MacでDiscordを起動したはずなのに、アップデートが終わらず画面が進まない、何度も更新を繰り返してアプリが開けない――この症状は、いわゆる「更新ループ」に近い状態です。特に、起動直後にアップデート処理が走る設計のため、更新が詰まると「アプリを開いて設定を直す」ことすらできず、対処に困りやすいのが特徴です。
本記事では、表示されている症状を手がかりに原因を切り分け、キャッシュ削除・残存ファイル整理・完全再インストール・ネットワーク確認までを順番に実施できるよう、手順を整理してご案内いたします。
対象読者は、Mac初心者〜中級者の一般利用者で、授業・仕事・通話などでDiscordがすぐ必要な方です。焦りやすい状況だと思いますが、削除や再インストールは「やる場所」「やる順番」を守ることで安全性が上がります。
なお、途中で直った場合はそれ以上強い手順に進む必要はありません。軽い手順→強い手順の順で進めてください。
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- 1 MacでDiscordアップデートが終わらない主な症状
- 2 Discordアップデートが終わらない原因を切り分ける
- 3 MacでDiscordアップデートを止める解決手順
- 4 Discordアップデートが終わらないときの注意点
- 5 Discordアップデートが再発しないための設定と運用
- 6 Discordアップデートが終わらないMacのよくある質問
- 7 まとめ:最短復旧は段階的に、最後は完全再インストールで整理します
MacでDiscordアップデートが終わらない主な症状
まずは「どの画面で止まっているか」を確認してください。見えている文言が違うと、優先して疑う原因や、最短で直るルートが変わります。
Downloading update 1 of 1で止まる
代表的な状態は次のとおりです。
起動直後に「Downloading update 1 of 1…」が表示され、そのまま長時間変化しない
一度閉じても、次に起動すると同じ画面に戻る
進捗バーがあっても動かない、または途中で止まる
このタイプは、更新ファイルのダウンロード/適用プロセスの途中で詰まっている可能性があります。原因としては、通信状態が不安定、キャッシュや一時ファイルの破損、更新関連ファイルの整合性不良などが多いです。比較的、キャッシュ削除や残存ファイル整理で改善するケースが見られます。
また「Downloading update 1 of 1」のままCPU使用率が高い/低いなど、Macの状態によって見え方が違う場合があります。CPUが高い場合は内部処理で詰まっていることもありますが、基本は手順通りに進めれば問題ありません。
Checking for updatesで止まる
次のような状態です。
起動直後に「Checking for updates」が表示され、ずっと回り続ける
「Discordのログイン画面」や「サーバー一覧」が出る前段階で止まる
しばらく待っても何も変わらない
このタイプは、更新の“確認”そのものが完了していない可能性があります。ダウンロード以前の段階で止まるため、ネットワーク(DNS含む)や、VPN/プロキシ/セキュリティソフトなどの干渉を疑う優先度が上がります。
一方で、確認が通っても次で失敗する場合もあるため、改善しない場合はキャッシュ削除〜再インストールまで同様に実施します。
Update Failedのリトライが続く
代表例です。
「Update Failed – Retrying in XX sec」のように、一定秒数ごとに再試行して終わらない
「Retrying」が続き、アプリが起動しない
再起動しても同じ挙動になる
このタイプは、更新が明確に失敗しており、再試行しても同じ原因にぶつかっている状態です。多くの場合、キャッシュだけでは直らず、残存ファイルを含めた“完全に近い再インストール”が必要になります。
ただし、ネットワーク側の要因(VPN・セキュリティ・DNS・Wi-Fiの不安定)でも失敗が連発するため、再インストール前に最低限の切り分けは行うと効率が上がります。
Discordアップデートが終わらない原因を切り分ける
いきなり削除や再インストールに進むと、原因がネットワーク側だった場合に「手間だけ増える」ことがあります。逆に、原因がファイル破損なのにネットワークだけを疑い続けても時間がかかります。ここでは、最短で方向性を決めるための切り分けを行います。
Discord側の障害と自分の環境を見分ける
切り分けは、難しく考えず次の観点で十分です。
別端末(スマホ・タブレット)でDiscordが普通に使えるか
使える → Mac固有の問題の可能性が高い
使えない/ログイン不能 → Discord側障害の可能性が上がる
同じネットワークで、別のMacやPCではどうか
同じWi-Fiで別端末も不調 → ネットワーク側の疑い
Macだけ不調 → Mac側の環境(残存ファイル、干渉、権限等)の疑い
急ぎの場合は、復旧までの間だけDiscordのWeb版を使うのが合理的です。Web版を使えば、最低限の連絡やテキストのやり取りは継続でき、作業中の焦りが軽減されます。音声通話を使う必要がある場合も、環境によってはWeb版で一時的に凌げることがあります(ただし音声デバイスやブラウザ設定に左右されます)。
ネットワークとDNSの影響を確認する
更新処理は通信が前提のため、ネットワークの切り分けは非常に有効です。次を上から順に確認してください。
他のサイトは安定して閲覧できるか
まずはSafariやChromeで、動画サイト・ニュースサイトなど複数サイトを開き、極端な遅延がないか確認します。
「Webは見られるが更新が進まない」場合もありますが、通信品質が悪いとアップデートで失敗しやすくなります。
別の回線で同じ症状が出るか
可能なら、スマホのテザリングなど別回線でDiscordを試します。
これで直る場合、Wi-Fiルーター・回線・DNS・フィルタリング等が原因である可能性が高いです。
VPN/プロキシを使っている場合、一時的に切って改善するか
VPNが通信先を変えるため、特定の更新サーバーへの接続が不安定になることがあります。
会社や学校の管理下ネットワークでは、そもそもDiscordの通信が制限されるケースもあります。
DNSやセキュリティ(フィルタリング)を疑う
広告ブロックやフィルタリングDNS、セキュリティソフトの通信保護機能が、更新通信を遮断することがあります。
この場合、DNSを変更する/保護機能の例外設定を行うと改善することがありますが、まずは「切り分け」が重要です。すぐ戻せる範囲で一時停止し、挙動の変化を確認してください。
macOSの常駐や権限が邪魔するケース
次のような条件だと、更新が詰まることがあります。
セキュリティソフトがDiscordの更新ファイルの書き込みをブロックしている
常駐アプリ(クリーナー、監視、バックアップ、同期系)が更新中ファイルを掴んでいる
macOSの権限や、ファイル破損で更新が正しく反映できない
以前のインストールの残り(残存フォルダ)が更新処理の邪魔をしている
特に「再インストールしたのに直らない」場合は、アプリ本体の入れ替えだけではなく、ユーザーフォルダ側に残った関連データが原因になっていることが多いです。そのため、本記事では「キャッシュ削除→残存ファイル整理→再インストール」の順で、影響を抑えつつ確実性を上げる流れを採用しています。
MacでDiscordアップデートを止める解決手順
ここからは実際の対応です。基本は「軽い手順から」「戻せる範囲で」。削除が出てきますが、削除場所の誤りが最大リスクです。手順とパス(場所)を一つずつ確認しながら実施してください。
症状別の最短ルート
| 症状 | 最優先で試す手順 | 所要目安 | リスク/注意 |
|---|---|---|---|
| Downloading update 1 of 1で止まる | 完全終了→再起動→キャッシュ削除 | 5〜15分 | フォルダ削除の場所を誤らない |
| Checking for updatesで止まる | 通信切り分け→キャッシュ削除→再インストール | 10〜30分 | VPN/セキュリティの影響に注意 |
| Update Failedが続く | 完全再インストール(残存ファイル整理) | 20〜40分 | ログインし直しが必要な場合 |
上表はあくまで目安です。実際には、ネットワークの切り分けで即解決する場合もあれば、残存ファイル整理が必須のケースもあります。重要なのは「無駄な遠回りをしない」ことです。
まずは完全終了と再起動で詰まりを解消
アップデートが終わらないとき、Discordが裏でプロセスとして残っていると、更新ファイルがロックされたり、同じ失敗状態を引きずったりします。まずは、ウインドウを閉じるだけではなく、プロセス単位で終了させます。
手順
Discordを閉じます(ウインドウの×だけでなく、アプリを終了します)。
メニューバーのDiscord(またはアプリ名)から「終了」を選べる場合は選んでください。
アクティビティモニタを開きます。
Launchpadで「アクティビティモニタ」と検索して起動できます。
検索欄に「Discord」と入れて、関連プロセスが残っていないか確認します。
残っている場合は、対象を選んで終了(×アイコン)します。
Macを再起動します。
Discordを起動して改善したか確認します。
判定
改善:アップデート画面が進み、通常の画面(ログインやサーバー一覧)が開く
未改善:次の「キャッシュ削除」に進みます
ここで直る場合は、単純にプロセスの残留や一時的な詰まりが原因だった可能性が高いです。直ったあとも、しばらくは再発しないか観察してください。
キャッシュ削除で更新ループを解消する
キャッシュは一時ファイルで、破損や不整合があると更新が詰まることがあります。削除後はDiscordが必要なデータを作り直すため、改善するケースがあります。なお、キャッシュ削除直後は再生成のため、初回起動がやや重く感じる場合がありますが、通常は一時的です。
実行前チェックリスト
Discordを完全終了した(アクティビティモニタで確認済み)
Finder操作に不安があるため、削除前にフォルダ名をメモする
ゴミ箱を空にするのは「直ったことを確認してから」にする
どの場所を削除したか記録する(後で戻る判断材料になります)
手順(Finderでフォルダへ移動を使う)
Finderを開きます。
画面上部メニューの「移動」→「フォルダへ移動」を選びます。
次を入力して移動します。
~/Library/Caches
一覧の中にDiscord関連があれば、Discordのキャッシュをゴミ箱に移動します。
どれがDiscord関連か判断が難しい場合は、「Discord」や「discord」といった名称のフォルダを中心に確認してください。
Macを再起動します。
Discordを起動して改善したか確認します。
よくあるつまずき(安全対策)
Libraryフォルダが見当たらない
~/Libraryは通常、Finderの通常表示では見えにくいことがあります。「フォルダへ移動」を使うのが最も確実です。
削除対象を間違えそうで不安
いきなり削除せず、まずはDiscord関連と思われるフォルダを「ゴミ箱に移動」までに留めてください。直ったのを確認してからゴミ箱を空にすれば、安全に戻せます。
削除後にログインが必要になった
キャッシュや関連データを消すと、セッションが切れて再ログインが必要になる場合があります。これは正常な挙動です。
キャッシュ削除で改善しない場合、次の段階(残存ファイル整理)へ進みます。
残存ファイルを整理して完全再インストールする
キャッシュ削除でも直らない場合、アプリ本体を入れ替えるだけでなく、残存ファイル(以前のDiscordの情報が残っているフォルダ)を整理してから再インストールするのが効果的です。
ここでいう「完全再インストール」は、闇雲に多くを消すという意味ではなく、Discordに関連しやすい場所に限定して、段階的に取り除くという方針です。
実施前の重要ポイント
削除はユーザー配下(
~/Library)中心に行います。/Library(先頭にスラッシュのある方)を誤って触らないよう注意してください。不安な場合は、削除前にフォルダを別の場所へ退避(デスクトップにコピー等)する方法もありますが、容量を使う点に注意してください。一般的には、まず「ゴミ箱に移動」→直ったら「ゴミ箱を空にする」の流れで十分です。
1) Discordアプリをアンインストール
「アプリケーション」フォルダを開きます。
Discordをゴミ箱へ移動します。
念のため、アクティビティモニタでDiscord関連が残っていないか確認し、残っていれば終了します。
ここまでで「アプリ本体」は消えますが、更新ループが残存ファイル由来の場合はこれだけでは直りません。次に進みます。
2) 残存フォルダの確認と削除
Finderの「フォルダへ移動」で、次を順に確認します。
~/Library/Application Support/~/Library/Caches/
この中にDiscord関連フォルダがあれば、削除候補になります。削除の狙いは次のとおりです。
Application Support:設定・更新関連・アプリの動作に必要な補助データが入りやすい
Caches:一時ファイルが入りやすい(既に削除済みでも、取り残しがある場合があります)
削除する場合は、次の手順が安全です。
対象フォルダを見つける
まずは「ゴミ箱に移動」する(すぐ消さない)
Macを再起動する
再インストールして起動確認
改善したらゴミ箱を空にする
3) 再インストール
Discord公式サイトからMac版を入手し、通常通りインストールします。
インストール後、初回起動でアップデートが走る場合があります。通信が安定した環境で実施してください。
起動して、アップデートが正常に進むか確認します。
ログインが必要な場合はログインし、サーバー一覧まで到達するか確認します。
削除対象一覧(目安)
| 場所 | 目的 | 削除してよい範囲 | 影響 |
|---|---|---|---|
| アプリケーション/Discord | 本体削除 | Discord.app | 再インストールが必要 |
~/Library/Caches | キャッシュ再生成 | Discord関連キャッシュ | 一時ファイルが再生成される |
~/Library/Application Support | 設定・更新関連 | Discord関連 | 再ログインや設定再取得が発生する場合 |
ここまでやっても直らない場合の見立て
ネットワーク要因が強い(別回線で試すと直る、VPNを切ると直る)
干渉要因がある(セキュリティソフト、常駐アプリ、管理ツール)
OS側の問題(ディスクの問題、権限不整合、ユーザープロファイル不具合など)
この場合、次の「セーフモード」で切り分けると、原因が見えやすくなります。
セーフモードで検証して干渉要因を切る
再インストールでも改善しない場合、常駐や拡張機能の干渉を疑います。セーフモードは、起動時に読み込む要素を減らし、キャッシュチェックなども行うため、問題の切り分けに有効です。
実施の考え方
セーフモードは「直すため」というより「原因を切り分けるため」に使います。
セーフモードでDiscordが起動できるなら、通常起動時に動いている何かが邪魔している可能性が高いです。
逆に、セーフモードでも同様に更新ループなら、干渉以外(ネットワーク、残存ファイルの別箇所、OS/ディスク)も疑います。
見るべきポイント
セーフモードでは起動できる
常駐アプリ、セキュリティソフト、VPN、ログイン項目のいずれかが原因候補です。
対策としては、1つずつ停止/アンインストール/例外設定などで原因特定を進めます。まずは、最近入れた常駐系アプリ(ウイルス対策、ネットワーク保護、クリーナー、フィルタリング)から疑うと効率的です。
セーフモードでも起動できない
ファイル破損、ネットワーク経路、OS側問題の可能性が残ります。別回線での再試行や、別ユーザーアカウントでの検証を検討してください(記事構成上、ここでは補足として扱いますが、切り分けとしては有効です)。
Discordアップデートが終わらないときの注意点
ここでの注意点は、作業の安全性と再発防止に直結します。特にMac初心者の方は「削除場所の混同」で事故が起きやすいので、重点的に確認してください。
消える可能性があるデータと事前確認
一般に次が起こり得ます。
再ログインが必要になる
キャッシュやApplication Supportを削除すると、ログイン状態が解除されることがあります。
一部設定が初期化される可能性がある
入力デバイスの選択、通知、表示関連などが一部リセットされるケースがあります。
キャッシュ再生成で一時的に動作が重い
初回起動で必要なデータを作るため、一時的に重く感じることがあります。
不安な場合は、まずキャッシュ削除だけに留め、改善しないときに段階的に進めるのが安全です。削除は「強い手順」ほど影響範囲が広がる可能性があるため、最小限から実施してください。
Libraryの場所の違いで削除ミスを防ぐ
Macには似た場所があり、混同しやすいです。ここは必ず理解しておくと安全です。
~/Library/...:ユーザー配下(あなたのアカウントのデータ領域)/Library/...:Mac全体配下(全ユーザーに影響し得る領域)
本記事で扱うのは基本的に ~/Library です。削除先を入力する際に、先頭が ~/ になっているかを毎回確認してください。
また、~/Library の「~」は「ホームフォルダ」を意味します。これを落として /Library にしてしまうと場所が変わります。ここが最も多い誤りです。
VPNやセキュリティソフト利用時の落とし穴
VPNやセキュリティソフトは便利ですが、アップデートやインストールでは障害要因になりやすいです。
VPNで特定通信が遮断される/遠回りになる
更新サーバーへの経路が変わり、接続が不安定になることがあります。
セキュリティソフトが更新ファイルの書き込みを止める
「不審な変更」と誤検知してブロックすることがあります。
フィルタリングDNSで一部ドメインが失敗する
家庭用でも広告ブロックDNSなどを使っている場合に起こり得ます。
切り分けとしては、短時間だけ停止し改善するか確認し、原因であれば許可設定や例外設定の検討に進めてください。業務端末などで勝手に設定を変えられない場合は、管理者に相談するのが安全です。
Discordアップデートが再発しないための設定と運用
一度直っても、同じ条件が揃うと再発することがあります。ここでは「再発の芽」を減らす観点で、運用上のポイントを整理します。
起動経路と自動起動の見直し
再発防止の観点では、次が有効です。
自動起動を一旦外す
ログイン直後に自動起動→更新が走る→ネットワークがまだ安定していない、という流れで詰まることがあります。
直った直後はしばらく手動起動にし、安定を確認してから自動起動に戻すと安全です。
Dockから起動している場合も、いったんアプリケーションフォルダから起動してみる
Dockのアイコンが古い参照を持っているケースは稀ですが、切り分けとしては有効です。
この見直しは大きな手間がなく、再発抑制として効果が出やすい部類です。
ストレージとOS更新の基本
アップデートは、ダウンロードだけでなく展開や書き込みも行うため、Mac側の基礎状態が悪いと失敗しやすくなります。
ストレージ空き容量
目安として、空き容量が極端に少ない場合(数GB以下)はリスクが上がります。
Discordだけでなく、macOS全体の動作も不安定になりやすいので、不要ファイルの整理を検討してください。
macOSが古い場合
互換性やセキュリティ関連の要因で、特定の通信やアプリ挙動が不安定になることがあります。
ただし、業務端末等で勝手に更新できない場合は、まずはネットワーク切り分けや再インストール等、端末方針に反しない範囲で進めてください。
代替手段としてWeb版を使う判断基準
復旧作業と並行してWeb版を使うかどうかは、「今どれだけ急ぐか」で決めると迷いません。
会議や授業など、数十分以内に連絡が必要
再インストールを何度も試しており、試行回数が増えている
セーフモード検証など、時間がかかる手順に入る
端末が会社・学校の管理下で、自由に操作できない
こういう場合は、まずWeb版で必要最低限の連絡を確保し、そのうえで落ち着いて復旧作業を進めるのが現実的です。結果的に「焦って誤削除する」リスクも下がります。
Discordアップデートが終わらないMacのよくある質問
最後に、対処中に不安になりやすい点をFAQ形式で整理します。
キャッシュ削除は安全ですか
多くの場合は安全です。キャッシュは一時データで、Discordが再生成します。
ただし、削除場所を誤ると別アプリに影響するため、Discord関連のみを対象にしてください。
安全性を上げるコツは次のとおりです。
削除は一気に行わず、まずはCachesだけ
いきなり消さず「ゴミ箱に移動」まで
直ったことを確認してからゴミ箱を空にする
どこを削除したかメモする
この4点を守れば、失敗しにくくなります。
再インストールしても直らないときは
次の順で追加切り分けを行ってください。闇雲に同じ手順を繰り返すより、原因の方向性が見えます。
別Wi-Fi(テザリング等)で改善するか
直るならネットワーク側が濃厚です。
VPN/プロキシ/セキュリティソフトを一時的に外して改善するか
直るなら干渉要因が濃厚です。
セーフモードで起動できるか
セーフモードで直るなら、常駐や拡張が原因候補です。
それでも不可の場合は、macOS側の問題(ユーザー環境の破損、ディスク不調、権限問題など)も視野に入ります。別ユーザーアカウントで動作確認を行うと、ユーザー環境固有かどうかが分かるため、切り分けとして有効です(可能な範囲で実施してください)。
Intel MacとAppleシリコンで手順は違いますか
キャッシュ削除や再インストール自体は概ね同じです。
ただし、セーフモードの起動手順は異なります。セーフモードに入る操作が違うため、実施する際はお使いのMacに合った手順で行ってください。
それ以外の手順(完全終了、キャッシュ削除、Application Supportの整理、再インストール)については、基本的に同じ考え方で進められます。
まとめ:最短復旧は段階的に、最後は完全再インストールで整理します
まずはDiscordの完全終了と再起動で、プロセス残留や一時的な詰まりを解消します
次に
~/Library/Cachesを中心にキャッシュ削除を行い、破損した一時ファイルを作り直します改善しない場合は、
~/Library/Application Supportなどの残存ファイル整理を含めて再インストールしますそれでも難しい場合は、セーフモードで干渉要因(常駐・セキュリティ・VPN等)を切り分けます
なお、DiscordやmacOSは仕様変更が起こり得ます。記事の手順で改善しない場合は、ネットワーク環境や常駐アプリの影響など「周辺条件」を重点的に疑い、無理に削除範囲を広げず、切り分けを進めてください。必要であれば、Web版で連絡手段を確保したうえで、落ち着いて対応されることを推奨いたします。

