Discordでメッセージを大量に整理したくなり、「一括削除」する方法を探している方は多いと思います。
しかし実際には、Discordには公式の「全部まとめて消す」ボタンはなく、できること・できないことがはっきり決まっています。
本記事では、サーバー管理者と一般ユーザーの双方を対象に、
-
公式仕様で許されている範囲の一括削除・大量削除の方法
-
サーバー / DM、PC / スマホ別にできること
-
規約違反・アカウント停止につながりかねない「NGな一括削除方法」
を整理して解説いたします。
※本コンテンツは「記事制作ポリシー」に基づき、正確かつ信頼性の高い情報提供を心がけております。万が一、内容に誤りや誤解を招く表現がございましたら、お手数ですが「お問い合わせ」よりご一報ください。速やかに確認・修正いたします。
サーバーでは、適切な権限を持つ管理者であれば自分と他人のメッセージを削除できますが、DMでは自分が送ったメッセージしか削除できず、削除しても相手側の画面からは消えません。
また、BotやAPIを用いた一括削除は原則として「約14日以内のメッセージ」に限られ、それより古いメッセージは一括削除できない仕様です。
大量削除を現実的に行う方法としては、PC版Discordと信頼できるモデレーションBotやメッセージクリーナーBotを組み合わせ、直近のメッセージをまとめて削除する、もしくはチャンネルごと削除・作り直しを行う、といったアプローチが中心となります。
さらに、雑談チャンネルに自動削除Botを導入して一定期間経過後に自動でメッセージを消すなど、「溜まったものをまとめて消す」のではなく「溜めない運用」に切り替えることで、後から一括削除に悩まされにくい環境を作ることが可能です。
Discordでメッセージを「一括削除」する前に知っておくべき前提
サーバーとDMで「削除できる範囲」が違う
まず押さえておきたいのは、サーバー(テキストチャンネル)とDM(ダイレクトメッセージ)では削除できる範囲がまったく異なるという点です。
-
サーバー内メッセージ
-
権限を持つロール(例:管理者、モデレーター)があれば、
-
自分のメッセージ
-
他人のメッセージ
の両方を削除できます。
-
-
-
DM(1対1やグループDM)
-
自分が送信したメッセージは削除できます。
-
相手が送信したメッセージは削除できません。
-
自分がメッセージを削除しても、相手の画面からは消えません(相手側には履歴が残ります)。
-
「自分のDMを全部消したいから、相手の画面からも一気に消す」ということは、仕様上できないと理解しておく必要があります。
公式には「完全な一括削除ボタン」は存在しない理由
現時点で、Discordには次のような機能は存在しません。
-
「このチャンネルの全メッセージをワンクリックで削除」
-
「自分の過去の全メッセージを一括削除」
-
「全DM履歴を一括で消去」
これはDiscordが
-
荒らしや悪意あるユーザーによる大量の証拠隠滅
-
コミュニティ全体への影響が大きい、一度に全履歴を消す操作
を簡単に行えないように設計しているためと考えられます。
そのため、ユーザー側ができるのは、あくまで「仕様の範囲内で、できるだけ効率よく整理する」ことにとどまります。
Discord APIの「14日ルール」とBulk Deleteの制限
サーバー管理者がよく利用するのが、Botを使ったメッセージ削除です。
ここで重要なのが、Discord APIの「14日ルール」です。
-
Botが「一括削除(Bulk Delete)」できるのは、おおむね14日以内に送信されたメッセージのみ
-
14日より古いメッセージを一括削除しようとすると、APIエラーになる・Bot側で拒否される
-
古いメッセージを消したい場合でも、
-
個別削除を繰り返す
-
チャンネルごと削除する
など、別のアプローチが必要になります。
-
「古いログを含めて全部Botに消させる」というのは、技術的にも仕様的にも現実的ではありません。この前提を理解したうえで、次の章から具体的な方法を見ていきます。
基本の削除方法|PC・スマホでの個別削除と簡易的なまとめ削除
PC版でのメッセージ削除(サーバー/DM共通)
PC版では、もっとも基本的な削除方法は次のとおりです。
-
削除したいメッセージにカーソルを合わせる
-
「…」アイコン、または右クリックメニューを開く
-
「メッセージを削除」をクリック
-
確認ダイアログで「削除」を押す
権限に関するポイントは以下の通りです。
-
サーバーで他人のメッセージを削除するには、「メッセージの管理」権限などが必要です。
-
権限がない場合は、そのメッセージに削除ボタンが表示されません。
大量のメッセージを手動で削除する場合、キーボード操作(上矢印→Backspace→Enter など)を繰り返すテクニックがネット上で紹介されていますが、さらに自動化しようとして自作スクリプトやキーマクロを過度に用いると、Discordの利用規約やレート制限に抵触するおそれがあります。そのため本記事では、自動化手順そのものの紹介は行わず、公式に許容される範囲での手動操作を推奨いたします。
スマホアプリでの削除方法と限界
スマホアプリ(iOS/Android)での削除手順はシンプルです。
-
削除したいメッセージを長押し
-
表示されたメニューから「削除」をタップ
-
確認ダイアログで「削除」をタップ
ただし、スマホアプリには公式の一括削除機能はありません。
大量のメッセージを1件ずつ長押しで削除するのは現実的ではないため、
-
本格的な大量削除はPC版+Botの利用
-
スマホでは「ピンポイントな誤爆削除」や軽い整理
と役割分担するのが現実的です。
DM履歴を「非表示」にする方法と注意点
DMを「消したい」とき、完全削除ではなく「非表示」にする」というアプローチもあります。
-
DMリストで対象の会話を右クリック(または長押し)
-
「DMを閉じる」などのメニューを選択
これにより、自分のDM一覧からその会話が非表示になります。
しかし重要なのは、
-
履歴自体はサーバー側に残っている
-
相手がメッセージを送ると再びスレッドが表示される
-
「相手の画面からも消えるわけではない」
という点です。
「相手からも完全に見えなくする」ことは、通常の機能ではできませんので、その前提でDMの使い方を考える必要があります。
サーバー管理者向け|Botを使ったメッセージ一括削除の現実解
一括削除Botの種類と特徴(MEE6・専用クリーナーBotなど)
サーバー管理者であれば、Botを用いた一括削除・自動削除が現実的な選択肢になります。代表的なものとしては以下があります。
-
MEE6 などの汎用モデレーションBot
-
メッセージ管理・NGワード削除・レベルシステムなど、多機能なBot
-
直近メッセージをまとめて削除するコマンドを持つ
-
-
Dyno など他のモデレーションBot
-
類似の削除コマンドや自動削除機能を持つ
-
-
Discord Message Cleaner などの専用クリーナーBot
-
特定チャンネルのメッセージを定期的に削除
-
即時にすべて削除する機能もあり、「チャットの掃除」に特化
-
小〜中規模サーバーであれば、まずは無料の汎用モデレーションBot+必要に応じてクリーナーBotという組み合わせで十分なケースが多いです。
代表的な削除コマンド例と、削除できる範囲(〜14日まで)
Botごとにコマンドは異なりますが、イメージとしては以下のようなコマンドがよく用いられます。
-
最近のメッセージをまとめて削除
-
!clear 50… 直近50件を削除
-
-
特定ユーザーのメッセージだけを削除
-
!clear @ユーザー名 20… 指定ユーザーの直近20件
-
-
特定メッセージ以降を削除
-
!purge after [メッセージID]など
-
ただし、繰り返しになりますが、BotやAPIで一括削除できるのは原則として約14日以内のメッセージのみです。
-
14日より古いメッセージは、一括削除エンドポイントでは削除不可
-
多くのBotは安全のため、古いメッセージを含む削除はそもそも受け付けない
したがって、「サーバー開設以来の全メッセージをBotで一括削除する」といった運用は想定されていません。
大量削除前に必ず行うべき準備(バックアップ・告知など)
サーバー管理者として大量削除を行う前には、次の点を確認することを強く推奨いたします。
削除前チェックリスト(サンプル)
-
削除対象のチャンネル・期間を明確にしたか
-
重要なログ(トラブル対応履歴・ルール違反の証拠など)をバックアップしたか
-
必要に応じてスクリーンショットやエクスポートツールを利用
-
-
メンバーに事前告知を行ったか
-
「○月○日に××チャンネルの過去△日分を削除します」など
-
-
使用するBotが信頼できるものであるか確認したか
-
公式サイト・公式ドキュメント・レビューを確認
-
トークンやパスワードを求める怪しいサービスでないか
-
削除後に「消さないほうがよかった」というトラブルが起きないよう、管理チーム内での合意形成も忘れずに行うと安心です。
サーバー運営で使える「疑似一括削除」テクニック
チャンネルごと削除して履歴をリセットする方法
古いメッセージが大量に残っていて、14日制限の範囲を超えている場合、最も現実的なのが「チャンネルごと削除」する方法です。
-
古くなったチャンネルを削除し、新しいチャンネルを作成する
-
例:
#generalを#general-archiveにリネーム→新規#generalを作成、旧チャンネルは一定期間後に削除
この方法であれば、
-
古い履歴を一気にリセットできる
-
新しいチャンネルで気持ちよく運用を再開できる
といったメリットがあります。
一方でデメリットとして、
-
古いログにさかのぼって参照したい場面では不便
-
ログを残したい場合は、削除前にアーカイブ用チャンネルへ移動するなどの工夫が必要
などがありますので、サーバーの性質に合わせて選択してください。
自動削除Botで「一定期間経過したメッセージ」を定期的に消す
Discord Message Cleaner のようなクリーナーBotを使うと、あらかじめ決めた期間を過ぎたメッセージを自動で削除することができます。
-
例:
-
雑談チャンネル:30日を過ぎたメッセージを自動削除
-
募集チャンネル:イベント終了から7日後に削除
-
このように、「溜まり続けたものを一気に消す」のではなく、普段から古いメッセージを自動的にクリーンアップする設計にすることで、
-
一括削除の必要性が大きく減る
-
サーバーが常にスッキリした状態になる
というメリットがあります。
アナウンス・ログ用チャンネルを分けて運用するコツ
削除しにくい理由の一つは、「重要なお知らせ」と「雑談」が同じチャンネルに流れてしまうことです。
おすすめの運用例:
-
#announcement(お知らせ・ルール)-
原則削除しない
-
読みやすさ重視で投稿数も抑える
-
-
#general(雑談)-
自動削除Botで古いメッセージを定期的に削除
-
-
#mod-log(モデレーションログ)-
削除ログ・警告・BANなどを記録
-
トラブル時の証拠のため削除は最小限にする
-
このようにチャンネルの役割を分けておくと、「どこまで消してよいか」の判断が非常にしやすくなります。
絶対に避けたいNGな一括削除方法とリスク
self-bot・ユーザーアカウント自動化が規約違反とされる理由
ネット上には、「self-bot」を使って自分のアカウントで自動削除を行う方法が紹介されていることがあります。
しかしこれは、Discordが明確に禁止している行為です。
Discord公式は、
-
「通常ユーザーアカウントの自動化(self-bot)は禁止」
-
「このような行為はアカウント停止(ban)の対象になりうる」
と明言しています。
理由としては、
-
自動化されたユーザーアカウントが大量のリクエストを送り、Discordのインフラに負荷をかける
-
スパムや不正な大量操作に悪用されやすい
などが挙げられています。
「自分のアカウントだから問題ないだろう」と考えるのは危険であり、self-botによる一括削除は絶対に避けるべきです。
ブラウザ拡張・スクリプト・怪しい外部サービスの危険性
Tampermonkey 等の拡張機能でユーザースクリプトを実行し、メッセージを自動削除する方法もよく話題になります。
しかし、これにも大きなリスクがあります。
-
Discordの利用規約・プラットフォーム操作ポリシーに違反する可能性
-
トークン(認証情報)を盗まれてアカウントが乗っ取られるリスク
-
悪意あるスクリプトやマルウェアが混入している可能性
特に「Webサイトにログイン情報やトークンを入力させ、代わりにメッセージを削除してくれる」といった外部サービスは、非常に危険です。
「公式ドキュメントや信頼できる情報源で推奨されていない手段は使わない」
これが安全にDiscordを利用するための基本方針です。
アカウント停止・セキュリティリスクを避けるためのチェックリスト
ツールを導入する前に、最低限以下を確認してください。
ツール安全性チェックリスト(例)
-
Discord公式または著名な情報サイトで紹介されているBotか
-
DiscordのBot認証バッジや、十分な利用実績があるか
-
トークンやパスワードを直接入力させる仕様になっていないか
-
開発者情報・プライバシーポリシーが公開されているか
一括削除のためにアカウントを失うのは割に合いません。
「これは安全だろうか?」と少しでも迷ったら、公式の情報に立ち返るか、使用を見送るのが賢明です。
よくあるトラブルと対処法(トラブルシューティング)
Botの削除コマンドが動かない・一部しか削除されない場合
よくある原因は次の通りです。
-
権限不足
-
Botに「メッセージの管理」「チャンネル閲覧」権限が付与されていない
-
ロールの順番やチャンネルごとの権限設定で制限されている
-
-
コマンドの指定ミス
-
Botごとにプレフィックスやコマンド名が異なる(
!clear//purgeなど) -
メッセージ数やユーザー指定の書き方がドキュメントどおりでない
-
-
14日制限・レート制限
-
14日より古いメッセージが含まれており、Botが削除を拒否している
-
一度に大量の削除を試みてレート制限にかかり、一部しか削除されない
-
まずは、Botの公式ドキュメント・管理画面で、権限とコマンド仕様を確認することをおすすめします。
14日以上前のメッセージがどうしても消せないときの考え方
前述のとおり、14日以上前のメッセージは一括削除ができません。
-
手動で少しずつ削除する
-
チャンネルごと削除・作り直しを検討する
-
重要なチャンネルは削除せずそのまま残す運用に切り替える
など、「一括削除ありき」ではなく、「消せない前提でどう運用を変えるか」を考えたほうが建設的です。
削除後に「消さないほうがよかった」ケースを防ぐには
ありがちな後悔として、
-
トラブル時の証拠になるログまで消してしまった
-
メンバーから「なぜ勝手に消したのか」と不満が出た
といったものがあります。
これを防ぐために、
-
管理者チーム内で、「どのチャンネル・どの期間を削除するか」を事前に協議
-
重要ログ(ルール違反・警告・BAN履歴など)を
#mod-logなどの別チャンネルに保存 -
削除前にメンバーへ周知し、異論があれば調整
といったステップを踏むことをおすすめいたします。
応用例|クリーンなDiscordサーバーを保つ運用アイデア
期間限定イベント用チャンネルと自動削除の組み合わせ
イベントやキャンペーン用のチャンネルは、あらかじめ期間限定で運用し、終了後にチャンネルごと削除する運用が向いています。
-
#event-2025-springのように期間が分かる名前にする -
イベント終了時に「このチャンネルは○日後に削除します」と告知
-
必要な情報のみアーカイブ用チャンネルに移してから削除
この運用であれば、「後から大量の削除作業をする」必要がほとんどなくなります。
社内・プロジェクト用サーバーでのログ管理ポリシー例
社内用・プロジェクト用のサーバーでは、ログをどこまで残すかが重要になる場合があります。
例として、
-
業務連絡チャンネル
-
原則削除しない
-
検索性重視のため、雑談の混入を避ける
-
-
雑談チャンネル
-
30〜90日で自動削除する運用
-
-
お問い合わせ・サポートチャンネル
-
対応履歴として一定期間保管し、その後アーカイブ・削除
-
といったポリシーを事前に決めておくと、
「後から慌てて一括削除方法を探す」事態になりにくくなります。
ガイドライン整備で「消す必要のない」運営に近づける
そもそも問題となるメッセージを減らすことができれば、大量削除の必要性は小さくなります。
-
投稿ルール・禁止事項を
#rulesなどで明文化 -
モデレーターが削除する基準(どの程度で削除するか)を内部で共有
-
メンバーにも分かりやすい形で運営方針を説明
「あとでまとめて消せばいい」という前提ではなく、
最初から「消さなくても困らない」投稿が増えるように設計することが理想です。
よくある質問(FAQ)
自分のDMを完全に一括削除して、相手側からも消すことはできますか?
いいえ、できません。
-
自分が送信したDMを削除しても、相手側の画面からは消えません。
-
相手が送ったメッセージを、あなた側から削除することもできません。
できるのは、
-
自分側のメッセージを個別に削除する
-
DMスレッド自体を閉じて、自分の画面から非表示にする
といった範囲に限られます。
退会・アカウント削除をすればメッセージも全部消えますか?
Discordアカウントを削除した場合でも、過去に送信したメッセージは基本的に残ります。
表示名が「Deleted User」のような形に変わるだけで、メッセージそのものは相手側に残る仕様です。
アカウント削除=メッセージ全削除、ではない点にご注意ください。
無料Botだけで十分ですか?有料Botを検討すべきケースは?
多くの小〜中規模サーバーでは、以下のような場合、無料Botで十分です。
-
雑談や募集チャンネルの直近メッセージをときどき整理したい
-
荒らし対策や簡単なモデレーションを行いたい
一方で、次のような条件に当てはまる場合は、有料プランや専用クリーナーBotの導入を検討してもよいでしょう。
-
複数サーバーをまたいで高度な自動化・ログ管理をしたい
-
多数のチャンネル・大量のメッセージを日常的に管理する必要がある
-
細かい条件(特定ワード・ロール別など)で柔軟な自動削除を行いたい
いずれにしても、まずは無料プランで試し、運用上の課題が明確になってから有料を検討するのが現実的です。
まとめ|安全にできる範囲でメッセージを整理し、今後の運用を見直す
最後に、本記事のポイントを整理します。
-
Discordには、ユーザーが自分で全メッセージを一括削除する公式機能はありません。
-
サーバーとDMでは削除できる範囲が異なり、DMの相手側メッセージを消すことはできない仕様です。
-
BotやAPIを使った一括削除には約14日以内という制限があり、古いメッセージは一括で消せません。
-
self-bot・ユーザーアカウントの自動化・怪しいスクリプトや外部サービスは、Discordの規約違反やセキュリティリスクにつながるため、絶対に避けるべきです。
-
現実的な解決策としては、
-
PC版+信頼できるBotで直近メッセージを整理する
-
チャンネル単位の削除・作り直しを活用する
-
自動削除Botや運用ルールで「溜めない設計」にする
-
といったアプローチが挙げられます。
「とにかく全部消したい」という発想から一歩引き、
Discordの仕様と規約の範囲内で、どこまで整理すべきか・どう運用を変えるべきかを考えることが、結果的にもっとも安全で現実的な選択になります。