直す仕組みです。
コントローラー → OS(Windows 等)
OS → Steam(Steam Input)
Steam → ゲーム
という経路で入力が流れます。
一方で、Steamを介さずにゲームが直接OSから入力を受け取る場合もあります。
本記事でいう「Steamにコントローラーを認識させない」とは、
Steam Inputがコントローラーを掴まず、
ゲームや他アプリが直接OSから入力を受け取れる
ようにすることを指します。
グローバル設定・ゲーム別設定・デスクトップ設定の役割
Steamには、コントローラー関連の設定が大きく3階層あります。
グローバル(全体)設定
「設定」>「コントローラ」>「一般のコントローラ設定」 から行う設定です。
PlayStation設定サポート / Xbox設定サポート 等のオン・オフをここで切り替えます。
ここをオフにすると、基本的に全ゲームでSteam Inputが働かなくなります。
ゲーム別設定(オーバーライド)
ライブラリでゲームを右クリックし、「プロパティ」>「コントローラ」にある設定です。
「このゲームではSteam入力を無効にする」など、タイトル単位で挙動を変えられます。
デスクトップ設定
Big Pictureモードの「設定」>「コントローラー」>「基本設定」>「デスクトップ設定」で行う設定です。
デスクトップ上(ゲーム外)で、コントローラーでマウス操作などを行える機能であり、誤操作の原因になることがあります。
どの階層を変更するかで、影響範囲が大きく変わります。
「とりあえず全部切る」のではなく、目的に応じて適切な階層を調整することが重要です。
非Steamゲームや他ランチャーとの競合が起こる仕組み
非Steamゲーム(例:ランチャー版MMO、別ストアのタイトル)でも、Steamがバックグラウンドで起動していると、コントローラー入力を先にSteamが掴んでしまう場合があります。
その結果、
非Steamゲームではコントローラーが効かない
デスクトップだけ勝手に動く
二重入力・誤認識が起きる
といった現象が発生します。
このため、「Steamを起動したまま非Steamゲームで遊びたい」「ゲームによってはキーボードだけで操作したい」といったニーズでは、Steam側の認識を制御することが重要になります。
まず確認すべき基本チェックリスト
接続方式・ドライバー・OS認識の確認
設定を変える前に、以下を確認しておくことを推奨します。
接続方式
有線(USB)で接続しているか
Bluetoothで接続しているか
延長ケーブルやUSBハブを経由していないか
OSでの認識
Windowsの場合
「コントロールパネル」>「ハードウェアとサウンド」>「デバイスとプリンター」で、コントローラーが表示されるか
「ゲームコントローラーの設定」でボタンテストが正常にできるか
ドライバーの状態
デバイスマネージャーで「!」マークやエラーが出ていないか
ここで問題がある場合は、Steam以前にハードウェア・OS側の問題である可能性が高いため、先に解消します。
Steamクライアントのバージョンと表示モードの確認
Steamを最新に更新しているか
通常モードで操作しているか、Big Pictureモードか
記事とUIの表記が多少違う場合は、同等のメニュー位置を探す必要があります
本記事では日本語版の一般的なUI表記を用いますが、バージョン差で文言が少し異なる場合があります。
症状別にどの設定から見直すべきか
代表的な症状と、まず確認すべき設定の例は次の通りです。
| 症状 | 優先して確認する設定 |
|---|---|
| 非Steamゲームだけでコントローラーが効かない | Steam一般コントローラ設定/デスクトップ設定 |
| 特定のSteamゲームだけ挙動がおかしい | ゲーム別の「コントローラ」プロパティ |
| デスクトップやブラウザが勝手に動いてしまう | デスクトップ設定(Big Pictureモード) |
| 二重入力・誤認識が起きる | ゲーム別設定+ゲーム内コントローラー設定 |
| どのゲームでも全く使えなくなった/動作不安定 | Steam一般設定+OS側ドライバー |
Steam側でコントローラー認識をオフにする基本手順
Steam全体でコントローラーサポートを切る(一般コントローラ設定)
Steamにコントローラーをほぼ認識させたくない場合、まずグローバル設定を見直します。
Steamクライアントを起動します。
左上の「Steam」メニューから「設定」を開きます。
左メニューから「コントローラ」を選択します。
「一般のコントローラ設定」をクリックします。
開いたウィンドウで、以下のような項目のチェックを外します(環境により名称は多少異なります)。
PlayStation設定サポート
Xbox設定サポート
Switch Proコントローラー設定サポート
汎用ゲームパッド設定サポート 等
ウィンドウを閉じて、Steamを再起動します。
この設定の効果
多くのゲームでSteam Inputを経由しなくなり、ゲームがOSから直接入力を受け取るようになります。
一方で、Steam側のボタンリマップ機能などは使えなくなります。
元に戻すには
同じ画面で、外したチェックを再度オンにします。
特定ゲームだけSteam Inputを無効化する手順
「特定のゲームだけキーボード操作にしたい」「一部のタイトルでだけ二重入力になる」といったケースでは、ゲーム単位でSteam Inputを無効化する方が安全です。
Steamライブラリを開きます。
コントローラーの挙動を変えたいゲームを右クリックし、「プロパティ」を選択します。
左メニューから「コントローラ」をクリックします。
「このゲームのオーバーライド」のプルダウンを開きます。
「Steam入力を無効にする」を選択します。
プロパティを閉じ、ゲームを再起動します。
ポイント
ゲームによっては、Steam Inputを無効化するとゲーム内設定でコントローラーを有効にする必要があります。
複数ゲームで問題が出ている場合は、それぞれのタイトルで同様の設定が必要です。
デスクトップ設定・Big Pictureモードの無効化
「ゲーム外でコントローラーがマウス代わりに動いてしまう」「ランチャー操作までパッドが効いてしまう」場合は、デスクトップ設定を無効化します。
Steamクライアントで、右上の「Big Pictureモード」アイコンをクリックします。
Big Pictureモードが起動したら、右上の歯車アイコン「設定」を開きます。
「コントローラー」>「基本設定」を選択します。
「デスクトップ設定」または「Desktop Configuration」を選択します。
レイアウト選択画面で「Disabled」を選びます。
「設定を適用」ボタンを押して反映させます。
注意点
「Disabled」を選ぶだけでなく、「設定を適用」しないと反映されません。
デスクトップでのコントローラー操作が不要な場合は、基本的に無効化を推奨します。
Windows側で一時的にコントローラーを無効化する方法(補助的な手段)
デバイスマネージャーからゲームコントローラーを無効化する
Steamの設定だけではどうにもならない場合や、一時的に完全にゲームパッドを無効にしたい場合の最終手段です。
Windowsの「スタート」ボタンを右クリックし、「デバイス マネージャー」を選択します。
メニューの「表示」>「デバイス(コンテナー別)」を選択するとコントローラーを見つけやすくなります。
コントローラー名(例:Wireless Controller、Xbox Controllerなど)を探します。
展開して「HID準拠ゲームコントローラー」などの項目を右クリックし、「デバイスを無効にする」を選択します。
警告ダイアログが出た場合は内容を確認のうえ進めます。
再有効化するには
同じ場所で再度右クリックし、「デバイスを有効にする」を選択します。
注意点
無効化すると、Steamだけでなく全てのアプリがそのコントローラーを利用できなくなります。
共有PCの場合、他ユーザーへの影響に注意してください。
Bluetooth接続コントローラーをOSレベルで切る
ワイヤレス接続の場合は、Bluetooth側で一時的に切る方法もあります。
「設定」>「Bluetoothとデバイス」を開きます。
対象のコントローラー(例:Pro Controller、Wireless Controller)を選びます。
「切断」または「デバイスの削除」を行います。
再度使用したい場合は、ペアリングをやり直します。
頻繁にオン・オフする場合は「切断」を使い、設定を残したまま制御するとよいでしょう。
どのケースでWindows側の無効化を選ぶべきか
Steamの一般設定・ゲーム別設定・デスクトップ設定を調整しても解決しない場合
特定の作業中は、誤操作防止のために完全にコントローラーを無効化したい場合
トラブルシューティングの一環として、一度物理的・論理的に切り離して原因を切り分けたい場合
通常は、Steam側の設定で解決を目指し、Windows側の無効化は「最後の手段」と考えるのが安全です。
よくあるトラブルと対処法(トラブルシューティング)
非Steamゲームでだけコントローラーが効かない
想定される原因
Steamがバックグラウンドで起動しており、Steam Inputが入力を掴んでいる。
デスクトップ設定でコントローラーがマウスとして動作している。
対処手順
一度Steamを完全に終了させた状態で、非Steamゲームを起動してみる。
→ これでパッドが動く場合、原因はSteam側に絞られます。Steamを起動し、「一般のコントローラ設定」で各サポートをオフにします。
デスクトップ設定を「Disabled」にして、再度非Steamゲームを試します。
それでもダメな場合は、Windows側のゲームコントローラー設定やドライバーを確認します。
コントローラーが二重入力になる・誤認識する

症状の例
ボタン1回押下でゲーム内で2回反応する
カメラ移動が倍速になる
Xboxとして認識されるはずが、別の種類として認識される
対処手順
該当ゲームの「プロパティ」>「コントローラ」で「Steam入力を無効にする」を選択する。
ゲーム内のコントローラー設定からも、不必要な入力デバイスをオフにする。
外部ツール(DS4Windowsなど)を利用している場合、一時的に終了して挙動を確認する。
改善しない場合は、Steamの一般コントローラ設定も見直して、サポートの重複を避ける。
設定を変えたら逆に動かなくなった場合の戻し方
基本的な戻し方
Steam一般設定
→ 一度すべてのチェックを外した後、必要なものだけ再度オンにする。ゲーム別設定
→ 「このゲームのオーバーライド」を「デフォルトの設定を使用する」に戻す。デスクトップ設定
→ 「Desktop config」などの標準レイアウトに戻し、「設定を適用」する。
それでも直らない場合
最初に変更した内容が分からなくなっている場合は、
Steamの再インストール
OS側ドライバーの再インストール
なども検討します。その際は事前にゲームデータのバックアップ状況を確認してください。
応用事例:非Steamゲーム・外部ツールと上手に併用するコツ
非SteamゲームをSteamに登録せずにパッドを使う設定例
非SteamゲームをSteamに追加せず、ランチャーから直接起動して遊びたい場合の一例です。
Steam一般のコントローラ設定:必要最低限に抑える、もしくは無効化
デスクトップ設定:Disabled(無効)
非Steamゲーム側:ゲーム内設定でコントローラーを有効化
このようにすると、Steamは入力を掴みにくくなり、非Steamゲームに直接入力が届きやすくなります。
複数コントローラーを使い分ける際のおすすめ設定
Steamで主に使うコントローラーを1つ決める(例:Xboxコントローラー)
そのコントローラーの設定サポートだけオンにし、その他はオフにする
PS系コントローラーなどを別用途(非Steamゲーム・外部ツール用)に割り当てる
こうすることで、「どのコントローラーが今Steamに認識されているのか」が明確になり、トラブルを減らせます。
外部ツール(仮想コントローラー)との共存パターン
外部ツールを利用する場合は、
どちら側(Steam or 外部ツール)で最終的なボタン割り当てを行うか
どのデバイス名をゲームに見せるか
をあらかじめ決めておくと混乱が少なくなります。
原則として、
外部ツールで仮想Xboxコントローラーを作る場合
→ Steam側の設定サポートとの二重管理を避けるSteam Inputをメインで使う場合
→ 外部ツールは極力使わず、Steam内でマッピングする
といった役割分担がおすすめです。
リスク・注意点と安全に試すためのポイント
設定変更で影響を受ける範囲を理解する
Steam一般設定
→ 全ゲーム・全プロファイルに影響ゲーム別設定
→ そのゲームにだけ影響(他ゲームは影響を受けない)デスクトップ設定
→ Steam外の操作にも影響する可能性あり
どの階層を変えたのかを常に意識しておくことで、「どこを戻せば良いか」が分かりやすくなります。
configファイル編集など上級者向け操作の注意点
一部のブログでは、config.vdf内のSDL_GamepadBindを削除するなどの方法が紹介されています。技術ブログだがね
これらは強力ですが、以下のリスクがあります。
誤って他の設定まで消してしまうと、Steamが正常に動作しなくなる可能性がある
バージョンアップで仕様が変わり、記事どおりの項目が存在しない場合がある
原則として、初心者の方にはおすすめしません。
どうしても実施する場合は、必ずファイルをバックアップしたうえで自己責任で実施してください。
トラブル時に備えたバックアップとメモの取り方
設定変更前に、
どの画面で
どの項目を
どう変更したか
をメモしておくか、スクリーンショットを保存する
変更した日付もメモしておくと、後から原因追跡しやすくなります。
「どこを変えたか分からない」が一番復旧を難しくする要因です。
小さな手間ですが、こまめな記録が大きなトラブルを防ぎます。
よくある質問(FAQ)
非Steamゲームだけでコントローラーを使いたい場合の最適な設定は?
まずは以下の順に試すことをおすすめします。
Steam一般のコントローラ設定で各サポートをオフにする。
Big Pictureモードのデスクトップ設定をDisabledにする。
非Steamゲーム側の設定でコントローラーを有効化する。
これでも解決しない場合のみ、Windows側の無効化や外部ツールの利用を検討します。
一時的にだけSteamに認識させない「簡易切り替え」はできますか?
最も確実かつ簡単な方法は、
非Steamゲームを遊ぶときはSteamを終了する
Steamゲームを遊ぶときだけ起動する
という運用です。
より柔軟に切り替えたい場合は、
Steam一般設定のチェックをオン/オフする
デスクトップ設定をDisabled/有効レイアウトに切り替える
といった方法がありますが、操作手順が増える点に注意してください。
コントローラーを物理的に抜く以外の安全な方法は?
Steam側
→ 一般コントローラ設定とデスクトップ設定の無効化Windows側
→ デバイスマネージャーで一時的に無効化、あるいはBluetoothの切断
など、物理的に抜かなくても論理的に無効化する手段は複数あります。
頻繁に切り替える場合は、Steam側の設定だけでコントロールする方が手間が少ない傾向があります。
まとめと今後のアップデートへの備え
本記事の要点おさらい
「Steamにコントローラーを認識させない」とは、Steam Inputが入力を掴まない状態を作ることです。
まずは Steam側の設定(一般・ゲーム別・デスクトップ) を調整し、それでもダメな場合に Windows側の無効化 を検討します。
設定変更の前後には、必ず動作確認とメモ・バックアップを行うことで、トラブル時の復旧が容易になります。
問題が再発したときの確認ステップ
OSレベルでコントローラーが正しく認識されているか確認する。
Steam一般のコントローラ設定のオン/オフ状態を確認する。
該当ゲームの「プロパティ」>「コントローラ」設定を確認する。
デスクトップ設定が不要に有効になっていないか確認する。
外部ツールや複数コントローラーの競合がないか確認する。
この順番でチェックすると、原因の切り分けがしやすくなります。
仕様変更・アップデート情報の追い方
Steamや各ゲームは頻繁にアップデートされ、UIや設定項目名が変わることがあります。
Steamクライアントのアップデート内容
各ゲームのパッチノート・公式FAQ
Steam公式サポートページ
などを定期的に確認することで、最新の情報に基づいた設定調整が可能になります。