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【Discord】OBSの画面を画面共有して配信する方法!音が出ない・聞こえない場合

DiscordとOBSを組み合わせると、ゲーム画面や資料に演出を加えつつ、友人や視聴者に共有できます。しかし、実際には次のようなトラブルが頻発します。

  • 画面は表示されているのに、相手にはまったく音が聞こえない

  • 自分にはゲーム音が聞こえるが、Discord側の画面共有では無音

  • 一部のアプリ(ブラウザ、動画サイト)だけ音が共有されない

  • 音は出ているが、二重に聞こえたりエコーが発生する

こうした問題は、Discord・OBS・Windows(OS)の3つのどこかで設定が噛み合っていないことがほとんどです。Discordの画面共有機能の仕様、OBSの音声ミキサー設定、そしてWindowsの再生デバイス設定を順番に見直すことで、ほとんどのケースは解消できます。

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この記事のまとめ
  • まずは症状パターンを整理し、Discord/OBS/Windowsのどこが怪しいかを切り分ける

  • Discord側では「音声を含める」チェックと、出力デバイス・音声設定リセットを確認する

  • OBS側では「デスクトップ音声」「マイク」デバイスと、音声モニタリング設定を見直す

  • Windows側では、既定の再生デバイス・アプリごとの音量ミキサー・無効デバイス・排他モードを確認する

  • 環境別テンプレート(PCゲームのみ/キャプボ使用/BGM付き配信)を参考に、自分の構成を固める

  1. 自分の環境で一度音が正常に出たら、OBSのプロファイル・シーンコレクションを保存する

  2. DiscordとWindowsの設定をスクリーンショット化し、再現用メモとして残す

  3. 配信や画面共有を始める前に、

    • テスト用サーバーや別アカウントで音の確認

    • 実際にゲーム音・マイク・通話音がどう聞こえるかをチェック

目次

よくある症状のパターン(自分だけ/相手だけ/一部アプリだけ)

まずは、症状をざっくりと次のパターンに分類すると、原因のあたりが付けやすくなります。

症状パターン状況の例主な原因候補
相手にだけ音が聞こえない自分のPCでは音が鳴っている/OBSメーターも動くDiscord側の画面共有設定、Discord出力デバイス、アプリ共有方法
自分にだけ音が聞こえない相手は聞こえているが、自分は無音Windowsの再生デバイス、ヘッドセット接続、ミュート設定
一部アプリだけ音が出ないゲーム音は共有されるが、ブラウザ動画だけ無音共有しているウィンドウの選択、アプリごとの音量ミキサー
すべて無音どのアプリも音が共有されない再生デバイスの誤設定、OBSデスクトップ音声の未設定、音声共有OFF

自分のケースがどのパターンに当てはまるかを意識しながら、以降の設定を確認していきます。

問題の切り分け方(Discord/OBS/Windowsどこが怪しいか)

効率よく解決するには、次の順で切り分けるのがおすすめです。

  1. Discord単体での画面共有

    • OBSを使わず、ゲームやブラウザ単体をDiscordで共有し、音が出るか確認

  2. OBS単体での音声確認

    • OBSのメーター(デスクトップ音声・マイク)が動いているか確認し、録画テストで音が録れているかをチェック

  3. Windows側でのサウンド確認

    • 別アプリ(YouTube等)や別通話アプリ(Zoomなど)では問題ないか確認

この順で確認することで、「そもそもOS側で音が出ていない」のか、「OBSからDiscordへの渡し方だけがおかしいのか」が切り分けやすくなります。


Discord画面共有とOBSの役割を整理する

Discord画面共有の基本(アプリ共有・画面共有・音声共有ON/OFF)

Discordの画面共有は、主に以下の3つのモードがあります。

  • アプリケーションウィンドウ共有

    • 特定のアプリのみ共有

    • デスクトップ版ではアプリ音声も共有可能(サウンドON時)

  • 画面(ディスプレイ)共有

    • モニター全体を共有

    • 通常、画面全体の音声も共有可能(サウンドON時)

  • ブラウザ版の一部制限

    • ブラウザ版Discordでは、ウィンドウ共有で音声が乗らない場合があります

画面共有を開始するときのダイアログでは、「音声を含める」「サウンド」といったチェックボックスがあります。これがOFFになっていると、どんなにOBSやOS側で音が出ていても、相手には無音になります。

OBSの役割(映像合成と音声ミキサー、仮想カメラ・全画面プロジェクター)

OBSは、主に次の役割を担います。

  • ゲーム画面・カメラ・画像・テキストなどを合成した映像を作る

  • ゲーム音・マイク・BGMなど複数の音をミキサーでまとめる

  • 合成した映像を

    • 配信サイトへ配信

    • ファイルへ録画

    • 仮想カメラ(OBS Virtual Camera)として他アプリに渡す

    • 全画面プロジェクターで別ディスプレイに映し出す

DiscordでOBSの映像を共有する場合、代表的には次の2パターンがあります。

  1. OBS仮想カメラを使う方法

    • Discordの「カメラ」入力としてOBS仮想カメラを選択

    • 映像はOBSから、音声は別途Discordの画面共有やマイク設定を使って送る

  2. 全画面プロジェクター+画面共有の方法

    • OBSのプレビューを別ディスプレイへ全画面表示

    • Discordでそのディスプレイを画面共有(音声を含める)

いずれの場合も、音声は「映像」とは別の経路で送る必要がある点がポイントです。

よく使われる構成パターン(PCゲーム/キャプボ/資料共有+顔出し)

  • PCゲーム+Discord通話+OBS配信(最も一般的)

  • キャプチャーボードでPS5やSwitch2を取り込み、OBSで合成 → Discordで共有

  • OBSでスライド・カメラ・BGMを合成し、オンライン勉強会や社内研修に利用

本記事では、特にWindows PCを前提とした構成について解説します。


まず確認すべきDiscord側の設定チェックリスト

画面共有時に「音声を含める」をONにする

Discordで画面共有を開始するときの画面に、以下のような選択肢があります。

  1. 共有するアプリケーションまたは画面を選ぶ

  2. 解像度やフレームレートを選ぶ(Nitro有無で上限が変動)

  3. 「音声を含める」「サウンド」などのチェック項目が表示される

チェックポイント:

  • 「音声を含める」や「サウンド」のチェックがONになっているか

  • ブラウザ版ではなく、デスクトップ版Discordを使用しているか

  • 共有対象として、実際に音が出ているアプリを選択しているか

Discord側ミニチェックリスト

  • デスクトップ版Discordを使用している

  • 画面共有ダイアログで「音声を含める」をONにしている

  • ゲーム・動画アプリなど、音を出したいアプリを選んでいる

共有方法(アプリケーション/画面全体)と音声有無の関係

一部の構成では、共有方法によって音声が乗る・乗らないが変わります。

  • ブラウザ版Discord:

    • ウィンドウ共有 → 音声が共有されない場合あり

    • 画面全体共有 → 音声が共有されるケースが多い

  • デスクトップ版Discord:

    • アプリケーション共有・画面共有のどちらでも音声共有が可能(サウンドON時)

音が出ない場合は、一度画面全体共有で試すと、問題の所在を切り分けやすくなります。

音声・ビデオ設定(出力デバイス/音声設定をリセット)

Discordのユーザー設定 →「音声・ビデオ」では、次の項目を確認します。

  • 入力デバイス(マイク)

  • 出力デバイス(スピーカー/ヘッドセット)

  • 入力/出力音量

  • 「音声設定をリセット」ボタン

チェックポイント:

  • 出力デバイスが、実際に音を出しているスピーカー/ヘッドセットと一致している

  • 入力デバイスが正しいマイクに設定されている

  • 「音声設定をリセット」で異常な設定を一度リセットしてみた


OBS側の設定を確認する:デスクトップ音声とモニタリング

OBSの「デスクトップ音声」「マイク」を正しいデバイスに設定する

OBS側で音が正しく取り込めていないと、Discordに渡す以前の問題として無音になります。

  1. OBSを開き、「設定」→「音声」を開く

  2. デスクトップ音声

    • 既定(Default)または実際にゲーム音が出ているスピーカーを選択

  3. マイク音声

    • 使用中のマイク・オーディオインターフェースを選択

OBSのメイン画面で、デスクトップ音声・マイクのメーターが動いているかどうか必ず確認します。

音声ミキサーと「音声モニタリング」の基本(モニターのみ/モニターと出力)

Discord画面共有にOBSの音を載せるには、OBS内の音声を自分のスピーカーに“モニタリング”させる必要がある構成が多くあります。

  • 音声ミキサーの歯車アイコン →「オーディオの詳細プロパティ」を開く

  • 各ソースごとに「音声モニタリング」を設定

代表的な設定:

  • モニターのみ(出力はミュート)

    • 自分の耳には聞こえるが、配信としては出力しない

    • Discord側の画面共有にだけ音を載せたい場合に有効

  • モニターと出力

    • 自分も聞こえ、配信にも出力される

二重音やエコーが出る場合は、モニタリング経路が増えすぎていないかを確認します。

OBS仮想カメラや全画面プロジェクターを使う場合の注意点

  • OBS仮想カメラ

    • 映像のみを仮想カメラとして出力

    • 音声はDiscordの画面共有やマイク経由で別途送る必要あり

  • 全画面プロジェクター(プレビュー)

    • OBSのプレビューを別ディスプレイに全画面表示

    • Discordでそのディスプレイを画面共有+音声共有ON

構成によっては、VB-CABLEなど仮想オーディオデバイスを利用し、「OBSのモニタリング出力」を仮想ケーブルへ流し、それをDiscordの入力として扱う方法もあります。


Windows(OS)側のサウンド設定チェック

既定の再生デバイスとアプリごとの音量ミキサー

DiscordやOBSは、Windowsで設定された既定の再生デバイスを前提に動作することが多いため、ここがズレていると音が出ません。

  • Windows設定 →「システム」→「サウンド」

    • 出力デバイス:実際に音を出しているスピーカー/ヘッドセット

  • 「アプリの音量とデバイスの設定」

    • DiscordやOBSだけがミュートになっていないか

    • 再生デバイスが別のものにされていないか

無効デバイスの表示と排他モードの確認

一部のデバイスが「無効」状態になっていると、アプリから選択できません。

  • コントロールパネル →「ハードウェアとサウンド」→「サウンド」

  • 「再生」タブで右クリック →「無効なデバイスの表示」にチェック

  • 使用したいデバイスが無効の場合、有効化する

また、「排他モード」が有効だと特定アプリだけがデバイスを独占し、他のアプリの音が出ないことがあります。

ドライバー更新・トラブルシューティングツールの使い方(概要)

上記を確認しても改善しない場合は、Windows標準のオーディオトラブルシューティングや、デバイスマネージャーからのドライバ更新も検討します。


環境別:おすすめ構成テンプレート(図解イメージ付き)

PCゲーム+Discord通話+OBS配信(最もシンプルな構成)

構成概要:

  • ゲーム音 → Windows既定スピーカー → OBSデスクトップ音声 → Discord画面共有(サウンドON)

  • マイク → OBSマイク → 配信&録画

ポイント:

  • Discordには画面共有のサウンド機能でPCの音をそのまま共有

  • 通話相手の声は、必要に応じてOBSに載せる/載せないを選択

キャプチャーボード使用時(PS5/Switch2+Discord画面共有)

構成概要:

  • キャプチャーボード → OBS映像キャプチャデバイス → 音声モニタリングON

  • OBSモニタリング音声 → スピーカー or 仮想ケーブル → Discord画面共有の音声として共有

ポイント:

  • OBSの「映像キャプチャデバイス」の音声モニタリングを「モニターのみ(出力はミュート)」などに設定

  • Discord側では、「配信音声を共有」のチェック有無を確認

BGM付き配信や通話音声を配信に載せたくない場合のルーティング例

  • Discord通話の出力を、OBSに入れないスピーカーへ分離(またはプラグインでアプリごとに切り分け)

  • BGM・ゲーム音だけをOBSに入力し、配信と画面共有に載せる


よくあるトラブル別の対処フロー

ケース1:OBSでは音が鳴っているが、Discord側にだけ音が出ない

  1. Discordの画面共有設定で「音声を含める」がONか確認

  2. Discordの共有対象が、OBSの全画面プロジェクターや該当ディスプレイになっているか確認

  3. Windowsのアプリごとの音量ミキサーで、Discordがミュートになっていないかを確認

ケース2:Discord画面共有では音があるが、自分のスピーカーから聞こえない

  1. Windows側の出力デバイス設定を確認

  2. ヘッドセット・スピーカーの物理接続・音量を確認

  3. Discordの出力デバイスが、実際に使用しているデバイスに設定されているか確認

ケース3:音が二重になる・エコーが発生する場合の対処

  1. OBS音声モニタリングで「モニターと出力」「モニターのみ」を重複設定していないか確認

  2. Discordのマイク入力に、スピーカーから漏れた音が入っていないか(ヘッドセットの使用を推奨)

  3. 仮想ケーブルやオーディオインターフェースで同じ音を二重にルーティングしていないか確認


リスク・注意点(プライバシー・著作権・負荷)

意図しない音声を共有してしまうリスクと対策

OBS+Discordの構成によっては、次のようなリスクがあります。

  • 別アプリの通知音・通話音・動画音声まで共有されてしまう

  • 通話相手の声を配信や録画に意図せず載せてしまう

対策:

  • 共有するアプリ・画面を明確に限定する(必要なものだけアプリケーション共有)

  • 通話相手の許可なく、声を配信・録画に載せない

  • 重要な場面では、配信前にテストサーバーやプライベートチャンネルで動作確認する

配信負荷・遅延・音ズレへの基本的な向き合い方

画面共有+OBS配信を同時に行うと、PCへの負荷が高まり、音ズレやカクつきが起こる場合があります。

  • 解像度・フレームレートを下げて負荷を軽減

  • Discordの画質設定を控えめにする

  • OBS側で遅延が発生した場合、「同期オフセット」で調整


FAQ:Discord×OBS画面共有でよくある質問

スマホ版DiscordでOBS画面を共有できますか?

スマホ単体ではOBSを動かせないため、PC側でOBSを動かし、その画面をDiscordのPC版から共有する形が基本です。スマホ版Discordの画面共有機能は、スマホ画面自体を共有するものであり、PC側のOBS画面を直接スマホから共有することはできません。

Mac環境でアプリ音を共有できないときは?

Macでは、アプリの音をシステムレベルでキャプチャするために、追加のオーディオドライバや仮想デバイスが必要になる場合があります。Discord公式が案内しているオーディオキャプチャドライバや、一般的な仮想オーディオデバイスをインストールし、出力先を適切に設定する必要があります。

仮想オーディオデバイス(VB-CABLE等)は必須ですか?

必須ではありません。
シンプルな構成(PCゲーム+Discord画面共有+OBS配信)であれば、Windowsの既定デバイス設定とOBS・Discordの設定だけで運用できるケースが多くあります。

ただし、次のような要件がある場合は仮想デバイスを導入すると柔軟になります。

  • 通話相手の声を配信に載せないようにしたい

  • BGMだけを配信し、ゲーム音やボイスチャットはDiscord側にだけ送りたい

  • アプリごとに音量やルーティングを細かく制御したい