VALORANTの公式大会配信を視聴していると、試合開始前の高揚感をつくる「テーマソング」や、試合間や待機中に流れる「BGM」が印象に残りやすいです。しかし、いざ曲名を調べようとしても「どれが公式テーマ曲なのか」「大会中継で流れていた曲が見つからない」「配信で使って良いのか不安」といった壁に当たりがちです。
本記事では、VCT関連の音楽を整理するうえで最初に押さえるべき「定義の違い」を明確にし、次にVALORANT Championsの歴代公式アンセム(テーマソング)を年別で一覧化します。さらに、アンセム以外の「中継BGM」を探すための再現性の高い手順、地域リーグ曲の位置づけ、配信・動画で利用する際の注意点まで、ひとつの記事で迷いなく辿れる形でまとめます。
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VCTテーマソングと使用BGMの違い
公式アンセムとは何か
「VCTのテーマソング」と言われたとき、多くの方が想起しているのは、世界大会としての位置づけが強いVALORANT Championsの公式アンセムです。アンセムは、単に“大会で流れている曲”というよりも、年ごとに象徴として制作・公開され、MVや告知とセットで展開される「公式テーマ曲」に近い存在です。
アンセムは次の特徴を持つことが一般的です。
年ごとに代表曲が1曲(または主軸となる1曲)として提示される
公式MVや公式告知記事で「Championsのアンセム」として明示される
大会のオープニング演出やプロモーション全体に紐づく
公式プレイリストや公式チャンネルでまとまって確認できることが多い
この整理が重要な理由は、検索やSNSでは「テーマソング」という言葉が幅広く使われ、アンセム以外のBGM、地域リーグ曲、さらにはファンメイドの編集動画で使われた曲まで混在しやすいからです。まずは「公式アンセム=Championsの年別テーマ曲」という軸を確立すると、情報の取り違えを大幅に減らせます。
中継BGMとは何か
一方で、配信中に頻繁に耳にする音楽の多くは、公式アンセムではなく中継BGMです。これは、試合開始前の待機画面、マップピック、ハーフタイム、リプレイ、テクニカルポーズ、インターバル、配信の切り替えなど、あらゆる場面で流れます。
中継BGMの特徴は次の通りです。
1曲固定ではなく、複数トラックが状況に応じて使われる
年や大会、地域リーグ、放送パッケージの刷新によって入れ替わる可能性がある
曲名が画面上に表示されないことが多く、視聴者側で特定が必要
公式がプレイリストとしてまとめる場合もあるが、必ずしも全てが“探しやすい形”で提供されるとは限らない
したがって、「配信で聞いた曲を全部知りたい」という目的を持つ場合、アンセム一覧だけでは不足しやすく、探し方の手順が不可欠になります。
地域リーグのテーマ曲が存在するケース
VCTは、国際大会だけでなく地域リーグ(例:Pacific、Americas、EMEA など)も大きな盛り上がりを持っています。地域リーグでは、リーグ自体のプロモーションとして地域のテーマ曲が設けられることがあります。
この「地域リーグ曲」は、Championsの公式アンセムと同列に扱ってしまうと、次のような混乱が起こりやすいです。
ある年の“VCTのテーマ曲”として誤って紹介してしまう
どの大会の曲なのか分からず、プレイリスト整理が崩れる
読者が「結局Championsの曲はどれなのか」を見失う
そのため本記事では、まずChampionsの歴代アンセムを年別に押さえ、次に「大会別・地域別の曲」という整理へ進めます。この順番にすることで、読者が迷わず目的の曲へ到達しやすくなります。
VCT歴代テーマソング一覧
ここでは、VALORANT Champions(世界大会)の歴代公式アンセムを年別に整理します。記事タイトルの「歴代テーマソング」に最も直結する領域であり、まずはここを押さえることで「VCTの曲」の話題が一気に整理されます。
歴代アンセム年表
以下の表では、年、曲名、主要アーティスト、対象、視聴先の探し方をまとめています。視聴先はプラットフォームが複数あるため、「公式MV」や「公式プレイリスト」を起点にするのが確実です。
| 年 | 曲名 | 参加アーティスト | 対象 | 公式視聴先の探し方 |
|---|---|---|---|---|
| 2021 | Die For You | Grabbitz(ほか) | Champions 2021 | 公式MV、またはChampionsアンセムの公式プレイリスト |
| 2022 | Fire Again | Ashnikko参加 | Champions 2022 | 公式MV、公式告知記事、公式プレイリスト |
| 2023 | Ticking Away | Grabbitz & bbno$参加 | Champions 2023 | 公式MV、公式告知記事、公式プレイリスト |
| 2024 | SUPERPOWER | KISS OF LIFE(Julie/Natty)& Mark Tuan参加 | Champions 2024 | 公式MV、公式プレイリスト |
| 2025 | Last Shot | templuv & 347aidan参加 | Champions 2025 | 公式MV、公式ニュース、公式プレイリスト |
※表は「検索で迷わない」ことを優先し、曲名と対象大会を最短で結びつける設計にしています。
2021 Die For You
Champions 2021のアンセムとして知られるのが「Die For You」です。後年のアンセムがより大型のプロモーションと連動していく中でも、2021は「Championsの音楽が強く印象づいた最初期」として語られやすく、ファンの間での認知度が高い年です。
この曲が重要なのは、単に「歴代の最初」だからではありません。アンセムの役割は、試合の勝敗とは別軸で“大会の記憶”を残すことにあります。2021の大会のハイライトや選手の名場面を思い出すとき、背景としてこの曲のフレーズが一緒に蘇る、という体験をする方も少なくありません。
つまりアンセムは、BGM以上に「大会の物語を象徴する音楽」として機能しており、歴代を追うほどVCTの歴史が音楽で整理されていきます。
視聴する際は、非公式の再アップロードではなく、公式チャンネルのMVや公式プレイリストに辿ることで、削除やリンク切れのリスクを下げられます。
2022 Fire Again
Champions 2022のアンセム「Fire Again」は、アーティスト参加の話題性もあり、より広い層に届いた印象を持つ方が多い楽曲です。アンセムとしての“勢い”が強く、試合前の演出や大会の熱量と相性が良いのが特徴です。
アンセムを探す際にありがちな失敗として、「Fire Again」と似たタイトルの曲や、ファンメイドの編集動画を先に踏んでしまい、公式に辿り着けないケースが挙げられます。
この場合は、次の順で確認すると確実です。
公式MVを起点にする
公式記事・公式ニュースで「Champions 2022 Anthem」と明示されているか確認する
公式プレイリストに収録されているか照合する
この“照合の癖”をつけると、歴代アンセムを一気に正確に集められるようになります。
2023 Ticking Away
Champions 2023のアンセム「Ticking Away」は、記憶に残るメロディやテンポ感から「曲は分かるのに曲名が出てこない」という状況が起こりやすい楽曲でもあります。検索でも「VCT 2023 song」「champions 2023 bgm」など曖昧な語句で辿り着く方が多いため、年と曲名をセットで覚えておくと便利です。
また、アンセムは大会が終わった後にも価値が残ります。
選手紹介動画のBGMとして再利用されやすい
シーズンの総集編や名場面集で引用されやすい
ファンの間で“その年のChampionsと言えばこの曲”という共通言語になりやすい
このように、アンセムを知ることは単なる音楽鑑賞に留まらず、VCTの視聴体験を整理し直す意味も持ちます。
2024 SUPERPOWER
Champions 2024のアンセム「SUPERPOWER」は、複数のアーティストが参加し、ポップカルチャー的な広がりを強く意識した楽曲として注目されました。アンセムは年々「eスポーツの大会曲」から「世界的な音楽プロジェクト」へ寄っていく傾向があり、2024はその流れを象徴する年のひとつです。
この手の楽曲は、公式MVだけでなく、
歌詞動画
ショート版
ティザー
パフォーマンス映像
など関連コンテンツが増えやすい一方、非公式の切り抜きや再編集も同時に増えます。曲名が分かったとしても、視聴先を選ぶ段階で迷いやすいので、最初は公式MVから入るのが最も安全です。
2025 Last Shot
Champions 2025のアンセム「Last Shot」は、比較的新しい年の楽曲として「最新の歴代一覧を更新したい」というニーズに直結します。歴代まとめ記事で価値が出るのは、こうした新しい年を正確に反映できているかどうかです。
一方で、最新年ほど起こりやすい問題もあります。
タイトル表記が揺れる(大文字小文字、表記ゆれ)
告知媒体が複数あり、どれが一次情報か分かりにくい
公式プレイリストへの反映タイミングに差が出る可能性がある
このため、最新年のアンセムほど「公式ニュース・公式MV・公式プレイリスト」を突き合わせて把握するのが堅実です。視聴者としては、公式MVを保存し、後から見返せる状態にしておくと便利です。
VCTで流れる使用BGMの探し方
アンセムは年別に整理しやすい一方、使用BGMは「曲数が多い」「入れ替わる」「表示されない」という性質上、探し方にコツが必要です。ここでは、最も再現性が高い順に手順をまとめます。
公式プレイリスト起点で探す
最も効率が良いのは、公式プレイリストを起点にする方法です。理由は単純で、検索エンジンやSNSでは非公式情報が混ざりやすい一方、公式プレイリストは“最初から整理された状態”で提供されるからです。
公式プレイリスト起点のメリットは次の通りです。
曲名が分からなくても、収録曲を順に再生して当たりを引ける
誤情報を踏みにくい
公式チャンネル・公式アカウントに辿りやすい
「この曲は公式に使われている」という確認材料になる
一方で注意点もあります。公式プレイリストは「アンセム専用」「イベント曲」「コンピレーション」など複数存在し、目的に合うものを選ばないと遠回りになりやすいです。まずは、
探しているのが“アンセム”なのか
探しているのが“待機・インターバル等のBGM”なのか
を切り分けてください。
大会アーカイブとタイムスタンプで探す
公式プレイリストで見つからない、または「配信で流れたあの部分の曲」だけをピンポイントに知りたい場合は、大会アーカイブとタイムスタンプが強力です。具体的には以下の流れです。
どの大会かを確定する
Championsか、Mastersか、地域リーグか
できれば年も確定する
アーカイブで該当箇所を見つけ、タイムスタンプを控える
例:配信開始後の待機、ハーフタイム入り、マップピック画面、勝利後のリプレイ等
タイムスタンプ周辺を複数回再生し、曲の特徴をメモする
テンポ、ボーカルの有無、特徴的なフレーズ、サウンドの系統
検索語を具体化する
「大会名 年 BGM」「大会名 インターバル 曲」
英語でも試すと見つかる確率が上がることがあります
候補が出たら、冒頭10秒程度で照合する
“似ている”で止めず、該当箇所と聴き比べる
この方法の良い点は、曲名が分からなくても「いつ流れたか」という客観情報で探索できることです。BGM特定はどうしても曖昧になりがちですが、タイムスタンプがあるだけで精度が大きく上がります。
音楽認識アプリで探す際のコツ
音楽認識アプリは便利ですが、eスポーツ配信特有の事情で認識が失敗しやすいです。実況、効果音、観客の歓声、配信の圧縮などが重なるため、一般的なミュージックビデオよりも条件が悪くなります。
成功率を上げるコツをチェックリスト化します。
音楽認識は“曲が前面に出ている場面”で行う
実況が重なる場面は避ける
可能なら別デバイスで音を拾う(スマートフォンでテレビ音声を拾う等)
1回で諦めず、別の区間で複数回試す
認識結果が複数出た場合、サビや特徴的な音で照合する
候補曲が見つかったら、公式プレイリストに含まれるかも確認する
特に重要なのは「認識結果を鵜呑みにしない」ことです。似た雰囲気の曲が誤検出されることがあるため、アーカイブの該当箇所と聴き比べて一致を確認してください。
大会別に見つけるプレイリストと代表曲の傾向
ここでは、音楽を「大会別」に整理する視点を補足します。アンセムは年別で覚えると強いですが、BGMは大会別のほうが探しやすいケースが多いです。
Championsの公式プレイリスト
Championsは情報量が多いため、公式プレイリストを軸にすると整理が楽になります。基本方針としては、次の二段構えが分かりやすいです。
まず「Championsアンセム(年別)」を押さえる
次に「BGMを含む関連プレイリスト」へ広げる
この順番で進めると、アンセムとBGMが混ざって混乱する状況を避けられます。また、アンセムはMVがあるため見つけやすい一方、BGMは曲名が分かりにくいので、プレイリストで網羅的に当たりをつける方法が現実的です。
Masters Tokyoなど国際大会のプレイリスト情報
Mastersなどの国際大会は、年の中でも注目が集まるイベントですが、音楽の扱いはアンセムと異なります。Mastersは「その大会の象徴曲」が前面に出る場合もありますが、配信で耳にするのは多くが中継BGMです。
探し方としては、次の順が効率的です。
大会名+年で公式アーカイブを確定
インターバルや待機画面のBGMをタイムスタンプで切り出して特定
公式プレイリストが存在するならそこから当たりをつける
見つからない場合、コミュニティ側のまとめを参考にしつつ、公式情報で裏取りする
国際大会は海外視聴者も多いため、英語の検索語句(例:“Masters Tokyo intermission music”)で探すと情報が見つかる場合があります。
VCT Pacific 2024 UNDEFEFEATED
地域リーグ曲の例として分かりやすいのが、VCT Pacific 2024の「UNDEFEATED」です。このように地域リーグ曲が明確に打ち出されるケースでは、曲の位置づけを次のように整理すると混乱が減ります。
Championsアンセム
年別の世界大会テーマ曲
地域リーグ曲
Pacificなどリーグのプロモーションに紐づく
中継BGM
大会内の画面遷移や待機、演出に合わせて複数曲が使われる
「UNDEFEATEDを聴いた=Championsアンセム」とは限りません。検索時に“VCT”という大きな単語だけで探すと取り違えが起こりやすいので、Pacificのように地域名をセットにすると精度が上がります。
配信や動画で使う際の注意点
ここからは、視聴者だけでなく配信者・動画投稿者にも関わる論点です。結論としては、「VCTの曲だから大丈夫」と一括りにはせず、権利処理の考え方を理解して運用するのが安全です。
Creator-Safe Playlistの考え方
配信や動画でBGMとして使う場合、もっとも安心感があるのは「クリエイター向けに利用を想定して整理された音源」を起点にすることです。一般に、Creator-Safeの考え方は次のメリットを持ちます。
配信プラットフォームでのトラブルを避けやすい
どの曲を使えば良いか迷いにくい
“使って良い範囲”が比較的明確になりやすい
VALORANTの雰囲気に合う楽曲を選びやすい
ただし、注意点もあります。
「Creator-Safeであっても、プラットフォームの自動検出が作動しない」とは断言できない
運用ルールが更新される可能性がある
同じ曲でも利用場所や用途で扱いが変わる可能性がある
そのため、Creator-Safeは“万能免罪符”ではなく、リスクを下げるための現実的な手段として捉えるのが適切です。
YouTubeで権利申し立てを減らす基本
YouTubeでは、音源の自動検出が働くことがあります。申し立てを完全にゼロにすることは難しいですが、減らすための基本方針は立てられます。
まずCreator-Safe枠のプレイリストから選曲する
公式アンセムは話題性が高い反面、関係者が多い可能性があるため、BGM用途で常用するなら慎重に扱う
使う曲を固定せず、複数候補を用意して状況に応じて切り替える
アーカイブや切り抜きの用途では、BGMの音量バランスにも注意する
問題が起きた場合の代替策(差し替え用BGM)を準備しておく
大切なのは、権利の問題は「音楽そのもの」だけでなく、「利用する場所と方法」によっても変化し得るという認識です。運用は定期的に見直し、ルール変更があれば追随できる体制にしておくと安心です。
FAQ
VCTのテーマソングは毎年1曲だけですか
Championsの公式アンセムとしては、年ごとに主軸となる1曲が提示される形が基本です。ただし、配信中に流れる音楽はアンセムだけではなく、待機画面や演出で流れる複数のBGMが存在します。
したがって「毎年1曲」という理解は、アンセムに限れば概ね正しい一方、配信で耳にする音楽全体を指すと不足が出ます。この記事では、その混同を避けるために、アンセムとBGMを明確に分けて整理しています。
UNDEFEATEDはVCT全体のテーマソングですか
UNDEFEATEDは、地域リーグであるVCT Pacificに紐づくテーマ曲として語られる文脈が強い楽曲です。
「VCTの曲」という大きな括りで紹介されることはありますが、Championsの年別アンセムとは別枠として整理するほうが混乱が起きにくいです。
曲を探す際は、「VCT Pacific」「Pacific 2024」など、リーグ名や年をセットにして検索するのが有効です。
中継で流れたBGMがどうしても見つかりません
見つからない場合は、原因を切り分けると解決しやすくなります。
そもそもアンセムを探しているのか、BGMを探しているのか
大会名と年が正しいか
探している場面が実況や効果音で覆われていないか
音楽認識の誤検出を信じてしまっていないか
対処手順としては、次のチェックリストが有効です。
中継BGMを特定する手順
まずChampionsの公式アンセム一覧を確認し、該当しないことを確かめる
大会アーカイブでタイムスタンプを控える
その区間を複数回再生し、特徴(テンポ、ボーカル有無など)をメモする
音楽認識アプリをサビ付近で複数回試す
検索は日本語だけでなく英語でも行う
候補が出たら、該当箇所と聴き比べて一致を確認する
この手順に沿えば、「どこで詰まっているか」が見えるため、闇雲に探して疲弊する状況を避けられます。
まとめ
本記事では、VCTの音楽を探す際に最も混乱しやすいポイントである「テーマソング」と「使用BGM」の違いを明確にし、VALORANT Championsの歴代公式アンセムを年別に整理しました。
公式アンセムは、Championsの年別テーマ曲として把握すると整理しやすいです
2021から2025まで、年と曲名をセットで覚えるだけで検索効率が大きく上がります
使用BGMは複数曲が前提のため、公式プレイリスト起点で当たりをつけ、難しければタイムスタンプで特定する手順が有効です
地域リーグ曲はChampionsアンセムと別枠で整理すると、取り違えが起きにくくなります
配信・動画で利用する場合は、Creator-Safeの考え方を起点にし、権利申し立てのリスクを下げる運用を心がけると安心です