Discordを運営していると、「新しく参加したメンバーをどう歓迎するか」はコミュニティの第一印象を大きく左右します。 ただ無言で参加させるだけでは、初めての人はどこへ行けばいいのか、何をすればいいのか迷ってしまいがちです。
本記事では、Discord における「入室メッセージ(ウェルカムメッセージ)」の設定方法を、公式機能だけでの設定から、カスタムBotを使った高度なメッセージ設定、通知管理、トラブル対応までを網羅的に解説いたします。
対象は、これからサーバーを運営する初心者〜中級者の方。 初心者の方でも、安心して設定できるよう手順を追いやすく構成しております。
※本コンテンツは「記事制作ポリシー」に基づき、正確かつ信頼性の高い情報提供を心がけております。万が一、内容に誤りや誤解を招く表現がございましたら、お手数ですが「お問い合わせ」よりご一報ください。速やかに確認・修正いたします。
まずは公式機能での「システムメッセージチャンネル指定」によって、入室メッセージを簡単に設定できます。手軽かつ安全ですが、内容はカスタマイズできません。
カスタマイズ性を求める場合は、MEE6、Carl-bot、ProBot などの Bot を導入することで、テキストや画像、Embed を使った歓迎メッセージや案内を送ることが可能です。
通知の過多やプライバシー配慮のためには、プライベートチャンネルや権限設定を活用することが重要です。
設定後は必ずテストアカウントで動作確認を行い、Botの権限やチャンネル設定に不備がないかチェックしてください。
Discord公式機能で入室メッセージを設定する方法
権限の確認
入室メッセージを設定するには、サーバーに対して管理権限(「サーバー管理」など)が必要です。 一般メンバー権限では設定できないため、まずは自分の権限を確認してください。
設定手順
Discordで対象サーバーを選び、左上のサーバー名をクリック。
左サイドバーにある 「Engagement(エンゲージメント)」 タブを開く。
「システムメッセージチャンネル」を、あらかじめ用意したテキストチャンネル(例:
#welcomeや#入室通知など)に設定。
設定を保存。
この設定によって、新規参加者がサーバーに入室するたびに「○○ さんがサーバーに参加しました!」というメッセージが指定チャンネルに自動投稿されます。
メッセージのオン/オフ切り替え
「入室メッセージを送信しない」場合は、同じ設定画面で「システムメッセージはありません(No System Message)」を選択すれば通知を無効化できます。
注意点と制限
システムメッセージチャンネルは 1つだけ指定可能 で、複数チャンネルへの同時送信はできません。
メッセージ内容は固定されており、カスタマイズ(文章の変更、画像追加など)は公式機能では不可です。
Botを使ってカスタム入室メッセージを設定するメリットと注意点
Botを使う理由
公式機能では内容を自由に変えられないため、「ようこそ!○○さん」「まずは自己紹介チャンネルへ」などの案内を含めたり、画像つきメッセージやEmbed形式でおしゃれに表示したりしたい場合は、Botの導入が効果的です。
主なBotの紹介と比較
| Bot名 | 特徴/メリット | 注意点/制限 |
|---|---|---|
| MEE6 | 分かりやすいUI、Embed メッセージ対応、初心者向け | 無料版では機能制限あり(有料プラン推奨) |
| Carl-bot | 高度なカスタム、Embed や画像、リアクションによるロール付与など柔軟性高い | 設定がやや複雑、権限管理に注意が必要 |
| ProBot | 無料で使いやすく、シンプルなウェルカム機能あり | 他Botと比べてカスタムの自由度が低め |
Botの基本的な設定手順
Botの公式サイト(例:MEE6ならhttps://mee6.xyz/)で「Addto Discord」をクリック。サーバーを選び、認証を行う。
サーバー内で Bot に必要な権限を付与(特に「メッセージ送信」「Embed 許可」など)。
Bot のダッシュボードで「Welcome(または Welcome & Goodbye)」機能を有効化。メッセージ送信をONにし、送信先チャンネルを指定。
必要に応じてメッセージ内容(テキスト/Embed/画像など)を設定。保存して完了。
権限やチャンネル設定時の注意
Botが投稿先チャンネルに対して「メッセージ送信」および「Embed 送信」の権限を持つことを必ず確認してください。
プライベートチャンネルや閲覧制限付きチャンネルに設定する場合、Botの権限設定ミスでメッセージが見えなくなる可能性があります。特に非公開チャンネルを使う場合は注意が必要です。
実用的なウェルカムメッセージのカスタマイズ例
テキストのみのシンプルな例
「ようこそ {user} さん!
サーバーへ参加していただきありがとうございます🙏
まずは #自己紹介 チャンネルで一言いただけるとうれしいです!」
このように新規参加者を歓迎し、次に行くべきチャンネルを案内するだけでも、初心者の迷いを軽減できます。
Embed を使った歓迎カードの例
Bot(例えば MEE6 や Carl-bot)で Embed を使うことで、以下のような構成のウェルカムカードを作成可能です:
サムネイル画像(ロゴやキャラクター)
大きなタイトル:「Welcome to ○○ Community!」
本文に簡単な挨拶 + ルール概要 + 推奨チャンネル案内
フッターに注意事項や補足情報
このように視覚的に整えることで、初参加者への印象が良くなり、コミュニティの雰囲気作りにも役立ちます。
活用パターンの例
初参加者に自己紹介を促す
コミュニティのルールや利用マナーを案内する
初心者向けの FAQ チャンネルやガイドチャンネルへの誘導
サーバー専用の簡単な挨拶カード/アイコン付きの歓迎
通知管理とプライバシー配慮のテクニック
通知のオン/オフ、プライベートチャンネルの活用
大きなサーバーでは、誰でも見られる公開チャンネルに入室通知が流れると通知が多くなりすぎる場合があります。その場合、以下のような対応が考えられます:
通知専用のプライベートチャンネルを作成し、閲覧を管理者や特定ロールのみに限定する。
Bot を使う場合、投稿先チャンネルの閲覧権限を制限する。
どうしても入室通知が不要な場合は、公式設定または Bot の設定で「通知オフ」を選択する。
このようにすることで、過度な通知で既存メンバーの負担にならず、かつ運営者側で入室ログを管理できます。
多人数サーバーでのベストプラクティス
新しく参加する人向けに「ようこそ」チャンネルを定め、そのチャンネルに固定メッセージ(ルール/初めに見るべきチャンネル案内など)をピン留めしておく。
Bot によるウェルカムメッセージは1回だけ送って、それ以降は新規参加者のみが見るような構成にする。
過去のウェルカムメッセージを整理/アーカイブし、チャンネルを見やすく保つ。
設定後の確認とトラブルシューティング
動作確認の方法
サーバーに別のアカウント(テスト用)で参加して、指定チャンネルに正しくメッセージが送られるか確認。
Bot を導入した場合は、Bot がメッセージを送信できるか、権限やチャンネル設定に問題がないかチェック。
よくあるトラブルと対処法
| 問題 | 原因 | 対処法 |
|---|---|---|
| メッセージが送られない/見えない | Bot に「メッセージ送信」や「Embed 許可」がない/チャンネルの権限不足 | Bot の権限を見直し、チャンネル権限を修正 |
| 入室通知が流れすぎてうるさい | 公開チャンネルに通知を流している | プライベートチャンネルに変更、または通知をオフに |
| デフォルトメッセージを変えたい | 公式機能では変更不可 | Bot を導入してカスタムウェルカムメッセージを設定 |
| 複数チャンネルに同時通知したい | Discord の仕様上できない | Bot で複数送信を設定する(ただしBotによって異なる) |
よくある質問(FAQ)
Q. Discord公式だけで入室メッセージの内容を変更できますか?
→ いいえ。公式機能では「○○さんが参加しました」という固定文のみで、内容のカスタマイズはできません。内容を変えたい場合は Bot の導入が必要です。
Q. 複数のチャンネルに同時に入室メッセージを流せますか?
→ 公式機能ではチャンネルは1つのみ指定可能です。複数チャンネル送信したい場合は、Botでのカスタム設定が必要となります。
Q. Botなしで画像つきメッセージを送ることはできますか?
→ 公式機能では不可です。画像やEmbed付きの歓迎メッセージは Bot を使う必要があります。
Q. 入室メッセージを完全に無効化するには?
→ サーバー設定の「システムメッセージチャンネル」を「なし(No System Message)」に設定します。また、Bot を利用していた場合は Bot 側でウェルカム機能を無効にしてください。