オンラインゲームやFPSの配信、攻略サイトなどで「DPS」という言葉を目にすることが多いと思います。
しかし、
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「攻撃力のこと?」
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「ダメージのこと?」
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「職業名としても聞くけれど、同じ意味?」
と、はっきりしないまま何となく使っている方も少なくないはずです。
本記事では、DPSという用語の基本から、ジャンル別の使われ方・ロール名としての意味・簡単な計算方法・会話での使われ方までを、一度に整理できることをゴールとしています。
DPSには「ダメージ量」と「攻撃役ロール」の2つの意味がある
ゲームで使われる「DPS」には、主に次の2つの意味があります。
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Damage Per Second(ダメージ・パー・セカンド)の略
→ 一定時間あたり(多くは1秒あたり)に与えるダメージ量という「指標」 -
オンラインゲームにおける攻撃役ロールの総称
→ タンク(守る役)、ヒーラー(回復役)と並ぶ、「攻撃を担当する職業」の呼び名
どちらの意味で使われているかは、文脈(会話の流れ)とゲームジャンルで判断されることが多いです。この記事では、まず①の「指標」としての意味を押さえ、そのうえで②の「ロール名」としての意味も整理していきます。
「DPS」の基本的な意味と英語表記
DPSは「Damage Per Second」の略で、秒間あたりのダメージを表す
DPSは、英語の Damage Per Second(ダメージ・パー・セカンド)の頭文字をとった略語です。
直訳すると「1秒あたりのダメージ」であり、実際にも短い時間内にどれだけダメージを与えられるかを表す指標として使われます。
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例:DPS 100
→ 1秒間に平均して100ダメージを与えられる性能
ここで重要なのは、DPSが「1発の威力」だけでなく、攻撃の速度やテンポも含めたトータルの火力効率を表している点です。
攻撃力との違い:「1発の強さ」ではなく「時間あたりの火力」
多くのゲームには「攻撃力」や「ATK」といったステータスがあります。これは一般的に、
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1回の攻撃、あるいは1発のダメージの基礎値
を表すことが多い指標です。
一方でDPSは、
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一定時間内に与えた総ダメージ ÷ その時間
として計算されるため、**攻撃速度・モーションの長さ・リロード時間なども含めた“時間あたりの火力”**を表します。
そのため、
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攻撃力が高くても、攻撃がとても遅い武器
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攻撃力は控えめでも、連射速度が非常に高い武器
を比べたとき、**DPSが高いのはどちらか?**という観点で性能を見比べることができます。
分間DPS・時間DPSなど、DPSが指す時間の単位の考え方
本来の意味では「Damage Per Second」なので秒あたりのダメージを指しますが、プレイヤー同士の会話では、
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分間DPS(1分間あたりのダメージ量)
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時間DPS(1時間の平均ダメージなど)
のように、任意の時間で平均ダメージを出している場合も、まとめて「DPS」と呼ばれることがあります。
重要なのは、どの時間で割っているかという細部よりも、
「時間あたりの火力を表す数値がDPS」と押さえておくことです。
かんたんなDPSの計算方法と具体例
シンプルな計算式で見るDPS(ダメージ ÷ 攻撃にかかった時間)
DPSは、基本的に次のような式で求められます。
DPS = 与えた総ダメージ ÷ そのダメージを与えるのにかかった時間
例えば、
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10秒間で合計3,000ダメージを与えた場合
→ 3,000 ÷ 10 = DPS 300
となります。
ゲームによっては、このような計算を自動で行い、
ステータス画面や武器説明にDPSが表示されていることもあります。
武器Aと武器Bの比較でイメージするDPS
具体例で考えてみます。
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武器A
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1発のダメージ:100
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1秒間に2発撃てる(攻撃間隔0.5秒)
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武器B
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1発のダメージ:200
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1秒間に1発撃てる(攻撃間隔1秒)
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それぞれ、1秒間に与えるダメージを計算すると、
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武器A:100 × 2発 = 200(DPS 200)
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武器B:200 × 1発 = 200(DPS 200)
となり、DPSだけを見れば同じ火力ということになります。
このように、DPSは**「1発の威力」ではなく、時間あたりの総合的な火力**を比較するためのものです。
同じDPSでも使い心地が違う理由(レート・リロード・射程など)
上の例のようにDPSが同じでも、実際の使い心地は大きく異なります。例えば、
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細かくダメージを刻める武器Aは、動きの速い敵に対して当てやすい
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一方で武器Bは、一発を外したときのペナルティが大きい代わりに、瞬間的なバーストダメージに優れる
さらに実際のゲームでは、
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リロード時間
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弾倉の大きさ
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反動(リコイル)
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射程距離
といった要素も絡むため、DPSが同程度でも「強さ」や「扱いやすさ」は変わってきます。
ジャンル別に見るDPSの使われ方
FPS・TPSでのDPS:武器の理論火力として使われるケース
FPSやTPSでは、武器の性能比較指標としてDPSが使われることが多いです。
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近距離で強いサブマシンガンはDPSが高い
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中距離向けのアサルトライフルは、DPSと制御しやすさのバランスが重要
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単発のスナイパーライフルは、DPSよりも「一撃のダメージ」が重視される
といった形で、**DPSはあくまで「武器の理論的な火力の目安」**として扱われます。
ただし、プレイヤーのエイム力や立ち回りによって実際のダメージは大きく変わるため、
「理論DPSが高い=誰が使っても最強」というわけではない点に注意が必要です。
MMORPGでのDPS:ボス戦での平均火力を測る重要指標
MMORPG(大規模オンラインRPG)では、DPSはプレイヤーや職業がボス戦などでどれだけ火力を出せているかを測る指標としてよく使われます。
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訓練用の人形に一定時間攻撃し、平均DPSを測る
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ボス戦のログを解析して、各プレイヤーのDPSを比較する
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高難易度コンテンツでは、「一定以上のDPSが出せること」が参加条件になる場合もある
このような文化から、MMO界隈では特に「DPS」という言葉が浸透しており、
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「DPSが足りない」=パーティ全体の火力が足りていない
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「DPSを盛る」=火力を最適化して数値を上げる
といった会話が日常的に行われています。
MOBAやアクションゲームなど、その他ジャンルでのDPSのニュアンス
MOBAやアクションゲームなどでも、DPSという言葉は使われますが、
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攻撃に特化したキャラクターのことを指す
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継続的にダメージを出せるビルド・スキルを指す
など、文脈によってやや意味合いが変化する場合があります。
いずれにせよ、
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「時間あたりのダメージ効率」
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「火力を出す役割」
という2つの軸のどちらか、あるいは両方を含んで使われていることが多いと考えて差し支えありません。
ロール名としての「DPS職」とは?
タンク・ヒーラー・DPSという3ロールの関係
MMORPGや一部のオンラインゲームでは、パーティ内の役割(ロール)が大きく次の3つに分かれることがあります。
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タンク:敵の攻撃を引き受け、味方を守る役
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ヒーラー:味方を回復・支援する役
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DPS:敵にダメージを与える「攻撃役」
この文脈では、DPS=攻撃役のプレイヤー(職業・ジョブ)の総称として用いられます。
PT募集で「DPS募集」と書かれているときの意味
ゲーム内のパーティ募集や、外部ツールでの募集文で、
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「タンク1、DPS3募集」
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「DPS枠あと1」
といった表記を見かけることがあります。これは、
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タンク役・ヒーラー役は埋まっている
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敵にダメージを出す役(DPS職)を追加で募集している
という意味です。
ここでは「DPS」は完全にロール名としての用法であり、
DPS値そのもの(火力数値)を指しているわけではない点に注意してください。
DPS職に求められる基本的な役割とマナー
DPS職に求められる主な役割は、当然ながら「敵のHPを削ること」です。
しかし、それだけではありません。
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ギミック処理(ギミックを理解し、必要な行動をとる)
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ターゲット切り替えや範囲攻撃など、状況に応じたスキル選択
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不要な被弾を避け、ヒーラーの負担を増やさない立ち回り
など、パーティ全体で戦闘を成立させる意識が重要です。
単純に「自分のDPS数字だけを追い求める」のではなく、
パーティ全体としての成功を優先する姿勢がマナーとして求められます。
会話でよく使われるDPS関連フレーズ
「DPS足りない」「火力不足」とは何を指しているのか
MMORPGや高難易度コンテンツでは、クリアできなかった際に
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「DPSが足りなかったですね」
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「火力不足だったかもしれません」
という会話がよく行われます。
これは多くの場合、
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制限時間内にボスのHPを削り切るだけの総合火力が足りなかった
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パーティ全体のDPS(もしくは特定フェーズのDPS)が必要ラインに届かなかった
という意味で使われています。
「DPSチェック」「DPSメーター」といった用語の意味
関連する用語として、次のようなものがあります。
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DPSチェック
→ 「このフェーズまでに一定以上のダメージを与えられないと全滅する」といった仕掛け。
パーティ全体の火力が試されるポイントを指して言うことが多いです。 -
DPSメーター/DPS計測ツール
→ 戦闘ログから各プレイヤーのDPSを計算して表示するツール。
一部ゲームでは利用規約の範囲が定められているため、使用可否は必ず確認が必要です。
実際のチャット例・ボイスチャット例と、その受け取り方
実際の会話では、例えば次のようなフレーズが使われます。
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「このフェーズ、もう少しDPS出さないと間に合わないかもしれません」
→ 特定フェーズでの火力をもう少し上げたい、という相談 -
「今回はギミックが多くてDPS落ちてしまいましたね」
→ ギミック処理を優先した結果、数値としてのDPSが下がったことの振り返り -
「DPS役の方は、このタイミングでバーストを合わせましょう」
→ 攻撃役ロールとして、スキルを合わせる段取りの共有
初めて聞くと少し身構えてしまうかもしれませんが、
多くの場合は戦術の相談・反省であり、必ずしも個人攻撃ではないことも押さえておくと、コミュニケーションが円滑になります。
初心者が誤解しやすいポイントと注意点
DPSだけを見て武器・職を選ぶ危険性
DPSは便利な指標ですが、それだけを見て武器や職業を決めるのは危険です。
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高DPSだが扱いが難しく、命中率が低くなりがちな武器
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理論DPSはやや低いが、安定して当てやすく実戦では強い武器
など、実際の使い勝手はDPSだけでは判断できません。
プレイスタイルや得意な距離、パーティ構成なども含めて総合的に選ぶことが重要です。
高DPS=必ずしも強い・上手いとは限らない理由
一見すると、「DPSが高い=上手いプレイヤー」と思われがちですが、必ずしもそうとは限りません。
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単体火力は高いが、ギミック処理やパーティ支援をほとんどしていない
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危険な位置取りで攻撃し続け、結果としてパーティを危険にさらしている
といったケースもあるため、DPSはあくまで一つの指標に過ぎないと理解しておくと良いです。
数値だけでなく、立ち回りやギミック理解も同じくらい重要
オンラインゲームでは、次のような要素も同じくらい重要です。
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ボスの行動パターンを理解し、被弾を減らす
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必要なタイミングでギミック処理に参加する
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パーティのロール構成に応じて、役割を柔軟に調整する
つまり、DPSの数字を上げることだけが目的にならないよう注意が必要です。
数値はあくまで「改善の手がかり」として活用し、プレイ全体の質を高めていくことが望ましいと言えます。
DPSを理解してゲームをもっと楽しむためのヒント
自分の遊ぶタイトルでのDPSの意味を公式・攻略で確認する
DPSは多くのゲームで使われる用語ですが、タイトルごとに若干のニュアンスの違いがあります。
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ステータスとしてDPSが表示されるゲーム
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ロール名としてDPSが強く使われるMMORPG
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プレイヤーコミュニティ内のスラングとして使われるタイトル
まずは、自分が遊んでいるゲームで公式・攻略サイトがどう定義しているかを確認しておくと安心です。
数値はあくまで「目安」として活用する
DPSはとても便利な指標ですが、プレイの評価のすべてではありません。
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自分の成長を確かめる目安
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装備やビルドを見直すきっかけ
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パーティ全体の火力バランスを考える材料
という位置づけで、「数字を伸ばすこと自体」を目的にしすぎないようにすると、ストレスなくゲームを楽しみやすくなります。
分からない用語はその場で調べて、少しずつ慣れていく
オンラインゲームには、DPS以外にも多くの略語・スラングが存在します。
一度ですべて覚える必要はなく、分からない言葉を見かけたときに少しずつ調べていくだけでも十分です。
今回ご紹介したように、
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DPS=時間あたりのダメージ量の指標
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同時に、攻撃役ロールの総称としても使われる
というポイントを押さえておけば、多くの場面で意味を取り違えることは少なくなります。