ゲーム配信やボイスチャットで飛び交う「ロー」「激ロー」という言葉。なんとなく「ピンチっぽい」「強そうな言い回し」とは分かっていても、正確な意味や使い分けを説明できる方は意外と多くないです。
とくにFPSやバトロワを始めたばかりの方にとっては、「今の本当に激ロー?」「ローってどのくらい削れた状態?」と、味方との認識ズレに悩む場面も少なくありません。
本記事では、「ロー/激ロー」の基本的な意味から、HPの目安、ミリ・ワンショット・白ダメなど類似用語との違い、さらにボイスチャットでそのまま使える具体的なフレーズ例まで体系的に整理します。
あわせて、「激ローなのに全然削れていない」といったトラブルを避けるためのマナーや、英語サーバーでも通じる表現もご紹介します。読み終える頃には、今日から自信を持って「ロー」「激ロー」を使いこなし、味方との連携を一段とスムーズにできるようになるはずです。
ロー・激ローとは?一言でいうと「HPが少ない状態」
「ロー」はHPが少ない状態、「激ロー」はほぼ瀕死の状態
ゲーム配信やボイスチャットでよく聞く「ロー」「激ロー」は、どちらもキャラクターの体力(HP:Hit Point)が少ない状態を表すゲーム用語です。
英語の「low(低い)」が語源で、主にFPS(ファーストパーソン・シューティング)やTPS、バトロワ系のゲームで使われます。
ロー:HPが少なくなり、「そろそろ倒せそう」な状態
激ロー:HPがごくわずかで、「あと一発・二発で倒せそう」なほぼ瀕死の状態
目安として、次のように説明されることが多いです。
ロー:HPが2〜3割程度残っている
激ロー:HPが1割以下、あるいは「あと一撃で倒せる」
あくまで「一般的なイメージ」であり、ゲームタイトルやプレイヤーによって感覚は多少異なります。本記事では、この違いを押さえつつ、実際の使い方やマナーまで整理していきます。
どんなゲーム・ジャンルで使われる言葉か
「ロー/激ロー」は、特に次のようなジャンル・タイトルでよく使われます。
FPS・TPS(例:Apex Legends、VALORANT、CoDシリーズ、PUBGなど)
バトルロイヤル系全般
一部の対戦アクションゲームやMOBAなど
多くの場合、チームメンバー同士のボイスチャットやテキストチャットで素早く状況を共有するための略語として使われます。
ローと激ローの違い|HPの目安とイメージ
HP何割ならロー?激ロー?ざっくり目安表
具体的な数値はゲームによって異なりますが、初心者の方がイメージしやすいよう、ざっくりとした目安を表にすると次のようになります。
| 状態 | HPの目安(あくまで例) | 状況イメージ |
|---|---|---|
| まだ余裕 | 70〜100% | まだ撃ち合えるが、油断は禁物 |
| ロー | 約20〜30% | もう少しダメージを与えれば倒せそう |
| 激ロー | 約10%以下、または一撃圏内 | ほぼ瀕死。集中攻撃すれば確実に落とせる |
重要なのは、「激ロー」と言われたら、味方は「今すぐ倒しに行って良いレベルだ」と判断するという点です。
そのため、単に「ちょっと削った」程度で激ローと言ってしまうと、期待とのギャップで不満が生まれやすくなります。
シールドがあるゲームとないゲームでの考え方
Apexやフォートナイトのように、HPとは別にシールド(アーマー)が存在するゲームでは、
シールドを削り切った状態を「激ロー」に近い感覚で使う人
HPがごくわずかになったときだけ「激ロー」と呼ぶ人
など、プレイヤーによって基準が分かれる場合があります。
この記事では、混乱を避けるために次のような基準を推奨します。
シールド+HPが合計で2〜3割程度以下:ロー
どちらか一方ではなく、合計でほぼ一撃圏内:激ロー
チームで遊ぶ場合は、「だいたいこれくらいから激ローって言おう」など、フレンド同士で軽く基準を共有しておくと誤解が減ります。
実際のボイスチャットでの「ロー/激ロー」の使い方
味方への報告でよく使うフレーズ例
ロー/激ローは、敵の体力状況を味方へ瞬時に伝えるための合図です。
よく使われる具体的な言い回しを、いくつかご紹介します。
「敵、ローね!」
「この家の上のやつ、激ロー!」
「さっき削ったレイス、まだローのはず」
「正面のスナイパー激ローだから詰めよう」
ポイントは、誰が・どこにいる敵なのかを併せて伝えることです。
「キャラ名+状態」:
「オクタン激ロー」「ジェット激ロー」など
「位置情報+状態」:
「左上の高台のやつロー」「家の中の1枚激ロー」など
単に「激ロー!」とだけ叫ぶよりも、キャラ名・位置・人数をセットで伝えると、味方が動きやすくなります。
キャラ名・位置とセットで伝えるコツ
報告の質を一段階上げるには、次のようなテンプレを意識すると便利です。
敵の位置 + キャラ名(分かれば)+ 数(何人か)+ 状態(ロー/激ロー)
例:
「右の小屋の裏、レイスとオクタン2枚。オクタン激ロー。」
「上取ってるパーティーのスナ、激ローだから誰か見てあげて。」
「正面のチーム、1人ローになってるから詰めよう。」
こうした言い方に慣れてくると、ロー/激ローは単なる用語ではなく、『攻める合図』として機能するようになります。
英語サーバーでも通じる表現(one shot / low など)
海外サーバーや英語圏プレイヤーと遊ぶ場合、日本語の「激ロー」は通じません。
英語では次のような表現がよく使われます。
low:ローとほぼ同じ。「HPが少ない」の意味
例:
He is low.(あいつHP少ない)
one / one shot:激ロー相当。「あと一発で倒せる」
例:
Octane one!(オクタン激ロー!)
簡単な英語フレーズ例:
「右上のスナイパー激ロー」
→Sniper on the right is one shot!「この家の中のやつローだから詰めよう」
→Guy inside the house is low, let's push!
英語が得意でなくても、「low」と「one shot」だけ覚えておくと、海外プレイヤーとも最低限の連携が取りやすくなります。
ミリ・ワンショット・白ダメ…「ロー周辺用語」との違い
ミリ・ワンショット・白ダメなど主要な類義語一覧
ロー/激ローと似た意味で使われる言葉がいくつかあります。主なものを整理すると次のとおりです。
| 用語 | おおよその意味 | よく使われる場面・タイトル例 |
|---|---|---|
| ロー | HPが少ない | FPS全般 |
| 激ロー | ほぼ瀕死・一撃圏内 | FPS全般 |
| ミリ | 「HPが数ミリ」=激ローに近い状態 | FPS・対戦ゲーム全般 |
| ワンショット / ワン | 一発で倒せそうな状態 | 英語圏のFPS、Apexなど |
| 白ダメ | シールドが削れ、HP本体にダメージが入っている状態 | フォートナイトなどシールド制のゲーム |
意味はほぼ重なっていますが、ゲーム文化やコミュニティごとに好まれる表現が違うイメージです。
ゲームによって表現が変わるポイント
同じ「HPが少ない状態」でも、次のような違いがあります。
フォートナイト:
シールドが剥がれた状態を「白ダメ」と言い、激ローと近いニュアンスで使われることが多い。
各種FPS・対戦ゲーム:
「ミリ」「ロー」「激ロー」が混在しており、プレイヤーの好みで使い分けられている。
英語圏のFPS:
「low」「one shot」「cracked(シールドが割れた状態)」などの表現が多用される。
そのため、新しいゲームを始めたときは、
そのゲームの用語集を見る
よく一緒に遊ぶフレンドがどう言っているかを真似する
といった形で、そのタイトルの「ローカルルール」に合わせるとスムーズです。
「激ローなのに全然削れてない」と言われないためのマナー
激ローと言って良いラインの考え方
Q&Aサイトなどを見ると、「激ローって言われたから詰めたのに、全然削れてなかった」という不満が少なからず見受けられます。
こうしたトラブルを避けるために、次のような基準を意識するとよいでしょう。
自分の感覚+実際のHP表示を見て、「本当にあと一発〜二発で倒せそうか?」を冷静に考える
自信がなければ「激ロー」ではなく、「半分くらい削ってる」「残り3割くらい」など、具体的な感覚値で伝える
複数人がいる場合、「1人激ロー」「もう1人はまだ半分ある」など、全員が激ローではないことを明確にする
味方は、激ローという言葉を聞くと「今すぐ詰めれば勝てる」と判断しがちです。
その期待値を踏まえて、やや控えめなくらいの表現を意識するのが安全です。
言い方次第で印象が変わる|責め口調にしないための工夫
ロー/激ローは、本来「状況共有」のための用語ですが、使い方によっては味方を責めるニュアンスが強く出てしまうことがあります。
悪い例:
「え、そこ激ローだったのに何で落とせないの?」
「今の激ローだったじゃん、なんで詰めないの?」
こうした言い方は、味方のプレイを責める印象になり、チームの雰囲気を悪くします。
おすすめの言い換えとしては、
「さっきの敵、結構削れてたから、次は一緒に詰めようか」
「今の、1人激ローまで持っていけてたね。次はあそこでフォーカス合わせよう」
など、状況と次の改善ポイントにフォーカスした言い方がよいでしょう。
今日から使える!ロー/激ローコミュニケーション改善チェックリスト
最後に、この記事の内容を実戦で活かすためのチェックリストをまとめます。
意味を理解できているか
ロー=HPが少ない
激ロー=ほぼ瀕死・一撃圏内
自分なりの「激ローライン」を決めているか
例:HP1割以下、もしくは「自分の武器なら一発で落とせる」と思える状態
報告時に「誰が・どこにいる敵か」をセットで伝えているか
例:「右上のスナイパー激ロー」「家の中のレイスロー」
複数人がいるときは人数も伝えているか
例:「前のパーティー、1人激ロー・もう1人は半分くらい」
英語サーバー用の簡単フレーズを把握しているか
low / one shot など最低限の表現
味方を責める言い方になっていないかを意識しているか
「なんで倒せないの?」ではなく、「次こうしよう」に言い換える
このあたりを意識するだけでも、ロー/激ローという用語が、単なるスラングではなく、チームの勝率を上げるための立派なコミュニケーションツールになっていきます。