技術記事やエラーメッセージ、ゲームのチャットなどでよく見かける「diff」という単語。
「なんとなく“それっぽく”使われているけれど、正直ちゃんと説明できない……」という方も多いのではないでしょうか。
実は diff は、英語の difference(違い・差)を起点に、IT の世界では「ファイルやコードの差分」、オンラインゲームでは「プレイヤー同士の実力差」など、文脈によって少しずつ意味合いが変化して使われている言葉です。
本記事では、英単語としての diff、Linux や Git における diff コマンド、そして「Jett diff」などのゲームスラングまでを一つにつなげて整理し、「結局 diff って何なのか」を一度で腹落ちさせていただけるよう、丁寧に解説いたします。これを読めば、技術ドキュメントやゲーム配信で出てくる diff にもう戸惑うことはなくなるはずです。
「diff」の意味を一言でいうと?
「diff(ディフ)」は、基本的に difference(違い・差) の略であり、「2つのものの違い」「差分」を表す言葉です。
IT 分野ではファイルやコードの「差分」を比較するコマンド名として、ゲームの世界ではプレイヤー同士の「実力差」を表すスラングとしても使われます。
diff のコアとなる意味「difference=違い・差」
もとになっている英単語 difference は、「違い」「差」「相違点」といった意味です。
略語としての diff も、基本的にはこの意味から離れません。
2つのファイルの違い → 「ファイルの diff(差分)」
2人のプレイヤーの実力差 → 「player diff」
といったように、「何と何の違いを問題にしているのか」を意識して読むと理解しやすくなります。
「差分」という日本語との対応関係
IT 文脈では「difference」をそのまま「違い」と言うより、「差分」 という日本語がよく使われます。
差分とは、
ある時点 A と時点 B の状態の 差
元のデータと変更後データの 違い
を指す技術用語です。diff コマンドや Git の diff は、まさにこの「差分」を表示するための仕組みだと考えてください。
英単語・略語としての「diff」
ここでは、IT やゲームからいったん離れて、「英語としての diff」の意味と使い方を整理します。
difference の略としての diff
多くの場合、diff は difference の略 です。英語圏の開発者やゲーマーのあいだでは、チャットやソースコードのコメントなどで、短く書くために diff という略記が使われます。
There is a big diff between these two versions.
(この2つのバージョンには大きな違いがある)
このように、「difference をそのまま置き換える」イメージで理解して問題ありません。
その他の用法:difficulty・differential の略としての diff
文脈によっては、diff が他の単語の略として使われることもあります。
difficulty の略
ゲームの難易度設定などで、
diffが「難易度」を指すことがあります。e.g.
diff: normal / hard / expert
differential の略
数学・工学の文脈で、微分を意味する differential を diff と略すことがあります。
ただし、一般的な IT・ゲーム文脈で「diff 意味」と検索する場合、まず difference の略だと考えて問題ありません。その他の用法は、専門領域に寄ったケースと捉えておくとよいです。
ビジネスメールやチャットでの使用はOKか?
ビジネスメールなどフォーマルな文面では、基本的に diff ではなく full の “difference” を使う方が無難 です。略語の diff は、開発者同士のカジュアルなチャットや、コメント、技術ブログ、コードレビューなど、内輪の文脈で使われることが多い表現です。
フォーマル:
There is a difference between A and B.
カジュアル・技術チャット:
What’s the diff between A and B?
というイメージで使い分けてください。
IT・プログラミングにおける「diff」
IT の世界で「diff」と聞いたとき、多くの場合は ファイルやディレクトリの差分を表示する仕組み のことを指します。
diff コマンドとは?できることの全体像
UNIX / Linux 環境には diff というコマンドが標準で用意されており、2つのテキストファイル、またはディレクトリの内容を比較し、異なる部分(差分)を表示する ために使われます。
たとえば、
設定ファイルにどんな変更が加えられたか知りたい
バージョン違いのソースコードの差分を確認したい
2つのログファイルの違いを見たい
といった場面で頻繁に利用されます。
基本構文とよく使うオプション例
最も基本的な使い方は次のとおりです。
よく使われるオプションのイメージは以下のとおりです(実際の挙動は環境により異なる場合があります)。
-u:ユニファイド形式(git diffでもおなじみの形式)で表示-r:ディレクトリを再帰的に比較-q:差分があるかどうかだけをざっくり知りたい(詳細は表示しない)
例:
出力結果は、「どの行が削除され、どの行が追加されたか」を - と + などの記号で表現してくれます。これが、後述する Git の差分表示のベースにもなっています。
Git での diff(git diff)の意味と使い方のイメージ
Git でも git diff というコマンドがあり、コミット間・ブランチ間・ワークツリーとステージングエリアの差分 を表示するために使われます。内部的には diff アルゴリズムを用いて、どの行がどのように変わったのかを計算しています。
代表的な利用イメージは次のとおりです。
開発現場では、
コードレビュー前に自分で変更点を確認する
レビュー時に他人の変更内容をチェックする
不具合が出たときに「どこを変えたのか」を追跡する
といった用途で日常的に使われます。
「差分」という考え方が使われる場面(ログ・設定ファイル・レビュー)
diff(差分)の考え方は、ソースコードに限らず広く使われます。
設定ファイルの差分:
いつから動作がおかしくなったのかを探るため、正常時と異常時の設定ファイルを比較する。
ログファイルの差分:
障害前後のログを比較し、追加されたエラー行を特定する。
ドキュメントの差分:
仕様書の更新でどこが変わったかを確認する。
「今」と「以前」の diff(差分)を見ることで原因や変更点を特定する、これが IT における diff の基本的な役割です。
ゲームスラングとしての「diff」
オンラインゲームでは、diff は プレイヤー間・チーム間の実力差 を表すスラングとしてよく登場します。
FPS・MOBA での「〇〇 diff」の意味
たとえば、FPS や MOBA の試合後に
jett difftop diffjungle diffteam diff
といったチャットが流れることがあります。これは、
自分のチームと相手チームの 同じポジションのプレイヤーの実力差
あるいは チーム全体としての力の差
を指して、「この試合はほぼその差で決まった」というニュアンスを込めた表現です。
具体例:「Jett diff」「jungle diff」「team diff」
Jett diff(VALORANT)
自チームの Jett と敵チームの Jett の実力差が激しく、その差が勝敗を分けたという意味。
jungle diff(LoL 等)
ジャングラー同士の差で試合が決まった、というニュアンス。
team diff
個人ではなくチーム全体として、連携や構成などの差で負けた/勝った、という意味。
いずれも、基本には「difference=差」という語感があり、「〇〇の差がすべてだった」という評価・感想 として使われます。
煽りになりやすい理由と、使うべきでないシーン
「〇〇 diff」は便利な一方で、しばしば 煽り・非難・責任転嫁の表現 として使われ、問題視されることもあります。
味方に向けて使うと、「お前のせいで負けた」と責めているように受け取られがち
相手を勝ち誇ったように煽る表現としても使われる
そのため、
基本的には 他人に直接投げかけない
どうしても使うなら、フレンド同士の冗談・内輪ノリに留める
不特定多数が見る場では避ける
といった点を意識しておくと、トラブルを避けられます。
文脈ごとに「diff」を正しく読み解くコツ
同じ「diff」でも、どの文脈で登場したか によって意味が変わります。
英語・IT・ゲームのどれに当てはまるかを素早く判断する
ざっくりとした見分け方は次のとおりです。
コマンドライン・Git・技術記事 →
→ diff コマンド/差分表示の話 の可能性が高い英語学習サイト・一般的な英文 →
→ difference の略 と考えるゲームチャット・配信コメント →
→ 実力差(〇〇 diff)を示すスラング
まずは「どのジャンルの文脈で出てきたか?」を意識してみてください。
迷ったときは「差分」「違い」に置き換えてみる
意味に迷ったときは、頭の中で 「差分」「違い」という言葉に置き換えてみる と理解しやすくなります。
file diff→ ファイルの差分big diff→ 大きな違いjett diff→ Jett の実力差
ほとんどのケースで、この置き換えがそのまま文意に合うはずです。
逆に、「差分」「違い」として解釈すると不自然な場合は、difficulty など別の略を疑う、というチェックもできます。