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Discordサーバーの権限・所有権を安全に譲渡する方法|PC・スマホ完全ガイド

Discordサーバーの運営が軌道に乗ってくると、「そろそろ誰かに権限を引き継ぎたい」「自分が抜けてもサーバーが続く仕組みにしておきたい」と考える場面が増えてきます。
一方で、いざ所有権や管理者権限を譲渡しようとすると、「どの操作が決定的なのか分からない」「一度渡したら本当に戻せないのでは」と不安になり、手を止めてしまう方も少なくありません。

本記事では、Discordサーバーの「権限」と「所有権」の違いを整理したうえで、PC版・スマホ版(iPhone/Android)で所有権を安全に譲渡する具体的な手順を、ステップごとに丁寧に解説します。
さらに、所有者がログインできない・不在の場合の公式サポートを通じた所有権移行の方法、譲渡前に必ず確認しておきたいチェックリスト、トラブルを避けるための権限設計のコツまで網羅的にご紹介いたします。

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この記事のまとめ
  • Discordには「ロールによる権限」と「サーバー所有権」という2つのレイヤーがあり、所有権は最終的な管理権限です。

  • 所有権の譲渡は、PC版・スマホ版ともに「サーバー設定 → メンバー → 所有権の移動」という流れで実行できます。

  • オーナーがログインできない・不在の場合でも、条件を満たせば公式サポートに所有権移行をリクエストできる場合があります。

  • 譲渡前には、相手の信頼性・ロール設計・バックアップなどをチェックリストで確認し、本当に所有権まで渡す必要があるかを慎重に判断することが大切です。

  • 長期的には、複数管理者体制や権限の細分化、BOTへの権限付与の見直しなど、「安全な権限運用」の仕組み作りが重要です。

目次

Discordサーバーの「権限」と「所有権」の違いを整理する

ロール権限とサーバー所有権の役割の違い

Discordでは、ユーザーに対して「ロール(役職)」を付与し、そのロールごとに権限を細かく設定できます。
一方で「サーバー所有権」は、そのサーバーにおける最終的な管理権限であり、原則として常に1人のユーザーにだけ付与されています。

ロール権限と所有権の主な違いは次のとおりです。

項目サーバー所有者管理者ロール(例:Admin)一般メンバー
サーバー設定の変更可能可能(管理者権限付与時)原則不可
チャンネル・ロールの作成/削除可能可能権限次第
サーバー所有権の譲渡可能不可不可
サーバー削除可能不可不可

ロールを工夫すれば、実務上ほとんどの管理作業を管理者ロールに任せることは可能です。しかし、「誰がこのサーバーの最終責任者か」を決める所有権だけは別枠で管理されている点が重要です。

サーバー所有者だけが実行できる主な操作

サーバー所有者のみが実行できる代表的な操作は、次のようなものです。

  • サーバー所有権の譲渡

  • サーバーの削除

  • 一部の高度な設定変更(今後仕様変更される可能性あり)

これらの操作はサーバー全体に重大な影響を与えるため、Discordは「所有者」という特別な立場を設け、誤操作や悪用を防ごうとしています。
そのため、所有権の譲渡は「最後の切り札」に近い操作であり、軽い気持ちで行うべきものではありません。


所有権を譲渡する前に確認すべきポイント

譲渡前チェックリスト(相手・ロール・バックアップ)

所有権を譲渡する前に、必ず次のチェックリストを確認してください。

  • 譲渡相手はリアルでもオンラインでも、長期的に信頼できる相手か

  • サーバー運営方針(ルール・禁止事項・招待方針など)について、譲渡相手と認識を合わせているか

  • 現在のチャンネル構成やロール設定を、スクリーンショットやメモでバックアップしているか

  • 自分のアカウントに正常にログインでき、メールアドレス・電話番号などの情報が最新になっているか

  • 「サーバー削除」ではなく「所有権譲渡」でコミュニティを残すことを、メンバーと共有できているか

また、必要に応じて一度サブアカウントに所有権を移し、「自分→サブアカウント→新オーナー」と段階的に譲渡する運用を選ぶケースもあります。ただし、この方法はサブアカウント管理の負担やセキュリティリスクも伴うため、運営ルールとして明確にしておくことをおすすめします。

所有権譲渡ではなくロール付与で対応すべきケース

次のような場合は、わざわざ所有権まで譲渡せず「管理者ロール付与」で十分なことが多いです。

  • 数週間〜数か月だけ、期間限定で運営を任せたい

  • 最終的な責任は自分が持ち続けたい

  • サーバー削除・所有権再譲渡の判断は自分が行いたい

比較のために、3つの選択肢を整理します。

選択肢主な目的メリットデメリット
所有権譲渡運営権限を完全に引き継ぐ責任者がはっきりし、運営の主導権を渡せる基本的に元に戻しにくい/相手を誤ると大きなリスク
管理者ロール付与運営を分担・補佐してもらう柔軟に権限を調整できる最終決定権は所有者に残る
サーバー削除コミュニティ自体を完全に終了させるデータを残さず終了できる元に戻せない/メンバーの合意形成が必要

「本当に所有権を譲渡する必要があるか?」は、最初に必ず立ち止まって検討したいポイントです。


PC(デスクトップ版)でDiscordサーバー所有権を譲渡する手順

事前準備と必要条件

PC版から所有権を譲渡する際には、少なくとも次の条件を満たしている必要があります。

  • ログインしているアカウントが、そのサーバーの「所有者」であること

  • 譲渡相手が、そのサーバーに参加しているメンバーであること

  • 場合によっては、メールアドレスや2段階認証の確認が求められること

また、UIはアップデートにより細部が変わる可能性があります。メニュー名やアイコンが多少異なっていても、基本的な流れは同じです。

実際の操作手順(サーバー設定→メンバー→所有権の移動)

  1. PCでDiscordを開く
    Windows・Mac・ブラウザ版のいずれでも構いません。

  2. 左側のサーバー一覧から、所有権を譲渡したいサーバーをクリック

  3. 上部のサーバー名をクリックし、「サーバー設定」を選択

  4. 左側メニューの「メンバー」をクリック
    「ユーザー管理」などのカテゴリの中にあることが多いです。

  5. メンバー一覧から、所有権を譲渡したいユーザーを探す
    ユーザー名の検索欄があれば活用すると便利です。

  6. 該当ユーザーの右側にある「…(三点アイコン)」をクリックし、「所有権の移動」を選択

  7. 確認画面の内容をよく読み、求められた場合はパスワードや2段階認証コードを入力して確定

ここで「所有権の移動」を確定すると、その瞬間から新しいオーナーがサーバー所有者となります。

譲渡後に自分の権限はどう変わるか

譲渡が完了すると、あなたはもはやサーバー所有者ではありません。
ただし、その後もサーバーに残るかどうかは別問題です。

  • 譲渡後もサーバーに残る場合

    • 付与されているロールに応じて、管理者権限を含む各種権限は引き続き利用できます。

    • 「サーバー削除」「所有権再譲渡」など、所有者限定の操作はできなくなります。

  • サーバーから完全に抜けたい場合

    • 所有権譲渡後に、メニューから「サーバーから退出」を選択する必要があります。

所有権を取り戻したい場合は、新しい所有者に再度譲渡してもらう必要があります。自分から一方的に取り返すことはできない点に注意してください。


スマホアプリ(iPhone/Android)で所有権を譲渡する手順

共通の基本操作フロー

スマホアプリでも、基本的な流れはPCと同じです。

  1. Discordアプリを開き、左側(または上部)のサーバー一覧から対象サーバーを選択

  2. 画面上部のサーバー名をタップ

  3. 表示されたメニューから「サーバー設定」または「設定」アイコン(歯車)をタップ

  4. 「メンバー」を開き、一覧から譲渡したいユーザーを探す

  5. ユーザー名を長押しするか、右側の「…」をタップ

  6. メニューから「所有権を譲渡」を選択し、確認画面で確定

iPhoneでの画面遷移と注意点

iPhone版では、サーバー名の横にあるアイコンやメニュー位置がアップデートで変わることがあります。

  • 「サーバー設定」は、サーバー名をタップした際に表示されるメニュー内の歯車アイコンから開くケースが多い

  • 「メンバー」項目が下の方に隠れている場合もあるため、画面をスクロールして探す

  • 所有権譲渡の確認画面では、アプリロックやFace IDなどの認証が求められる場合もある

UIが記事と一致しない場合は、「サーバー設定」「メンバー」「所有権を譲渡」というキーワードを手がかりに、近いメニューを探してみてください。

Androidでの操作とPCとの違い

Android版も基本の流れは同じですが、次のような違いに注意してください。

  • メニューの位置が右上の「︙」にまとまっていることがある

  • 一部の機種では、スクロールやスワイプで隠れているメニューが表示される

  • テキスト表記がPC版と微妙に異なる場合がある

操作に不安がある場合は、一度PC版やブラウザ版から実行することも検討してください。


オーナーがログインできない・不在の場合の所有権移行

Discord公式サポートへの所有権移行リクエストの流れ

サーバー所有者のアカウントにアクセスできない場合、通常のUIからは所有権を移せません。
このようなケースでは、Discord公式サポートに「サーバー所有権の移行」をリクエストできる場合があります。

一般的な流れは次のとおりです。

  1. Discordのサポートページ(dis.gd/request など)にアクセス

  2. 「ヘルプ&サポート」→「サーバー関連のリクエスト」→「サーバー所有権の移行」などのカテゴリを選択

  3. フォームに必要項目を入力(サーバーID、現所有者の情報、自分の情報など)

  4. 必要であれば、スクリーンショットなどの証拠を添付

  5. 送信後、Discordからの返信を待つ(数日〜数週間かかる場合あり)

返信内容によっては、追加情報の提出を求められることもあります。

申請が認められるための主な条件

公式サポートで所有権移行が認められるかどうかは、いくつかの条件を満たしているかで判断されます。代表的な条件の例は次の通りです。

  • サーバーのメンバー数が一定以上(例:100人以上)である

  • 現在のサーバー所有者が、一定期間(例:1か月以上)ログインしていない

  • 申請者が、そのサーバー内で管理者またはモデレーター権限を持っている

  • 申請者自身が、過去30日以内にDiscordにログインしており、アクティブである

チェックリスト:リクエスト前に確認したい条件

  • サーバーのメンバー数が、公式の条件を満たしている

  • 現オーナーが長期間ログインしていない状況を確認している

  • 自分のアカウントが管理者・モデレーター等の運営ロールを持っている

  • 過去30日以内に自分のアカウントでDiscordにログインしている

条件を満たしていても、最終判断はDiscord側に委ねられる点には注意してください。

申請時に準備すべき情報と証跡

所有権移行リクエストを出す際には、次の情報が求められることが一般的です。

  • サーバー名・サーバーID

  • 現所有者のDiscordユーザー名/ユーザーID

  • 新しい所有者(自分、または指定するユーザー)のユーザー名/ユーザーID

  • 自分がサーバー運営に関わっていることを示す説明

  • 管理者権限を持っていることが分かるスクリーンショット(必要に応じて)

これらの情報を事前に用意しておくと、やりとりがスムーズになります。


サーバー権限を安全に運用するためのベストプラクティス

ロール設計と複数管理者体制の組み方

安全な運用のためには、「所有者1人+複数の管理者ロール」という体制が有効です。

  • 所有者

    • 最終責任者として基本的には少数に限定

    • 日常的な作業は必ずしも所有者が行う必要はない

  • 管理者ロール(Adminなど)

    • 複数人に付与し、サーバー運営を分担

    • 権限を細分化し、必要以上の権限を与えない

  • モデレーターロール

    • BAN・タイムアウト等のコミュニティ運営に必要な範囲に限定

「なんでもできる管理者ロール」を安易に増やすと、乗っ取りや内部トラブルのリスクが増大します。
どのロールにどの権限を与えるか、定期的に見直すことをおすすめします。

BOT・外部ツールへの権限付与の注意点

BOTや外部ツールは非常に便利ですが、「管理者権限」をそのまま与えるのは危険です。

  • BOTに付与する権限は、必要最低限に絞る

  • 信頼できる開発元のBOT以外には、強い権限を与えない

  • BOTトークン流出などにより、サーバーが乗っ取られる可能性があることを理解する

BOTが必要以上の権限を持っていると、アカウント乗っ取りやバグでサーバー全体に被害が出る場合があります。

サブアカウント・バックアップ体制の考え方

メインアカウントに二度とアクセスできなくなると、サーバー所有権の移行が極めて困難になります。

  • パスワード管理や2段階認証のバックアップコードを安全に保管する

  • どうしても不安な場合のみ、サブアカウントに所有権を一時譲渡する運用も検討(ただし管理負担が増える点に注意)

  • サーバー設定やロール構成を定期的にドキュメント化しておき、誰が見ても運営を引き継げる状態にしておく


よくあるトラブルと対処法

「所有権の移動」ボタンが表示されない・選べない場合

次のような原因が考えられます。

  • ログインしているアカウントが所有者ではない

  • 譲渡したいユーザーが、サーバーに参加していない、または既に退出している

  • UIの変更により、ボタンの位置やメニュー階層が変わっている

まずは「サーバー名の横に王冠マーク(ホストマーク)が付いているか」などを確認し、自分が本当に所有者かどうかをチェックしてください。

メール・2段階認証の問題で譲渡できない場合

  • 登録メールアドレスが使えない

  • 2段階認証アプリが使えなくなった

  • バックアップコードを紛失している

といった場合、所有権の譲渡だけでなくアカウント自体の復旧が必要になります。

まずはDiscord公式のアカウント復旧手順に従い、メールや2段階認証の問題を解決してください。
どうしても復旧できない場合は、前述のように公式サポートへの相談も選択肢となります。

譲渡後にトラブルになったときの対処と注意点

  • 新オーナーと方針が合わず、サーバー運営が混乱する

  • 思っていたのと違う形でメンバーがBANされる・チャンネルが削除される

などの場合、すでに所有権を手放している以上、できることは限られます。

  • まずは新オーナーと冷静に話し合う

  • 自分のロール権限を必要に応じて手放す・サーバーから退出するなど、自衛手段を取る

  • 違法行為や著しい利用規約違反がある場合は、Discordに通報を検討する

所有権譲渡は元に戻すのが難しいことを踏まえ、譲渡前の相手選びと合意形成が何より重要です。


FAQ:Discordサーバー権限・所有権譲渡のよくある質問

所有権を譲渡するとサーバーに通知は行くのか?

所有権譲渡そのものについて、全メンバーに一斉通知が送られる仕様ではないとされています。

ただし、「ホストマーク(王冠アイコン)」の表示先が変わるなど、第三者から見ても『誰が所有者か』は分かります。
運営体制の変更は、必要に応じてお知らせチャンネルなどで告知しておくとトラブルを防ぎやすくなります。

複数人に管理者権限を持たせることはできるか?

はい、管理者ロールを複数人に付与することは可能です。

ただし、次の点に注意してください。

  • 管理者ロールには非常に強い権限が含まれる

  • 権限を持つ人数が増えるほど、事故や内部トラブルのリスクも増える

そのため、ロールは細かく分け、本当に必要な人にだけ強い権限を与える運用が望ましいです。

サーバー削除と所有権譲渡はどちらを選ぶべきか?

次のように考えると判断しやすくなります。

  • コミュニティを今後も継続してほしい → 所有権譲渡が第一候補

  • サーバー内容を残したくない・完全に閉じたい → サーバー削除を検討

  • 迷う場合 → 一度「管理者ロール付与」で運営を任せつつ、しばらく様子を見る

メンバー数が多い場合や長く続けてきたコミュニティでは、いきなり削除するのではなく、所有権譲渡を含めてメンバーと相談することをおすすめします。